著者
藤本 亮 野口 裕之 藤田 政博 堀田 秀吾 小谷 順子 宮下 修一 吉川 真理 正木 祐史 和田 直人
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

TOEFLやTOEICなどで用いられている等化という方法によって、異なった試験の成績を比較することができるようになる。こうした成績測定の分野はテスト理論として研究されている。本研究は、テスト理論の見地から、複数の法律学試験において等化を行い、その下でも成績測定が適切に行えるかを検証している。法律学試験は「資格試験」として実施されることが多いが、実質的には一回限りの競争試験となっている。この研究は、本来の意味での資格試験としての法律学試験の可能性を探る基礎研究である。
著者
竹林 洋一 石川 翔吾 桐山 伸也 堀内 裕晃 北澤 茂良
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

1.認知症ケア技法ユマニチュードに着目し,BPSDに対するケア行為に意味付けし,意図感情知識表現モデルを設計した.本モデルによって,ケア行為と認知症の人との関係を評価できることを示した.2.WebベースのBPSDビューアを活用し,ケースカンファレンスを専門家と継続的に実施した.実践したアプローチによって知識や分析結果を蓄積し,継続的に評価,修正できることが示された.3.コーパス構造を活用し,ケア支援知識コンテンツとして,認知症の見立てに関する知識コンテンツ,及び認知症ケアスキルに関する知識コンテンツを開発し,認知症ケアの改善に有効であることが示された.
著者
安達 秀樹 佐藤 嘉一 堀田 浩貴 熊本 悦明 塚本 泰司
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.788-794, 1997-09-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
18

(目的) Erectometer を用いた陰茎周増加値の測定において, その増加値のみで勃起度の判定ができるかどうかなど, 陰茎周増加値の臨床的意義を陰茎周増加率との比較を含め改めて検討した.(対象と方法) インポテンスを訴えて受診した症例とインポテンスのない症例合計116例を対象として, vasoactive drug 海綿体注入により人工的勃起を起こし, 陰茎の周径変化と陰茎硬度を比較検討した.(結果) 陰茎周最大増加値が21mm以上では十分な硬度の勃起が得られ, 10mm以下では不十分な硬度が多いことが示された. また11mm以上21mm未満では, 弛緩時の陰茎周値が95mm未満の場合勃起は不十分であり, 95mm以上では十分な勃起が多いことが示された. 陰茎周最大増加率26%以上の症例は十分な勃起が多く, 10%以下では不十分な勃起のことが多かった. 11%以上26%未満では, 弛緩時陰茎周が95mm未満の場合勃起が不十分であり, 95mm以上では十分な勃起が多いことが示された. 陰茎周増加値と陰茎周増加率の診断精度はほぼ同等であった.(結論) 陰茎周増加値に弛緩時陰茎周を考慮することで, 陰茎硬度の推定がより正確となった. Erectometer による陰茎周増加値を用いた勃起能評価は性機能障害のスクリーニングとして有用と考えられた.

1 0 0 0 OA 扶桑名画伝

著者
堀直格
出版者
巻号頁・発行日
vol.[10],
著者
小林 裕史 堀田 恭平 高田 尚樹 藤本 貴之
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.20, pp.1-6, 2010-03-10

本論文では,旧世代の機器と,現代のコンピュータ技術を接続した装置を提案する.本研究ではそのような試みを 「想い出のデザイン」 と呼んでいる.「想い出のデザイン」 とは,旧世代の 「想い出」 を喚起させつつ,新しいコンピュータ技術による新感覚のシステムを開発することを意味する.本研究で進めている複数の 「想い出のデザイン」 事例を紹介し,とりわけ,「黒電話」 をモチーフとした 「想い出のデザイン」 の開発について詳述する.In this research, we propose the device that connects old generation's equipment with modern computer technology. A new sense system by a new computer technology was developed rousing old generation's "Memories".
著者
相沢 優 和田 裕一 堀田 龍也
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.3-14, 2017 (Released:2017-09-10)
参考文献数
22
被引用文献数
2

近年,教室等において児童がICTを用いて自分の考えや意見を発表する機会が増加している.教室のICT環境や発表に用いるICTが異なれば,児童の発表に対する態度も異なる傾向を示すことが予想される.そこで,本研究では,教室のICT環境が異なる学級において,複数の発表方法についての,児童の発表に対する態度に関する質問紙調査,及びインタビューを実施した.その結果,児童は発表者としては自分の席で発表を行うことに対して積極的な態度を取り,聞き手としては教室の前で行われる発表を聞くことに対して積極的な態度を取ることが示された.また,タブレットPCが常設されている学級ではタブレットPCを用いて発表を行うこととその発表を聞くことの双方において積極的な態度を取り,常設されていない学級ではタブレットPCを用いない方法で発表を行うことに対して積極的な態度を取ることが示された.
著者
堀 兼明 福永 亜矢子 浦嶋 泰文
出版者
農業技術研究機構近畿中国四国農業研究センター
雑誌
近畿中国四国農業研究センター研究報告 (ISSN:13471244)
巻号頁・発行日
no.1, pp.77-94, 2002-03
被引用文献数
5

中山間地域における野菜の有機栽培ビニルハウスの作土及び下層土の,主として化学性の実態を調査した結果,以下の土壌管理上の問題点・特徴が摘出された。1 中山間地域の水田利用野菜栽培圃場の特徴として,礫層の出現により有効土層が浅い圃場が多かった。2 土壌のpHは高めであり,EC,交換性陽イオンはほとんどが診断基準値を超えて高く,塩基バランスが悪化している圃場が多かった。3 土壌のリン酸はビニルハウス建設年次の古い圃場で著しく含量が多く,これらの圃場では水溶性リン酸も検出され,下層土までリン酸が溶脱・集積している圃場が認められた。重金属類は土壌汚染防止に関する基準値を超えている例はなかったが,過剰に含まれているリン酸によると推定される,亜鉛欠乏の恐れが認められる圃場があった。塩素は単独で過剰障害の恐れが認められる圃場があった。化学肥料を主とした施肥体系の場合とは異なり,硝酸カルシウムが主成分ではなく,硫酸イオンが水溶性陰イオンのうちで最も多く,ECを高めている主要因の1つであった。同時に,炭酸イオンの寄与率が高いことが推察された。4 カリ,石灰,苦土が過剰に蓄積している圃場が多く,このうちカリ,苦土は水溶性の含量も高いことから,下層土まで溶脱・集積している圃場が認められた。ただし,化学肥料を主とした施肥体系の場合と比較すると,カルシウムが主成分ではあるものの,その寄与率は低くカリ,マグネシウムの寄与率が高かった。5 作土の硝酸は多くの圃場で過剰であり,下層まで溶脱・集積している圃場が認められた。亜硝酸がガス障害発生の恐れのあるレベルに蓄積している圃場,及び潜在的にその恐れがある圃場が認められた。可給態窒素の含量は概して多く,数作を無窒素で栽培可能なほど蓄積している圃場も認められた。6 環境保全の面から窒素の収支の推定を行ったところ,投入窒素の30-90%が野菜に利用されず,溶脱・蓄積・揮散されていると推定された。7 また,当町内で流通・使用されている主な堆肥中の肥料成分等の実態が明らかとなり,適正施用法確立のための基礎資料が得られた。8 以上の結果,有機栽培土壌では,化学肥料主体の場合と比較して化学性が大きく異なることが判明し,同時に小規模な中山間地域における有機栽培では,比較的画一的な対策で対応できる,大規模な平野・台地・丘陵地における化学肥料主体の場合とは異なる土壌・施肥管理指針が必要であることが明らかとなった。
著者
堀 兼明 福永 亜矢子 浦嶋 泰文 須賀 有子 池田 順一
出版者
農業技術研究機構近畿中国四国農業研究センター
雑誌
近畿中国四国農業研究センター研究報告 (ISSN:13471244)
巻号頁・発行日
no.1, pp.77-94, 2002-03
被引用文献数
5

中山間地域における野菜の有機栽培ビニルハウスの作土及び下層土の,主として化学性の実態を調査した結果,以下の土壌管理上の問題点・特徴が摘出された。1 中山間地域の水田利用野菜栽培圃場の特徴として,礫層の出現により有効土層が浅い圃場が多かった。2 土壌のpHは高めであり,EC,交換性陽イオンはほとんどが診断基準値を超えて高く,塩基バランスが悪化している圃場が多かった。3 土壌のリン酸はビニルハウス建設年次の古い圃場で著しく含量が多く,これらの圃場では水溶性リン酸も検出され,下層土までリン酸が溶脱・集積している圃場が認められた。重金属類は土壌汚染防止に関する基準値を超えている例はなかったが,過剰に含まれているリン酸によると推定される,亜鉛欠乏の恐れが認められる圃場があった。塩素は単独で過剰障害の恐れが認められる圃場があった。化学肥料を主とした施肥体系の場合とは異なり,硝酸カルシウムが主成分ではなく,硫酸イオンが水溶性陰イオンのうちで最も多く,ECを高めている主要因の1つであった。同時に,炭酸イオンの寄与率が高いことが推察された。4 カリ,石灰,苦土が過剰に蓄積している圃場が多く,このうちカリ,苦土は水溶性の含量も高いことから,下層土まで溶脱・集積している圃場が認められた。ただし,化学肥料を主とした施肥体系の場合と比較すると,カルシウムが主成分ではあるものの,その寄与率は低くカリ,マグネシウムの寄与率が高かった。5 作土の硝酸は多くの圃場で過剰であり,下層まで溶脱・集積している圃場が認められた。亜硝酸がガス障害発生の恐れのあるレベルに蓄積している圃場,及び潜在的にその恐れがある圃場が認められた。可給態窒素の含量は概して多く,数作を無窒素で栽培可能なほど蓄積している圃場も認められた。6 環境保全の面から窒素の収支の推定を行ったところ,投入窒素の30-90%が野菜に利用されず,溶脱・蓄積・揮散されていると推定された。7 また,当町内で流通・使用されている主な堆肥中の肥料成分等の実態が明らかとなり,適正施用法確立のための基礎資料が得られた。8 以上の結果,有機栽培土壌では,化学肥料主体の場合と比較して化学性が大きく異なることが判明し,同時に小規模な中山間地域における有機栽培では,比較的画一的な対策で対応できる,大規模な平野・台地・丘陵地における化学肥料主体の場合とは異なる土壌・施肥管理指針が必要であることが明らかとなった。
著者
藤井 麻緒 堀 利栄 大藤 弘明
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2016年大会
巻号頁・発行日
2016-03-10

放散虫とは、オパール(SiO₂+nH2O)やSrSO₄からなる鉱物質の内殻を持つ海洋性動物プランクトンのことである。現生の放散虫類はオパールの殻をもつコロダリア目、ナセラリア目、スプメラリア目、SrSO₄から成る骨格をもつアカンタリア目、そしてタクソポディア目の5目に分類されている。本研究では、放散虫の内骨格形成過程の観察のため、黒潮表層海域の放散虫を採取し室内における飼育実験を実施した。殻の成長観察については、蛍光試薬を用いオパールの付加成長部位を発光させる手法(Ogane et al., 2010)を用いた。その結果、従来SiO₂成分が含まれていないと考えられてきたアカンタリア目の生体骨格にも Siが含有される可能性が示されたのでそれについて発表する。検討に用いた現生放散虫は、黒潮海域であり放散虫が多種生息する高知県柏島近海にて採取した。プランクトン採集は2015年の7月12日、11月30日、2016年1月11日の全3回行い、採取した放散虫を目別に数個体ずつピックアップし、専用の飼育装置に入れて飼育を行った。飼育の際、水温を常に27℃に保ち、12時間LEDライトの照射、消灯を相互に行なった。飼育装置にて24時間静置した後、HCK-123蛍光試薬を投薬し、24時間~30時間経ったものをスライドに封入した。蛍光試薬を入れてから生体内に試薬が取り込まれその部分を蛍光発光させる事で、SiO₂を含む骨格の付加成長が起きた部分と生体内でのSi元素分布を知ることができる。作成したスライドは愛媛大学理学部設置の共焦点レーザースキャン顕微鏡(Carl Zeiss LSM510)を用いて観察した。スライドには波長488nmのArレーザー光を照射し、HCK-123蛍光試薬投薬後の蛍光発光を観察した。また、Siの含有についての真偽を検討するため、さらにアカンタリア骨格のFE-SEMおよびWDS分析を行った。採集した放散虫類の内、今回は4個体のアカンタリア目の結果について報告する。蛍光試薬投薬後Acanthometra muelleri (個体番号:20150712A-1)、Amphilonche complanata (個体番号:20151130A-1)は24時間飼育、Acanthostaurus conacanthus (個体番号:20160111A-1)、Acanthometron pellucidum (個体番号:20160111A-2)は30時間飼育し、スライドに封入した。各個体を共焦点レーザースキャン顕微鏡にて観察したところ、Acanthometra muelleriは表層の骨針と中央部、Amphilonche complanataは骨針の根元と中央の一部、Acanthostaurus conacanthusは骨針の根元の表層部、Acanthometron pellucidumは折れた骨針と新しく成長中の骨針の一部にSiO₂の付加が確認できた。更に、アカンタリア目Amphilonche complanataの異なる個体でFE-SEMおよびWDS分析を行った。アカンタリア目の主成分はSrSO₄なので、今回はSr、S、Oと、今回注目しているSiについて元素マッピング分析を行った。主成分であるSr、S、Oは骨格全体に広く含まれていたが、その中に部分的にSiの分布も確認できた。殻周辺の付着物以外でSiの反応が確認できた箇所を拡大して分析したところ、骨針の先端表層部分に集中してSiが含まれていることが確認できた。以上の蛍光試薬を用いた飼育実験結果および生体骨格の元素マッピング分析により、従来骨格にSiO₂を含まないと考えられてきたアカンタリア目は、生きている状態においては部分的にSiO₂を含有する事が示された。またそれは、殻の成長活発な部位において顕著で、アカンタリア目の骨格形成においてSiO₂成分が重要な役割を果たす事を示唆している。
著者
堀 智彦
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.29, 2013

&nbsp;一般的に,哺乳類の大臼歯の基本型はトリボスフェニック型大臼歯であり,上顎臼歯ではその進化上 3咬頭から遠心舌側に hypoconeが出現し 4咬頭となった.現生の新世界ザルにおいてマーモセット類は 3咬頭であるが,それは必ずしも原始的というわけではない.本研究ではオマキザル類とマーモセット類の上顎第 1大臼歯,特に hypoconeの出現パターンを比較検討し,その進化傾向について予備的に考察する.現在のところ最古の新世界ザルとされている <i>Branisella boliviana<i>は hypoconeを持つが,上顎大臼歯の形質はマーモセット類に近い.ここで,現生のマーモセット類をみると, <i>Callithrix</i>は 3咬頭で hypoconeは存在しない.いっぽう <i>Saguinus</i>は小さな hypoconeを持つ種もあり,3咬頭と4咬頭が混在している.マーモセット類の次のステージで,かつ新世界ザルにおいて原始的な形質とされる大臼歯を持つ <i>Saimiri</i>は hypoconeがあり完全に 4咬頭である.<i>Saimiri</i>の化石種である <i>Neosaimiri</i>と現生 <i>Saimiri</i>の進化傾向をみると,現生種への進化過程において hypoconeの高さは縮小傾向にあり,高い hypoconeをもつ個体は減少していることが示唆された.マーモセット類における hypoconeの出現パターンおよび <i>Saimiri</i>の進化傾向を検討した結果,新世界ザルは 4咬頭から 3咬頭に進化している可能性がある.
著者
堀部恭平
出版者
石川島播磨重工業
雑誌
石川島播磨技報
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, 2003-09
著者
堀 史郎
出版者
近畿大学工業高等専門学校
雑誌
熊野工業高等専門学校紀要
巻号頁・発行日
vol.8, pp.49-63, 1991-03-20

This paper shows the supporting rates to cabinets and parties from November 1955 to September 1990 using the result of the poll conducted by the Asahi. It also shows the numbers of succeesful candidates of each party and voting percentages to them in the House of Representatives.
著者
玉井 ふみ 堀江 真由美 寺脇 希 村松 文美
出版者
県立広島大学
雑誌
人間と科学 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.103-112, 2011-03

保育士の視点から発達の気になる就学前児の行動特性を明らかにすることを目的に,就学前の子どもを対象として開発した発達質問紙の「行動2」,気になる子どもに関する自由記述,「子どもの強さと困難さアンケート(SDQ)」について検討した。なお,「行動2」は不注意,多動・衝動性,柔軟性の乏しさ,興味の偏りなど発達障害にみられる行動特性を示す項目で構成されている。SDQ による評価では,保育士が「気になる子ども」53名のうち50名が少なくとも1つ以上のサブカテゴリーで支援の必要性がHigh Needであり,とくに「行為面」,「多動・不注意」,「向社会性」に支援の必要性が高い子どもが多かった。「気になる子ども」と対照群の子どもの「行動2」の項目の出現率を比較すると,8項目中6項目で「気になる子ども」の方が高かった。多動・不注意を含む行動の問題や社会性の問題が保育上の課題として捉えられる傾向が示唆された。The purpose of this study is to investigate the behavioral characteristics of preschool children with special needs from the point of view of nursery school teachers. The children were assessed with a developmental questionnaire using a checklist of behavioral problems, such as attention defi cit, hyperactivity, in 5 to 6-year-old children. In addition, nursery school teachers were asked to describe behaviors which they pay attention to when observing behaviors of children. Behavioral screening was administered to children with special needs using the Strengths and Difficulties Questionnaire. Fifty children among fifty three children had high need in at least one subscale in SDQ. High scores derived from conduct problems, hyperactivity/inattention, prosocial behavior. It was suggested that special needs were related to behavioral problems and social skills.報告Reports
著者
鄭 椙元 堀越 哲美 福岡 真由美 水谷 章夫
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.20-28, 1996-06
被引用文献数
3

本研究は,都市の暑熱時における緑がもたらす人体の熱的快適性への暑熱緩和効果を知ろうとするものである。予備調査として名古屋市の都市気温の水平分布の実測調査を行った結果,緑が多く見られる鶴舞公園と東山公園で周囲より低温域が観測された。周囲より低い気温が観測された都心部にある鶴舞公園と,周囲の市街地の樹木の繁茂状況や都市空間の性質が違う6カ所を選び,1994年8月22日から29日の間,温熱環境要素測定とともに,被験者を用いた心理反応を測定した。熱的快適性は屋外では日射の影響を受ける。人体の放射熱授受は気温・表面温・日射に基づいて算出された。作用温度は日射熱授受量で修正された。この修正した作用温度で新有効温度を計算した。緑陰・市街地日向の間に,等しい新有効温度でも温冷感に有意差があった。本研究によって,暑熱時における都市緑地空間の有効性が検証された。
著者
矢野 知美 橋本 好司 田代 尚崇 棚町 千代子 堀田 吏乃 糸山 貴子 石井 一成 佐川 公矯
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 = Japanese journal of environmental infections (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.303-311, 2009-09-25
参考文献数
29
被引用文献数
2

我々は,2008年10月に多剤耐性緑膿菌(MDRP)によるアウトブレイクを経験した.感染の拡大防止・確認のため,環境付着菌検査および患者の鼻腔・尿・便検体の細菌培養検査を行ったが,<i>Pseudomonas aeruginosa, Acinetobacter</i>属,<i>Bacillus</i>属等の菌は検出されたが,MDRPは検出されなかった.<br>   そこで,MDRPを含め環境由来菌による医療関連感染の予防対策として,医療環境水の微生物生息状況を把握するため,無菌室および浴室・シャワー室・洗面台・作業スペースにある給水・給湯水について水道法,日本薬局方および新版レジオネラ症防止指針に記載されている濾過濃縮法に準じ,微生物汚染度調査を行った.その結果,MDRPの検出はなかったが,日和見感染や医療関連感染を惹起する従属栄養細菌と臨床上問題となる<i>Bacillus cereus, Legionella pneumophila</i>等の細菌が検出された.<br>   今回の調査によって,医療環境水には様々な細菌の汚染が考えられるため,給水設備の定期的な維持管理が重要であるということが確認された.<br>
著者
堀田 政二 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア = The journal of the Institute of Image Information and Television Engineers (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.1750-1755, 1999-12-20
参考文献数
14
被引用文献数
3 1

Fuzzy clustering has been developed as an effective way of searching for a video by using a query or by browsing a video database. Each video in the database is segmented into shots by fuzzy clustering on the basis of the coarse color composition of frames. The type of shot boundaries, i.e., whether the change is discontinuous (called a cut boundary) or continuous (such as fade and wipe), can be detected by variation in the membership values at the boundary.Every video is summarized by a set of representative images of its shots. Fuzzy clustering is also used for searching for a target video by browsing a video database. In this search, representative images of shots are displayed and one of them is selected if it is the target video. The display region is narrowed successively by tracing hierarchical fuzzy clusters of shots. Additionally, the color correlogram of a video retrieved by querying shot images is shown to be superior to that retrieved according to a histogram.
著者
北越 香織 島 康久 堀江 緑 齋藤 由貴 見取 祐子
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.143-146, 2012-03-31

The purpose of the present study was to evaluate the effects of Grifola gargal (mushroom)extracts on insulin resistance induced by high-fructose diet. 12 Male rats of Wistar strain aged 7 weekswere divided into 3 groups. That is 1) high-fructose diet group (Fructose 60% content; FRU), 2) highfructose + Grifola gargal group (FG) and 3) normal diet group (Control). The rats in 3 groups werebreeded for 4 weeks.Then, afterfasting for 16 hours, a sequential euglycemic clamp experiment with twodifferent insulin infusion rates of 6.0 (L-clamp) and 30.0 mU/kgBW/min (H-clamp) was performed. Theserum glucose concentration in each rat was maintained at the level of basal blood glucose concentrationsin the experiment. The glucose infusion rate (GIR) was assumed to be an index of the action of insulinfor 60-90 and 150-180 minutes. As a result, the FRU group and FG group markedly reduced GIRs inL-clamp experiment compared with Control group. However, a significant difference was not able to beconfirmed between FG and FRU groups. Consequently, the effects of Grifola gargal extracts were notshown. While, in H-clamp, GIR in FG group were increased by Grifola gargal extracts compared withFRU group, and reached the almost same levels as in Control group. Therefore, it was suggested t