著者
小林 秀樹
出版者
一般社団法人 日本リモートセンシング学会
雑誌
日本リモートセンシング学会誌 (ISSN:02897911)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.125-130, 2018-04-20 (Released:2018-10-28)
参考文献数
5

Google Earth Engine (GEE) is a cloud-based geospatial data analysis platformfor educational and research purposes. Without familiarity with super-computingarchitecture, users are able to process massive geospatial data sets on GEE. This article describes the characteristics of GEE and some examples of Landsatdata analysis.
著者
星野 敬太郎 光永 伸一郎 小林 辰至
出版者
一般社団法人 日本生物教育学会
雑誌
生物教育 (ISSN:0287119X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.83-90, 2013-01-15
参考文献数
9

<p>発芽時における,貯蔵デンプン分解の仕組みを学習・理解するための実験教材の開発を試みた.さまざまな植物の発芽種子を対象に分析を加えた結果,ソバを用いた実験教材を作成することができた.本教材においては,デンプン分解に伴うグルコース濃度の変動とその要因となるアミラーゼ活性について,尿糖試験紙法とデンプン試験紙法を用いて容易に確認することができる.すなわち,両者の関係について自ら仮説を立てた後,実験を通してそのことを検証できるわけであり,探究活動を取り入れた教材としての活用に期待がかかる.また,本教材は,発芽の生理についてグルコースを中心としたエネルギー代謝(糖代謝)の側面からとらえたものである.よって,本教材により,形態的変化の観察が中心である発芽の学習を,生化学的要素を含むより高度な内容へと発展できるものと考える.</p>
著者
中村 雅俊 池添 冬芽 梅垣 雄心 西下 智 小林 拓也 藤田 康介 田中 浩基 市橋 則明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

<b>【はじめに,目的】</b>臨床において,腸腰筋の短縮による股関節伸展制限や股関節屈曲拘縮は問題となることが多く,腸腰筋の伸張性を維持・改善するためにストレッチングがよく行われている。ストレッチングの基本的な方法は筋の作用と反対方向へ伸張することであり,腸腰筋のストレッチングとしては股関節を伸展する方法がよく用いられている。しかし,腸腰筋には股関節屈曲作用に加えて,腸骨筋では股関節外転および内旋,大腰筋では股関節内転および外旋作用があると報告されている。そのため,股関節伸展に加えて股関節の内・外転もしくは内・外旋を加えることで,より腸腰筋は伸張される可能性が考えられる。近年,せん断波エラストグラフィー機能により,組織に伝わるせん断波の速度を測定し,組織の硬度(弾性率)を算出することが可能になり,弾性率は筋の伸張の程度を反映していることが報告されている。そのため,この弾性率は腸腰筋のような深部筋の伸張程度を非侵襲的に評価できる有用な指標とされている。本研究の目的は,股関節伸展に股関節内・外転や内・外旋を加えることで腸腰筋をより伸張できるかどうかを明らかにすることである。<b>【方法】</b>対象は下肢に神経学的及び整形外科的疾患を有さない健常若年男性10名(平均年齢23.6±2.2歳)の利き脚(ボールを蹴る)側の腸腰筋とした。対象者をベッド上,背臥位にて安静にした安静時と,ストレッチング肢位は反対側の股関節を最大屈曲することで骨盤を後傾位に固定し,検査側の膝関節は大腿直筋の伸張の影響を考慮し,軽度屈曲位とした状態を基準とした。その後,対象者が痛みを訴えることなく最大限耐えうる角度まで他動的に股関節伸展する条件(伸展)と対象者が最大限耐えうる角度まで股関節内転,外転,内旋・外旋した状態から最大限股関節伸展する条件(内転,外転,内旋,外旋)の計5条件とし,安静を加えた6条件の施行は無作為の順番で行った。腸腰筋の弾性率(kPa)の評価は,SuperSonic Imagine社製超音波診断装置のせん断波エラストグラフィー機能を用い,大転子の高さの鼠径部で腸腰筋を同定し,測定を行った。弾性率の測定は各条件2回ずつ行い,その平均値を解析に用いた。弾性率は筋の伸張の程度と高い相関関係を示すことが報告されており,弾性率が高いほど,筋は伸張されていることを意味している。統計学的検定は,各条件における腸腰筋の弾性率をBonferroni補正におけるWilcoxon符号順位検定を用いて比較した。なお,有意水準は5%未満とした。<b>【倫理的配慮,説明と同意】</b>本研究は所属施設の倫理委員会の承認を得て(承認番号E-1162),文書および口頭にて研究の目的・趣旨を説明し,同意を得られた者を対象とした。<b>【結果】</b>腸腰筋の弾性率は安静時24.6±19.4kPa,伸展71.7±45.0kPa,内転60.9±27.2kPa,外転78.3±45.1kPa,内旋115.8±49.9kPa,外旋93.5±45.7kPaとなった。統計処理の結果,安静時に対して伸展,内転,外転,内旋,外旋のすべてのストレッチング条件で有意に高値を示した。また,伸展の弾性率と比較すると,内旋では有意に高値を示したが,内転と外転および外旋では有意差は認められなかった。<b>【考察】</b>本研究の結果,安静時と比較して全てのストレッチング条件で弾性率は有意に増加したことから,本研究で用いたストレッチング肢位はいずれにおいても腸腰筋を伸張することが可能であることが明らかとなった。また,伸展と比較して内旋で有意に増加したことから,一般的によく用いられている腸腰筋のストレッチング法である股関節伸展方向へのみのストレッチングよりも股関節伸展に内旋を加えることで,より腸腰筋を伸張できることが示唆された。その理由として,腸腰筋のなかで大腰筋は股関節外旋作用を持つと報告されており,股関節伸展に内旋を加えることで大腰筋がより伸張された可能性が考えられる。一方,他の肢位で腸腰筋がより伸長出来なかった理由として,腸骨筋は安静時には外転の作用があるが,内転すると内転作用に変化するため,内転することで腸骨筋が緩んだ可能性が考えられる。また,股関節伸展に外転・外旋を加えると腸骨大腿靭帯が伸張されるため,股関節伸展に外転や外旋を加えたストレッチング条件の最終可動域では腸腰筋よりも腸骨大腿靭帯が伸張され,腸腰筋の弾性率の増加にはつながらなかった可能性が考えられる。<b>【理学療法学研究としての意義】</b>臨床において腸腰筋のストレッチングは股関節伸展が用いられることが多いが,股関節伸展に内旋を加えることで,より効果的に腸腰筋を伸張することができることが示唆された。
著者
瀧田 徹 近藤 厚生 成田 晴紀 小林 峰生 小谷 俊一 三矢 英輔
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.648-654, 1979 (Released:2010-07-23)
参考文献数
9

The conventional theories on the quantitation of the urethral resistance have been reviewed. The urethral resistance could be theoretically induced from the bladder work done during the voiding. Furthermore a hypothetical diagram has been proposed with the correlation between bladder work and urethral resistance, which might be of value to differentiate the type of micturition disturbance.
著者
小林 煕直
出版者
亜細亜大学
雑誌
アジア研究所紀要 (ISSN:03850439)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.204-177, 2001
著者
小林 健一郎 HINKELMANN Reinhard HELMIG Rainer 寶 馨 玉井 信行
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.120-133, 2007

本稿では地下水位が回復した状態の閉鎖炭鉱で,残留炭層から脱着したメタンがどのように地表面に向かって流動するかを,仮想帯水層を設定し,多相流モデルを用いて数値実験を行うことにより考察している.ここではまず相間質量輸送を考慮しない基礎的な気液2相モデルを用いてシミュレーションを行い,このモデルがどのような場合に適用可能かを考察した.その後,2相(気・液)・3成分(空気・水・メタン)モデルを別途開発し,同様なシミュレーションを行った.結果,質量輸送を考慮しない基礎的な2相モデルによるシミュレーションでは仮想帯水層中のメタンは地上まで到達するのに対し,2相・3成分モデルによる計算結果はメタンの地下隔離が可能であると示すなど,状況に応じてモデルを使い分けなければ,結果に多大な差が生じることが示された.
著者
小林 和彦 辻下 守弘 岡崎 大資 甲田 宗嗣
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.825-830, 2010 (Released:2010-11-25)
参考文献数
16
被引用文献数
5 3

〔目的〕介護老人保健施設に勤務する介護職員が,日頃のどのような移乗介助を行っているかを調査し,その介助方法が対象者の課題遂行行動に与える影響について行動法則に照らして検討した。〔対象〕3箇所の施設の介護職員29名と入所者3名とした。〔方法〕入所者がベッドから車椅子へ移乗する機会を利用して,「介護職員が行った介助」および「入所者の移乗課題遂行後における介護職員の対応」の種類とその回数,「介護職員がそれら介助施行前に入所者の行動生起を“待機”したか否か」を約3週間にわたり調査した。〔結果〕総回数260回の介助の87%で直接“全介助”が行われ,“全介助”が行われる前に“部分的身体介助”もしくは“声がけ”が行われたのは各々8%と5%,“待機”が行われたのは総介助回数の4%であった。また,介助により入所者が移乗課題を遂行した後の介護職員の対応は82%が入所者に対し“無反応”で,“賞賛”や“承認”が与えられたのは3%であり,15%の“中途介助”が行われていた。〔結語〕入所者の依存行動を増加させ,自立行動を減少させる介助が行われている可能性が高いことが示唆された。
著者
梶原 侑馬 小林 宏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.967-969, 2017-11-15

マッスルスーツ®製造にかかわることになったいきさつ 厚生労働省「2010(平成22)年国民生活基礎調査)」によると,日本の腰痛人口は約2800万人(4人に1人)と報告され,自覚症状については,男性は1位,女性は2位と国民病と言っても過言ではない状況であり,日常生活満足度の低下にもつながっている.それにもかかわらず有効な予防方法や治療方法は確立されておらず,筆者は今までにない新しい方法を開発し,腰痛予防や治療に貢献したいと考えていた. また,理学療法士養成校に入学する以前は,自分の手技だけで腰痛を治せる治療家になりたいと思っていた.しかし,人の手だけでは限界があり,また,1人が治療できる人数はかなり限られてしまうことを,臨床を通じて実感した.さらに,外来・急性期・回復期リハビリテーションにおける腰痛や姿勢バランス等の研究を通して,腰痛は予想以上に完治しにくい例が多いことを知り,治療だけでなく予防が重要であることも学んだ.
著者
小林 勉
出版者
日本スポーツ社会学会
雑誌
スポーツ社会学研究 (ISSN:09192751)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.37-57, 2020-03-31 (Released:2021-04-15)
参考文献数
26

スポーツは国際開発では新しい領域である。本稿では、21世紀に入り「スポーツ」の領域と「開発」の領域とが急速に接近した経緯を追いながら、SDGs時代にスポーツ界で何が起こっているのかについて概説する。SDGs時代のスポーツを解読していくためには、スポーツ界のみの動向を問うのではなく、まず何よりもSDGsに至る経緯を分析しなければならない。そこで本稿では、開発援助の領域において重要な枠組みになっている「国際レジーム論」の視点を援用して国際開発の枠組みの変遷を跡づける。そして、JICAにおける「スポーツと開発」事業やスポーツ庁が打ち出してきた国際戦略などを焦点化し、日本でどのような政策が立案されてきているのかについて明らかにしながら、日本の「スポーツ×開発」の本質的な問題について解題する。東京2020大会のムードを高める戦略やスポーツ庁またはJICAのアカウンタビリティの問題としてSDPを捉えるのではなく、スポーツ固有のアウトリーチ性を活かした支援によって、SDGsで掲げられた課題解決にいかに接合させられるのかが看過されている実態を浮き彫りにしながら、最終的に「スポーツ× SDGs」の時代を迎えつつある現在のスポーツの地平について批判的検討を試みる。
著者
林 徳之 中村 聡一 吉川 弘正 安部 恒之 小林 博
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.7-13, 1994-05-20 (Released:2010-06-28)
参考文献数
27
被引用文献数
1

We examined the role of olfaction involved in schooling of Japanese sea catfish Plotosus lineatus, and attempted to elucidate the relationship between the sensitivity to an aggregating pheromone and bodylength in reference to a reduction of the school size with growth in Japanese sea catfish. Behavioral test of preferenCe for sea water which had held their own school were carried out on 97 fish (42 to 235mm in total length), using filtrated sea water or sea water which had held another school as a control. The catfish discriminated and selected the sea water holding their own school. However, anosmic fish no longer discriminated their holding sea water, suggesting that this preference leading to a school was established by olfaction but not other sense organs including taste. No distinct change in the preference with fish growth was recognized. However, larger fish especially maturing females tended to show a lowered preference. This suggests that reduction in the constituent members of the school with growth in Japanese sea catfish was dependent upon breakaway from menace of predators or upon dispersal of maturing females from their school to avoid incest breeding.
著者
小林 豊 喜多 敏明 柴原 直利 後藤 博三 寺澤 捷年
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.73-78, 1999-07-20
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

再発性口内炎に清熱補血湯が奏効した四症例を報告した。清熱補血湯の使用目標は「血虚と血中燥熱があり, そのために口舌に瘡を生じ, びらんし, 痛み甚だしく, 長く癒えないもの」といわれている。症例は全てが女性であったが, 妊娠や分娩を契機に, あるいは月経のたびに再発性口内炎が増悪する傾向がみられた。また, 一例はベーチェット病の急性増悪による発熱や炎症など全身症状が治まった後に発症した再発性口内炎症例であった。これら血虚が悪化しやすい状態に伴った再発性口内炎に清熱補血湯が有用である可能性が示唆された。
著者
大宮 徹 小林 裕之
出版者
富山県農林水産総合技術センター[森林研究所]
巻号頁・発行日
no.11, pp.25-38, 2019 (Released:2019-08-27)

立山弥陀ヶ原の追分付近における人為的攪乱の履歴を再現するため,過去の空中写真と地形図を比較検討した。GISを用いた解析により,1912年以降の登山道と車道の形成の経緯が明らかになった。この地域はラムサール条約に登録されているが,景観復元にあたっては,植生とともに,歴史的遺跡も適切に保全する必要がある。