著者
小林 潤 石原 賢人 樋口 剛志 倉持 秀敏
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.24, 2013

廃棄物由来のBDFおよびガス化ガスを燃料とするデュアルフューエルディーゼル(DFD)発電を最終目標として、廃棄物ガス化ガスの模擬ガスを用いたDFD発電を行い、その燃焼挙動およびエネルギー変換特性について検討を行った。なお、実験には市販の非常用小型ディーゼル発電機を用いた。また、主要燃料には2号軽油を用いた。実験の結果、模擬ガスを用いることで軽油消費量が低減することが明らかとなった。しかし、排ガス中に一部未燃分も確認され、今回の条件では気体燃料が完全に燃焼していないことが示された。
著者
小田井 剛 牛腸 直樹 丸 智美 和氣 花奈美 日比野 壮功 小林 俊幸 田所 浩
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.234-237, 2016

症例は31歳男性で, 過去に脱力発作や特記すべき既往なし.入院当日, 咽頭痛を訴え近医耳鼻科を受診し, ヒドロコルチゾン静脈投与を受け帰宅した.帰宅後, 自宅にて米飯3杯, イカ・豚の生姜焼き, 漬物を摂食した.摂食3時間後, 四肢脱力・起立困難, 動悸を認め救急要請し当院搬送となった.来院時, 血清カリウム2.1mEq/L, 血清インスリン201.9µU/mLであった.カリウム製剤, スピロノラクトン投与にて, 第2病日には血清カリウム値や四肢脱力は改善した.75g糖負荷試験において, 120分に頂値を示すインスリン過剰分泌反応, 180分に反応性低血糖を呈し, またHOMA-R:2.69であった.周期性四肢麻痺の家族歴を有さず, インスリン抵抗性を背景にもちステロイド投与や糖質過剰摂取がインスリン過剰分泌反応を惹起し続発性低カリウム性周期性四肢麻痺を発症した一例を経験した.インスリン抵抗性や糖尿病を有する患者は数多くおり教訓的で示唆に富んだ症例と考えられ報告する.
著者
高橋 春樹 中川 隆雄 仁科 雅良 須賀 弘泰 西浦 輝浩 出ロ 善純 小林 尊志 澁谷 美穂子 佐藤 隆幸 西久保 俊士
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.50-55, 2008 (Released:2013-03-14)
参考文献数
17

Content We investigated 76 cases during the 6-year period from 1999 to 2005 in which a patient who developed a consciousness disorder while bathing was brought to the Emergency and Critical Care Center of Tokyo Women's Medical University Medical Center East. In. 86% of the cases the patient was in cardiopulmonary arrest, and they had a group of diseases with a poor prognosis in which the outcome was death, even the 6% of the patients who were resuscitated.The most common age group was the 70-to 79-year group, which contained 46% of the patients, and those 70 years of age and older accounted for 70% of the total.  Examination was possible in 16 cases, and the most common category, in 10 of them, was “drowning/suspicion of transient ischemic attack”. Adequate examinations were not performed on the patients who died in the outpatient department. Moreover, because the autopsy rate was low, it was impossible to make a definitive etiological diagnosis. However, the fact that “many were elderly persons whose autonomic nervous system's regulatory function is reduced” and that “the incidence was highest during the winter (53% during the 3 months from December to February)” suggests involvement of cardiovascular and cerebrovascular diseases secondary to changes in blood pressure. Many preventive measures have been described in the literature, and improvement in the resuscitation rate is expected as a result of becoming familiar with. and thoroughly implementing them. All 10 cases that occurred in public baths, where the time before discovery should have been short, were cases of cardiopulmonary arrest, and it is impossible to clearly explain why resuseitation attempts failed in all 10 of them. In order to identify the causative diseases we think it would be worthwhile to consider 1) performing a whole-body CT examination after confirming death, and 2) perforrning open-chest cardiac massage (only in patients brought to the hospital within a short time).
著者
立石 貴之 渡部 琢也 脇田 瑞木 藍原 由紀 勝田 若奈 早乙女 貴子 小林 庸子 望月 久 村田 美穂
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.227-232, 2019 (Released:2019-04-26)
参考文献数
17

〔目的〕外来のパーキンソン病(PD)患者への個別的理学療法を数組同時に行うことで集団的要素を取り入れたプログラムの実施結果について検討した.〔対象と方法〕外来PD患者26名に,集団的要素を含む60分間のプログラムを週1回,12週間実施し,実施前後のPD患者の運動機能およびQOLの変化を評価し,本プログラム実施後の運動習慣獲得状況を調査した.〔結果〕10 m歩行の歩数,6分間歩行距離,PDQ-39の2項目に有意な改善を認めた.運動習慣は実施後6ヵ月時点でも維持されていた.〔結語〕今回実施したプログラムはPD患者の身体機能およびQOLの改善,運動習慣の獲得に寄与する可能性がある.
著者
中村 啓二 松本 範裕 黒田 晃 小牧 正子 野村 央文 大西 良祐 高瀬 裕章 松村 洋一 永畠 秀樹 橋本 良一 武田 康一 小林 大樹
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.7-10, 2010-03-31 (Released:2017-03-02)
参考文献数
1

「山田錦」並の酒造適性をもち,石川県で安定生産可能な早生品種「石川酒52号」を,「予236(五百万石/フクヒカリ)」を母本,「新潟酒28号(後の「一本〆」)」を父本とする交配組合せから育成した.出穂期および成熟期は,それぞれ「五百万石」とほぼ同じである.稈長は「山田錦」よりも20cm程度短く,収量性は「五百万石」並である.耐倒伏性は「五百万石」にやや優り,穂発芽性は「山田錦」の"やや易"に対して"中",脱粒性は「山田錦」の"易"に対して"難"である.玄米千粒重は「五百万石」並,心白発現率は「山田錦」より高い.試験醸造による酒造適性評価は「山田錦」並に高い.現在,「石川門」の愛称で流通している.
著者
北野 晃祐 今村 怜子 山本 匡 菊池 仁志 小林 庸子
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.57, 2011

【背景】<BR> 排痰補助装置(カフアシスト:以下MAC)は、排痰補助の他に胸郭の拡張効果などが期待できる。MACの気道への陽圧や急速な陰圧が強い違和感となり、実際の排痰困難時に、導入困難な例をしばしば経験する。<BR>【目的】<BR> 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者におけるMAC導入困難症例への対応のため、発症早期より胸郭拡張の目的でMACを使用し、その導入の円滑化を図る。<BR>【対象・方法】<BR> 対象は、平成22年4月以降に当院にてMACを導入した喀痰排出能力を保つALS患者9名。MACの初回導入は、排痰ではなく胸郭拡張の目的で使用する旨を説明した。導入時は、フルフェイスマスクを使用してINHALE (IN)のみを10~15cmH<sub>2</sub>Oより開始し、徐々に40cmH<sub>2</sub>Oを上限に圧を上げ、1日に1回(5サイクルを3セット)実施した。INを違和感なく実施可能となった患者に対しては、15~30cmH<sub>2</sub>OよりEXHALEを開始し、40cmH<sub>2</sub>Oを上限として継続的に実施した。継続的な使用が可能となった患者には、担当理学療法士(PT)により「導入時の感想」「現在の感想」に関するアンケート調査を施行。また、導入時と現在のMACへの違和感をPT1名によりVASで定量化した。本研究は当院倫理員会の承認を受けて実施した。<BR>【結果】<BR> ALS患者群のPeak Cough Flowは、264.4±65.0L/min。9名全員が継続的に使用可能となり、MACに慣れるまでに要した回数は多くが1~2回で、1名が5回の機会を必要とした。導入時の感想は、「何ともない」「スッとした」「面白い。自分で買おうかな」「喉のあたりが押し込まれる感じ」「少しきつい」が聴取された。現在の感想は、「INがビックリする」「気持ちが良い」「続けていきたい」「タイミングが取れれば大丈夫」「何ともない」「胸の方まで押し込まれる感じ」が聴取された。VASは導入時5.4±1.8/10から現在4.1±2.6/10と変化した。対象患者1名が導入3ヵ月後に肺炎で死亡、さらに1名が導入1カ月後に突然死となり、調査中止となった。<BR>【考察】<BR> MACを早期より導入した9名全員が継続的に使用可能となった。理由として、発症早期は、呼吸機能が保たれており、MACと呼吸の同調が容易であることが考えられる。しかし、違和感はVASにおいて現在も消失していない。MACは気道への陽圧と急速な陰圧という非生理的刺激を利用することから、違和感を完全に消失させることは困難と思われる。そこで、早期導入には、初回から入念なオリエンテーションと10cmH<sub>2</sub>O程度の圧より開始し、徐々に慣れていくことが重要と考える。今回2名の死亡中止例が見られている。死亡へのMACの因果関係は否定的であるものの、気胸や不整脈のリスクを伴う機器であり、今後在宅や施設での普及の為にも、導入基準決定のための評価シートが必要である。病状の進行により排痰補助を必要とした際に、MACを問題なく使用できることが重要であり、継続した検討が必要である。
著者
近藤 義典 松本 秀一 岩田 隆敬 佐藤 直樹 今田 高峰 山本 一二三 小林 聡 本山 昇
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp._S191022-1-_S191022-5, 2012

We are now studying high accuracy reentry guidance algorithms for reentry capsule. In this paper, we propose a real-time prediction guidance using numerical integration. The real-time prediction guidance is an explicit guidance law using numerical integration for range prediction during reentry flight. One of technical issues of the real-time prediction guidance using numerical integration is that navigation error and wind error lessens the navigation accuracy. Especially, errors in the last phase of reentry flight affects the navigation accuracy. So we researched that mechanism by investigating the navigation ability (ability of range adjustment) of several navigation segments.
著者
小林 政治郎 山城 貞男 植村 幸生
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.13, no.125, pp.110-116, 1964-02-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
5

In this paper, the relations between Charpy impact strength (Absorbed energy/area under notch) and shape of V-notched test bar of unplasticized P.V.C. are described. The results obtained are summarized as follows:(1) Charpy impact strengths are not varied by the deviation of the width, the thickness and the notch angle of test bar in the range of experiment.(2) But they are varied by the deviation of the notch depth and the notch radius.(3) The quantitative values of error of impact strength which are introduced by these deviations are shown on Table I.
著者
小林 裕美
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.132, no.5, pp.285-287, 2008 (Released:2008-11-14)
参考文献数
11
被引用文献数
6 6

アトピー性皮膚炎は症例毎に異なる悪化因子が関与するため,治療に個別のアプローチが必要である.悪化因子が比較的単純で除去しやすい例は,標準的治療のみで充分軽快するが,複雑な因子が関与し長年にわたる経過のうちに悪化の方向に向かう一群も存在する.このような例に対して,私たちはまず漢方で重視する「食」について指導し,なお改善しない場合に漢方方剤内服を併用してきた.アトピー性皮膚炎に用いる漢方エキス製剤は多岐にわたり,それぞれの薬理作用の理解のもとに使用する.小児,成人ともに気虚を伴う例に用いる補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は,内因を改善する補剤の代表方剤である.補中益気湯のアトピー性皮膚炎治療における有用性を明らかにするため,私たちは,内服前後における血中サイトカイン値の変動を検討するなど症例集積研究を重ねてきた.さらに最近,プラセボを対照薬とした多施設共同無作為化二重盲検比較試験を行った(Evidence-based Complementary and Alternative Medicine 2008; doi: 10.1093/ecam/nen003).対象は,4週間以上の標準治療にても緩解しない難治症例でかつ,補中益気湯の使用目標となる気虚判定表のスコアで気虚と判定された例に限定した.試験開始前と同じ治療内容を継続し,補中益気湯またはプラセボを24週間投与し,皮疹の重症度の推移のみならず,外用剤の使用量を点数化し,また安全性についても検討した.3カ月後では有意な差はみられなかったが6カ月後の結果において補中益気湯群で外用量の有意な削減効果がみられ,皮疹が消失した著効例も補中益気湯群に多く,増悪例は有意に少なかった.
著者
中野 明子 中島 健二 小林 恒三郎 塚原 ユキ 佐藤 睦子
出版者
日本失語症学会 (現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)
雑誌
失語症研究 (ISSN:02859513)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.351-357, 1982 (Released:2006-08-11)
参考文献数
18
被引用文献数
4 2

Disorders of speech and other mentalfunctions in eight patients with left thalamic hematoma were examined, both in their acute and chronic stage. The examinations in the acuts stage revealed a decrease of vigilance in 7 cases, fatiguability in 6 cases, a paucity of spontaneous speech in 6 cases and small vocal volume in 5 cases. In addition, 6 out of cases exhibited some speech disorders, inluding paraphasia, word-finding difficulties, circumlocution. The other two cases showed memory dis turbance and / or disorientation. Fluency, repetition and comprehension were well preserved in all cases. And, in the chronic stage, disor ders of speech and other mental functions almos disappeared in 7 cases out of the 8.    Those defects were not considered as being aphasia, but as a lack of activation of higher mental functions in the dominant hemisphere.
著者
小林 伸雄 宮崎 まどか 伴 琢也 中務 明 足立 文彦
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.25-29, 2010 (Released:2010-01-26)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

3原種および4品種の常緑性ツツジについて挿し木苗の根系発達特性を調査した.雨よけ遮光区,密閉挿し区およびミスト挿し区で管理したすべての系統で80%以上の発根率が得られた.挿し木苗の総根長は,キシツツジや‘大紫’で長く,サツキ‘大盃’やクルメツツジ‘麒麟’で短い傾向がみられた.また,葉数および葉面積はモチツツジの葉面積を除いて,密閉挿し区,雨よけ遮光区の順で大きい値が得られ,ミスト挿し区で最も小さくなる傾向がみられた.挿し穂の発根範囲が切り口から表土付近までと広い,モチツツジ,サツキ‘大盃’および‘白琉球’では,網円筒枠外に伸長した根数の分布範囲も広かった.一方,ヤマツツジおよびクルメツツジ‘麒麟’では発根部位は狭く,網円筒枠外に伸長した根数も少なかった.挿し木苗の根系発達特性は,圃場定植苗の根系発達特性と共通する点が多く,各野生種やそれらをもとに派生した園芸品種における多様な環境への遺伝的な適応性に由来するものと考えられる.また,これらの特性は栽培,増殖および育種に関する研究や利用の現場においては重要な情報となり得る.
著者
桃内 佳雄 小林 茂 宮本 衛市
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.812-820, 1983-11-15

基本的なプロタクションシステムにおいては プロダクションメモリは一様な構造をもつプロタクションルールの集合として構成され これはプロダクションシステムにおけるプログラミングのしにくさ 効率の悪さなどの一つの原因となっている.また プロダクションシステムは学習や問題解決のモデルの作成に広く応用されているが 一様な構造をもつプロダクションメモリでは学習や問題解決などのための構造的な知識を適切に表現することができない.さらに 学習や問題解決などのモデルの作成のためには 従来の適応プロダクションシステムがもつプロダクションルールの生成・付加機能に加えて プロダクションメモリヘの柔軟な動的アクセス機能の装備が必要である.本論文では おもな問題領域を学習や問題解決のモデルの作成とする適応プロダクションシステムAPSH について述べる.APSHのおもな特徴は プロダクションメモリのモジュール構造化機能をもつこと プロダクションルールの付加に加えてプロダクションメモリおよびワーキングメモリヘの柔軟な動的アクセス機能と情報付与機能をもつこと プログラムの作成・編集を支援するエディタやトレーサを内蔵し 柔軟なコマンド言語をもつ対話型プログラミングシステムであることなどである.プロダクションメモリのモジュール構造化は プログラムの作成・修正・理解 そして学習や問題解決などのための知識の表現を容易にする.
著者
中村 恵子 斎藤 まさ子 内藤 守 小林 理恵 田辺 生子 盛山 直美
出版者
新潟青陵学会
雑誌
新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.1-12, 2019-09

本研究の目的は、ひきこもり支援者の体験と求める支援について明らかにし、ひきこもり支援のあり方について考察することである。ひきこもり支援者3名を対象として、半構造化面接を行い、質的統合法(KJ法)を用いて分析した。 全体分析の結果、ひきこもり支援者の体験と求める支援について、【本人の生きづらさと傷つき感:社会性の乏しさと自分は駄目だという思い】、【本人や親への傾聴によるエンパワーメント:本人に見合った時間の中でのエネルギーの充足】、【本人と親との関係の調整:相互理解と親の変容からはじまる本人の変容と相乗効果】、【社会参加へのプロセス:意欲や自信をはぐくむ本人の困り感や必要性を伴った社会体験の積み重ね】、【本人や親を孤立させない支援:相談しやすい環境と専門家や支援機関による連携】、【支援者を孤立させない支援:支援者どうしの共助とサポート環境の整備】の6つのシンボルマークからなる空間配置が示された。ひきこもり支援において、社会参加に向けた支援や、本人や親、支援者を孤立させない支援が求められる。
著者
小林 和雄 大高 泉
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 30 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.423-424, 2006-08-10 (Released:2018-05-16)
参考文献数
5

科学的な思考を科学的な探究(問題解決)の全過程における一連の思考と考えるならば,これらの諸過程における生徒の実態を把握することは科学的な思考力を育成するために不可欠である。その過程の主要な要素である仮説を設定するには「仮説」とは何かの認識が必要であり,そのような視座からAnton E. Lawsonらは未知の課題に対する問題解決のための仮説演繹的推論を行うには,「仮説」と「予想」の区別が重要であることを指摘している。本稿では,A E. Lawsonらが米国の高校と大学の生物教科書に対して実施した「仮説」と「予想」の定義に関する研究を参考にして,日本の中学生,高校生,大学生の「仮説」と「予想」に対する認識を質問紙法で調査したものである。その結果,A E. Lawsonらの定義するような「仮説」と「予想」の区別ができる生徒や学生は,非常に少ないことが明らかになった。