著者
小林 昭裕
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.277-282, 1988-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
29
被引用文献数
1 1

石狩平野は低地に位置する立地条件から, 石狩川の洪水氾濫に幾度も見舞われてきた。そのため, 北海道開拓以来, 水害対策が継続的に取り組まれた。こうした中, 1981年8月に発生した洪水は, 記録的な豪雨が基本的要因であったが, 石狩平野の低地における水害対策上, 水系自体の治水に加え, 自然条件を考慮した土地利用の必要性が示された。本論では, 主として石狩平野特有の泥炭地等の低湿地の土地利用について, 考察した。
著者
古川 充 中沢 次夫 小林 節雄
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.23, no.11, pp.760-764,779, 1974-11-30 (Released:2017-02-10)

毛垢アレルギーに起因する気管支喘息については職業との関連性から検討されているが, その報告は比較的少ない.今回, われわれは愛玩用にハムスターを飼育し気管支喘息の発症をみた1例を経験したので報告する.症例は23才, 男性, 会社員.下宿の8畳一間でハムスターを数匹飼育していたが, 5ヶ月後に咳嗽・喀痰を伴う呼吸困難発作が発現した.この発作は下宿にいなければみられなかった.実験用ハムスターからその毛およびフケを採取し, 生食水にて抽出した抗原液を用い各種アレルギー反応を行った.皮内反応, 眼反応, Prausnitz-Kustner反応, 吸入誘発反応はいずれも陽性反応を示した.皮内反応と吸入誘発試験は即時型および遅発型反応に陽性で, これらのいわゆる dual reaction について前述のハムスター抗原を用いて沈降反応やリンパ球の blast-like formation などを行って遅延型反応などを行い, その機序について検討を行ったが, 明確な結論はみいだせなかった.
著者
前田 英行 小西 千代美 鈴木 孝志 中川 正明 五百井 俊宏 永谷 裕子 柴垣 太郎 高橋 邦夫 小林 雅史
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.114-117, 2011-03-10

2010年8月にプロジェクトマネジメント経験者・学識経験者20名による「メンタルヘルス研究会ワークショップ2010」を開催した.ワークショップの目的は,ワールドカフェ手法を導入し,メンタルヘルス不全に関する暗黙知を予防に活用できる形式知に変換することである.ワールドカフェによりアイディアを抽出し,対話,統合,投票により得られた結果は,(1)「プロジェクトは明るくリーダが率先」,(2)「ビーチパーティでチームビルディング」,(3)「9番バッターで思いっきり三振」,(4)「ファミリーケア・フレンドケアを大切に」,という4つの文章にまとめられた.これらの結果から,メンタルヘルス不全の予防策として,プロジェクトを(1)明るく前向きな場,(2)良い仲間関係の場,(3)育成と成長の場,(4)生活と仕事のバランスのとれた場,とすることが最重要であることが分かった.
著者
小林 昭裕
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.277-282, 1989-03-31
被引用文献数
1

石狩平野は低地に位置する立地条件から,石狩川の洪水氾濫に幾度も見舞われてきた。そのため,北海道開拓以来,水害対策が継続的に取り組まれた。こうした中,1981年8月に発生した洪水は,記録的な豪雨が基本的要因であったが,石狩平野の低地における水害対策上,水系自体の治水に加え,自然条件を考慮した土地利用の必要性が示された。本論では,主として石狩平野特有の泥炭地等の低湿地の土地利用について,考察した。
著者
小林 裕子 永田 智子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.59, 2016

 【研究目的】自然災害大国の我が国において,児童生徒に対し実践的かつ継続的な災害学習の実施は必要不可欠である。本研究の目的は中学校家庭科で「災害時の食」を扱った授業を開発し,授業実践を通して有効性と適切性を評価することである。研究の第一段階として,小林・永田(2015)は中学生に災害に関する質問紙調査を実施した。その結果,中学生は「災害時の食」への不安は大きいが,災害に関する知識や家庭での備えが不足していることが明らかとなった。この結果を基に,小林・永田(2016)は,「災害時の食」を扱う3時間構成の授業を開発し,実践した。実践は兵庫県公立中学校2学年の生徒5クラス164人を対象に,2016年2月に行った。 【授業評価の結果】 開発した授業の有効性と適切性を検証するため,以下の4つを実施した。 1)授業前後に行った「災害時の食」に関する知識アンケート 「「災害食」と「非常食」の違い」,「ローリングストック法」を「分かる」と回答した生徒は,事前3.7%から事後61.8%へ,事前2.5%から事後70.4%へとどちらも授業後大幅に増加した。 2)授業終了1ケ月後自由記述感想 「各時間の授業」,「学習の内容・活動」に関してカテゴリに分類した。また生徒の「~したい」の記述は,「災害時の食」と主体的にかかわろうとする意欲の表れで重要ととらえ,これも抽出しカテゴリに分類した。「各時間の授業」について記述した生徒は70.1%であった。その内2時間目について記述した生徒は59.3%で最も多く,次いで1時間目が50.0%で,3時間目は1.9%と少なかった。「学習の内容・活動」を記述した生徒は72.7%であった。その内「災害食」・「ローリングストック法」を記述した生徒が50.0%と最も多く,次いで「ツナじゃが調理」,「ポリ袋を用いた炊飯」が各40.2%,36.6%であった。「献立作成」は4.5%と少ない結果であった。「~したい」を記述した生徒は66.9%で,「作りたい」28.2%,「備えたい」20.3%,「実践したい」11.7%,「家族で話し合いたい」11.7%であった。 3)授業終了1カ月後アンケート 「授業後,本授業について家庭で話しあった」生徒は65.1%で,思春期の中2としてはかなり多い結果であった。「授業後,「災害時の食」に関する意識や考えに変化」があったと答えた生徒は75.7%と多く,変化の内容は「節水の大切さを考えるようになった」74.8%,「「非常食」より「災害食」が便利で役立つと考えるようになった」66.1%が上位であった。 4) 有識者対象アンケート調査 家庭科教育を専門とする大学教員7人に,開発した授業のアンケートを実施し,5段階尺度で各授業の「目標設定」,「内容や方法」,「生徒の興味・関心」の適切性,「開発した3時間の授業の総合的な適切性」を尋ねた。3つの項目の平均値がほぼ4以上の評価を得,総合的な適切性も平均値は4.6と高評価であった。 【まとめと今後の課題】 1)~3)の結果から,「災害時の食」の基本的な知識の習得,備えや対策を考えること,学習内容を家庭で共有することについては,大半の生徒が達成したと考えられる。また多くの生徒が本授業を積極的に評価し,「災害時の食」について主体的に考えることができるようになったことが分かり,授業としての有効性が認められたと言える。有識者からは本授業を家庭科で扱うことは適切であるという評価を得ることができた。以上のことから,本研究で開発した授業は有効であり適切であることが示唆された。今後の課題は,まず災害時の献立を考える授業の難しさを解消するべく,授業内容や活動の改善を図ることである。家庭や地域と連携した「災害時の食」の授業開発や実践を行うことも目指したい。
著者
小林 康徳
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
東京大学宇宙航空研究所報告 (ISSN:05638100)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.509-548, 1970-07

比較的低高度の地球軌道上を飛行する人工衛星に対する,太陽ふく射・地球のアルビドおよびその赤外温度ふく射による熱入力を計算する方法の展望を行ない,特に,あとの二つに対して重要な効果を持つ衛星表面と地球表面との間の形態係数の求め方について,幾つかの方法を提示した.これらの方法を使用して,ある軌道・姿勢の条件のもとに飛行している衛星に対する熱入力を計算するプログラムが示された.このプログラムを使用して,ある与えられた衛星の最も熱入力の変化が少なくなるような打上げ時刻を選定することができる.球状衛星に対する計算結果が示された.
著者
小林 伸 平野 亜矢
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.599, pp.58-69, 2010-04-12

毎年、春になると新機種が登場するデジタルカメラ。新たな技術、機能が追加されているが、実際にはどれだけ進化しているのか? 3年前、2007年の機種と比較してみた。(小林 伸=フォトグラファー、平野亜矢) 今や、老若男女を問わず、デジタルカメラを使う時代になった。では、それらのユーザーは、一体、どんなデジタルカメラを使っているのか。
著者
北川 勲 陳 兆隆 吉原 実 小林 勝也 吉川 雅之 小野 尚彦 吉村 祐次
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.104, no.8, pp.858-866, 1984-08-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
17
被引用文献数
10 16

The alkaloidal constituents of two types of "pao-fuzi ( ?? ?? ?? )", the processed tuber of Aconitum carmichaeli DEBX., were investigated. Aconitine (1), hypaconitine (2), mesaconitine (3), talatizamine (5), 14-acetyltalatizamine (6), isotalatizidine (7), karakoline (8), neoline (9), lipoaconitine (10), lipohypaconitine (11), lipomesaconitine (12), and lipodeoxyaconitine (13) were identified from"banshu-fuzi ( ?? ?? ?? ?? )", while benzoylaconine (1a), benzoylhypaconine (2a), and benzoylmesaconine (3a) together with 1-3, 5-9 were identified from"fupian ( ?? ?? )". By use of a dual-wavelength thin layer chromatography scanner, lipo-alkaloids (10-13) were shown to be distributed as major alkaloids in thirteen out of fifteen kinds of "fuzi"and wutou". It was also found that these lipo-alkaloids were less toxic as compared with the corresponding fatally toxic alkaloids such as 1 and 3. However, lipomesaconitine (12) was found to exhibit antiinflammatory and analgesic activities. It was suggested that the substitutions of the acetyl residues attached to the C-8 hydroxyls of 1-4 for the fatty acid residues were the other possible chemical modifications in the decrease of toxicities of Aconiti Tuber.

1 0 0 0 OA 国語学通論

著者
小林好日 著
出版者
弘文堂書房
巻号頁・発行日
1944
著者
植村 邦彦 高橋 千栄子 金房 純代 小林 功
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.516-519, 2016-11-15 (Released:2016-12-23)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

0.75MPaの圧力下で4秒間の連続通電加熱することにより98℃まで味噌を昇温させた結果,味噌に添加した枯草菌を2.7対数減少させることが分かった.一方,100℃60分の通常加熱では,枯草菌芽胞は1.6対数しか減少しなかった.このとき,通電加熱前後では味噌の色変化が認められなかったのに対し,温浴加熱では褐変が認められ,明度が20ポイント低下した.したがって,連続通電加熱は,味噌を褐変することなく,味噌の中の枯草菌芽胞のような耐熱性細菌を失活可能なことが分かった.本研究で用いたモーノポンプは吐出圧の制限のため内圧を0.75MPa以上とすることができなかったが,吐出圧のさらに大きなポンプを利用することにより,味噌の温度を100℃以上に安定的に昇温できれば,さらに耐熱細菌の殺菌効果を高めることが可能になると考えられる.本研究で用いた連続通電加熱装置と同等の装置は既にフロンティアエンジニアリングから市販されており,実用規模のスケールアップは実現可能である.