著者
山口 智弘 塩飽 保博 小出 一真 栗岡 英明 信谷 健太郎 船津 英司 久津見 弘 藤本 荘太郎 細川 洋平
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.101, no.10, pp.1087-1094, 2004-10-05
被引用文献数
12

症例は74歳女性. 上部消化管内視鏡検査にて下部食道に黒色隆起性病変を認め, 悪性黒色腫の診断のもと, 胸腹部食道亜全摘術を施行した. 術後DAV療法を施行し, 23カ月間無再発生存中である. さらに本邦報告例193例について臨床病理学的に検討した. その中でアンケート調査を行い予後の明らかとなった72例では, 60歳以上, T2以深, リンパ節転移陽性, 遠隔転移有り, で予後が有意に悪かった. 腫瘍径, 生検の有無では予後に差を認めなかった.
著者
岡村 真 島崎 邦彦 中田 高 千田 昇 宮武 隆 前杢 英明 堤 浩之 中村 俊夫 山口 智香 小川 光明
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.40, pp.65-74, 1992-12-15
被引用文献数
6

別府湾北西部の海底には3 kmから5 kmの長さを持つ5本の正断層が分布する。この分布の様子は, 別府-島原地溝にみられる陸上の活断層分布と類似しているが, 連続する部分は認められない。今回, 長さ2 km以上の断層セグメントを命名した。活動度はいずれもB級 (1-0.1 mm/y) である。地溝状の, 相対する南落ちと北落ちの正断層とは, 東北東-西南西の線により二分される。伊予灘の中央構造線断層系においても地溝状の形態が認められ, 別府湾まで連続するかどうか興味ある問題である。断層の活動度は, 年代が解っている反射層の変位量から求めることができる。しかし, 個々の地震の発生時や変位量を求めるためには, 断層両側のコア試料の対比が必要となる。我々は当初, 豊岡沖断層の両側で海底ポーリングを行い, 海底下20 mまでの試料をえた。しかし, ポーリングによる海底堆積物採取は, 時間と費用がかさみ, 多くの断層に対して, また継続的に行うことがむずかしい。このため以後は, ピストンコアリングにより堆積物の採取を行っている。現在, 海底下20 m以上の連続試料を一日で数本得ることができるようになった。亀川沖西断層では, 過去6000年間に3回の地震発生が認められ, その変位量と時間間隔との間には規則性がある。断層変位の分布は対称で, 断層の両端の近傍で最大となる。
著者
山口 智
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and System Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.128, no.11, pp.1696-1703, 2008-11-01
被引用文献数
6 8

Differential Evolution(DE) is one of the evolutionary algorithms, and has shown excellent ability for solving global optimization problems over continuous spaces. DE has a few control parameters that have to be set by users. The ability of DE is depending on these control parameters, and, in many cases, trial-and-error process are required for finding suitable parameters. This paper proposes a method for tuning the DE control parameters automatically. The proposed method tunes control parameters within DE search process. By using this method, trial-and-error processes for finding appropriate control parameters are not required. To evaluate the performance, the proposed method was applied to 9 benchmark function optimization problems. The results indicate that the proposed method shows 100% feasibility to solving the optimization problems without outstanding increase of generations required for finding the optimum solutions.
著者
山口 智久 峯村 治実 大野次彦 久山 和宏 下間 芳樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.30, pp.67-72, 2000-03-21

インターネットの普及に伴い、Webブラウザをインタフェースとするアプリケーションシステムが増えてきている。また、システム全体のコストダウンが図れるという利点から、組み込み機器をWebブラウザで監視・制御を行いたいというニーズが高まってきている。これを実現するために、われわれはWebによる遠隔監視・制御機能とJavaによるアプリケーション構築の容易性を提供する組み込み用のコンパクトなWebサーバ(開発コード名TSUBASA)の開発を行ってきた。TSUBASAでは、サーブレットによる動的なコンテンツの送信、動的なモジュール交換、遠隔からのさまざまな管理を行うことができ、またこれらの機能をコンパクトなサイズで実現できた。Increase of application systems using Web browser interface brought by the spread of the Internet has roused the needs for control and monitoring of network-connected devices with Web browsers. Reduction in costs of whole the systems enabled by Web-based control and monitoring is the most important readn for the needs. To meet the needs, we have developed a compact embedded Web server program, named "TSUBASA" . TSUBASA realize functions of contents sending and dynamic module exchanging and remote administration with very compact size.
著者
中村 俊一郎 峯村 治実 山口 智久 清水 洋 渡辺 尚 水野 忠則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.115, pp.123-128, 1995-11-30
被引用文献数
3

ビデオサーバーの性能(同時ビデオ配信数)向上を目指した分散RAID方式ビデオサーバーの提案を行う。本方式は通常ディスク群に対して適用されるRAID技術をサーバー群に対して適用するものであり、ディスクRAID技術と同様に性能及び信頼性の向上を図ることを狙ったものである。これが実現すると普及型の安価なパソコンサーバーを追加していくことにより、ビデオサーバーをスケーラブルに性能向上出来るという非常に大きな利点が得られる。ここではRAIDO型の分散RAID方式ビデオサーバーの試作を行ったので、その方式と評価結果について述べる。In this paper, we present a distributed RAID style video server that addresses the problem of increasing video stream supplying capability in VOD systems. "Distributed RAID Style" means extending the RAID method usually applied to disks to the servers, so as to achieve improvements in performance and reliability. The great advantage of this architecture is that the linear performance improvement can be achieved by adding inexpensive servers. Here we describe the implementation of RAID Style video server that we conducted and its evaluation result.
著者
名西 憓之 荒木 努 山口 智広 金子 昌充 WANG Ke 城川 潤二郎
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

DERI法(DropletEliminationbyRadicalbeamIrradiation)を用いた高品質厚膜InN結晶成長技術を基盤として、InN系材料をベースとした電子・光デバイス実現へ向けたInNおよびInGaN混晶材料の結晶成長高品質化技術、厚膜化技術、ラジカルモニタリングによる組成制御技術、Mgドーピングによるp型伝導制御技術、InGaN系ヘテロ・ナノ構造作製技術、デバイス作製基盤要素技術の開発を実施した。
著者
山口 智子
出版者
奈良女子大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2005

野菜には生活習慣病や老化を予防する機能性成分が多く含まれることが明らかになっている。近年、市場では色の異なる野菜や小型のものなど、見た目に珍しい野菜が出回わり、野菜を購入する際の選択肢が多様化している。そこで本研究では、野菜に含まれる機能性成分のうちラジカル捕捉活性とそれに寄与する成分について着目し、本年度は、野菜の品種、栽培条件、大きさ等に焦点をあて研究を行った。大きさの異なる野菜として、大ショウガと小ショウガの成分を比較したところ、アスコルビン酸量は相違ないものの、総ポリフェノール量やラジカル捕捉活性は大ショウガの方がやや高いという結果が得られた。次に、形状の異なる7品種のナスを用いて、塩もみ・浅漬け・揚げる・煮る・蒸す・焼くの各調理を行い、調理適性を明らかにするとともに、各調理法における美味しさに影響を与える食感について検討したところ、調理後のおいしさと食感、調理適性に品種間差があること、同品種内でもそのおいしさは調理法により差があることが示された。ラジカル捕捉活性は米ナスが最も高く、庄屋大長が最も低かった。栽培条件として、生育日数と機能性成分との関連性を調べたところ、ヤマトマナのラジカル捕捉活性は播種後11日目が最も高く、生育日数の増加に伴い低下し、26日目では11日目の約60%であった。総ポリフェノール量はラジカル捕捉活性と同様、生育日数の増加に伴い減少した。コマツナのラジカル捕捉活性と総ポリフェノール量もヤマトマナと同様の変動傾向を示した。さらに、LED照射によるカイワレダイコンの栽培を行い、LED照射の機能性成分への影響を検討したところ、LED照射試料では、太陽光に類似した波長を持つメタルハライドランプ照射に比べて各機能性成分は低値を示した。また、生物リズムが異なる変動を示すことが明らかとなった。
著者
山口 智治 星 典宏
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

大型温室などの生物生産施設での高効率生産のため,気流,温・湿度,ガス濃度など,いわゆる室内空気分布の的確な予測とそれに基づく高度な環境制御システムの開発が要望されている。他方,計算機数値解析技術の一つであるCFD (Computational Fluid Dynamics)による室内空気流れ環境の解析法が生物生産施設分野での環境予測にも導入されて来ている。本研究は,生物生産施設内の空気分布に関して,CFDシミュレーションと現場実測から検討を行い,生物生産施設の新たな環境設計法の確立を目的としたものである。得られた主な成果は以下の通りである。1.CFD法をパッドアンドファン冷房温室に導入し,温室内の3次元気流速分布および温度分布についての検討を行った。CFDによる温室内気流および温度解析結果を実測データによって検証した結果,両者はよく一致した。さらに非栽培条件下のパッド冷房温室内の3次元気流速分布および温度分布を予測し,室内気流の主流域と還流域の存在を定量的に明らかにし,また気流分布に密接に関係する温度分布に関して水平および垂直方向の不均一性を示した。さらに,還流の影響でパッドからの低温空気が一部屋根空間に入り込み,冷房効果が低減されることを示した。2.CFDシミュレーション検証データを得るため,中国北京市と上海市および愛知県所在の実際のパッドアンドファン冷房温室における環境計測実験結果について詳細な解析を加え,夏季,高温多湿地地域にいても本冷房方式が有効であること,しかしながら室内に比較的大きい水平・垂直方向温度分布が形成されることを示した。3.パッドアンドファン冷房システムを備える野菜栽培温室を対象として,CFD法を援用し,草丈の高い作物(トマト)の栽培を想定した条件下における室内の気流および温度分布に関する数値計算を試みた。栽培畝方向と気流方向を平行させ,また植栽層にある程度の流路率があれば,換気時間の経過に従って,植栽層内部にも冷却効果が得られる可能性を示した。
著者
林田 尚子 八槇 博史 喜田 弘司 山口 智治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.86, no.8, pp.575-582, 2003-08-01

本研究で想定する街中における情報共有環境では,情報そのものが断片的でかつ有効期限も短いため,その瞬間に欲しい情報が見つけにくい.生成した情報をグローバルネットワークからアクセス可能としておきさえすれば,いつかだれかが見てくれるという環境とは異なり,より積極的に情報を配信し,また発信を促すような,情報の流通を促進する枠組みを考える必要がある.この枠組みを実現するために,情報流通を支援するエージェントを考える.本研究では特に,情報提供の促進に視点をとらえた.情報保持者の不安が情報提供にマイナスの影響を与えるものと考え,これらの影響をリスク要因と呼び,街中からの情報提供行動に対するリスク要因の影響をフィールド実験を行い検証した.本実験により,金銭的報酬の導入や入力コストの削減などの手法とは別に,リスク要因を減じるサポートを与えることで情報提供行動を促進できることが明らかとなった.また,単独では有効なサポートであっても組み合わせたときには,むしろ,単独のサポートよりも情報提供を促進する効果が低い現象も見られた.本論文では,実験における被験者の行動・アンケート結果をもとに,情報提供促進のためのエージェントの機能を考察する.
著者
山口 智治 市山 俊治
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.211-212, 1993-03-01

本報告では、自然言語インタフェースにおいて、入力された自然言語文からアプリケーションで実行するタスクを表す意味表現の生成過程、特に構造の決定手法について述べる。意味表現をタスクを表すための言語であるとみなすと、意味表現生成とは言語生成であると言える。従来より、言語生成では構文構造木をトラバースする構造主導処理がよく用いられるが、この手法では自然言語表現の多様な構造に追従させることが困難であるという問題があった。しかし、自然言語インタフェースにおいては、アプリケーションの機能によって概念の担う役割は限定され、多様な表現を入力とする場合にもこれらに対応して生成すべき構造は制限される。そこで、概念主導による構造生成を考える。まず自然言語文中の概念をアプリケーションで受理可能な記号に変換し、記号の担う機能から記号間に可能な構造を絞り込んで決定する。この手法を関係データベースを対象アプリケーションとして研究試作中の自然言語インタフェース[市山91,谷91]に実装し、動作を確認した。
著者
藤本 武司 砂山 渡 山口 智浩 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.88, pp.119-126, 2003-09-08
被引用文献数
2

人間個人が持つ暗黙的な感性を他者と共有するためには,何らかの明示的な情報に変換する必要がある.本研究では人間の感性情報として,最も扱われる情報量が多く,個性が反映されやすい視覚に注目する.通常,人間が知覚困難である自己および他者の視線行動を可視化・共有できる仮想空間を構築することにより,感性創発(着眼点を見出す能力や知識の獲得)を実現し,作業支援を行うことを目標としている.本稿では,計測された視線情報から形式的な処理により注視点を自動抽出する方法と,抽出された注視点の可視化・共有によるユーザ間インタラクションの支援について述べる.In order to share unclear personal Kansei information with others, we need to transform it into cleared one. Our research group focuses on gaze information that will be naturally reflected human actions and intentions. Generally, it is very difficult for us to feel other people's gaze lines. Therefore, we constructed VR space, where some users can work in together and their gaze lines are visualized coincidentally. By using visualized and shared gaze lines, we expected to promote human-human interaction more closely. In this paper, we propose a method to extract people's gaze points from gaze line history, and verify that this method is useful for their interaction.