著者
高玉 圭樹 佐藤 史盟 大谷 雅之 服部 聖彦 佐藤 寛之 山口 智浩
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.210-219, 2013 (Released:2013-02-01)
参考文献数
12
被引用文献数
1

The paper proposes a novel recommender system which supports users to clarify the most appropriate preference by recommending other categories' items that almost meet the attributes selected by users. Such an advantage is achieved by both the preference ncretization of users and the preference change of users.To investigate the effectiveness of the proposed system, we conducted the human-subject experiments and found that the proposed system supports users to find their desirable items by clarifying their preference. Concretely, the following implications have been revealed: (1) the proposed recommender system with both the serendipity and decision buttons enables users to clarify their preference by comparing items which are classified in different categories; (2) in detail, the item recommendation based on the selected item attributes contributes to clarifying the users' preference through a change of their preference, while the item recommendation based on the item characteristic contributes to clarifying the users' preference through a concretization of their preference; and (3) the proposed recommender system with the decision button succeeds the further clarification of the preference of users who have already clarified it.
著者
山口 智 福島 学 浮貝 雅裕 菅原 研次
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.32-33, 1989-10-16

大学の情報工学科の学生に、ソフトウェア開発の理論と実際を効果的に習得させるためには、導入教育をも含め体系化された演習教育が有効であると考えられる。その導入教育においては、用語の理解も非常に重要な意味を持つ。しかし、情報工学に関する知識をあまり持たない新入生に対し、多人数ゆえに、講義だけでは十分に理解させることは困難である。今回は、Smalltalk-80の対話型プログラミング環境を利用し、情報工学おける基礎概念および用語を、体験的に理解させることを試みたソフトウェア教育支援システムの概要およびその運用結果について報告する。
著者
山田 誠二 山口 智浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.105, pp.93-98, 2002-11-12
被引用文献数
1

ペットロボットやお掃除ロボットが実際に一般家庭に広まる時代をむかえ,今後人間とロボットとが関わりをもつ状況が増えることが予想される.そのように,人間とロボットがインタラクションをもつとき,人間は不可避的にロボットに適応し,ロボットも人間に対して適応することが期待される.本研究では,人間がペットロボットをしつけて,行動をコントロールできるようになる枠組みを提案し,そこにおける人間とロボットの相互適応のためのインタラクション設計について議論する.This paper describes a framework for mutual adaptation between a human and a pet robot, and design of the human-agent interaction. In our work, a pet robot learns which behavior it should execute when some stimuli are given and a human user learns how to give commands to the robot through its various sensors. A pet robot utilizes a computational classical conditioning model for learning to interpret human commands. Finally we discuss heuristics to accelerate this mutual adaptation.
著者
山口 智太郎 横山 庫一郎 篠原 典夫 近藤 正一 真島 龍興 犀川 勲 馬渡 太郎 吉本 栄治 浦上 泰成 桑野 隆史
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.1131-1134, 1995 (Released:2010-02-25)
参考文献数
5

Ten cases of aneurysmal bone custs were evaluated in regard to sex, age, site, symptoms, localisation, radiographic features, and histological appearance. We performed curettage and bone graft in 8 cases, curettage followed by hydroxyapatite packing in 1 case and wide resection followed by methacrylate packing in 1 case.Recurrences occurred in 4 cases, always within two years after surgery. Two cases were healed after their second operation. But recurrences were found several times in the other 2 cases. All cases were eventually cured and there was no evidence of malignant transformation.
著者
井畑 真太朗 山口 智 菊池 友和 小内 愛 堀部 豪 伊藤 彰紀
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.53-58, 2021 (Released:2021-10-28)
参考文献数
12

【目的】突発性難聴(以下SSNHL)は原因不明の感音性難聴である。高齢者で眩暈を伴う重度SSNHLでは、発症2週間以内に症状が改善しないと予後不良と言われている。今回、耳鼻科で予後不良と診断され発症約1ヶ月後より鍼治療を開始し聴力回復が認められた症例を経験したので報告する。 【症例】74歳女性、主訴:左難聴、既往歴:18年前右聴神経腫瘍の手術により右重度難聴、現病歴:X年10月4日から特に誘因なく左難聴を自覚、両側難聴になり、対話不能。同日耳鼻科を受診、左SSNHLと診断。鼓室内ステロイド注射を施行。X年10月13日より回転性眩暈出現、左SSNHLも改善せず、X年10月21日より当院神経耳科にて入院。重度感音難聴(grade4)を認め、同日から薬物療法、星状神経節ブロックを連日開始。X年10月30日、経過不良、また頸肩部の張り感を自覚した為、神経耳科より鍼治療の診療依頼。神経学的所見は左右難聴を認める以外は全て正常。板状筋、肩甲挙筋、僧帽筋に筋緊張。鍼治療方針は内耳の血流改善、頸肩部筋群緊張緩和を目的に天柱、風池、肩井及び左翳風に40mm16号鍼置鍼10分を入院中週3回、退院後週2回実施。評価はオージオグラムで測定。 【結果】初診時左91.3dB、右96.3dBの為、筆談で医療面接。1週間後左82.5dB右92.5dBと回復が認められ対話が可能となり、4ヶ月後の鍼治療終診時左68.8dB右86.3dBと回復した。聴力回復判定では回復(10-30dB未満改善)の値、重症度分類ではgrade4→grade3に回復した。 【考察および結語】本症例は、頸肩部の鍼治療で、内耳動脈を介して蝸牛の血流及び有毛細胞に何らかの影響を及ぼしたものと考える。以上より、今後、予後不良の重度SSNHL患者に対して西洋医学的治療に追加する治療オプションとして鍼治療は有用性が高い可能性が示唆された。
著者
西田 明日香 山口 智史 東郷 史治 佐々木 司
出版者
日本不安症学会
雑誌
不安症研究 (ISSN:21887578)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.16-26, 2020-11-30 (Released:2021-01-09)
参考文献数
44

精神不調を予防・緩和するためにはソーシャルサポートが重要であることが知られている。中でも相談相手から受けるサポートは,ストレスを緩和し困難への対処を助けることからも,特に重要性が高いとされている。本研究は,相談相手の有無や数が精神不調と関連するかを明らかにすることを目的に,相談相手の有無や多寡と不安・抑うつ症状との関連を調べた先行研究に関するレビューを行った。PubMed, PsycInfo, CINAHL, CiNii,医中誌Webで検索しヒットした341編のうち,14編が採用基準を満たしていた。抑うつ症状を調査した研究では,相談相手がいない・少ないと,抑うつ症状を有するリスクや症状の程度が高いことが認められた。不安症状を調査した研究2編でも抑うつ症状と同様の関連がみられた。相談相手がいない・少ない人は精神不調のリスクが高いため,周囲からのサポートを増やす工夫を一層考えていく必要がある。
著者
山口 智子 山口 昌一 後迫 江理奈 小林 充 高橋 浩
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.606-610, 2017-09-15 (Released:2017-10-20)
参考文献数
10

巨大腹部腫瘍摘出術の麻酔管理では,特に呼吸・循環管理に注意を要し,腫瘍が大きいほどその管理に難渋する.今回,われわれは腫瘍重量約70kgの超巨大卵巣腫瘍摘出術の麻酔管理を経験した.症例は37歳女性,左卵巣摘出術の既往があった.入院時,貧血,酸素飽和度(SpO2)の低下と軽度の拘束性換気障害以外に大きな合併症はなかったが,腹囲が大きすぎるためMRI等の術前検査を十分に行うことができなかった.導入時の低酸素血症と再膨張性肺水腫を念頭に呼吸管理を行い,心拍出量,1回拍出量変化,中心静脈圧を指標としながら循環管理を行った.気道確保器具の選択や,術後呼吸器合併症にも注意が必要であった.
著者
浅野 貞美 山口 智晴 森本 耕吉 諸遊 直子 藤岡 佳伸 谷島 薫 川上 愛 後藤 健
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.225-231, 2023 (Released:2023-06-28)
参考文献数
31

血液透析患者が透析療法を継続するためには,注意・遂行機能を維持することが必要である.血液透析患者は認知機能障害の罹患率が高いが,認知機能の一部である注意・遂行機能の実態や地域在住高齢者との差異,認知機能と関連が認められている握力や下肢機能,骨格筋量との関連性については十分に検証されていない.そこで本研究は,血液透析患者32名と地域在住高齢者31名を対象に,trail making test part B(TMT-B)を用いて,注意・遂行機能の実態を比較検討した.また血液透析患者における筋力や骨格筋量と注意・遂行機能との関連性を検証した.その結果,血液透析患者のTMT-Bの所要時間は,地域住民と比較して有意に長く,血液透析患者は注意・遂行機能の低下リスクが高いことが示唆された.またTMT-Bと握力,SMIに有意な負の相関が認められた.今後は縦断研究により,注意・遂行機能と握力,骨格筋量との関連性やTMT-Bが臨床的に有用な指標となるのかを検討することが必要である.
著者
堀部 豪 荒木 信夫 小内 愛 井畑 真太朗 山口 智
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.34-40, 2023-02-01 (Released:2023-06-01)
参考文献数
25

【目的】神経サルコイドーシスは両側末梢性顔面神経麻痺の原因疾患の一つであるが、 これに対して鍼治療を実施した報告は我々が調査した限り存在しない。 今回、 両側末梢性顔面神経麻痺を発症、 神経サルコイドーシスが強く疑われた患者に対して鍼治療を実施し良好な経過を認めた症例を報告する。 【症例】73歳男性。 主訴:両側顔面神経麻痺。 現病歴:X年7月24日に右顔面神経麻痺発症、 27日に左顔面神経麻痺発症。 8月2日に当院脳神経内科を受診、 翌日に精査加療のため入院。 精査により神経サルコイドーシスが強く疑われステロイドパルス療法を実施。 8月26日に退院するも両側顔面神経麻痺は残存、 9月13日に当科を受診し鍼治療が開始。 身長159cm。 体重48.6kg。 神経学的所見:バレー徴候陰性、 病的反射陰性、 上下肢の深部腱反射や感覚検査は正常。 MMTは左足関節背屈のみ3。 柳原法:右26点、 左10点。 顔面神経を目標とした鍼通電刺激による表情筋収縮反応は、 右は0.04mAで収縮あり、 左は0.30mAで収縮なし。 右は軽度、 左は重度麻痺と考え、 麻痺の改善・後遺症の抑制を目的に鍼治療を実施。 鍼治療方法:右は聴会 (GB2)・下関 (ST7) へ鍼通電療法。 左は前頭筋、 眼輪筋の上・下、 上唇鼻翼挙筋、 鼻筋、 大・小頬骨筋、 口輪筋、 口角下制筋、 広頚筋へ置鍼治療を10分間実施、 106病日からは同部位に非同期鍼通電療法を実施。 治療頻度:週1-2回。 評価:柳原法。 経過:脳神経内科から処方されたステロイド薬に鍼治療を併用し、 右は170病日に38点、 左は204病日目に38点となった。 【考察・結語】本症例への治療効果は薬物治療と鍼治療の併用効果と言える。 神経サルコイドーシスが疑われた両側顔面神経麻痺患者に対して、 顔面神経の障害程度を考慮した鍼治療を実施した結果良好な治療成績を認め、 鍼治療は治療法の選択肢の一つとなり得る可能性が示唆された。
著者
土岐 珠未 田淵 拓也 辻 恵子 山口 智彦
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3+, pp.225, 2020-05-01 (Released:2021-09-06)
参考文献数
6

「透明感」は女性が憧れる肌質の重要な要素の一つであるが,その測定方法や評価基準は統一されておらず,限られた評価者の主観による評価に頼らざるを得ないという状況がある.そこで本研究では,幅広い評価者の感覚を数値化することで客観的に評価できる手法の開発に着手した. はじめに,同一の条件で作成した肌画像に対し,一般評価者の女性80名により,透明感の目視評価スコアを7段階で付与した.次に,それらの肌画像を解析してL* a* b*値及び輝度等の色情報を取得し,目視評価スコアと色情報の相関関係を解析した.最後に,重回帰分析により,透明感の目視評価スコアを最も精度高く再現できる色情報の組み合わせを検討した. その結果,目視評価スコアは,肌画像の輝度と極めて高い相関性を示すことが分かった.さらに,b*値のSDを加味することで,「透明感」をより精度高く予測できる式を導き出した.b*値のSDは,色ムラと解釈できることから,人が感じる「透明感のある肌」とは,輝度が高く,色ムラが小さい肌であることと結論付けることが出来た.今後はこの予測式を用いることで,「肌の透明感」を数値的に評価することが出来るようになった.
著者
山口 智
出版者
神戸市外国語大学外国学研究所
雑誌
神戸市外国語大学外国学研究 = Annals of foreign studies (ISSN:02899256)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.33-53, 2003-03-31

アメリカ合衆国憲法修正1条が定める宗教活動の自由は、主語が「連邦議会」であることが示しているように、連邦政府などの公権力による自由の侵害を禁じるものである。しかし、黒人差別撤廃運動の高まりを受けて1964年に制定された人権保護法の第7編(Title VII of the Civil Rights Act of 1964)は、雇用における、人種を初めとしたさまざまな理由による差別を禁じた。これは民間企業などの使用者、すなわち「私人」にも平等保護の規律を及ぼすものだが、差別禁止事由の一つとして「宗教」を定めた結果、私人間(雇用環境)において宗教活動の自由を保障する性格をも帯びることになったのである。本稿は、雇用関係における宗教問題を扱った概説書を参考に、人権保護法第7編が企業に加えている規制の概要を、宗教問題との関連に絞って紹介する。
著者
小関 忠樹 関口 航 押野 真央 竹村 直 齋藤 佑規 吉田 海斗 工藤 大輔 髙野 圭太 神 将文 仁藤 充洋 田辺 茂雄 山口 智史
出版者
Japanese Society for Electrophysical Agents in Physical Therapy
雑誌
物理療法科学 (ISSN:21889805)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.55-64, 2022 (Released:2022-08-20)
参考文献数
39

体表から脊髄を刺激する経皮的脊髄直流電気刺激(tsDCS)と神経筋電気刺激(NMES)の同時刺激は,中枢神経系を賦活することで,脳卒中後の歩行能力を改善する可能性があるが,その効果は不明である.本研究では,同時刺激が健常成人の皮質脊髄路興奮性に及ぼす影響(実験1)と脳卒中患者の歩行能力に与える影響(実験2)を検討した.実験1では,健常者12名に対して,同時刺激条件,tsDCS条件,NMES条件を,3日以上間隔を空けて20分間実施した.介入前後で前脛骨筋の皮質脊髄路興奮性変化を評価した.実験2では,脳卒中患者2名にNMES単独条件と同時刺激条件の2条件を3日ずつ交互に繰り返し,計18日間実施した.結果,実験1では,同時刺激条件で介入後15分,60分の時点で有意に皮質脊髄路興奮性が増大した(p<0.05).実験2では,同時刺激は歩行速度と歩数を改善しなかった.tsDCSとNMESの同時刺激は,健常者の皮質脊髄路興奮性を増大するが,脳卒中患者の歩行能力に対する効果はさらに検討が必要である.
著者
小俣 浩 山口 智 大野 修嗣 土肥 豊
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.79-90, 2000 (Released:2010-04-30)
参考文献数
31

The effect of acupuncture electrotherapy (AET) on siccative symptoms (dry eye, dry mouth) of patients with Sjögren's syndrome (SjS) was examined using changes in the lacrimary secretion volume, the salivary secretion volume, and the skin temperature on the face as well as the dry score.1) The control group (n=10) was subjected to 1-Hz/30-Hz AET on the face and 1-Hz AET on the posterior neck and upper scapula region. Though, the 30-Hz AET on the face resulted in a significant increase in the lacrimary secretion volume, salivary secretion voloume, and skin temperature on the face, no clear changes were observed in response to stimulus at the posterior neck and upper scapula region.2) In one group of SjS patients (n=15), 30-Hz AET on the face significant increased the lacrimary secretion volume and salivary secretion volume.3) In a second group of SjS patients (n=7), no significant difference in effects with elapsed time was observed immediately after, 30 minutes after. 1 hour after, and 2 hours after applying 30-Hz AET on the face.4) In a third groups of SjS patients (n=10), no significant difference in the cumulative effect of 30-Hz AET applied to the face was observed after the first, fifth and tenth treatments. However, the dry mouth score significantly decreased from the first treatment to the tenth treatment.The above observations indicate that the effect of AET on siccative symptoms of SjS patients occurs in the order of trigeminal nerve, facila nerves, and glosspharygeal nerve reflexes (somatic-parasympathetic nerve reflex). They also indicate that the reactivity varies according to the frequency of stimulation provided, with high-frequency stimulation being particularly effective in salivation, suggesting that acupuncture may contribute to improving the QOL of patients by mitigating the subjective siccative symptoms experienced by them.
著者
西谷 一平 山口 智也 加賀 智之
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.118-123, 2018 (Released:2018-01-25)
参考文献数
8

大規模・複雑化する制御ソフトの品質確保は重要課題である。これに対し、望ましくない振る舞いにつながる入力シナリオを自動探索するサーチベーステストを開発してきた。本研究では探索効率の向上を目指し、実走行データより得られる実走行条件分布を基にした新たな入力シナリオ生成機能を開発した。
著者
粕谷 大智 沢田 哲治 磯部 秀之 赤尾 清剛 吉川 信 高田 久実子 山口 智 小俣 浩 山本 一彦
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.193-202, 2005 (Released:2010-04-30)
参考文献数
8
被引用文献数
2

(はじめに) 我々は関節リウマチに対する鍼灸治療の有効性と有用性および安全性を、外来にて薬物療法を行っている群を対照とした多施設ランダム化比較試験により検討した。(方法) 鍼灸臨床研究において重要な endpoint (評価項目) は、1. ACRコアセット (アメリカリウマチ学会提唱の活動性指標) による改善基準と、2. RAのQOL評価法であるAIMS-2日本語版を用い、介入 (治療法) については、関節リウマチの病期別に患者の活動性や機能障害を考慮しながら局所と全身の治療を行えるように病期別治療法チャートを作成し、患者の病態に応じて統一した治療法にした。(結果)1. 症例の収集についてはA群 (薬物療法群) 80例 (女性80例、男性2例、うち2例脱落)、B群 (鍼灸治療併用群) 90例 (女性90例、男性6例、うち6例脱落) の計170例が解析の対象となった。2. ACRコアセット改善基準を満たしている症例 (改善例) は、A群80例中8例、B群90例中20例で、2×2カイ二乗検定よりP=0.04で両群間において有意差を認め、鍼灸併用群の方が有意に改善を示した。3. AIMS-2質問紙によるQ0L変化: 12ケ月時点で両群間でP=0.001と有意差を認め、鍼灸併用群の方が有意に改善を認めた。4. AIMS-2質問紙の各項目の変化: 両群間で有意に鍼灸併用群に改善を認めた項目は歩行能、手指機能、家事、社交、痛み、気分、自覚改善度であった。(結語) 今回、多施設ランダム化比較試験において鍼灸併用群で上述の項目において有意に改善を認めたことは、従来の治療に鍼灸治療を併用することで身体機能低下を予防し、血行改善や精神的安定も得られ、関節リウマチ患者のQOL向上に寄与することが示唆された。
著者
山口 智 杉山 一彦 岡村 達憲 山崎 文之 梶原 佳則 有田 和徳 栗栖 薫
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.12, pp.783-788, 2001-12-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
19

1977年10月-2000年9月までの間に広島大学脳神経外科で入院・治療を行った脳幹グリオーマ12症例について検討した.内訳は男性5例, 女性7例で, 診断時の平均年齢は27歳であった.腫瘍の局在は橋が10例, 延髄が2例であり, 6例で手術が, 全例で放射線療法, 化学療法が行われた.全体の再発期間中央値は26週で, 生存期間中央値(median survival time ; MST)は71週であった.調査時点で11/12例が死亡していた.死亡例について, MSTより長期にわたり生存したもの(long-term survivors ; LTS), MST以下の生存期間のもの(short-term survivors ; STS)に分けて各群の特徴について検討した.成人は小児よりLTSが多い傾向にあり, 診断時のCTもしくはMRIにて造影効果の認められるものではSTSが多い傾向にあった.また, 診断に至るまでの初発症状の継続期間が1カ月以下のものではSTSが多い傾向にあった.