著者
澤内 大輔 小澤 壮介 山本 康貴
出版者
北海道農業経済学会
雑誌
北海道農業経済研究 (ISSN:09189742)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.49-54, 2007-09-28

The purpose of this study is to test the hypothesis that the area of production is a more significant factor influencing rice prices in Japan than the variety and taste of rice. We estimated a hedonic price function relating rice prices and the three factors influencing them. The results support our hypothesis that the area of production has the most significant influence among the three factors.
著者
前園 恵子 牧野 雅弘 蒔田 直輝 永金 義成 芦田 真士 友永 慶 山本 康正
出版者
京都第二赤十字病院
雑誌
京都第二赤十字病院医学雑誌 = Medical journal of Kyoto Second Red Cross Hospital (ISSN:03894908)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.81-86, 2013-12-01

症例は39歳の女性.頭部外傷の既往はない.某年2月5日、立ち仕事中に前頭部に非拍動性の痛みを自覚した.徐々に増悪し、嘔気も出現した.ロキソプロフェンやスマトリプタンは効果がなかった.経過中A型インフルエンザに罹患し、自宅で安静にしていた期間には、頭痛は消失していたが、回復後再び、起立時に増悪する激しい頭痛が出現した.頭部MRIで硬膜の肥厚および造影効果を認めた.脳槽シンチグラフィーでは早期のRI膀胱内集積とRIクリアランスの亢進が見られたが、脳脊髄液漏出像は確認できなかった.特発性低髄液圧症候群と診断し、安静臥床と大量輸液にて加療し、徐々に症状の改善を認め、退院した。硬膜の所見も遅れて回復した.特発性低髄液圧症候群では、多彩な臨床症候を伴うため、不定愁訴として扱われたり、診断に苦慮することがあるが、MRI所見は診断に有用である.
著者
蒔田 直輝 尾原 知行 永金 義成 村西 学 田邑 愛子 武澤 秀理 小泉 崇 山本 康正
出版者
京都第二赤十字病院
雑誌
京都第二赤十字病院医学雑誌 = Medical journal of Kyoto Second Red Cross Hospital (ISSN:03894908)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.113-117, 2011-12

症例は37歳の女性。突然左頸部から肩にかけて痛みが出現し、その数日後から喉頭の違和感、ものの飲み込みにくさが出現し声が嗄れるようになった。発声は鼻声、嗄声を認めた。発声の持続は5秒程度と障害されていた。左軟口蓋挙上不良、左咽頭感覚低下、咽頭反射低下、左声帯傍正中固定を認め、左舌咽神経および迷走神経の障害が考えられた。血液検査、髄液検査は正常、ヘルペスのウイルス抗体価は既感染パターンであった。頭部MRIガドリニウム造影で左舌咽・迷走神経の走行と一致する部位に造影効果を認めた。Bell麻痺で顔面神経の造影効果がみられる報告があり、類似のメカニズムで、何らかの炎症性ニューロパチーが考えられた。ステロイドパルスと後療法により、いずれの症状も完全に改善した。また頭部MRIで造影されていた左舌咽・迷走神経の造影効果も消失した。下部脳神経麻痺の鑑別に、造影MRIが有用である。
著者
山本 康子 斉藤 邦明
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

インドールアミン酸素添加酵素2 (Indoleamine 2,3-dioxygenase 2;IDO2) は、トリプトファンをキヌレニンに代謝する酵素である。本研究ではIDO2の生理的機能を解析し、IDO2発現が腫瘍形成に及ぼす影響について明らかにする事を目的とした。IDO2のトリプトファン代謝能を検討するため、IDO2強発現細胞を作製したところ、キヌレニン量の増加が認められた。またマウス肺癌細胞を用いた担癌マウスモデルにおいて、野生型に比べIDO2 KOマウスでは、腫瘍体積の縮小およびサイトカインの分泌増強が認められた。本研究によりIDO2発現の抑制は、抗腫瘍効果を有する事が明らかとなった。
著者
山本 康貴 馬奈木 俊介 増田 清敬 近藤 功庸 笹木 潤 宋 柱昌 吉田 祐介 赤堀 弘和
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

EUでは、環境に配慮した農業生産を行うなどの一定要件を満たした農業生産者に補助金等を支払うというクロス・コンプライアンス(CC)を適用した農業政策が実施されている。本研究では、CC受給要件を、農業由来の環境負荷などの外部性効果とみなして評価し、CC受給要件の内容設計に資する手法の開発や適用を試みた。農業生産活動由来の環境負荷に及ぼす環境影響を経営段階のミクロレベルや国全体のマクロレベルで定量評価できる手法の開発と適用を行い、CCを適用した新たな農業政策の設計に資する基礎知見を得ることができた。
著者
師 耀軒 桟敷 孝浩 澤内 大輔 中谷 朋昭 山本 康貴
出版者
北海道大学農学部農業経済学教室
雑誌
北海道大学農經論叢 (ISSN:03855961)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.97-104, 2009-03

日本政府は、2002年に、外国人旅行者の訪日を促進する「グローバル観光戦略」を策定し、「2010年に訪日客1,000万人を」との目標を掲げたキャンペーンの実施を表明した。2003年1月には、当時の首相による施政方針演説の中で「わが国の文化・観光の魅力を全世界に紹介し、訪日外国人旅行者の増加とこれを通じた地域の活性化を図る」旨の"観光立国への道"が表明された。観光を主目的として訪日する外国人の増加を促進していく意義は、経済や地域の活性化だけではなく、国際相互理解の促進などの面からも極めて大きい。このため、いくつかの機関は、外国人観光客による日本国内での観光動向についての基礎データを得るために、外国人観光客に対するアンケート調査を実施している。このような基礎データは、政府による観光政策の立案や旅行会社によるマーケティング戦略の構築などに有益な情報を提供している。本論文の課題は、北海道大学在学中の留学生を対象者としたアンケート調査分析を通じ、留学生の日本国内における観光動向を明らかにすることである。
著者
近藤 功庸 笹木 潤 山本 康貴
出版者
富民協会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.14-22, 2010-06

山本・近藤・笹木は、以下の「稲作生産性停滞仮説」を提示して、「わが国稲作生産性の伸びがゼロとなりつつある」という極めて悲観的な可能性のあることを計量的に検証した。「稲作生産性停滞仮説」:戦後におけるわが国稲作生産性は、(1)技術進歩率が相対的に高くキャッチ・アップ効果が低下する減反以前の第1局面、(2)技術進歩率が低下しキャッチ・アップ効果が上昇する減反以降から近年までの第2局面の順に推移し、(3)その後は技術進歩率、キャッチ・アップ効果ともに停滞し全体として稲作生産性の伸びがゼロとなる第3局面に向かっている可能性がある。本稿では、山本・近藤・笹木の分析枠組みに依拠しつつも、この分析では未解明であった以下3つの論点に限定し、「稲作生産性停滞仮説」の再検証を試みることを課題とする。
著者
渡辺 義郎 山本 康弘
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.89, 1963-09

この研究は、異形三角鉄筋を引張主筋として用いる場合の、重ね継手の長さと耐力および変形の関係を明らかにすることを目的として行ったもので、ここに報告するものはスパン長き約2mの梁を作成し、その引張主筋に16mmの異形三角鉄筋を使用し、中央部に設けた重ね継手の長さを種々変化し継手のないものと比較しながら亀裂の状況および鉄筋内部の応力状態などを調べた。
著者
中谷 朋昭 宮田 歩 澤内 大輔 桟敷 孝浩 山本 康貴
出版者
富民協会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.100-103, 2010-06-25
参考文献数
6

WTO設立以後、関税障壁が低くなる一方で、植物検疫措置が新たな貿易障壁として注目されている。植物検疫措置とは、外国からの病害虫侵入および国内蔓延を防ぐ目的を持つ法律や規則、公的手続による措置のことである。植物検疫措置は、輸出国と輸入国でとらえ方が異なる場合も多い。このため、輸出国側は、輸入国側が病害虫の侵入・蔓延を防ぐという点を「口実」にして不当に農産物輸入を制限しているととらえ、輸入国側との間で国際紛争となる場合も多い。リンゴの火傷病に対する日本の植物検疫措置を経済分析した代表的研究として、Yue、Beghin and Jensenは、日本の植物検疫措置がリンゴ輸入を制限する効果(輸入制限効果)を有する点を示した。しかし、WTOの審議結果によって火傷病に対する植物検疫措置が変更された後も、米国から日本へのリンゴの輸出が殆どない状況にある。したがって、リンゴの火傷病に対する日本の植物検疫措置が輸入制限効果を有しているというYue、Beghin and Jensenの結果は、再検討されるべきと考える。
著者
尾上 剛士 薄井 宙男 八幡 真弓 吉江 祐 山本 康人 市川 健一郎 野田 誠 斉藤 壽一 磯部 光章
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.95, no.12, pp.2547-2549, 2006-12-10
被引用文献数
1

症例は42歳, 女性. 進行する浮腫, 全身倦怠感にて来院. 心エコー上右心負荷所見が強く当初原発性肺高血圧症を疑った. 入院後急性増悪しショック, 急性腎不全となったが右心カテーテル所見より脚気心が疑われビタミンB1投与により速やかに循環動態が改善した. 健康に関心が強く健康食品を中心とした食生活を送っていた事がビタミンB1欠乏の原因と考えられ, 偏った健康知識が致命的となりかねなかった教訓深い症例と考えられた.
著者
山本 康生 玉木 宏幸 池田 政身 広谷 由佳里 荒田 次郎
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
CHEMOTHERAPY (ISSN:00093165)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.1102-1105, 1988

新しく開発された経口用セファロスポリン剤であるCS-807を皮膚科学的に検討した。<BR>1) 皮膚感染病巣より分離した<I>S. aureus</I> 51株に対するR-3746 (CS-807の活性体R-3763のNa塩), セファレキシン (以下CEX), セファトリジン (以下CFT) のMICを108/ml接種で測定した。R-3746は3.13μg/ml以上に分布し, 100μg/ml以上に26株であった。CEXは1.56μg/ml以上に分布し, 100μg/ml以上に24株であった。CFTは0.78μg/mlから50μg/mlまでに分布していた。<BR>2) ラットにR-374620mg/kgを陰茎背静脈より静注30分後の血清内, 皮膚内濃度は各16.4±0.7μg/ml, 9.0±0.6μg/g (湿重量)(n=5) で, 皮膚移行率 (血清内濃度に対する皮膚内濃度比) は平均0.55であった。<BR>3) 当科を訪れた皮膚感染症21例 (1日200mg17例, 400mg3例, 200mgから400mgに増量1例) にCS-807を使用した。著効5, 有効8, やや有効7, 無効1例で有効以上61.9%であった。1日20mg使用例のみでみると著効5, 有効6, やや有効6例で有効以上64.7%であった。副作用として1例に軟便がみられた。13例で行った使用前後の臨床検査値において, 本剤との関連が疑われた異常変動は, 好酸球数の増加 (2例), S-K, S. GPT, LDHの上昇 (各1例) であった。