著者
山田 寿 板野 阿貴子 天野 勝司
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.91-95, 2004-04-01
被引用文献数
1 8 2

リンゴ'王林'の高温誘導早期みつ症状の発生に及ぼす果実に対する日射量の影響を検討するため,簡易積算日射量測定システム(オプトリーフ)を使用した.オプトリーフは30℃以上の高温条件下でも正確な積算日射量の測定が可能であった.Rタイプではいずれの方位の日射量とも平均果実温度と極めて高い有意な相関を示した.3回の実験データをひとまとめにして解析した場合にも,各方位の平均相対日射量は平均果実温度や最高果実温度と1%レベルで有意な相関が認められた.果実の日射量はみつの発生程度や果肉硬度,果糖,ブドウ糖,ソルビトール,全糖などの果実形質とも有意な相関が認められた.また,みつの発生程度は果実温度や果肉硬度,ソルビトールとの間に正の相関が見られ,特にソルビトールとの相関が強かった.以上の結果から,日射によって果実温度が高まることにより,果実内にソルビトールが蓄積し,'王林'果実に早期みつ症状を発生させることが示唆された.
著者
新野 俊樹 山田 英典
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.75, no.12, pp.1454-1458, 2009
被引用文献数
1 4

A novel process that can fabricate transparent parts was developed for the purpose of improving mechanical and thermal performances of functional and transparent prototypes which is provided through an additive manufacturing technology. The process starts with plastic laser sintering process, which is widely applied to fabrication of functional prototype or rapid manufacturing, and following infiltration of the sinter, which is opaque after the first process, with thermosetting plastic of which refractive index after cure is tuned to have the same value as that of the sintered powder clearly eliminates opacity from the sinter. Experiments using styrene-methacrylate copolymer as powder material and thermosetting epoxy resin were carried out, and the minimum haze of 20% (at 5mm in thickness) was obtained. In terms of mechanical strength, impact strength (unnotched Izod) reached 3.5kJ/m<sup>2</sup> meeting standard of that for transparent grade stereolithography parts. In this paper, requirements both in laser sintering and infiltration, and problems to be solved to improve the mechanical strength are also discussed.
著者
石川 徹夫 床次 眞司 米原 英典 福津 久美子 山田 裕司
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.329-338, 2001 (Released:2010-02-25)
参考文献数
21
被引用文献数
13 16 16

To estimate dose from radon progeny, the effective dose per unit exposure to radon progeny (dose conversion factor, DCF) is needed. A dominant parameter related to DCF is the activity size distribution of radon progeny. In the present study, the DCF was calculated in the wide range of particle diameters (0.5-20nm [AMTD] and 20-5, 000nm [AMAD]), using a dosimetric approach. The calculations were based on a computer program, LUDEP, which implements an ICRP66 respiratory tract model. The calculated results showed that the DCF is sensitive to particle size distribution. The DCFs calculated for reference conditions in mines and homes were 13.7mSv WLM-1 and 14.3mSv WLM-1, respectively. These values were in good agreement with those reported in a few references. The DCF calculated in the present study is useful for the dose assessment of radon progeny in places that have different aerosol characteristics.
著者
山田 嚴子
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

第二次世界大戦下のオシラサマ信仰と民間巫者の活動を、戦前の影響と戦後の動向を考慮に入れながら調査した。その結果、以下のことが明らかとなった。(1)津軽地方では、明治以降、オシラサマは寺社信仰との関わりで信仰されてきた。(2)戦時中に民間巫者は「英霊」の口寄せを行っており、このような巫者たちは、1970年代に、新たな形で注目を受けていた。
著者
武田 昌一 横里 恵 比嘉 誠 村岡 輝雄 山田 麻衣子
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.429-440, 2004-08-01

全日本かるた協会公認の男性読手1人が朗詠する小倉百人一首100首の音声の韻律的特徴を解析した。その結果,基本周波数に関しては,(1)発声開始あるいは小節開始時に立ち上がり後ほぼ一定の値であること,(2)局在する基本周波数の跳ね上がり下降,(3)基本周波数の概周期的揺らぎ,が全首に共通の特徴であることが分かった。ただし,他の読手音声との比較により,(2),(3)は読手に依存することが分かった。時間構造の特徴としては,(1)単語の区切り部分におけるモーラの伸長,(2)歌の終わりの極端な伸長,更に(3)上の句と比較して下の句において平均モーラ持続時間が伸長していること(有意水準1%),が認められた。
著者
山田 佳奈子
出版者
北海道地理学会
雑誌
地理学論集 (ISSN:18822118)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.82, pp.9-22, 2007-07-31 (Released:2012-08-27)
参考文献数
14
被引用文献数
1
著者
古口 睦士 矢地 謙太郎 山田 崇恭 泉井 一浩 西脇 眞二
出版者
日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.20150002-20150002, 2015-01-30 (Released:2015-01-30)
参考文献数
24

構造最適化は, 数値解析による性能評価と数学的な最適化手法により, 最大限の性能を有する構造を求める手法で, 寸法最適化, 形状最適化, トポロジー最適化に大別される. このうちトポロジー最適化は, 構造の形状だけなく形態の変更も可能な最も自由度の高い手法で, 大幅な性能向上が期待できる. 構造最適化は, 当初構造問題への適用に限られていたが, 近年では様々な物理問題に適用されてきている. 流体問題への適用は, 電磁波問題などと比較するとやや古く, ストークス流を対象に流体に作用する抗力の最小化を目的とし, その形状感度を導出することにより最適形状を得る手法や, 変動拘束された境界を含む領域において粘性流体を対象とした散逸エネルギー最小化の構造最適化の手法が提案されている. しかしながら, これらの手法は, 対象とする設計領域における物体と流体の境界を変動させることにより最適構造を得る, いわゆる形状最適化の手法であるため大幅な性能向上が期待できないうえ, 最適構造が初期構造に強く依存する欠点を持つ. これに対して, 流体問題へのトポロジー最適化の展開も報告されている. その報告の例としては, 設計領域全体を多孔質体と仮定し, 物体領域と流体領域の境界で流速が零になるように仮想的な外力を与えることで物体と流体を区別し, 散逸エネルギーを最小化する最適構造を得る手法が挙げられる. トポロジー最適化の基本的な考え方は, 固定設計領域を導入し, 物体の有無を示す特性関数により構造最適化の問題を材料分布問題に置き換えることである. このため, 構造の形状だけでなく形態の変化も可能となるが, 特性関数が設計領域内のいたるところで無限小の範囲で不連続になる可能性を持つ不適切な問題(ill-posed problem)となる. この問題を解決するためには, 大域的な意味において不連続な関数を連続な関数に置き換える設計変数の緩和を行う. この緩和方法には, 均質化法や密度法などが提案されているが, どちらの手法においても, 最適構造の境界が明確にならない, いわゆるグレースケールを許容する欠点を持つ. 他方, 新たな構造最適化の手法として, レベルセット法に基づく形状最適化が提案されている. この手法では, レベルセット関数と呼ばれるスカラー関数を用いて, 設計領域中の物体の有無をその符号で示し, 零等位面を境界として表現するため, グレースケールを含まない明瞭な境界を有した最適構造が得られる利点がある. しかしながら, この方法は基本的には形状最適化の考え方に基づいており, 新たに境界が生成されるような構造の形態の変化を許容しない. この問題を本質的に解決する手法として, レベルセット法による境界表現を行いながら, トポロジー導関数の考え方に基づき設計変数を更新することにより, 形態変更を可能とした新しいトポロジー最適化の手法が提案されている. そこで本研究ではこの形態変更を可能とした新しい最適化の手法に基づき, ナビエ・ストークス方程式を支配方程式とする内部流れにおいて, エネルギー損失の最小化を目的としたトポロジー最適化の手法を構築する. トポロジー最適化は, 状態場および感度解析のための随伴場の計算に, 何らかの数値解析法を必要とする. その代表的な数値解析法として有限体積法が挙げられる. 有限体積法は, 離散化した各要素内において保存則を満たすように定式化した数値解析手法で, 状態方程式に存在する対流項や拡散項をガウスの積分定理により領域積分から境界積分に変換でき, 数値積分においても中点公式を用いる. また, 非構造格子を扱える汎用性の高さという利点もあり, 流れ場の数値解析法として広く利用されている. そこで本研究では, 状態場と感度解析には有限体積法を用いた新しい方法を開発することにより, 明確な形状表現を可能にしながら大規模問題への展開可能な方法論を構築する. 随伴方程式は連続系に基づき導出し, 有限体積法により離散化して数値安定性に優れている半陰解法のSIMPLE法(Semi-Implicit Method for Pressure Linked Equation) を用いて解析している. また, 最適化の過程におけるレベルセット関数を更新には, 時間発展方程式の数値解析法として有限体積法を適用した方法を構築する. これにより, 時間発展方程式の離散化の過程で弱形式による複雑な展開は必要としないうえ, 時間項については数値安定性のよいオイラー陰解法を適用することにより, 時間発展方程式の計算効率は状態場および随伴場と同様に向上させることができる.
著者
山田 太造
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では日本史学研究における研究過程支援のため,史料目録・テキスト等から史学的知識を抽出し,知識間・知識-史料間・史料間などの関係を明確にしながら,内在する史学的知識・暗黙知を外在化する研究を行うため,特に(1)史学的知識の抽出・蓄積,(2)史学的知識間,史料学的知識-史料間,史料間の関連性の検出,(3)知識表現・関連表現とそれらを用いた検索手法の確立を目指した.
著者
山田 功夫 深尾 良夫 石原 靖 青木 治三
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.21-31, 1989-03-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
9
被引用文献数
3

Since late 1986, we have been operating a three-component set of STS seismometers (STS-1) at Inuyama Observatory, Nagoya University, Japan. This is a preliminary report of the two years observation. The STS-1 seismometer equips with three component BRB (BRoadband Band) outputs and three component LP (Long Period) outputs. The lowpass filtered LP outputs are digitized and recorded continuously at a sampling interval of 10s in a dynamic range of about 120dB. These continuous data have been used so far to determine seismic moment or centroid moment tensor of large Japanese earthquakes. The BRB output is recorded on an event recordering system, where the BRB and LP outputs after an eight-pole analog anti-aliased filtering are digitized and recorded for 50 minutes at sampling intervals of 0.1 and 0.4s, respectively. The dynamic range of this system is limited at present by the A/D converter to about 90dB. The triggered BRB data have been used so far to determine the source time functions of large Japanese earthquakes, which suggest the occurrence of backswing of fault motion. To maintain the horizontal component instruments in a stable condition, a care must be taken for variation of atmospheric pressure. The results of the analyses indicate a unique importance of nearby observation of large earthquakes by broadband, wide dynamic range and high precision seismometers such as the STS instruments.
著者
土谷 敏治 井上 学 大島 登志彦 須田 昌弥 田中 健作 田中 耕市 山田 淳一 今井 理雄 中牧 崇 伊藤 慎悟
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

超高齢社会において,モビリティ確保は重要な課題である.自動車依存が進展する中,公共交通維持の困難性が高まっている.本研究では,大都市圏縁辺部を中心に,市民の日常的な移動行動と公共交通機関の利用実績などの分析を通じて,公共交通機関の現状と問題点,公共交通機関利用促進の課題,新たな公共交通機関の可能性などについて検討した.その結果,茨城県ひたちなか市,埼玉県滑川町,徳島県上勝町,北海道函館市の調査によって,公共交通機関の利用者特性や利用実態,公共交通機関に対する市民の評価とその地域差,市民への情報提供の必要性,NPOによる新たな交通サービスの可能性,市民活動の重要性が明らかになった.

2 0 0 0 OA 大辞典

著者
山田美妙 編
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
vol.上, 1912

2 0 0 0 OA 夏木立

著者
山田美妙 著
出版者
原亮三郎
巻号頁・発行日
vol.〔第1篇〕, 1890