著者
良川 太河 山極 綾子 楊 添翔 後藤 正幸
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回全国大会(2021)
巻号頁・発行日
pp.3G1GS2g05, 2021 (Released:2021-06-14)

機械学習分野においてラベル分類の代表的な手法の一つである決定木は解釈性が高い識別器である.しかし過学習を起こしやすく,十分なデータ数がない場合予測精度が悪化する恐れがある.一方,アンサンブル識別器は過学習を防ぎ高い予測精度を示すが,複数の決定木を合成しているため解釈性が失われてしまう.そのため,アンサンブル識別器に近い予測性能を持つ単一の決定木を学習できれば,予測性能と解釈性を備えた有益なモデルとなる. そこで,学習データの生成により予測精度が高い単一の決定木を学習する手法が研究されている.その代表的な手法にBorn Again Treesがある.しかし,データ生成の際に膨大な計算量が必要となる上に,対象データの分布から外れたデータも多数生成してしまうため,学習した決定木が複雑になり解釈性が低下する恐れがある. そこで本研究では,生成モデルであるAutoencoderとオーバーサンプリング手法であるSMOTEを用いて対象データの分布に従うデータを少ない計算量で生成し,高い予測精度を持つシンプルな決定木の学習方法を提案する.最後に実データを用いた評価実験を行い,提案手法の有効性を示す.
著者
田中 康嗣 後藤 昌史 光井 康博 後藤 雅史 吉川 英一郎 久米 慎一郎 大川 孝浩 樋口 富士男 永田 見生 志波 直人
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.673-675, 2013-09-25 (Released:2013-11-26)
参考文献数
5

50歳,女性.アレルギー疾患の既往はなし.右肩石灰沈着性腱板炎に対し鏡視下石灰摘出および腱板縫合術施行.腱板縫合には2個のチタン製金属アンカーを使用した.術後3週目より顔面,体幹および手指の皮疹と著明な掻痒感が出現.抗アレルギー剤内服,外用等で経過観察するも症状は改善しなかった.術後6カ月目で金属アレルギーを疑い,パッチテストを行ったが陰性であった.患者の同意を得て初回手術後より7カ月目に,ミニオープン法下にアンカー抜去ならびに腱板再縫合術を施行.手術時,特に異常所見は認めなかった.アンカー抜去後2日目より皮疹と掻痒感は消失し,再手術後から2年の現在,肩関節痛,可動域制限は認めず腱板修復状態も良好である.金属製アンカーを用いた腱板縫合術後,長期にわたるアレルギー様反応が生じた際は,例えパッチテストが陰性であったとしても金属アンカーの抜去を考慮すべきかもしれない.
著者
新保 仁男 荒岡 史人 後藤 正直 高西 陽一 石川 謙 竹添 秀男 ゴレツカ エヴァ ポチーハ ダミアン ミエツコウスキー ヨゼフ
出版者
THE JAPANESE LIQUID CRYSTAL SOCIETY
雑誌
日本液晶学会討論会講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.190, 2007

ウレア液晶の極性カラムナー相(ColhPA相)において、極性構造を高速に緩和するモードが報告されている。我々は、ポリカテナーベントコア液晶の極性カラムナー相においても同種の高速緩和が存在することを確認し、光第二次高調波発生(SHG)によりダイナミクスの詳細な解析を行った。その結果、本モードの緩和速度は7マイクロ秒より高速であることがわかった。

1 0 0 0 OA 野鳥の病理

著者
久保 正法 谷村 信彦 後藤 義之
出版者
農業技術研究機構動物衛生研究所
巻号頁・発行日
no.111, pp.9-20, 2005 (Released:2011-03-05)

2002年11月1日から2004年3月31日までに,270羽の野鳥について病理組織学的に検索した。陸鳥204,水鳥30,水辺16,海鳥18,不明が2であった。ウイルスの関与が確認できた症例は2例であり,1例はハトヘルペスウイルス感染症であり,他の1例はスズメのポックスであった。原虫感染としては,コクシジウム感染が22例,atoxoplasma感染が4例,Haemoproteus感染を疑う症例1例,住肉胞子虫感染1例およびトリコモナス感染が1例であった。寄生虫は101例で観察された。寄生虫は1種類だけでなく,2種類,3種類と複数の種類が感染しているものもあった。アミロイド症は18例に見られ,海鳥7,水鳥8,陸鳥3例であった。心臓の病変としては24例にみられた。細菌感染が疑われた症例は14例であり,心外膜炎,膿瘍,敗血症等と様々な病変がみられた。腫瘍は7例にみられた。
著者
後藤 晃
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.59-77, 1980 (Released:2010-03-12)

The hijra, the starting point of the Islamic state as well as of its calender, has been investigated in detail by modern scholars. Most of investigations, however, tend to center on migrators but a few on acceptors. Even the works of W. M. Watt, being very excellent and exact, want a vivid expression of the dynamic development of Islam in the Medinan society during a few years around the Muhammad's hijra.Twelve, the number of the participants of the first 'Aqaba in the year of 621, 75, the participants of the second 'Aqaba in 622, and then 238, the participants of the battle of Badr in 624, might be near to the total number of the Medinan believers at each stage of times. These figures show the steady development of Islam in the society. Even the participants of the battle, however, might share less than ten percent of the male adult populations of Medina. None of twelve leaders, elected by Muhammd at the time of the, second 'Aqaba, were a political-military leader of any clan or sub-clan during the civil wars in the pre-Islamic time. It should be noted that the movement for Islam in Medina before the hijra, was organized by not so influencial persons and it covered only a few percent of the total population of the society.The movement had a solid political goal, that was to stop the civil wars and to unite the society into one. Most of the persons who did not recognize Muhammad as a prophet and who were not converted, backed this goal and then, the movement became the main political current of the society. Sa'd b. Mu'adh, one of the strong leaders of the civil wars, was converted and supported the movement. 'Amr b. al-Jamuh, also an influencial leader, taking an indifferent attitude to the movement at first, became a supporter of this by the persuasions of his sons and grandsons. Abu Qays b. al-Aslat, a monk and another strong leader of the civil wars, offered oppositions to the movement. He might be a big obstacle to the progress of the movement, but died ten month after the Muhammad's hijra. Ibn Ubayy, being the most influencial man in Medina after the death of the two supreme commanders of the civil wars, did not become a supporter nor a opponant to the movement. Thus, believers could represent the whole society and concluded the treaty of peace, which should be the first part of the Constitution of Medina.
著者
由良 晋也 戸塚 靖則 大井 一浩 馬渕 亜希子 由川 哲也 出山 文子 大廣 洋一 後藤田 章人 松樹 隆光 岡田 和樹 山口 泰彦 小松 孝雪 井上 農夫男
出版者
The Japanese Society for Temporomandibular Joint
雑誌
TMJ : journal of Japanese Society for Temporomandibular Joint : 日本顎関節学会雑誌 (ISSN:09153004)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.200-204, 2002-08-20

咬合力と関節内圧との相関関係を明らかにする目的で, クローズド・ロック症例と顎関節症状のないボランティアの咬合力と関節内圧を同時に測定したので報告する。<BR>対象は, クローズド・ロック症例4名4関節と顎関節症状のないボランティア4名4関節である。プレスケール50HタイプRを用いて咬合力を測定し, 動脈圧モニタリング用のトランスデューサーを用いて関節内圧を測定した。<BR>咬合力と関節内圧との間の相関係数は, クローズド・ロック症例とボランティアのいずれも0.7以上 (0.710~0.954), 決定係数は0.5以上 (0.504~0.910) であった。これらの結果から, 咬合力と関節内圧との関係は, 直線的な正の相関関係であることが示された。回帰係数は, 被験者により差のあることが示された (15.3~270.9)。<BR>関節内圧は咬合力の増加に伴って上昇することから, 強い噛みしめが顎関節に負荷を加える因子の一つであることが明らかとなった。
著者
吉田 真美 高橋 恵美 後藤 潔
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 創立40周年日本調理科学会平成19年度大会
巻号頁・発行日
pp.3, 2007 (Released:2007-08-30)

【目的】 豆類は廉価で保存性に優れ、やせた土地でも育ち、何よりもたんぱく質を多く含有することから、古い時代から世界の貴重な食料となってきた。そして世界のおのおのの土地で、それぞれの風土や気候、歴史、食文化にあった豆料理が育まれてきた。1昨年度の本大会での発表にさらに続けて調査をおこない、世界の豆料理の地域による特性を調べることを目的として研究をおこなった。【方法】 調査地域として豆の消費が多い世界の15の国または地域を選択した。それぞれの地域の、英語または日本語で記載された料理本計65册を取得して資料とし、その中から豆料理レシピをさがし877品をみいだした。それぞれのレシピについて、使用される豆の種類、調理法、主材料、副材料、調味法、スパイス等を調べ、エクセルに入力して比較検討し、地域による特性を調べた。【結果】 使用頻度の高い豆の種類は地域によって異なっており、東アジア圏の大豆、中近東のひよこ豆、ヨーロッパのいんげん豆やグリーンピース、南北アメリカ大陸のブラックビーンが特徴的だった。豆の形状は、世界的にはホール状で食べる場合が多いが、東アジア地域のみは豆をペースト状にする場合のほうが多くみられた。全体的には、豆を調理して煮物にして食することが多いが、東アジアの日本は汁もの、中国は炒めもの、朝鮮半島は御飯のものに使用することが多かった。さらに調味料やスパイスの使用も地域によって特徴があり、世界の豆食文化の多様性がみられた。
著者
石毛 一郎 後藤 泰彦
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2021, 2021

著者らは要旨集を提出したものの大会を欠席したため,本要旨を撤回いたします.
著者
後藤 将史
出版者
国際ビジネス研究学会
雑誌
国際ビジネス研究 (ISSN:18835074)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.5-25, 2016 (Released:2016-11-01)
参考文献数
38

組織論における制度理論では、「同じ制度的圧力を受けても、個別の組織でなぜ反応が異なるか」を主要論点の一つとするが、先行研究では組織外との関係性や組織の外形要因に関心が集中し、組織内のプロセス要因の検討が不足している。本稿の目的は、制度がもたらす同型化圧力に対する組織の反応の決定要因について、意思決定プロセスの観点で探索することである。特に、「そもそも組織内部の意思決定プロセスも同型化に何らかの影響を及ぼすのか」、そして「もしそうであれば何がどのように影響因子となるのか」を検討する。この目的から、近年普及が進むグローバル人事制度の導入検討を題材に、B2B 事業で海外展開する中堅規模日系上場企業 7 社の、2000 年以後の本社における過程につき、インタビューを中心とした比較事例分析を行った。事例分析の結果、検討着手の早さ遅さは、「外的正当性に対する感度」の高さ低さとも呼ぶべき、意思決定プロセスに内在する要因に大きく影響されたことが明らかとなった。着手が早い組織は、意思決定において、外部規範こそ目指すべき道を示すものとして高く評価し探し求め、合理的必要性と関係なく自ら進んで同型化を目指した。着手が遅い組織は、正当性を最初から最後まで自組織内の合理的判断に求め、合理的必要性を認めるまで同型化を拒んだ。本研究の貢献は、第一に制度の影響下での組織行動の説明要素として、外的正当性に対する感度をはじめとする組織内プロセス要因の影響を確認したこと、第二にそれに伴って Tolbert & Zucker (1983) が提示した制度採用のモチベーションに関するいわゆる 2-stage model の反例を提示したことである。さらに、本研究の観察は、変革への着手のされ方 (「外的正当性に対する感度」の結果) によるその後の組織変革への影響等の、研究課題の広がりの可能性を示す。
著者
後藤 友佳子
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.93, no.8, pp.1192-1201, 1990
被引用文献数
5

The localization of epidermal growth factor (EGF) in human cholesteatoma tissue, normal ear drum and external auditory canal skin was examined immunohistochemically, using avidin-biotin peroxidase complex method.<br>Bouin-fixed tissue was stained for investigation of horny layer in the epidermis, because fixation in Bouin's solution provides better preservation of the antigen. In the horny layer of cholesteatoma tissue, 19 out of 24 cases had EGF-positive immunoreactivity (79%). In 2 cases of normal external auditory canal skin, 4 cases of normal ear drum and a case of postauricular skin, no EGF-immunoreactivity was revealed in the horny layer.<br>EGF was assayed in the debris of cholesteatoma and the horny layer of the normal bony external canal with dot blot immunoassay. EGF content of the debris was higher than that of the horny layer of normal skin.<br>The result of the first report suggests the activity of cholesteatoma exists in the subcutaneous tissue (see the previous paper). In this report EGF content of cholesteatoma in the horny layer was found higher than that of normal external skin. This result demonstrates that EGF in the horny layer plays an important role in accelerating the growth and bony destruction in cholesteatoma.<br>To summarize these two reports, the following conclusion was reached. In the epidermis EGF content is equal in cholesteatoma and normal skin. But in the subcutaneous tissue and the horny layer EGF content of cholesteatoma is higher than that of normal skin. EGF in situ may be strongly related to the growth and bony destruction of cholesteatoma.
著者
Arwiyanto Triwidodo 坂田 完三 後藤 正夫 露無 慎二 瀧川 雄一
出版者
日本植物病理學會
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.288-294, 1994
被引用文献数
2 5

ストレリチア(<i>Strelirtzia reginae</i> Banks)から分離された青枯病菌の非病原性菌株(Str-10 op型)を接種したトマトの根系から,非接種対照植物の根系よりも多量のトマチンが検出された。茎の組織内ではこのようなトマチン濃度の上昇は見られなかった。Str-10 op型の接種源濃度を10<sup>8</sup>から10<sup>9</sup>cfu/mlに増加すると,接種5日後における根部組織内のトマチン含量は113&mu;g/g根から152&mu;g/g根まで増加した。接種9日後にはトマチン含量は450&mu;g/g根まで増加した。この濃度は青枯病菌の病原性菌株の増殖を<i>in vitro</i>で抑制するのに十分な濃度であった。トマチンによる青枯病菌の発育抑制は静菌的であった。一方,Str-10 op菌株の培養ろ液及び加熱死菌で処理したトマト根部ではトマチン濃度の増大は見られなかった。
著者
植田 章夫 後藤 一輔 福原 篤 森 亮太 小松 史 達谷 英文 千野 武廣
出版者
(公社)日本口腔インプラント学会
雑誌
日本口腔インプラント学会誌 = Journal of Japanese Society of Oral Implantology (ISSN:09146695)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.521-533, 1998-12-30
参考文献数
21

HAP implants bond directly with bone, the load and distribution of occlusal force differs from that of natural teeth, which have physiological motility. More specifically, we considered the occlusal force is a key measure of the restoration of chewing ability. We performed a clinical investigation of the restoration of chewing ability and changes over time in peripheral gingiva in patients that had received HAP-coated dental implants (SUMICIKON®)The results and implications can be summarized as follows:
著者
植田 章夫 後藤 一輔 福原 篤 森 亮太 小松 史 達谷 英文 千野 武廣 Ueda Akio Goto Kazusuke Fukuhara Atsushi Mori Ryota Komatsu Fuhito Tatsuya Hidefumi Chino Takehiro
出版者
(公社)日本口腔インプラント学会
雑誌
日本口腔インプラント学会誌 = Journal of Japanese Society of Oral Implantology (ISSN:09146695)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.521-533, 1998-12-31

HAP implants bond directly with bone, the load and distribution of occlusal force differs from that of natural teeth, which have physiological motility. More specifically, we considered the occlusal force is a key measure of the restoration of chewing ability. We performed a clinical investigation of the restoration of chewing ability and changes over time in peripheral gingiva in patients that had received HAP-coated dental implants (SUMICIKON®)The results and implications can be summarized as follows: