著者
日高 艶子 宮林 郁子 金山 萬紀子 中村 真紀 吉村 綾子 中島 峰子 戸島 早織 松尾 佐知子 林 由香 小浜 さつき
出版者
聖マリア学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、高次脳機能障害者のセルフケアの再構築を促す看護 介入モデルの試案を検証することにある。本モデルは、注意障害、観念失行、半側空間無視、 自発性の低下に対する介入の順序性と、環境調整と主意的役割の活用という二つの介入方法を 提示し、期待できる効果の程度について示したものである。本研究においては、複数の高次脳 機能障害を呈した 8 名の患者に対して検討した。その結果、介入の順序性においては、まず注 意の集中を維持することで、患者の行動が安定し、それに伴い抑制障害や半側空間無視の改善 を認めた。介入方法においては、視覚・聴覚刺激を減少した個室環境が注意機能の持続や配分 に有効であった。主意的役割を用いた介入は、自発性の低下をきたした 3 事例において有効で あった。さらに、注意障害、半側空間無視、記憶障害の介入としても効果が期待された。今回 は得られたデータに限りがあるため、今後もモデルの検証に向けて研究を継続する必要がある。
著者
日高 真帆
出版者
京都女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では日本と英語圏諸国に於けるワイルドの受容状況の比較研究を行うことによって、日本に於けるワイルド受容の複数の特徴を明らかにすることができた。また、従来日本で注目度が低かった喜劇作品の受容にも重点を置いた研究を行うことで、より均衡の取れた受容研究を進めることができた。その際、演劇に焦点を当てながらも、ワイルドの戯曲以外の作品受容にまで視野を広げてこそワイルド劇自体の受容の全貌が明らかになるため、作品の幅を広げた多角的な研究を行い、多岐に渡るワイルド受容の諸相について具体例と共に考察を深めた。
著者
日高 洋 米田 成一 安東 淳一
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本年度は,前年度に引き続き,以下について行った。1、gas-rich隕石の分析:多量にガス成分を含んでいる隕石(Kapoeta,Cook101,NWA801,SaU290)について,Sm,Gd同位体,希ガス同位体,の分析を行い,これらの宇宙線照射履歴の詳細について解析した。これらの隕石は銀河宇宙線の他に,低エネルギーの宇宙線による照射の影響を著しく受けている可能性が示唆された。2.炭素質コンドライトのバリウム同位体分析:タイプの異なる6種類の炭素質コンドライト隙石(Orgueil,Mighei,Murray,Efremovka,Kainsaz,Karoonda)について酸による連続溶出実験を行い,得られた各々のフラクションのバリウム同位体分析を行った。特に,3種類のCM隕石から得られた同位体変動を総合的に解析し,原始太陽系の同位体不均一に影響を及ぼす要因としてs-過程,r-過程の原子核合成成分以外に消滅核種^<135>Csの存在の可能性を検証した。3.原始惑星における水質変成:水質変成を激しく受けている形跡のある狭山隕石(CM2)について,その組織からコンドリュールを採取し,個々のコンドリュール粒子についてバリウム同位体測定を行った結果,^<135>Cs-^<135>Ba壊変系の著しい乱れを示すデータを得た。本研究結果は同位体化学的見地から水質変成の存在を示唆する有意義な証拠となり得た。
著者
日高 睦夫 橋本 義仁 蔡 兆申 田原 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-09-05

我々は高温超伝導体のエレクトロニクス応用としてサンプラー回路を提案している。高温超伝導SNS接合はオーバーダンプ接合であるため、我々の提案しているサンプラーはノンラッチング夕イプである。ノンラッチングサンプラーはラッチングタイプに比べて時間分解能が高いことが期待されている。しかし、従来のジョセフン接合を用いたサンプラー回路はほとんどがラッチングタイプであり、ノンラッチンダサンプラー回路の動作確認は未だなされていない。そこで、Nb系の集積回路技術を用いて我々の設計したノンラッチサンプラーの試作、測定を行い回路が正常動作することを確認した。
著者
井上 史雄 宇佐美 まゆみ 武田 拓 半沢 康 日高 水穂 加藤 和夫 今村 かほる
出版者
明海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究では、日本海側に分布する諸方言の地理的年齢的動態に着目して、総合的な実態調査を行った。線状の地域で年齢別にことばを調べて図化する「グロットグラム」(地理×年齢図)の手法は、日本方言学が独自に開発した、世界に誇るべき新技法である。本研究では、共同の現地調査により、日本海側のことばの動きを明らかにし得た。第1年度は、異なった機関に属していた研究者が、多様な研究手法を統一する手法について打合せを行った。また、各自がこれまで実施してきた調査との連続性を図るために、各地で継続調査を行なった。また全体調査の項目選定のための準備調査を行った。各分担者の調査地域を調整し、調査時期・調査技法の統合も行った。第2年度には、日本海ぞいの多数地点でグロットグラム(地理×年齢図)のための実地調査を行った。調査員としては、分担者および方言研究の経験のある協力者(小中高の教師)や大学院生・ゼミ生が参加した。データは調査終了後すぐにコード化した。各分担者のデータを統合し、配布した。第3年度には、グロットグラムのための実地調査を継続し、計画地点のデータを得た。分担を決めて、グロットグラムの図を作成した。集計に各分担者のもとのパーソナルコンピュータを利用することにより、グロットグラムも迅速に作製できた。日本海側各県で新方言・気づかない方言の使用状況に顕著な地域差がみられた。以前の調査の結果と対比することにより、太平洋側との様相の違い、東京からの影響の違いなどを確認できた。関連テーマの資料を合わせて年末に報告書を作成し、国内の方言研究者、言語変化の研究者に配布した。これにより、今後の関連調査の解説に役立つことと期待される。また成果の一部は夏の方言学国際会議(カナダ)で発表した。
著者
寺本 渉 吉田 和博 浅井 暢子 日高 聡太 行場 次朗 鈴木 陽一
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.7-16, 2010
被引用文献数
11

We used a questionnaire to investigate how non-researchers conceptualize sense of presence. Respondents were 108 students with no professional education related to engineering or virtual reality. More than 90% of the respondents knew of the term, but they tended to use sense of presence not only to refer to a subjective experience of being there in a mediated environment, but also to refer to an experience that makes them feel excited or as having an extraordinary experience in an actual environment. Factor analysis revealed four sense of presence components: evaluation, impact, activity, and mechanicalness. Events with high presence were likely to be evaluated as preferred, impressive, and dynamic. Furthermore, the participants estimated that distal and proprioceptive sensors such as vision, audition, equilibrium, and kinesthesis were closely related to a sense of presence. These results suggest that sense of presence is not a single and simple concept for non-researchers, but is instead an ambiguous and the multidimensional construct with modality-selectivity. These aspects of sense of presence must be considered in specifying physical factors for high presence and establishing objective measures of sense of presence.

1 0 0 0 軍事法規

著者
日高巳雄 著
出版者
日本評論社
巻号頁・発行日
1938
著者
寺本 渉 吉田 和博 日高 聡太 浅井 暢子 行場 次朗 坂本 修一 岩谷 幸雄 鈴木 陽一
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.483-486, 2010
被引用文献数
8

For virtual reality systems, the enhancement of a sense of presence (a subjective experience of being in one place even when one is physically situated in another) has been the most important issue. Both theoretically and empirically, the sense of presence has been found to relate dominantly to background components contained in a scene. In contrast, the reality or virtuality which can be assumed to link essentially to foreground components in a scene has not been investigated in detail. The present study defined the latter type of sense as vraisemblance (verisimilitude), and made an exploratory investigation into spatio-temporal characteristics responsible for the higher vraisemblance by using a scene containing Shishi-odoshi (a traditional Japanese fountain made of bamboos) in a Japanese garden as audio-visual stimuli. In Experiment 1, the effects of the field size of view and the sound pressure level of the background were investigated. Higher vraisemblance was observed with the middle field size of view with the original sound pressure level of the background, whereas higher sense of presence was observed with the larger field size of view with the larger background sound. In Experiment 2, the effect of temporal asynchrony between the foreground audio-visual stimuli produced by Shishi-odoshi was investigated. The results show that the range of temporal-window for the audio-visual stimuli necessary for high vraisemblance was different from those for high presence. These findings suggest that the sense of vraisemblance can be distinguishable from the sense of presence, and deeply involved to the foreground-based aesthetic impression in a scene.
著者
浅野 陽樹 友松 重樹 田島 大輔 杉本 安寛 高橋 ひろみ 日高 厚
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.675-683, 2013-11-20 (Released:2013-11-29)
参考文献数
14
被引用文献数
1

豚糞尿を原料とした小規模なメタン発酵プラントを暖地にて運転し,発酵状況と有機物の動態を調査した.バイオガス生成量(0.64m3/投入VS-kg)およびメタン濃度(72.1%)は高かったものの,豚糞尿原料に含まれる有機物のうちバイオガスへ移行する割合は数十% に留まった.有機物の損失は,固液分離行程,発酵槽系外での発酵,消化液としての排出等で起こり,システム設計時の留意事項と考えられた.
著者
大神 訓章 日高 哲朗 内山 治樹 佐々木 桂二 浅井 慶一
出版者
山形大学
雑誌
山形大學紀要. 教育科學 (ISSN:05134668)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.427-440, 2001-02-15

要旨 : 本研究は,日本女子バスケットボールリーグ(WJBL)に所属する12チームを分析対象として,チームの平均身長を数学的手法により数量化・細分化し,それらを身長力として捉え,チームの身長力が戦力及び得点に及ぼす影響について分析したものである。 本稿で捉えたチームの身長力とは,各プレーヤーの出場率を加味し,併せて長身プレーヤーのチームに対する貢献率を考慮して数量化したものである。そして,その身長力について,回帰係数及び回帰直線を求め,その数値及び直線の傾きからチーム戦力を評価し,また,対戦した2チーム間の身長力の差並びに得点比を算出し,戦力比較を試みた。 その結果,チーム身長について,数学的手法による数量化,それに基づく身長力の細分化は,チーム戦力を捉える有効な手段のひとつであると考えられ,算出された数値は,体格的側面からみて,各チームの戦力をより適正に評価し得る数値であると思われる。また,チーム間における身長差と得点比には,高い信頼性と強い相関が認められ,それは,今後のチーム指導の示唆を得るものと考えられる。 The purpose of this study is to analyze the numerical terms on basketball player's height in detail and the effects on fighting power of team. The results may be summarized as follows: 1. Quantification of the baskeball player's height in detai1 can provide an effective means to understand the ability of each team. 2. It is shown that the ability of height can be valued for rate of contribution on strength of team. 3. It is shown that CK and JE are highly scores in S, CK is ah = 8.2, JE is S - ah = 9.7 in regular season, and CK is ah = 11.l, JE is S - ah = 5.2 in playoff, and that the difference in both teams are observed through the different of scores. 4. The regression line was analyzed, are a 2 = 1.68, σ = 5.0, r = 29.8 in regular season, and therefore it is recognized that between the difference of height and the rate of points have reliance and highly correlation.
著者
日高 宗一郎 児玉 和也 丸山 勝巳 橋爪 宏達
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.376-384, 2003-03-01
被引用文献数
1

今やほとんどのシステムはソフトウェア制御で,システムの成否をソフトウェアが握っており,システム制御プログラム開発の効率化が求められている。したがって,システム制御用に適した,要求に応じて機能拡張や変更が可能なOSが望まれる。この対策として,筆者らは,マイクロカーネル+マルチサーバ構成のOSの研究試作を進めている。このOS構成では,カーネルモードで実行されるのはマイクロカーネルのみであり,そのうえで各種のOSサービスタスクが,個々の論理空間をもちユーザモードで実行される。本方式では,拡張性,耐障害性,分散処理への適合性,制御ソフトウェア開発の容易化が図られる。また,この手法で懸念されるタスク間メッセージ転送のオーバヘッドは十分に少ないことを明らかにした。