著者
加護野 忠男 石井 淳蔵 猶本 良夫 川上 智子 松嶋 登 坂田 隆文 水越 康介 横山 斉理 日高 優一郎
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、医療経営のマネジメントに関する研究を行うことを目的とする。具体的には、医療分野の固有性をふまえつつ、研究上の方法論整備を行い、トヨタ生産方式を中心としたマネジメントノウハウの意義についての研究がすすめられた。研究の結果、方法論として、制度論や実践論に基づく研究の可能性が示された。また、具体的な対象については、トヨタ生産方式はもとより、より包括的に次章を捉える為にも、ITの意義や、ガバナンスの必要性などが確認された。
著者
後藤 幸弘 日高 正博
出版者
宝塚医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

ハードな身体接触を伴う運動(「組ずもう」「カバディー」)は、身体接触を避けるように企図した運動(「棒ずもう」「タグカバディ」)よりも児童の攻撃的な感情の表出を押さえ、身体への気づきを高め得ることが認められた。また、「筋出力の制御力」の向上には、身体接触よりも大きな力を発揮するこの影響が示唆された。さらに、「組ずもう」と「カバディ」の学習効果は、量的に見た場合いずれの側面においても3・4年生よりも2年生で大きいと評価された。
著者
小澤 啓爾 中須 英輔 浦野 丈治 坂中 靖志 日高 恒義
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.35, pp.7-12, 1996-06-20
被引用文献数
2

MPEG-2 Verification Tests were carried out for 5 different combinations of Profiles and Levels by several organizations in the world from January 1994 to December 1995. These verification tests were organized according to ITU-R Rec. BT.500 and BT.710 and DSCQS method was used. The assessment tests were carried out by each organization and the data were submitted to the MPEG Test Chairman. The outline of the results were reported at MPEG meetings. This paper describes the test procedure, test materials and the details of the tests results of MPEG-2 Verification Tests for SNRP@ML, SSP@H-14 and MP@HL(H-14).
著者
森永 千佳子 平見 恭彦 浦尾 充子 日高 庸晴 高橋 政代
出版者
公益財団法人先端医療振興財団
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、現在のところ治療法が確立されておらず、治療研究の進歩の過渡期にある網膜色素変性(RP)の患者の状況に即した支援の検討を目的としている。①RPの患者対象の個別半構造化面接と②RPの医療や患者支援に関わる専門家・医療者へのヒアリングを実施した。①②で得られた情報を元に、③より広くRPの患者の実態を知るために質問調査項目の設定とWEB調査実施のための検討を重ね、WEB調査システムを構築し、④RPの患者対象にWEBによる質問調査を行った。患者の視点に配慮した支援体制と情報提供のあり方の検討の土台となるデータが得られたことは、RPを取り巻く医療の発展において、患者‐医療者双方に有用である。
著者
日高 慶太 片山 統裕 石川 大晃 辛島 彰洋 中尾 光之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.298, pp.27-32, 2012-11-09

マウス用没入型バーチャルリアリティシステムを開発した.このシステムを用い,無限に広がるバーチャル空間におけるマウスの自由行動を計測した.その結果,動物の移動運動の計測に用いる球式トレッドミルの力学パラメータが移動軌跡の形状に大きな影響を与えることが分かった.パラメータを適切に調整したトレッドミルを用い,移動運動と海馬脳波を同時記録した.解析の結果,実空間の場合と同様に,海馬脳波の周波数スペクトルが移動運動と関連して変化することが確認された.さらに,バーチャル空間においても移動速度と海馬シータ波の周波数が相関することを見出した.
著者
斎藤 和義 日高 裕敏 品川 準輝 小林 岳彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.193, pp.119-126, 2000-07-12
被引用文献数
2

セルラネットワークを計画・設計・運用する上で、移動通信トラヒック特性の把握は重要である。従来よりトラヒック特性を予測するために移動特性モデルの開発が行われてきた。本報告では、大都市、及び小都市を移動範囲とするタクシーの移動特性をGPSを用いて実測した結果から、仮想的なセルラシステムにおけるセル滞在時間分布、移動方向確率を推定した。また、その推定結果を用いたシミュレーションからセルラシステムにおけるハンドオフ頻度や回線ブロック率等のトラヒック特性を評価した。その結果、大都市と小都市ではセルサイズが小さい場合は特性の差がほとんどないが、セルサイズが大きい場合は平均的な移動範囲の違いから移動方向確率に差が生じることを明らかにした。
著者
日高 昇平 藤波 努
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は社会的な学習メカニズムの解明を目指し、その一つの基礎となる身体動作の模倣の計算論的モデルの構築を目的として行った。身体模倣の実現には、複数の感覚器・効果器の間で、さらに自己と他者の間で表現を変換する必要があり、高度な計算過程を要する。制御理論に基づく既存手法では、十分な情報が与えられた下での、精密な運動制御を可能とする。しかし、既存手法では、完全な情報が得られない他者の運動から、身体的な制約の異なる自己の運動への対応付けは困難である。本研究は、異なる身体間の複数の感覚器・効果器上の運動パタンが、力学的な位相空間に変換できる事に着目し、この位相構造の類似性に基づく模倣学習理論を提案した。
著者
日高 雅彦
出版者
九州大学独文学会
雑誌
九州ドイツ文学 (ISSN:09145842)
巻号頁・発行日
no.23, pp.43-78, 2009

Diese Abhandlung beschäftigt sich vor allem mit Thomas Manns Novelle „Der Tod in Venedig"(1912). Und sie besteht aus den folgenden drei Kapiteln: Kapitel 1. Entstehungsgeschichte: Reise nach Venedig, Richard Wagner und Friedrich Wilhelm Nietzsche, Sehnsucht nach Jugend, Cholera. Kapitel 2. Hauptmotive: Alter und Knabenliebe, Dionysos aus der griechischen Mythologie, Tod und Cholera, Sehnsucht nach Jugend. Kapitel 3. Die zeitliche Vertikalachse in „Buddenbrooks", Die zeitliche Horizontalachse in „Der Tod in Venedig", Die Höhenachse in „Der Zauberberg". Thomas Mann untersuchte in seinem vorhergehenden Roman „Buddenbrooks" (1901) Themen wie Kunst und politische Fragen anhand des Lebens und Sterbens in einer großbürgerlichen Familie. Er ordnet diese Betrachtungen entlang einer zeitlichen Achse an, die ca. 40 Jahre umspannt. Ungefähr zehn Jahre später versucht Mann das gleiche Thema in noch kondensierterer Form in „Der Tod in Venedig" zu verarbeiten. In „Buddenbrooks" reiht Mann die Geschehnisse entlang einer zeitlich vertikalen Achse. Wenn man diese zeitliche Vertikalachse als Schlüsselbegriff zum Verständnis der „Buddenbrooks" annimmt, dann kann man im „Der Tod in Venedig" von einer zeitlichen Horizontalachse sprechen. Aschenbach, ein älterer, aristokratischer Dichter hegt verbotene homosexuelle Gefühle für den schönen Jüngling Tadzio. Trotz der Bewegung der Gefühle von Seiten Aschenbachs bleiben diese unerwarteten Gefühle nur auf einer horizontalen Ebene. In seinem späteren Werk „Der Zauberberg"(1924) kann das Schlüsselwort jedoch „Höhe" sein. Entsprechend der Höhe des Berges, so dass man dann in diesem Werk eine vertikale, horizontale und Höhenachse feststellen kann. Diese dreidimensionale Komponente stellt die Komplettierung von Manns künstlerischer Welt dar. Obwohl „Der Tod in Venedig" nur eine Novelle ist, muss sie als wichtiges Werk in Manns Schaffen angesehen werden. Ein Werk, das als Bindeglied zwischen Manns früher Phase und seiner Spätphase betrachtet werden kann.
著者
金丸 志保 井上 知宏 室井 栄治 持田 耕介 成田 幸代 日高 利彦 瀬戸山 充
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.145-148, 2013-04-01 (Released:2013-06-24)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

77 歳,女性。31 歳時関節リウマチを発症した。72 歳時よりエタネルセプトの投与を開始したが無効のため,75 歳時よりアダリムマブへ変更し投与を開始した。初診の 1 ヵ月ほど前より左頬部にドーム状に隆起する表面平滑な直径 1 cm の紅色結節が出現した。皮膚生検にてメルケル細胞癌と診断され,当科に紹介された。診断後,アダリムマブの投与は中止した。拡大切除,術後放射線治療を施行し,術後 3 ヵ月の現在,再発を認めていない。生物学的製剤の長期使用に伴う免疫抑制状態によりメルケル細胞癌を生じた可能性を考えた。
著者
小森 貞男 深町 浩 真岡 哲夫 日高 哲志 小川 一紀
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.137-145, 2002-09-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

パパイアは、中央アメリカ原産で世界中の熱帯・亜熱帯地域で栽培され、その年間生産量は720万トン(2000年、FAO)に達し、重要な熱帯果樹の一つである。パパイアは直立した幹を持つ草本性植物で、高いものでは10mに達する場合がある。葉は大型の掌状で頂部に群生する。雌雄異株に加え、両性花をつける株(両性株)がある。両性株は栽培環境で、両性花以外に雄花や雌花をつけることがある。このようにパパイアの花の性は複雑で、Storeyは花の形態で7つの型に分類している。播種後9~14ヶ月で結果時期に入り、量の変動はあるものの、果実は7~8年間周年での収穫が可能である。果実形は、花の種類によって長楕円形、球形、洋ナシ型などを呈する。果物として生食する他、完熟前の果実を野菜として利用する。ブラジルが第一の生産国で300万トン以上に達し、ほとんど自場消費されている。アメリカ合衆国(米国)ハワイ州の生産量は2万トン弱と多くはないが、ハワイで開発されたSolo系品種の品質は良好で、多くが輸出されている。日本では、南西諸島においてパパイアが自生化しており、また生産量は500t程度と少ないものの露地や施設で栽培されている。
著者
森 美加 馬渕 麻由子 酒井 佳永 安田(鹿内) 裕恵 岩満 優美 飯嶋 優子 日高 利彦 亀田 秀人 川人 豊 元永 拓郎
出版者
一般社団法人 日本女性心身医学会
雑誌
女性心身医学
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.132-145, 2013

女性が多数を占める疾患である関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis : 以下,RAとする)患者がどのような心理的支援を望んでいるのか,そのニーズを調査し,さらに,RA患者に対するサービスのあり方を検討し,ニーズに合わせた支援プログラムを提案することを目的として,2011年2月から8月,RAに罹患し医療機関にて治療を受けているRA患者で,研究参加に同意した20名(女性18名,男性2名)を対象として,調査票および面接による調査を行い,面接の逐語記録の文書データをグラウンデッドセオリーアプローチを参考にして分析した.その結果,電話相談,ホームページ,メール相談,個別心理相談,心理教育,セルフケアグループすべての支援に対してニーズがあり,特に電話相談(必要時),個別心理相談(通院先),心理教育のニーズは顕著であった.そこで,個別心理相談,心理教育を中心とした,チームによる包括的なケアシステムがRA患者のQOLを高めるためには有効なのではないかと考えられる.また,心理教育のテーマとしては,確定診断時においては,(1)病気の具体的な説明,(2)身体的ケア,(3)心理的ケア,(4)療養上の工夫が,生物学的製剤開始時においては,(1)効果と副作用を中心とした具体的説明,(2)自己注射について,(3)費用について,(4)生物学的製剤を使用する上での不安と期待についてが,家族向けとしては,(1)病気の説明,(2)RA患者の心理について,(3)家族へのケアが考えられる.さらに,不安の受容と変化を併せ持った心理療法的チームアプローチであるDBTを参考にした包括的ケアシステムの開発は,不安と安心の間で揺れ動くRA患者の心理的ケアのモデルとして有効であり,また,RA患者の長期的Quality of Lifeを最大にすることを治療目標とするT2T(Treat to Target)の有効性に繋がるのではないかと考えられる.
著者
日高 勇一 小玉 彬人 田村 亮太 伊藤 誠文 小池 貢史 平井 卓哉 佐藤 裕之 萩尾 光美
出版者
日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.6-11, 2014-07-05 (Released:2014-07-05)
参考文献数
15
被引用文献数
2

5歳、雌のミニチュア・ダックスフントが腹囲膨満および呼吸困難を主訴に来院した。身体検査、エックス線検査および超音波検査により腹腔内腫瘤と胸水の貯留が認められた。腫瘤と胸水の細胞診により、腫瘤は胸腔内転移を伴う卵巣由来の悪性腫瘍であることが示唆された。手術により腹腔内腫瘤は摘出され、病理組織学的に卵巣の乳頭状腺癌と診断された。術後、肺転移に伴う胸水の制御を目的にパクリタキセルと白金製剤併用の化学療法が合計9回行われ、手術から623日目に死亡した。剖検により肺は腫瘍組織に侵されていたことが確認された。パクリタキセルと白金製剤併用の化学療法は、犬の転移性卵巣癌症例に対する化学療法の選択肢の一つになりうるかもしれない。
著者
小澤 芳子 山下 美根子 日高 紀久江
出版者
上武大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

若年認知症の介護者およびその子どもを対象に半構造的インタビューを行った。結果、介護者の平均年齢は5 6.4±1 1.2歳、男性2名・女性3名、平均介護期間は5.6±3.2年であった。介護の状況は、【診断時の思い】【介護上の困難】【介護の継続】の3カテゴリと9サブカテゴリが抽出された。若年認知症を親に持つ子どもの平均年齢は3 4.3±2.21歳、性別は男性2名・女性2名、要介護者は父親3名、母親2名であった。子どもの思いは、【告知された時の思い】【親への思い】【自分の家族への影響】【将来への心配】の4カテゴリと1 0サブカテゴリが抽出された。