著者
河場 基行 志村 浩也 木村 康則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.33, pp.23-30, 1998-05-07

JIT (Just In Time)コンパイル技術の進歩に伴い,Java処理系が高速化が進んでいる.このためGC(ガベージコレクション)を含むメモリ管理が,全実行時間に占める割合が多くなってきている.Java処理系の高速化は,GCの高速化が鍵となっている.我々は,GCの高速化手法として3つの方式(Allocation History GC Hasty Compaction Segregated Memory Management)を提案する.これら3方式の中でメモリコンパクションを取り除いたGC方式であるSegregated Memory Managementはとくに有効であった.javacを実行した場合,総実行時間を48.0%,GCに要する時間を67.2%短縮することが可能となった.For the sake of JIT(Just-In-Time) compiler, the Java virtual machine has worked faster. Garbage collecting becomes the critical part of Java virtual machine. It is significant to improve garbage collecting for total speedup. In this paper, we present three strategies for garbage collection (Allocation History GC, Hasty compaction, Segregated memory management). We have designed and implemented the strategies on JDK1.2beta3. The segregated memory management, which is a kind of GC without heap compaction, appears the best strategy among them. It can reduce 48.0% of total execution time and 67.2% of the cost of garbage collecting for the javac benchmark.
著者
木村 美智枝
出版者
Japanese Association of Communication Disorders
雑誌
コミュニケーション障害学 (ISSN:13478451)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.41-46, 2004-04-25

要約筆記とは,話が聞こえてきたら書いて伝える通訳のことをいう.日本語を日本語で通訳する.この方法は「話せるが聞こえない,聞こえにくい」という障害をもつ方々にとって大切な情報保障手段である.この要約筆記には「速く・正しく・読みやすく」書くという三原則がある.この三原則など要約筆記に関わることを習得するために,各地で講座が開催されている.ここで守秘義務の重要性も教える.講座を修了すると現場に通訳として出る.現場では,より多くの情報を提供できるように4人でチームを組んで通訳する.通訳だからその場限りの伝達で,記録ではない.一般に,要約筆記はOHPによる方法の場合が多い.時と場所に応じて,パソコン,OHC(オーバー・ヘッド・カメラ),ノートテイクなどの形で行う場合もある.方法は幾通りもあるが,要約筆記とは,聞こえない,聞こえにくい,そして手話を理解できない方々の大切なコミュニケーション手段である意義は変わらない.
著者
佐々木 亮 木村 昭夫 萩原 章嘉 小林 憲太郎 佐藤 琢紀 伊中 愛貴 阪本 太吾
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.314-319, 2012-07-20 (Released:2020-08-19)
参考文献数
20

本邦では救急外来における破傷風に対する予防は個人・施設によって異なる. 本研究では, 1.破傷風免疫抗体迅速検査キットTetanus Quick Stick (以下TQS) ®の検査精度を調査すること, 2.破傷風予防アルゴリズムの作成における因子の抽出を目的とした. 2009年10月~2010年3月の間, 当施設に搬送された外傷症例182例を対象にTQSの判定及び, Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay法 (ELISA) による破傷風抗体価を測定し, 年齢・予防接種歴・創傷の程度を記録した. 破傷風に対する十分な防御レベルである破傷風抗体価0.1 IU/mL以上の人は, 182例中114例 (62.6%) 存在していた. TQSの検査精度は感度66.7%, 特異度97.1%, 陽性的中率97.4%であった. 破傷風トキソイドが定期予防接種となった1968年を境に分けて破傷風抗体価0.1 IU/mL以上の割合を比較すると, 1967年以前の生まれはわずか35.0%に対して, 1968年以降の生まれは90%以上も存在していた. TQSや年齢別抗体保有率の相違などは破傷風予防アルゴリズムを作成するうえでの重要な因子となると思われた.
著者
齋藤 さやか 中村 真也 木村 匠 関谷 直也
出版者
一般社団法人 地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.295-304, 2019-11-01 (Released:2020-05-08)
参考文献数
21

This study presents empirical research investigating disaster subculture through mutual comparison of Okinawa, Kagoshima, and Tokyo. Results of resident questionnaire surveys reveal many differences among these three areas. Above all, more than 50% of Okinawan people think about typhoons but can not accept them. Furthermore, they havetheir own knowledge, judgement criteria, and disaster subcultures corresponding to typhoons.
著者
郷原 正臣 木村 一雄
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.110, no.2, pp.211-217, 2021-02-10 (Released:2022-02-10)
参考文献数
3

急性冠症候群は,冠動脈プラークが破綻(破裂やびらん)することで冠動脈内に血栓が形成され,急速に心筋虚血を生じることが主たる病態である.破綻以外の原因としては,冠攣縮の他,頻度は少ないが,冠動脈内への塞栓,冠動脈解離等がある.症状が心筋虚血に起因する場合は,バイタルサインを確認すると共に12誘導心電図を記録し,ST上昇の有無を判断する.より有効な治療を行ううえで,より迅速且つ確実な初期診断が重要である.
著者
木村 義之
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.34-41, 2018-01-01 (Released:2018-07-01)
参考文献数
9
著者
木村 優里 小川 正賢
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.171-176, 2018-12-08 (Released:2018-12-05)
参考文献数
20

本研究の目的は,「科学実践に関わる市民」を捉える新しい理論枠組みの検討である.先行研究を参考に検討し,「科学者」と「市民」の間に「科学アマチュア群」を定位し,その中を,知識・技能のレベル,活動に対する積極性,関与している期間の3軸を指標として区分することで,多様な「科学実践に関わる市民」を捉える枠組みを提案した.
著者
鈴木 茂樹 浅賀 亮哉 銭田 良博 木村 裕明
出版者
公益社団法人 埼玉県理学療法士会
雑誌
理学療法 - 臨床・研究・教育 (ISSN:1880893X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.3-7, 2019 (Released:2019-05-24)
参考文献数
13

近年,エコーガイド下Fasciaリリースは,その効果を実感した医師やその他の医療従事者の間で広がりつつある。Fasciaとは筋膜以外にも腱,靭帯,脂肪などの結合組織を示すが,その定義は国際的にも議論中であり,本邦でも適切な日本語訳制定に至っていない。医師は痛みの原因となる部分に生理食塩水を注入することで,理学療法士は徒手療法によって,痛みを改善することができる。発痛源と関連痛が離れている場合は,発痛源を探るために様々な身体診断を行う必要がある。しかし,発痛源評価には様々な方法があり,医師一人では困難である。そのため,理学療法士などとの多職種連携が重要である。さらに理学療法士は,再発予防のための日常生活動作指導も行うことができる。また,Fasciaについての正しい理解や,疼痛のメカニズム,疼痛とFasciaの関係の可能性について,最新の知見を解説していく。
著者
木村 弘志
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
2020

審査委員会委員 : (主査)東京大学准教授 両角 亜希子, 東京大学教授 福留 東土, 東京大学教授 牧野 篤, 東京大学准教授 小方 直幸, 東京大学准教授 中島 英博
著者
木村 研一
出版者
日本自律神経学会
雑誌
自律神経 (ISSN:02889250)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.146-149, 2019 (Released:2019-09-27)
参考文献数
21

鍼灸治療は閉塞性動脈硬化症,レイノー病,肩こりや冷え症など末梢循環障害に起因する疾患や症状に効果がある.鍼灸治療により末梢循環が改善し,酸素,栄養物質の供給や発痛物質,疲労物質の除去が促進されるためと考えられている.末梢循環改善の作用機序については主に感覚神経終末からカルシトニン遺伝子関連ペプタイド(CGRP)やサブスタンスPなどの血管拡張物質によって局所の血管拡張が起こると考えられている.近年,一酸化窒素(NO)やアデノシンの関与についても示唆されている.さらに,局所の血管拡張への筋交感神経活動(MSNA)の関与についても検討を行ったが,鍼治療によるMSNAへの影響はみられず,MSNAの抑制による受動的な血管拡張の関与は少ないことが示唆された.
著者
木村 芳貴
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.143-144, 2020 (Released:2020-09-01)

近年,米国やカナダ,英国などにおいてSMR(Small Modular Reactor)の開発,導入に向けた動きが活発化している。また,国内では,第5次エネルギー基本計画(2018年7月閣議決定)において,「多様な社会的要請の高まりも見据えた原子力関連技術のイノベーションの促進」や,「安全性・経済性・機動性に優れた炉の追求に向けた技術開発に取り組む」という方針が示された。三菱重工は,既存の軽水炉の安全性・信頼性向上や長期継続利用に向けた技術開発に着実に取り組む一方で,将来に向けた取り組みとしてSMRをはじめとした多様な革新的原子力技術開発を推進している。
著者
木村 正則
出版者
近畿大学全学共通教育機構教養・外国語教育センター
雑誌
近畿大学教養・外国語教育センター紀要. 外国語編 = Kindai university center for liberal arts and foreign language education journal. Foreign Language edition (ISSN:2432454X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.21-42, 2022-07-31

[要旨]本稿はResearch Map情報を利用し、大学で英語関連科目を担当する正規雇用教員295名について、どのような学校歴を有し、現在の大学に勤務しているのかについて考察を試みた。調査の結果、次の二点が示唆された。第一は、アカデミック・インブリーディングについてである。国公立大学に勤務する英語教員には国立大学を卒業・修了した者が多くいた。特に、本稿で区分した7 つの大学群のうち、設立時期が古い大規模国立大学群および一部の私立大学群においては、同じ大学群内での教員の再生産率が高いことが示唆された。一方、それ以外の大学においてはさまざまな大学群から人事採用を行っていることが示された。第二は、大学卒業・大学院修了後の地理的移動についてである。英語教員は、学士課程で在籍した大学と同じ地域に所在する大学院に進学し、当該地域を中心に就職する傾向が強いことが示唆された。
著者
津野 香奈美 早原 聡子 木村 節子 岡田 康子
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
pp.2021-036-E, (Released:2022-09-21)
被引用文献数
1

目的:ハラスメントの雇用管理上の措置が企業に義務付けられているが,企業に義務付けられている対策が実際にハラスメント防止に効果があるのかは検証されていない.そこで本研究では,ハラスメント指針の中でトップのメッセージ発信や研修実施等の一次予防策に着目し,従業員の対策認識度と企業ごとのハラスメント発生割合を比較した.対象と方法:日本国内の某グループ会社計68社(従業員数計約20,000名)を対象とした.ハラスメント対策は7項目,パワーハラスメント(パワハラ)は厚生労働省の6類型を参考に作成した11項目,セクシュアルハラスメント(セクハラ)は7項目,マタニティハラスメント・パタニティハラスメントは2項目,ケアハラスメントとジェンダーハラスメントは各1項目で測定した.組織風土はシビリティ(礼節),心理的安全性,役割の明確さ等の下位概念から成る10項目で測定し,ハラスメント防止対策実施後の従業員や職場の変化は7項目で測定した.ハラスメント防止対策の従業員認知割合並びに組織風土を高群・中群・低群の3群に分け,企業ごとのハラスメントの発生割合や職場の変化認識割合をKruskal-Wallis検定あるいはANOVAで比較した.結果:自社でハラスメント対策として実態把握等のアンケート調査,ポスター掲示や研修の実施,グループ全体の統括相談窓口の設置,コンプライアンス相談窓口の設置を実施していると7割以上の従業員が認識している企業では,認知度が低い企業と比べてパワハラ・セクハラの発生割合が低かった.一方,トップのメッセージ発信,就業規則などによるルール化,自社または中核会社の相談窓口の設置に関しては,従業員認知度によるパワハラ発生割合の差は確認できなかった.組織風土に関しては,シビリティが高い,心理的安全性がある,役割が明確であると8割以上の従業員が認識している企業では,パワハラ・セクハラの発生割合が低かった.また,従業員がハラスメント防止対策の実施状況を認知している割合が高い企業ほど,従業員が自身や周囲・職場の変化を実感している割合が高かった.考察と結論:各ハラスメント防止対策を実施していると多くの従業員が認識している企業では,ハラスメント発生割合も低い傾向にあった.心理的に安全である・役割が明確であると多くの従業員が回答した企業ではハラスメント発生割合が低かったことから,ハラスメント防止には組織風土に着目した対策も有効である可能性が示唆された.
著者
渡邊 圭祐 宮崎 貴志 片山 哲治 菊田 浩一 中村 夏樹 田中 秀幸 木村 龍範 矢埜 正実
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.375-378, 2012-07-01 (Released:2013-01-16)
参考文献数
15

症例は62歳,男性。下肢静脈瘤に関連した蜂窩織炎にて過去8回の入院歴があり,今回も蜂窩織炎で入院した。入院後まもなく看護師の目の前で突然意識消失するも短時間で意識が回復し,その後1時間あまりの間に6回の心室細動が出現した。ICUに入室し鎮静薬投与および気管挿管後からは心室細動の出現がなく,第2病日に抜管した。ICU入室時の体温は41℃であり,V1,V2誘導で特徴的なcoved型ST上昇を認めた。その後ST上昇は改善するも,Brugada症候群と診断し,埋め込み型除細動器埋め込み術を行った。平常時の心電図はBrugada型の所見は認めず,過去の発熱時の心電図においても軽度ST上昇が認められたが,Brugada症候群と診断するのは不可能であった。発熱を契機に診断されるBrugada症候群の報告は散見され,発熱患者を診る機会の多い集中治療医も銘記しておくべき病態である。
著者
木村 勢津 田邉 隆 楠 俊明
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

男女各6名の児童を対象に3年間歌声と話声の変化を記録し、音声解析(音響解析)した結果、女児において第3フォルマントの位置が(24kHz表示で)、ソプラノ系が10kHz以上、アルト系が9kHz以下に位置し、将来の声種を判定する上で有用な観点となりうることを示した。また変声期前後の歌唱指導として、広い音域を滑らかに歌唱できる発声法を習得するために、地声と裏声の歌い分けに加え、地声と裏声の混合発声やポルタメントを用いた発声が有効であることを示した。
著者
木村 邦博
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.39-54, 1994-04-01 (Released:2009-03-31)
参考文献数
32
被引用文献数
1

「オルソン問題」と「資源動員論」との理論的な関係を明らかにすることによって、社会運動・集合行為の研究における合理的選択アプローチと政治社会学的アプローチとの結節点を探る。Mancur Olsonが『集合行為論』(1965)の中で扱った主題は、集合財供給に対する集団規模の効果、行為者間の異質性の効果、選択的誘因の効果、の3点に要約される。この3つの主題に対する資源動員論からの批判と合理的選択アプローチによるフォーマライゼーションの試みとをレビューする。集団規模の効果に関しては、合理的選択アプローチから導き出された理論的帰結を、資源動員論において取り上げられてきた社会運動の事例と照らし合わせることが課題である。また資源動員論では、選択的誘因の効果や行為者間の異質性の効果の考察にあたっては、複数集合財・複数集団の存在が想定され集団間での対立・協力関係が視野に収められている。このような視点を共有した数理モデルを用いて、資源動員論によるOlson批判の理論的検討を行うことも、重要な課題である。
著者
木村 守
出版者
ファンクショナルフード学会
雑誌
Functional Food Research (ISSN:24323357)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.30-35, 2018 (Released:2019-03-15)
参考文献数
11

近年,肌の保湿や関節痛改善を目的としたサプリメントとしてのヒアルロン酸の活用が増加してきている.経口摂取による有効性やメカニズムを考える際には,注射や皮膚への塗布などの直接的な効果と異なり,腸管での消化吸収などの過程も加味する必要がある.本総説では,ヒアルロン酸を経口摂取した際の腸管での分解,吸収および分布に関して報告する. これまでの研究で,14Cでラベルしたヒアルロン酸をラットに経口摂取させることにより,少なくとも88%以上のヒアルロン酸が体内に吸収されること,および吸収されたヒアルロン酸は関節や眼,皮膚を含めた全身に分布することが確認されている. その一方で,分子量の大きいヒアルロン酸がどのように分解,吸収され,体内に分布するのか明確になっていなかった. まず,どのように分解されるのかを調べるために,人工胃液,人工腸液およびラットの盲腸内容物に分子量約30万のヒアルロン酸を添加してその変化を分析した.その結果,ヒアルロン酸は人工胃液,人工腸液では分解されないが,盲腸内容物に含まれる腸内細菌によってオリゴ糖まで分解されることが確認された. 次にオリゴ糖まで分解されたヒアルロン酸が大腸で吸収されるかどうかを,CaCo-2細胞を用いた試験とラットの大腸を用いた試験で評価したところ,両試験ともにオリゴ糖レベルのヒアルロン酸は透過する結果となった. さらに,分子量約30万のヒアルロン酸をラットに経口摂取させた後,血中および皮膚中の2糖および4糖ヒアルロン酸を経時的にLC-MS/MSで分析したところ,2糖ヒアルロン酸は経口摂取後4時間目以降の血中および6時間目以降の皮膚中に確認され,4糖ヒアルロン酸は6時間目以降の皮膚中にのみ確認された. これらのことから,経口摂取したヒアルロン酸は盲腸の腸内細菌でオリゴ糖まで分解された後,大腸で吸収され血中あるいはリンパなどを介して皮膚を含めた全身に分布し,作用を発揮することが示唆された.
著者
木村 毅
出版者
松蔭女子学院大学学術研究会
雑誌
文林 = Bunrin (ISSN:02886170)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-22, 1974-03-20