著者
伊藤 浩二 飯塚 京士 村山 隆彦 小林 透
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.272, pp.121-128, 2009-11-05
参考文献数
11
被引用文献数
13

セマンティックWeb技術を用い,ユーザの年齢,性別,操作履歴,同行者,ユーザが指定した条件など,様々なコンテキストから,ユーザの嗜好を推定するユーザ理解モデルの検討を行った.セマンティックWeb技術で用いるオントロジを重み付き有向グラフに拡張し,ユーザの嗜好をグラフの重みとして統一的に扱う事により,様々なコンテキストを考慮した行動支援が可能となる.本モデルをレストランナビゲーションサービスに適用し,ユーザに適するレストランを推定する事により,様々なコンテキストに基づく行動支援が実現可能である事を確認した.
著者
村山 朝子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.60-69, 2007 (Released:2010-06-02)
参考文献数
14
被引用文献数
1 3

社会科の一分野として行われてきた中学校の地理教育を教科の枠組みの中でみた場合,とくに歴史的分野との関係,そして世界の扱いが問題になろう.この点を踏まえ,本稿では,地理的分野と歴史的分野との関連,両分野における世界の扱いが,学習指導要領においてどのように変化してきたのかを分析し,今後の地理教育のあり方について検討した.歴史的分野は,一貫して地理的条件との関連を重視し,その傾向が強まっているのに対して,地理的分野は,現代の地理的事象に対象を限り,歴史的要素を排除する方向にある.また,歴史的分野は終始日本史中心であったのに対して,地理的分野はこれまで世界と日本とをほぼ同等に扱ってきたのが,国土認識偏重に転じた.しかし,「日本理解の背景」という世界の位置づけは改善すべきであり,地域の歴史的背景を吹く待て世界地誌を充実させるべきである.世界については,分野の枠を超えた地歴融合的な扱いも有効であると考えられる.
著者
吉田 寿夫 村山 航
出版者
The Japanese Association of Educational Psychology
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.32-43, 2013
被引用文献数
5

これまで, 「学習者は専門家が学習に有効だと考えている方略を必ずしも使用していない」ということが, 学習方略の研究者によって示唆されてきた。本研究では, こうした実態について定量的に検証するとともに, なぜこうしたことが起きるのかに関して, 「コスト感阻害仮説」, 「テスト有効性阻害仮説」, 「学習有効性の誤認識仮説」という3つの仮説を提唱し, 各々の妥当性について検討を行った。また, その際, 先行研究の方法論的な問題に対処するために, 学習方略の専門家から収集したデータを活用するとともに, 各学習者内での方略間変動に着目した分析を行った。中学生(<i>N</i>=715)と専門家(<i>N</i>=4)を対象にした数学の学習方略に関する質問紙調査を行い, それらのデータを分析した結果, 実際に学習者は専門家が学習に有効だと考えている方略を必ずしも使用していないことが示された。また, 学習有効性の認識に関して専門家と学習者の間に種々の齟齬があることが示されたことなどから, 学習有効性の誤認識仮説が概ね支持され, どのような方略が学習に有効であるかを学習者に明示的に伝える必要性が示唆された。
著者
物部 博文 生野 晴美 村山 雅己
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

消防士の熱中症を予防するためのヒートストレスアラームを開発・実証データを収集し、実際の火災現場での実用可能性を検討するために東京消防庁にヒアリングをした。その結果、さまざまな課題が提示される一方でその有用性も示唆された。一方で、換気型消防服の場合、粉塵や火炎による影響を防ぐための手立てを講じたが、粉塵や火炎による熱傷の可能性の完全な除去が難しかった。したがって、水冷服による体温調整システムを検証し、密閉系における体温調整の可能性について再検討した。
著者
鈴木 文菜 吉田 泰将 村山 光義 内山 孝憲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.98, pp.11-16, 2008-06-13

本研究は,3軸加速度センサを剣道で使用する竹刀の先端部に取り付け,剣道の熟練者と初心者の素振りの違いを定量化し,初心者や技術の向上を目指す人のための練習支援システムを開発することを目的とする.現在,運動解析は主に,画像解析によって行われている.しかし,多数の高速度カメラを必要とし,専用の施設で計測する必要がある.また,データ処理に膨大な時間を必要とする.それに対して,本システムは,加速度センサを用いることにより,短時間で処理出来るため,実際の指導現場において有用な運動解析法であると考えられる.画像解析による結果を比較することにより,本研究は,振り降ろし方向の加速度が10%から90%に変化する時間(評価指標:T_2)と躍度(評価指標:Jerk)が,熟達度を評価出来る指標であることを示した.
著者
松村 良之 村山 眞雄 白取 祐司 長谷川 晃 太田 勝造 城下 裕二 木下 麻奈子 林 美春
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

この研究では「コミュニティ」の存在が修復的司法の必須の要素であるという認識のもとに、仮想的な小話を利用した要因計画法に基づく一般人に対する調査を行った。一般的に言えば、内集団におけるスティグマ的恥づけが人々の評価が高い。しかし、この結果は再統合的恥づけの重視と矛盾するものと考えるべきではない。修復的司法の制度設計としては、課題解決型裁判所をモデルにシステムが構築されるべきであろう。
著者
市川 伸一 南風原 朝和 杉澤 武俊 瀬尾 美紀子 清河 幸子 犬塚 美輪 村山 航 植阪 友理 小林 寛子 篠ヶ谷 圭太
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.333-347, 2009 (Released:2010-09-10)
参考文献数
15
被引用文献数
8

COMPASS is an assessment test based on the cognitive model of mathematical problem solving. This test diagnoses components of mathematical ability which are required in the process of understanding and solving mathematical problems. The tasks were selected through the case studies of cognitive counseling, in which researchers individually interview and teach learners who feel difficulty in particular learning behavior. The purpose of COMPASS is to provide diagnostic information for improving learning process and methods of class lessons. Features of COMPASS include: The time limitations are set for each task to measure the target component accurately; questionnaires are incorporated to diagnose orientation toward learning behavior. The present paper aims to introduce the concept and the tasks of COMPASS to show how cognitive science contributes to school education through the development of assessment tests.
著者
村山 和之
出版者
インド音楽研究会
雑誌
インド音楽研究 (ISSN:0915793X)
巻号頁・発行日
no.5, pp.4-34, 1995
著者
村山早紀 [著]
出版者
ポプラ社
巻号頁・発行日
2010
著者
山根 信二 村山 優子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FACE, 情報文化と倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.207, pp.1-5, 2001-07-16
被引用文献数
2

1990年代以降のアメリカにおけるComputer Ethicsの制度化に注目し, その歴史的展開について報告する.コンピュータサイエンスのカリキュラムの見直しやアクレディテーションの実施によって, Computer Ethicsはより重要なものとして位置づけられはじめている.基本文献の整備には, 教科書としてのアンソロジーが重要な役割を果たしており, その基本文献の見直しもまた同時にすすめられている.
著者
谷口 義明 唐牛 宏 有本 信雄 岡村 定矩 太田 耕司 土居 守 海部 宣男 唐牛 宏 有本 信雄 岡村 定矩 太田 耕司 土居 守 宮崎 聡 小宮山 裕 村山 卓
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

ハッブル宇宙望遠鏡の基幹プログラムである「宇宙進化サーベイ(COSMOSプロジェクト)」を遂行した。国立天文台ハワイ観測所のすばる望遠鏡のデータとあわせて、宇宙の暗黒物質の空間分布を世界で初めて明らかにした。これにより、暗黒物質に導かれた銀河形成論のパラダイムが正しいことを立証した。また、COSMOS天域で検出された約100万個の銀河の測光データに基づき、銀河、巨大ブラックホール、及び宇宙大規模構造の進化の研究に大きな貢献を果たした。
著者
手塚 和彰 村山 真維 岩間 昭道 中窪 裕也 木村 琢麿 金原 恭子 野村 芳正 柿原 和夫
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

経済の国際化(グローバル化)は、日本を含む先進国の経済構造と雇用構造を根本的に変えることとなった。第一は、使用者と労働者の関係が、両者のほかに、派遣業者や職業紹介業者などが介在し、二面構造から、三面構造へと変化した。この構造をどのように法的に整備するのかに関しては、労働法的規制の少ない英米と、規制を、労使関係(労使の交渉、協約)により強めて来たドイツ、フランスなど大陸諸国も欧州のグローバル化により規制緩和を進めている。我が国も、いわゆるバブル経済の崩壊後、製造業をはじめとして、リストラを進め、正社員の減、従来の年功序列による賃金体系を業績評価による体系に変更した。他方、パートタイマーや派遣労働者はますます比重を高めてきている。第二に、このような雇用構造変化は、日本の先端技術・技能における我が国の国際競争力を低下させている。従前の研究開発システムは、従業員発明制度の不備もあって、新規開発に遅れ、付加価値をつけることのできない企業を低迷、倒産の危機に追い込んでいるが、この点でも本研究は学界に先鞭をつけた問題提起を行なうこととなった。第三に、本研究は、人口、雇用の将来予測を独自に行い、このような少子高齢化の中での、労働市場、雇用の将来でのあり方を探った。とりわけ、高齢者の雇用と年金のあり方を探り、今後の我が国の雇用のあり方とそれを支える法制につき具体的な展望を行なった。さらに、WTO体制の元に進捗する経済のグローバル化と、人口減少にともない、外国人労働者の導入が現実的な課題となってきている。実際に、現在200万人の外国人が日本で就労しているが、その社会的な受け入れの体制や、法制度上の問題は極めて多い。この点に関しても本研究は先端的な分析と方向付けをすることができた。
著者
村山 隆徳 満保 雅浩 岡本 栄司 植松 友彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.95, no.353, pp.9-14, 1995-11-16
被引用文献数
13

ソフトウェアプログラムの難読化技術は、リバースエンジニアリングが適用され難いプログラムの実現や、ソフトウェアのプロテクトプログラムの強化、暗号化・復号プログラムの安全性確保等にとって非常に重要である。小文では、解析され難いソフトウェアプログラムの定義に関する考察、及びプログラム内の命令コードの書き換え(replace)や並び変え(shuffle)を行なう自動難読化ツールa0/f1/f2について紹介する。