著者
小林 宏
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.143-146, 2020 (Released:2020-03-18)
参考文献数
7
被引用文献数
2
著者
佐藤 信 大場 俊輝 高橋 康次郎 国分 伸二 小林 幹男 小林 宏治
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.11, pp.801-805, 1977
被引用文献数
6 16

国税局鑑定官室, 県工業試験所などの調査書・報告・成績書から得た昭和50年の市販清酒の一般分析値を解析して, 生産地による清酒の差別化の現状を考察した。<BR>また, ワイン, ポートワイン, シェリー, ベルモット, リキュール, 甘酒, ジュースなど多数の飲料の酸度・アミノ酸度・糖量を分析するとともに, 酸度と糖量を広い範囲にわたって変化させた清酒をつくり, 清酒の味として認められるか, あるいはワイン, リキュー・ルの味と考えられるかを判断して, 一般分析値による清酒の範囲ならびに味覚による清酒の範囲を検討し, 次の結果を得た。<BR>1) 生産地による清酒の差別化については, 同一国税局内においても県ごとに差があり, 地域差は少なくとも県単位で比較すべきである。<BR>2) 味覚による清酒の範囲は, 現在の市販清酒よりもはるかに広く, 清酒の多様化の可能性を示唆した。<BR>3) 清酒以外の飲料の酸度・糖量は, 糖量・酸度を直交軸とする平面にプロットすると, 味覚による清酒の範囲に外側にあり, 清酒と他の酒類の差別が可能である。さらに, 弁別閾による酒質の細分化, 熟度による差別化, 酸組成による差別化について考察した。
著者
小林 宏光 津幡 美江 大泉 直子 表 絵美 林 悠佳 森下 道子 中田 弘子 川島 和代
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.1_131-1_136, 2009-04-01 (Released:2016-03-05)
参考文献数
15

橈骨動脈の触診によって得られた脈拍数の正確さについて検討した。脈拍数の測定時間は10, 15, 30 および 60秒間であった。被験者は看護学専攻の学部学生25名と臨床経験3年以上の看護師22名,計47名であった。各測定時間における脈拍数は重複する60秒間に測定された心電図より得た心拍数と比較され,その差を測定誤差とした。学生群では,どの測定時間でも実際よりも少なめに脈を数える傾向がみられた。看護師群ではこのような誤差の偏りはみられなかった。各測定時間での測定誤差の平均は,学生群で4.26(10秒), 2.46(15秒), 1.36(30秒), 1.42(60秒)であった。看護師群では2.86(10秒),2.44(15秒),0.97(30秒),0.82(60秒)であった。全体的に看護師群の方が学生群よりも誤差が小さい傾向がみられたが,両群の差は統計的有意とはならなかった。どちらの群でも30秒測定と60秒測定の間には有意差はなく,この結果から30秒測定の有効性が示唆された。
著者
若林 宏輔 渕野 貴生 サトウ タツヤ
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.87-97, 2014 (Released:2017-06-02)

日本には、表現の自由を守る観点から刑事事件報道に対する規制はない。渕野(2007)は、日本の公判前報道(Pre-trial Publicity)の幾つかの内容が被告人に対する予断・偏見を作り、刑事裁判の公正性を阻害している可能性を指摘している。一方で、法務省(2009)は、報道規制の代わりに、裁判官の説示(Judicial Instruction: JI)によって市民は証拠能力のない情報を無視することができるとしている。本研究は、問題が指摘されている刑事事件報道と、それを無視するように促す裁判官の説示の効果の関係について調べた。本研究では、比較のために2つのタイプのJIが準備された。一つ目の説示は、証拠能力のない情報を無視する上での証拠法に関する説明が含まれていた(理論的根拠を含む説示)。そして、二つ目の説示ではこれらの説明を含まずに、これらの情報を無視することだけが指示された(公判のみ参照説示)。実験1では、渕野(2007)が問題ある報道と指摘している2種類-自白・前科情報を含む報道を用いて検討した。結果、いずれの裁判官の説示にも、報道によって得られた証拠能力のない自白の情報を無視させる効果はなかった。さらに実験2では、新聞報道に特有な表現方法の効果と説示の種類の効果について調べた。この時、理論的根拠を含む説示は裁判員を無罪の判断に導いた。これらの結果を踏まえ、刑事事件報道の在り方について議論した。
著者
李 鵬昆 井林 宏文 峰野 博史
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.233-234, 2015-03-17

無線センサネットワークの配線しやすさと作業者の負担が少ないため,施設園芸環境で使用されている.しかしながら,施設園芸のような複雑な環境では,環境条件が無線電波に大きく影響を与える.結果として,施設園芸環境での無線通信が不安定になり,RSSI低下やパケットロスの現象を発生する.そこで本研究では,施設園芸環境での無線通信品質を低下させる要因を解明するため,電波への影響要素を分類し,影響が大きな要素を分析した.電波暗室で検証実験を行った.また,施設園芸環境で主な影響要素が2.4GHz帯と429MHz帯へ与える影響の割合を検証した.その結果,2.4GHz帯と429MHz帯では無線通信に影響を与える要素の占める割合が異なることを示し,施設園芸環境に最適な無線周波数帯を確認した.
著者
山本 亜紀 神部 芳則 大田原 宏美 柏崎 明子 山下 雅子 林 宏栄 野口 忠秀 森 良之
出版者
日本口腔内科学会
雑誌
日本口腔内科学会雑誌 (ISSN:21866147)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.95-99, 2017-12-30 (Released:2018-01-16)
参考文献数
20
被引用文献数
1

65歳の男性。繰り返す口内炎を主訴に,近医から当科を紹介され受診した。初診時,口腔内には多数のアフタを認めたが,偽膜形成は認めなかった。細菌培養検査にてカンジダ陽性であったため抗真菌薬を使用したが症状を繰り返した。外陰部潰瘍を認めていたことから内科に対診したところ,HIV感染が判明した。その後,HIV治療が開始され,現在は口腔内症状も改善し経過観察を行っている。
著者
竹崎 英一 村上 信三 西林 宏之 香川 和徳 大森 仁也 山根 哲実 弘井 正 片山 正一
出版者
Japanese Society of National Medical Services
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.177-182, 1991

肝細胞癌を合併した自己免疫性慢性肝疾患2例を報告する. 1例目は65歳の女性で, ルポイド肝炎から進展した肝硬変と考えられる症例で, 経過中に慢性甲状腺炎を併発し, 同時に, 腫瘍マーカーの上昇と画嫁診断から肝細胞癌合併が診断され, TAE後, 治療切除が行われた. 腫瘍は1.4×1.5cmのEdmondson II-III型の肝細胞癌であった. 本例は輸血歴があり, anti-HCVが陽性であった. 2例目は78歳の男性で, AMA 320倍以上, anti-M2陽性, 高免疫グロブリン血症からPBCと考えられる症例で, 腫瘍マーカーは陰性であったが, 画像診断から肝細胞癌合併が診断された. 高齢であり, 腫瘍占拠部位が広範囲であるため, 保存的治療が行われたが, 肝細胞癌診断約3ヵ月後に, 肝不全が出現し死亡した. 死亡解剖所見では, Scheuer IVのPBCであり, 腫瘍は肝両葉に散在し, 最大径は3×4cmで, Edmondson II-III型の肝細胞癌であった. 本例は輸血歴がなく, anti-HCVは陰性であった.
著者
柳下 和夫 若林 宏明
出版者
金沢工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

本研究は海に近い砂漠に雨を降らせようというものである。その方法は砂漠に近い海の表面に黒色物質を浮かべる。これが太陽光を全部吸収し海面の温度が上昇する。すると海水の蒸発が増える。一方砂漠にも黒色物質を撒いておくと太陽光が全部吸収される。すると地面の温度が上昇し空気は膨張し軽くなる。そして上昇気流となる.その下は低気圧になる。そこへ海上の水蒸気が流れ込んでくる。すると上昇気流に引きずられて上昇する。そして上空で断熱膨張し、温度が下がり雲ができて雨が降るというのである。海に浮かべる物質としてどんなものが良いかいくつかの材料をテストした。水道水と塩水で差はあるが黒色物質を浮かべると最高41%も蒸発が加速されることが分かった。一方砂漠の上にも黒色物質を撒くとどれくらい太陽光熱が吸収されるかを調べるために、世界各国の砂漠の砂を入手し光の反射率を測定した。その結果砂の色にもよるが1/3ないし2/3の反射率であった。これを黒く塗れば吸収されるエネルギーは1.5倍ないし3倍増え、その分だけ余計に空気を暖めることができる。また一度砂漠緑化に成功すれば、植物からの蒸発水分により、自然の雨が降って緑化が持続するかどうかを,好塩性植物によるシミュレーションしたところ雨量が増えることが分かった。上昇気流を起こすものとして,大火や雨乞いがあるが、その後雨が降ったかは定かではない。この方法で砂漠に雨を降らせば良いこと尽くめかというと、マイナス面もある。そこでテクノロジーアセスメントを行ない、問題点を抽出した。海の生態系に対する配慮が必要なことなどが分かった。海と砂漠の距離がどれくらい離れていても水蒸気が移動するかについては,実験に失敗し分からなかった。
著者
本多 義昭 武田 美雄 木内 文之 飯田 彰 伊藤 美千穂 林 宏明 高石 善久
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

中央アジアにおけるトルコ系民族薬物に関する第3次調査研究として、現地調査として、2003年はウズベキスタンのアラル海沿岸部からブハラにかけての地域を、2004年にはイランのカスピ海沿岸部を、また2005年には中国の新疆ウイグル自治区を調査した。また、収集した薬用植物について、天然物化学的解析を行った。2003年の調査地のウズベキスタン西部は、アムダリア川流域の灌漑事業のために、アラル海周辺部の環境が悪化し、降雨量が少ないため砂漠化も進んでいる。この地域の薬草として目立つものはカンゾウで、分析用資料の収集をした。また、他の薬用植物数種類も収集した。この地域も含めて、ウズベキスタンでは、タビブと称される民間医が薬草の知識を伝えているが、その中身には、ロシア経由のヨーロッパのハーブの知識が多く見受けられた。2004年は、カスピ海に沿って東西に伸びるアルボルス山中に居住するトルクメンの調査をすることができたが、トルコとウズベキスタンの双方に共通するトルコ語系の呼称のものも認められ、更なる調査の必要性が明らかとなった。2005年はトルコ系のウイグル族が多い新疆省を調査した。省南部のホータンはウイグル医学が最もよく残っている地区であるが、この伝統医学はアラビア医学の系列に属するものであることが薬物とその呼称から明らかである。この3年間には、各地で収集した薬用植物に関する天然物化学的研究や品質評価研究についても解析を進め、これまでに13報を報告している。
著者
太田 純一 大竹 慎二 南村 和宏 澤田 卓人 藤川 敦 林 宏行 森山 正敏
出版者
日本泌尿器内視鏡学会
雑誌
Japanese Journal of Endourology (ISSN:21861889)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.289-293, 2013 (Released:2013-11-16)
参考文献数
10

経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(Transurethral resection of bladder tumor in one piece:TURBO)は,腫瘍を細切せず一塊に切除することで,より正確な病理診断が可能である.その治療成績と病理診断における有用性について報告する.膀胱腫瘍135例,173病変に対し経尿道膀胱腫瘍一塊切除(TURBO)を施行した.切除は1.marking,2.粘膜切開,3.水平切除,4.腫瘍摘出の順に施行した.腫瘍は膀胱内いずれの部位でも切除可能であり,合併症も許容される範囲であった.切除検体に筋層を含む症例は123例(91.1%)に認めた.pT1 23例中22例(95.7%)に粘膜筋板を認めた.粘膜筋板を超えない浸潤であったT1症例は進行例を認めないが,粘膜筋板を超える浸潤を認めた7例中4例に病期進展を認め,1例に上部尿路再発を認めた.TURBOにおける深達度診断は正確であり,粘膜筋板浸潤の有無は予後と相関する可能性が示唆された.
著者
林 宏子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.361-366, 1990-11-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
22
被引用文献数
3
著者
高林 宏輔 片岡 信也 長峯 正泰 藤田 豪紀
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.286-291, 2021-10-15 (Released:2022-10-15)
参考文献数
16

涙嚢鼻腔吻合術を成功させるためには, 十分な骨削開, 正確な涙嚢と周囲解剖の把握, 組織の癒着の予防, 吻合口の安定が重要である。 内視鏡下涙嚢鼻腔吻合術は鼻内の解剖の把握に優れ, 涙嚢粘膜弁や鼻粘膜弁の工夫に加え, 十分な骨削開を行うことで成功率を高めてきた。 しかし, 鼻内での粘膜弁同士の縫合固定は高度な技術を要するため, 施行されないことが多い。 今回われわれは3症例に鼻腔内から鼻腔外に糸を貫通させ, 鼻外で糸を結紮することで涙嚢粘膜と鼻腔粘膜を縫合固定する工夫を行った。 鼻腔内単独での縫合は狭い空間の中で針を回転させる必要があるが, 鼻腔と鼻外を貫通させる縫合法では直線的に針を刺入するだけで粘膜弁の縫合固定が可能であった。 いずれの症例も術後経過は良好で, 手術合併症や再発の所見は認めなかった。 本術式の工夫を報告する。
著者
作山 葵 神部 芳則 早坂 純一 月村 久恵 井上 公介 林 宏栄 岡田 成生 野口 忠秀 森 良之
出版者
日本口腔内科学会
雑誌
日本口腔内科学会雑誌 (ISSN:21866147)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.7-12, 2018 (Released:2018-12-30)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

乾燥剤の誤飲・誤嚥は,高齢者や小児で多く認められる。酸化カルシウムは,食品乾燥剤として多用されており,シリカゲルと比較して誤飲した場合に発熱とアルカリによる粘膜腐食作用により症状が重症化しやすい。今回,われわれは乾燥剤の誤食により広範囲な口腔粘膜化学損傷を生じた1例を経験した。患者は74歳,女性で酸化カルシウムを誤食し当院を受診した。広範囲に口腔粘膜の潰瘍と舌の腫脹,口腔乾燥を認めた。入院の上,口腔衛生管理と栄養管理を行い症状は改善し15日目に退院となった。乾燥剤の種類と摂取量に基づいた適切な処置を行うことが肝要である。
著者
高林 宏輔 片岡 信也
出版者
日本鼻科学会
雑誌
日本鼻科学会会誌 (ISSN:09109153)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.159-166, 2023 (Released:2023-04-21)
参考文献数
23

外傷性視神経症は頭部顔面外傷に合併して起こりうるまれな疾患である。外科的治療として視神経管開放術が,保存的治療としてステロイド投与が施行されるが,定まった治療法はない。それゆえ症例ごとに治療の選択や導入のタイミングを判断していくことが大切である。今回われわれは受傷時に意識障害を伴う外傷性視神経症例について報告する。症例は36歳,男性。交通事故により受傷して当院に救急搬送された。意識障害を認め,視力は光覚弁であった。Computed tomography(CT)では右視神経管に骨折の所見を認め,外傷性視神経症と診断された。即日ステロイドパルス療法を開始しつつ意識障害の改善を待つこととした。意識障害は改善し,入院4日目には視力も改善傾向であったが,右視神経管骨折のためと思われる右眼の視野障害を認めたため5日目に内視鏡下視神経管開放術を施行した。術後から再度ステロイドパルス療法を施行し,14日目に退院となった。術後3ヶ月での視野検査では視野障害は改善し,視力は0.1まで改善した。CTで骨折を認める外傷性視神経症であったが意識障害のために手術を遅らせることとなった。受傷後5日目の手術であったが視機能は改善した。意識障害を伴う外傷性視神経症では,ステロイドパルス療法を先行させつつ意識障害の回復を待ってから外科的治療を導入することは有効と考えられた。
著者
浪平 篤 後藤 眞宏 小林 宏康
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1189-1194, 2008 (Released:2010-08-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

There is the case to have to make the slope of the fishway steeper than the standard range, according to the geographical features condition. In this research, measurement of flow structure and observation of swimming behavior of Leuciscus hakonensis at the hydraulic model of the pool and weir type fishway with slope 1/5 were conducted. Main results are shown as follows; 1) Ascending rate of this species in TYPE C which has short pools in flowing direction is higher than in TYPE B which has big steps between each pools when the overflow depth equals 5-10 cm, ascending rate of this species over 9-10 cm in TYPE B is higher than in TYPE C when the overflow depth equals 15-20 cm. 2) The difference of flow structure doesn't necessarily greatly influence ascending rate of this species. 3) About this species, it is necessary to select TYPE B or C corresponding to the assumed range of the overflow depth.