著者
渡辺 勇士 竹林 暁 吉川 綱希 藤原 尚聡
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2023-CE-169, no.30, pp.1-11, 2023-03-04

2020 年に起こったコロナウィルス感染症の流行は,世界中の学習スタイルに影響を与えた.多くの教育機関が従来の対面の授業スタイルからオンラインでの授業スタイルに切り替えることを余儀なくされた.2023 年現在,with コロナの生活も定着しつつあり,教育機関でも対面の授業スタイルに戻す状況が多く見られる.しかし,学習者の学習の利便性を考慮したとき,オンラインの教育も選択肢として発展せるべきである.その中で,オンラインでのアクティブラーニングをどのように行うかは議論の余地がある.本研究では,オンラインでのアクティブラーニングに特化した,コミュニケーションツール noiz を開発した.そして,予備的なものになるが,大学生に実際に使ってもらいアンケート調査を実施した.その結果,大学生は従前のビデオ会議システムよりも noiz の方がグループワークにおいてコミュニケーションがとりやすいと感じることがわかった.一方で,オンラインでのアクティブラーニングを成功させる要因として,ツールだけでなく,ファシリテータの存在が要望されていることもわかった.
著者
林原 玲洋
雑誌
ジェンダーをめぐるコミュニケーション齟齬の研究 : 専門的概念の再帰性に着目して
巻号頁・発行日
pp.41-57, 2014-12-15

「ジェンダー」という概念それ自体に照準し,専門知と日常知の関係をあきらかにするという,これまでの研究方針ににもとづき,各自データの収集・分析をすすめ,研究内容をまとめた.以下の内容はそれぞれ,ひとつの報告書としてまとめられ,現在編集作業をおこなっている.左古研究分担者は,検索語「ジェンダー」で該当する論文を網羅的に収集したコーパスを完成させ,「ジェンダー」概念のフレーム(関連概念との共起関係)がいつどのように変遷したのかを量的に分析し,日本社会学会大会において発表した.鶴田研究分担者は,相互行為のなかで実際に「ジェンダー」に関するふるまいがおきる様子を,医療従事者やトランスジェンダーのひとびとへのインタビュー調査にもとづいて分析し,日本社会学会大会において発表した.林原連携研究者は,保守系論壇誌『諸君!』所収の記事を対象に,反フェミニズム言説がどのように変遷して,近年のバックラッシュ言説が登場したのかを分析し,日本社会学会大会において発表した.江原研究代表者は,①「ジェンダー」概念の導入や否定をめぐるかけひき(鶴田・林原両研究者が質的に分析)を,②「ジェンダー」概念の変遷という文化的背景(左古研究者が量的に分析)に位置づけた.
著者
及川 江利奈 栗林 一人 栗原 淳子 高野 歩
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.811-818, 2022 (Released:2023-03-10)
参考文献数
24

目的:精神科における看護師から患者への暴力と虐待に関する文献を包括的にレビューし,その特徴と要因を明らかにする.方法:PRISMA-ScRに基づき,スコーピングレビューを実施した.文献検索には,PubMed,CINAHL,医学中央雑誌を用いた.文献選定の包含基準は,(1)精神科病棟や外来における看護師から患者への暴力,虐待行為に関する論文,(2)英語または日本語で書かれた論文とした.結果:最終的に,12件の文献がレビュー対象となった.暴力や虐待の内容は,暴行,暴言,無視,身体拘束に関する内容であった.暴力や虐待の要因に関する内容は,自分の行為は,ケアであって暴力ではないという思い込み,精神科における閉鎖的な治療環境に関する内容であった.結論:本研究結果から,精神科における看護師から患者への暴力,虐待の特徴や要因には,閉鎖性,密室性,強制性という精神科医療における構造的問題があることが示唆された.
著者
植田 光晴 孟 薇 大林 光念 堀端 洋子 安東 由喜雄
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会総会抄録集 第35回日本臨床免疫学会総会抄録集 (ISSN:18803296)
巻号頁・発行日
pp.121, 2007 (Released:2007-10-12)

【目的】 関節リウマチなどに併発するAAアミロイドーシスの発症機構は不明な点が多く確立された治療法もない。本研究ではT細胞とアミロイド沈着機構の関連に注目し、実験的AAアミロイドーシス惹起マウスに対しT細胞の活性化を抑制する免疫抑制剤であるFK506を用いアミロイド沈着抑制効果をはじめとする病態変化を解析した。 【方法】2種類の方法(急性アミロイド惹起と慢性アミロイド惹起)でマウスにAAアミロイドーシスを惹起しFK506を連日投与した。組織学的にアミロイド沈着量の変化を検討した。同時に血清中のSAA、IL-1β、IL-6、TNF-α濃度の変化をELISA法で測定した。また、肝臓でのSAAのmRNAレベルをリアルタイムRT-PCR法で検討した。更に、SCIDマウスとヌードマウスのアミロイド形成性を検討した。 【結果】FK506は用量依存性を持ってアミロイドーシス抑制効果を示した。FK506投与でアミロイド前駆蛋白質であるSAAの血清濃度とそのmRNAレベル、SAAの産生を刺激するIL-1β、IL-6は抑制されなかった。また、SCIDマウスとヌードマウスはAAアミロイドーシス惹起に対して抵抗性を示した。 【結語】 AAアミロイドーシス形成機構にT細胞の動態が関与していると考えられる。T細胞の活性化抑制をターゲットとする治療戦略はAAアミロイドーシスの新たな治療法となる可能性がある。
著者
墨岡 亮 桑原 博道 小林 弘幸
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.1183-1195, 2011 (Released:2013-01-19)
参考文献数
6
被引用文献数
1

肺血栓塞栓症は, 近年, 認知度が上昇し, 急死の転帰をたどることも多く, 訴訟リスクが高まっているものと考えられる. そこで, 肺血栓塞栓症が裁判上どのような点で問題となっているのか, 検索し得た40例の裁判例(36事例)を検証した.請求棄却判決は22例で, 一部認容判決が18例. 主な診療科は, 循環器科(7事例), 産婦人科(7事例9裁判例), 整形外科(6事例)で, 3診療科で約半数を占めた. 循環器科は, 2004年の判決以降に問題となっていた. 産婦人科では, 5事例6裁判例で, 医療機関側から, 急変した原因が肺血栓塞栓症であるとの主張がなされていた. 整形外科では, いずれの事例も下肢受傷例であった. 争点となったのは, 死因·原因(17事例20裁判例), 予防措置(16事例17裁判例), 診断の遅れ(16事例17裁判例), 救命措置(9事例10裁判例)であった. 2004年以降, 予防, 診断の遅れ, 救命措置に過失があったことを理由とした請求認容判決が7例存在した. また, 2004年以降の判決ではガイドラインに触れられているものがあった. 死因·原因などに関して, 8事例10裁判例で, 医療機関側から, 原因が肺血栓塞栓症であったことを, 過失や救命可能性を否定する根拠として主張していることが特徴であった.医療トラブル防止には, 個々の医師の対応だけでは限界があり, 肺血栓塞栓症の特質について, 患者および社会一般の理解を得る必要がある.
著者
三浦 励一 小林 央往 草薙 得一
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.271-278, 1996-02-09 (Released:2009-12-17)
参考文献数
19
被引用文献数
2 2

京都付近では畑雑草コハコベは春から秋にかけて耕起のたびに発生するが, 人里植物であるミドリハコベは秋期にのみ発生する (前報)。このような発生消長の差異をもたらす種子休眠性および発芽特性の差異を知るため, 両種の種子を7月から野外地表, 野外土中, 実験室内の恒温乾燥 (10,20,30℃) および恒温土中 (10, 20, 30℃) の各条件下で保存し, 定期的に発芽試験を行った。発芽試験は通常15℃明・暗条件で行い, 実験開始時と2ヵ月間保存後 (9月; 発生始期に相当) には温度の影響を調べるため5~30℃のそれぞれ明・暗条件で行った。1) 実験開始時にはコハコベ, ミドリハコベとも全く発芽せず, 一次休眠の状態にあることが示された。2) 野外地表区のコハコベ種子では休眠覚醒が遅く, 光発芽性は顕著でなかった (Figs. 2, 4)。地表で夏から冬まで経過したときの累積発芽率は30%以下であった (Fig. 3)。野外埋土区では速やかに休眠覚醒して著しい光発芽性を示し, 発芽適温域は5~25℃と広かった (Figs. 2, 4)。3) ミドリハコベ種子は野外地表区・埋土区のいずれにおいても比較的速やかに休眠から覚醒したが, 発芽適温域は5~20℃とやや狭かった (Figs. 2, 4)。野外地表区の種子は秋期にその場で発芽し, 累積発芽率は82%となった (Fig. 3)。4) コハコベ種子の室内の恒温乾燥区における休眠覚醒はきわめて遅く, 光発芽性は認められなかった (Figs. 5, 6)。恒温埋土区では速やかに休眠覚醒して著しい光発芽性を示した (Figs. 5, 6)。5) ミドリハコベ種子の室内の恒温乾燥区および埋土区における休眠覚醒の様相は後者でやや光発芽性が認められたほかはよく似ており, いずれも高温 (30℃) で促進され, 低温 (10℃) では遅かった (Figs. 5, 6)。
著者
北崎 佑樹 浅野 礼 林 浩嗣 山村 修 田邉 佐和香 濱野 忠則
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.874-877, 2020 (Released:2020-12-26)
参考文献数
10

症例は56歳男性.右上下肢の脱力が出現し,翌日に当科外来を受診.頭部MRIで左内包後脚と橋右側に新鮮梗塞が認められ入院となった.胸背部痛,血圧の左右差はなく,頸部血管超音波で解離を示唆する所見はなかった.D-dimerが2.4 μg/mlと上昇し,胸腹部造影CTを実施したところ偽腔内に血栓を伴うStanford A型大動脈解離を認めた.両側の総頸動脈には異常がなく,第27病日に上行大動脈人工血管置換術を施行した.穿通枝領域を含む複数の血管支配領域に脳梗塞を認め,D-dimerの上昇を伴う場合は胸背部痛や血圧の左右差がなくとも大動脈解離が存在する可能性を念頭に置くべきである.
著者
小林房太郎著
出版者
南光社
巻号頁・発行日
1932
著者
林 孝一 御園 秀一 渡邉 誠
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.2_17-2_26, 2014-09-30 (Released:2014-10-25)
参考文献数
16

トヨタ自動車のデザイン部門の現在までの組織やデザイン手法等の変遷を5つのフェーズに区分し解析した。第1フェーズは1933~'48年でまだデザイン組織やプロセス、手法も無い期間であった。第2フェーズは'48~'56年で工芸係が誕生したがプロセス、手法はまだ試行錯誤を繰り返していた。第3フェーズの'56~'73年は'56年の米国アートセンターの来日デザイン講習会でのデザイン手法と材料に衝撃を受け、その手法を吸収しデザインの組織も確立していった。第4フェーズの'73~2003年は海外や国内にデザイン拠点を拡大した時期であった。また車種の多様化で'92年には効率化のための組織変更となった。第5フェーズの'03年~現在はデザインフィロソフィー策定等ブランド戦略強化の組織編成へと移行した。以上、モノ造りの組織は当初、開発手法によりその存在意義が左右された。近年は、時代と共に変化する多様化やブランドイメージ強化等の製品に求められるニーズに合わせ組織が変化したことを明らかにした。
著者
岡田 哲弘 水上 裕輔 林 明宏 河端 秀賢 佐藤 裕基 河本 徹 後藤 拓磨 谷上 賢瑞 小野 裕介 唐崎 秀則 奥村 利勝
出版者
一般社団法人 日本膵臓学会
雑誌
膵臓 (ISSN:09130071)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.302-312, 2020-08-31 (Released:2020-08-31)
参考文献数
58
被引用文献数
3 2

膵癌のゲノム解析では,4つの遺伝子異常(KRAS,CDKN2A,TP53,SMAD4変異)を高率に認める.最近の研究により,ゲノム,遺伝子発現,タンパク,代謝などの様々なレベルでの異常が明らかとなり,これらのプロファイリングによる個々の患者の発癌や進行パターン,治療効果予測に応用されることが期待される.2019年に適切な薬物治療の提供を目的とした遺伝子パネル検査が保険収載され,本格的なゲノム医療の時代を迎えた.このような新しい診断技術を早期膵癌の発見や遺伝素因など高い発癌リスクを有する人々の発病予防を目指した医療へと拡大するには,多様な分子異常の検出方法の確立が求められる.これら膵癌の分子診断には,膵内の多発病変の存在と腫瘍内の不均一性,癌のクローン進化の理解が重要となる.本稿では,膵癌の発生過程でみられる分子異常を概説し,診療への活用が期待される最新の技術革新について紹介する.
著者
篠崎 史郎 松沢 幸範 須沢 和美 山口 伸二 岡田 和義 早野 敏英 吉川 佐知子 藤本 佳作 小林 俊夫 関口 守衛
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.1034-1039, 1993-08-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
14
被引用文献数
1

症例は37歳の男性. 昼間の傾眠および家人に睡眠時呼吸停止を指摘され, 精査目的で入院した. 終夜睡眠ポリグラフの結果無呼吸指数 (Apnea Index, AI) は57.5と高値を示し, 混合型と閉塞型無呼吸が優位の上部気道閉塞型の睡眠時無呼吸症候群 (SAS) と診断された. 背臥位と側臥位における体位別の検討を行った結果, AIは背臥位82.4に比べ, 側臥位では5.9と著明に低く, 無呼吸時間, SaO2の最低値, 睡眠の質はいずれも側臥位で著明に改善していた. 7kgの減量後の終夜ポリグラフの再検の結果, AIは33.2と著明な改善を示した. しかし体位別には背臥位77.3側臥位3.8とそれぞれ軽度の改善にとどまっており, AIのみかけ上の改善は側臥位睡眠時間が相対的に増加したための結果と考えられた. 上部気道閉塞型のSASには, その診断および治療効果判定に, 睡眠体位を考慮すべき症例が存在すること, また側臥位睡眠そのものが治療の一つになり得る可能性を示す重要な症例と考えられる.
著者
林 昌奎 小林 豪毅 山西 一臣 鈴木 文博
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.194, pp.241-246, 2003 (Released:2007-05-30)
参考文献数
8
被引用文献数
2

Microwave remote sensing is effective technique for sea surface measurement. For example, it enables us to know the wind vector on global scale. In order to develop more advanced measurement, it is necessary to understand the mechanism of microwave scattering at sea surface. This phenomenon consists of two physical processes. One is the formation of sea surface by the composite action of wind, waves and currents, and the other is microwave scattering at that surface. Because these processes are so complicated, appropriate models are not established. In this paper, the relation between sea surface condition and microwave scattering is investigated. Microwave scattering from wind wave surfaces is measured in the experimental tank and the results are analyzed by scattering coefficients and Doppler spectra. In order to connect these values with water surface parameters, surface condition is investigated minutely. The energy of high frequency waves is expressed by the friction velocity, and so it is presumed that there is the universal law between friction velocity and scattering coefficient. Since wind-generated current exist, the usual dispersion relation is not available. Furthermore, very high frequency components move at the phase velocity of components near the spectral peak. The results of Doppler spectra agree with that phenomenon.
著者
伊藤 尚 前田 義信 谷 賢太朗 林 豊彦 宮川 道夫
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.117-130, 2012 (Released:2013-03-18)
参考文献数
12
被引用文献数
2

ジニ係数は標本間格差を評価する代表的な指標のひとつである.しかし,ジニ係数は全標本が非負であることを前提としているため,負の標本を含む標本間格差を評価することは出来ない.Chenらはこの場合でも標本間格差を評価できるようにするためジニ係数の拡張を試みた.しかし彼らの提案した拡張ジニ係数は全標本の合計が0以下である場合において標本間格差を評価することが不可能であった.そこで本論文では,負の標本を含む場合および全標本の合計が0以下の場合においても標本間格差を評価するために,ジニ係数の幾何的表現の拡張を提案する.提案された拡張ジニ係数では負の標本を含む場合および全標本の合計が0以下の場合においても標本間格差を評価することが可能であり,全標本が非負である場合において拡張ジニ係数は従来のジニ係数と一致する.さらに,拡張ジニ係数の代数的表現を検討し,得られた代数的表現から本論文で提案する拡張ジニ係数が母集団原理と拡張移転原理を満たすことを示す.
著者
佐々木 麻紀子 中林 あずみ 川村 あゆみ
出版者
東京家政学院大学
雑誌
東京家政学院大学紀要 (ISSN:21861951)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.85-90, 2019 (Released:2022-02-25)
参考文献数
18

コチニールはカイガラムシとも呼ばれ古くから染料として用いられ、天然染料の中でも比較的安定した堅ろう性を持った染色布を得られることがわかっている。本研究では、試料を豚革としてコチニールを用いて浸染を試み、手工芸染色として簡便に利用できるような染色・媒染条件を探り、豚革を用いた手工芸染色の可能性を広げることを目的とした。豚革を 60℃で浸漬をすると3.0~4.3%程度の収縮が生じ、部位によっては変形、黄変、硬化などを伴ったため、染色実験では、染色温度40~50℃と設定した。低温染色であるため、アルミ媒染、スズ媒染ともに1回の染色で濃色に染色することは難しく、5回の繰り返し染色を行った。豚革の銀面及び床面において、繰り返し染色による濃色効果が認められた。豚革は、コチニールを用いた低温浸漬によるろうけつ染めが可能であり、繰り返し染色や媒染剤を変えることで色のバリエーションを増やすことが可能であった。