著者
森田 章 高橋 健二
出版者
物性研究・電子版 編集委員会
雑誌
物性論研究 2集 (ISSN:18837816)
巻号頁・発行日
vol.2, no.5, pp.726-742, 1957-11-25 (Released:2009-11-26)
参考文献数
11

イオン結晶の共有結合状態の効果を取扱う方法として局在結晶軌導 (SLCO) の方法が提案され, 計算をLiH結晶について行う. その結果, Lundgvist によって求められた凝集エネルギーの理論値と実験地との喰い違いは, 共有結合状態を考慮する事によって説明される事が示される. 更にSLCOとエネルギーバンド構造との関係が論ぜられる. エネルギーバンドが縮退していない時には, SLCOはWannier函数の良い近似になっている事が示される.
著者
山本 譲 粟屋 敏雄 小城 香緒里 森田 真樹子 川守田 早紀 神崎 郁代 小川 聡 板垣 祐一 大滝 康一 山本 久仁子 田﨑 嘉一 松原 和夫
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.34-42, 2012-01-10 (Released:2013-01-10)
参考文献数
10
被引用文献数
3 2

Shortage of physicians is a serious social issue in Japan. It has become an urgent challenge to support busy physicians. While the number of anesthetists is remarkably insufficient, the number of operations has increased in many hospitals after Diagnosis Procedure Combination (DPC) is implemented. Drugs used in operation rooms include many narcotic analgesic and poisonous drugs, which medical staff are required to strictly control. From the viewpoint of medical safety management, pharmacists should be involved in the management of these drugs. We have started preparation of injections in the operation rooms aiming mainly at supporting anesthetists. Pharmacists make up the anesthetic sets according to anesthetists' order by the evening of the previous day. The pharmacists carry the sets from the pharmacy to the operation room on a wagon. On the early morning of the operation day, two pharmacists mix the injection drugs, fill the syringes, attach the labels, assemble the routes, and check the completed sets in each operating room according to the list. All pharmacists in our pharmacy department engage in this service. We have conducted opinion surveys of pharmacists and anesthetists on this service. Although the workload of pharmacists increased, most pharmacists thought it was worthwhile. Most anesthetists evaluated that this service has improved medical safety. However, there were many requests that the pharmacists should be further involved throughout the entire operation. It is important to support physicians with services such as this by the pharmacist based on pharmaceutical knowledge. This service has a beneficial impact on healthcare professionals.
著者
森田 英樹
出版者
広島大学大学院教育学研究科附属教育実践総合センター
雑誌
学校教育実践学研究 (ISSN:1341111X)
巻号頁・発行日
no.24, pp.167-173, 2018

A Purpose of this paper is to suggest a necessity of construction of economic education for teachers training courses. This acquisition of the teachers' licenses of social studies in junior high school and civics in high school is possibility to study only one course on economics in current law. TO train high quality teachers, this paper emphasizes a teaching method to make understanding on the monopoly as the principle of three equivalence of national income.
著者
森田 勝
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会論文集 (ISSN:03872335)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.200, pp.189-197,a1, 1999-04-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5

土地改良事業の工事は、土地改良法所定の事業開始手続をとった場合には、工事の施行に同意していない者の土地に対しても施行することができるので、工事を施行したことに対して民事責任も刑事責任も問われることはない。土地区画整理法により土地区画整理事業の工事を所有者及び占有者の同意を得ることなく施行するについては、同法80条の規定に基づくことが必要であり、そのためには工事対象土地に対し仮換地の指定等による使用収益の停止処分がとられている必要がある。この土地区画整理法80条とほぼ同様の文章の規定が土地改良法123条の2として0設けられているが、土地改良法と土地区画整理法では、法の目的、趣旨、対象、法構成等を異にするので、土地改良事業の工事の施行に関する法律根拠を土地区画整理事業の工事を施行する場合と同様に解することにはならない
著者
森本 英樹 柴田 喜幸 森田 康太郎 茅嶋 康太郎 森 晃爾
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
pp.2019-007-E, (Released:2019-08-20)

目的:社会保険労務士(以下,社労士)は事業場のメンタルヘルス課題に関わるものの,社労士が事業場のメンタルヘルス課題に関わる際に期待されるコンピテンシーが明確ではない.よって本研究では,メンタルヘルスにおける社労士に期待されるコンピテンシーを同定することを目的とした.対象と方法:デルファイ法を用いた調査を行った.第1ステップとして対象となる社労士に半構造化面接を行い,面接結果と過去の予備調査をもとにコンピテンシー(案)を作成した.第2ステップとして,メンタルヘルスが関連すると考えられる事例の相談件数が10件以上の社労士にアンケート調査への協力呼びかけを行い,重要度(メンタルヘルス関連業務を行う際にどの程度重要と思うか)と達成度(自らがどの程度達成しているか)を問うた.また提示したコンピテンシー以外に必要と考えられるものを問い,コンピテンシー(案)の追加項目として加えた.第3ステップとして,第2ステップで有効回答をした者に対しステップ2の結果を提示した上で同意率(コンピテンシーに含めることを同意するか)を3件法で問い,同意率80%以上の項目をコンピテンシーとして設定した.また第2ステップで作成した追加項目について重要度と達成度を問い,この中で重要度が中央値以上にもかかわらず達成度が中央値を下回る項目を抽出した.結果:ステップ1では8名の社労士から協力を得,20領域68項目のコンピテンシー(案)を作成した.ステップ2では,57名の社労士が参加し45名の協力を得た(回答率78.9%).新たに追加すべきコンピテンシー(案)として7項目を追加した.ステップ3では,34名から協力を得た(応答率75.6%).同意率80%未満の2項目を除外し,その結果20領域73項目がコンピテンシーとして同定された.同意率が100%の項目として「立案は労使双方のメリットとデメリット(リスク)を踏まえた内容になっている」などがあげられた.結論:本研究により事業場のメンタルヘルスに社労士が関わる際に期待されるコンピテンシーを提示できた.本結果は,今後社労士を対象とした体系的な研修カリキュラムの開発の参考になることが示唆された.
著者
後藤 暁彦 黒木 真理 森田 健太郎
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.241-245, 2020-11-05 (Released:2020-11-14)
参考文献数
20

A non-native brown trout Salmo trutta (407 mm in fork length, 717 g in body weight) was collected from the Otsukushinai River, southern Hokkaido, Japan, in 2019. This specimen was an immature male (0.4 g in gonad weight). The otolith Sr:Ca ratio profile and annual rings suggested that the specimen had migrated to the sea at the age of 4+ years and ascended the Otsukushinai River in the year of the seaward migration. This study is the first record of invasion of anadromous brown trout through the sea in Japan.
著者
中原 宣子 森田 夏実 内田 雅子
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.1215-1221, 2003

日本透析医学会に登録された2,818の透析施設から無作為に300施設を選び, 施設および看護師個人を対象に郵送式アンケート調査を行った. 今回, 看護師個人調査の結果に基づき, 考察を加えながら日本の透析医療と看護の方向性を探った.<br>透析医療に従事する看護師は, 在宅透析など患者自身が積極的に透析医療に参加し, 主体性を取り戻す方向が望ましいと考えている. これは, 最近の患者の透析医療への姿勢に対して日常的に危機感を感じていること, 医療においても商業的サービスがなされようとしていることに対する専門職としての直感的な疑問が今回の結果に表れていると思われた.<br>高齢透析患者については今後も増加が予測されるため, 通院しやすい環境を整えること, 介護保険制度の効率的な利用が望ましく, 超高齢患者の透析導入は慎重論が記された. また, 国内の医療経済事情と透析医療費増大に対する圧縮政策に関連して, 透析患者の一律負担金ゼロについては疑問を有する声が多く, 適切な医療費の負担導入が指摘された.<br>看護の方向性については看護師は治療方針や実践に積極的に参加し, 患者の自己管理や生活指導を主体的に行うべきであるとされた. しかし, 看護師は実際に多くの業務を担っており, その繁忙さから人員不足を感じている. 看護効率と安全性を高めるためにも業務分担の見直しが必要である. また, 看護師はこれらの問題に積極的に関わるための専門性を高める必要性が述べられている. 透析医療に従事する看護師は女性が91%を占めており, 社会あるいは家庭の役割も担うジェンダー問題とも切り離せない. 個々の人生の時期における経験を積みながら人間性を高め, 可能な限り自己研鑽を行い, 看護の質を高めていく努力が重要である.
著者
森田 哲夫 塚田 伸也
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.451-458, 2017

超高齢社会を迎え,死者数の増加により,墓地需要が増加すると予想されている.一方で,市営墓地の空き区画の減少している.近年の出生率の低下,高齢者世帯や独居の増加,生涯未婚率の上昇等により,承継者のいない墓地が増加すると予想されている.本研究は,地方都市の前橋市を対象に,墓地需要動向を把握するうえでの課題を整理し,死者数や埋葬場所等の基礎的なデータベースの必要性を示した.市民アンケート調査データを分析した結果,市営墓地の需要,樹林型の墓地等の需要が存在することを示した.次に,既存の墓地需要予測方法の課題を整理し,課題に対応した需要予測の適用方法を検討し,市営墓地の需要量を算出した.その結果,今後10年間の市営墓地の将来必要数が約2,000区画であり,樹林型の墓地の需要量を把握した.
著者
太田 征孝 福代 新治 白築 理恵 森田 栄伸
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.79, no.6, pp.578-581, 2017

<p>75 歳,女性。2013 年に右踵部に易出血性の紅色腫瘤が出現した。2014 年に近医で腫瘤を切除され,悪性黒色腫の診断で当院を受診した。原発巣の拡大切除および骨盤内・鼠径リンパ節郭清,DAVFeron(ダカルバジン+ニムスチン+ビンクリスチン+インターフェロン <i>β)</i>投与を受けた。2015 年に皮膚・肝・肺・骨盤内・骨に腫瘤形成がみられ,悪性黒色腫の転移と診断されてニボルマブ点滴投与を開始された。 腫瘍縮小効果に乏しく,ベムラフェニブ内服に変更された。ベムラフェニブ投与開始後,皮膚・肺・肝・骨盤内転移は速やかに縮小傾向となったが,骨転移は縮小傾向に乏しかった。投与開始 3 カ月の時点で食欲低下やふらつき,失見当識が出現した。頭部 CT,MRI 画像では異常所見は認めなかった。投与開始 4 カ月で意識障害が出現し,造影 MRI および髄液細胞診を行ったところ,癌性髄膜炎および脳転移の所見がみられ,入院後 2 週間で永眠した。ベムラフェニブ投与により転移巣の縮小効果が得られたが,髄液移行性が低いことから中枢神経系転移には効果がみられなかった。また,本症例はメラニン含有量の少ない悪性黒色腫であり,単純 MRI 画像では描出されず,造影 MRI の撮影が必要であった。</p>
著者
加藤 啓祐 大高 洋平 森田 光生 村山 俊樹 倉上 光市 三村 聡男
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.675-678, 2014-07-10

要旨:〔目的〕Balance Evaluation Systems Test(BESTest)を用いて地域在住中高年者のバランス機能を評価し,加齢による変化,転倒歴との関連について,検討を行った.〔対象〕市民祭りの健康ブースに参加した地域健常中高年者183名(平均67.1±6.1歳)を解析対象とした.〔方法〕中年群,前期高齢者群,後期高齢者群の3群間および転倒歴を有する群と有さない群の2群間において,総得点率およびセクションごとの得点率を比較した.〔結果〕全得点率では,中年群と前期または後期高齢者群それぞれの間において有意差が認められた.また,セクションごとの解析では,セクションⅢ(姿勢変化-予測的姿勢制御)とセクションⅥ(歩行安定性)においてどの年代間においても有意差が認められた.転倒歴の有無では総得点において群間に有意差が認められ,セクションごとの比較ではセクションⅢにおいて有意差が認められた.〔結語〕地域在住中高年者に対しBESTestを行い,加齢および転倒歴と関連するバランス要素を明らかにした.その結果,加齢および転倒,双方に関連するバランス要素として,予測的姿勢制御が抽出された.
著者
森田 定市
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.12, no.12, pp.725-731, 1970-12-30 (Released:2010-04-19)

It is far from easy to find sites suitable for the construction of nuclear power plants even in a country like Japan surrounded by the sea. On the other hand the rising living standards and the rapid development of our industries necessitate, more than ever the supply of more abundant electric power at less cost. It appears to be the established fact that with the expected development of FBR, the power supply of the future will have to rely largely on nuclear power plants, and that in Japan such plants will have to be constructed, whether we like it or not, under the water near the power consuming areas.
著者
中尾 俊一 森田 十誉子 安井 利一 田中 園治 小野沢 裕彦 田中 入 大高 義文 菅沼 信夫 徳光 史彦 山本 瑞哉
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.643-653, 1991
被引用文献数
6 4

The purpose of this study was to investigate the clinical effect of dentifrice R containing 0.05% tranexamic acid and 0.05% dipotassium glycyrrhizinate on the improvement of periodontal disease compared with dentifrice T containing 0.05% tranexamic acid.<BR>Subjects were 148 adults who had no serious oral or systemic diseases. They were divided into two groups equally and performed toothbrushing twice a day for four weeks with dentifrice R or T.<BR>The PMA index, redness, swelling, and plaque score were selected as indices for clinical evaluation of periodontal condition.<BR>The results obtained were as follows.<BR>1) Dentifrice R was significantly superior to dentifrice T in the improvement of PMA index (p<0.01), redness (p<0.01) and swelling (p<0.05). There was no significant difference in the improvement of plaque score between dentifrices R and T.<BR>2) The mean improvement rates of dentifrice R and dentifrice T were 37.0% and 26.3% in PMA index, 40.7% and 25.2% in redness, and 36.7% and 29.9% in swelling, respectively.<BR>3) No particular side effects were observed during this clinical study.
著者
茂木 眞希雄 森田 あや美 尾関 伸明
出版者
愛知学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は, ヒト骨格筋幹細胞由来高純度間葉系細胞の脱細胞化した間葉系細胞擬態マトリックス上にマウスiPS細胞を播種し, 間葉系細胞の再細胞化の効率について生化学的手法を用いて基礎的検討を行うことを目的とした.ヒト骨格筋幹細胞由来高純度間葉系細胞(象牙芽細胞, 骨芽細胞, 軟骨細胞)を培養後に界面活性剤を灌流して, 間葉系細胞由来の脱細胞化した細胞外マトリックス3種類を作成し, ヒト骨格筋幹細胞を用いて間葉組織の再細胞化の効率と適正条件を検討する. 平成28年度研究計画の中で根幹となる実験の大半は,以下のように進展している. ヒト骨格筋幹細胞由来高純度象牙芽細胞,骨芽細胞, 軟骨細胞3種の分化誘導系ならびに培養条件を確立した. 3種の分化細胞に界面活性剤(Triton-X)を灌流することで, 脱細胞化細胞外マトリックス3種類を作成を試み,作成ならびに精製条件を確立した.これら擬態マトリックス3種とヒト骨格筋由来幹細胞を組み合わせて培養する事で,擬態マトリック ス3種は、コラーゲンtype1、ファイブロネクチン、ラミニンの組成が各々異なる特異パターンを示す事を明示した。3種擬態マト リックス上にヒト骨格筋由来幹細胞を播種し, 培養した結果, 象牙芽細胞由来擬態マトリックス にて培養した場合は象牙芽細胞, 骨芽細胞由来擬態マトリックスでは骨芽細胞、軟骨細胞由来擬態マトリックスでは軟骨細胞が高頻度で得られる事を確認した.擬態マトリックスにより得られた分化細胞は、各々の骨関連分化マーカーの検討(一部)により,象牙芽細胞,骨芽細胞,軟骨細 胞である事を,ほぼ確認した.細胞表層タンパクintegrinの発現をフローサイトメーターを用いて観察したところ,象牙芽細胞ではα 1integrin, 骨芽細胞はα2integrin,軟骨細胞ではα5integrinの特異的発現を確認した.
著者
茂木 眞希雄 森田 あや美
出版者
愛知学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

目的1) in vivo研究としてヒト歯肉溝滲出液(GCF)中ならびに顎関節症滑液中の骨代謝関連因子の探求、とくにRANKLとの関連性が強い破骨細胞由来Cathepsin-Kの定量2)in vitro病態モデル(炎症性サイトカイン処理マウス骨芽細胞)により、惹起されるRANKLならびにアポトーシスを誘導するcaspaseを中心としたシグナルカスケードの分子機構の解明3)病態モデル(炎症性サイトカイン処理マウス骨芽細胞ならびにストローマ細胞)により、惹起されるOPG産生抑制シグナルカスケードの分子機構の解明4)骨芽細胞の分化・増殖におけるosteoprotegerin(OPG)の新規な生理的役割について詳細な基礎的な検討を行い、新たな歯周関連疾患治療戦略の構築をめざすことを目的とした。結果1) 健常者、顎関節症のdisk displacement with reduction, disk displacement without reduction, osteoarthritisの4群から滑液を得てRANKL, OPG, RANKL/OPG ratioを測定した。ヒト顎関節症、とくにosteoarthritis患者滑液中にRANKLが存在し、OPG量が健常者と比較して統計的有差を持って低下を示し、有意にRANKL/OPG ratioが亢進することを初めて明示した。Osteoarthritis患者滑液がin vitroでヒト末梢単球からの破骨細胞形成ならびに活性化能を持つことを確認し、Osteoarthritisの骨破壊の機序にRANKL/OPGが関わる可能性を初めて明示した(Wakita, Mogi et al., J. Dent. Res.)2) 健常者GCFとの比較から、ヒト歯肉溝滲出液GCF中の破骨細胞由来と考えられるプロテアーゼCathepsin-Kと破骨細胞分化誘導因子RANKL濃度が歯周病の進行・ステージにより上昇変動が見られ、両者とも統計的有意な増加ならびに相互に相関を認めた(Mogi, M. et al., Archs Oral Biol., 2007)。3) マウス骨芽細胞様細胞MC3T3-E1細胞において, 炎症性サイトカイン誘導アポトーシスシグナルは, mitogen-activated protein(MAP)キナーゼの活性化を伴うことを明らかに、iNOS依存性アポトーシス細胞死システムの誘導を調節する上でp38MAPキナーゼカスケードが, 重要な役割を担うことを明示した(Kuzushima, Mogi et al., Archs Oral Biol).4) OPG-knockout mouseにおける血中RANKLおよびOPGの変化と骨代謝異常の関連性について精査し、OPG-knockout mouse血中RANKL濃度の顕著な増大を発見した。本実験結果はOPGの新規な生理的役割として膜結合型RANKLの可溶性型RANKLへの移行を調節するユニークな作用を持つことを初めて明示した(Nakamichi et al., J. Immunol., 2007)。5) ヒトgingivitis患者歯肉溝滲出液(GCF)中のサイトカインの変動を健常者GCFサンプルとの比較探索を行ない、EGF superfamily のtransformng growth factor-αが特異的にgingivitis群において低下している事を明らかにした(Mogi et al., J. Immunoassay Immunochem., 2009)
著者
小松 侯子 森田 雅之 山本 道子 桜井 磐 吉田 正樹 松本 文夫 高橋 京子 三浦 香苗 関根 優子 石田 政子 辻原 佳人 国分 勝弥 高橋 孝行 白井 裕二
出版者
日本環境感染学会
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.41-48, 1995

病院給食は, 食事療法を目的とした患者に細心の注意を払い, 安全かつ衛生的に食事を提供しなければならない. そこで医療機関における配膳車および食器類の衛生管理運営状況についてのアンケート調査を実施した. またこの調査を基に, 当院の給食用配膳車および食器類の細菌汚染調査を行った.<BR>1. アンケート調査結果から細菌調査を実施した医療機関は74%あり, その内訳は手指培養試験が21%, まな板無菌試験が21%, 厨房室内汚染菌調査が19%などであった.<BR>2.病院給食の配膳および食事介助者は病棟看護婦, 病棟婦で76%を占めていた. その時の手洗い励行率は67%, マスク着用率は15%であった.<BR>3. 当院の給食用配膳車の配膳前, 下膳後の細菌汚染調査では, 配膳前と比べて下膳後に<I>Staphylococcus aureus (S. aureus), Staphylococcus epidermidis (S. epidermidis)</I> および腸内細菌群が多く検出された.<BR>4.配膳車の天蓋, 棚, 手スリ, タイヤの細菌汚染調査で, タイヤから<I>S. aureus, S. epidermidis</I>および腸内細菌群が多く検出された. また, 配膳搬送専用エレベータ床, 配膳室床からも配膳車のタイヤと同様の菌が検出された.<BR>5.独食患者および介助必要患者の病院給食用食器, トレーからは, 下膳後に<I>S. aureus, S. epidermidis</I>, 腸内細菌群が検出された.<BR>以上, 今回の細菌汚染調査結果から, 定期的な配膳車のタイヤ汚染調査は院内の環境汚染状況を把握する一つの方法とも考えられた. また食器類は患者個人専用ではないため, 感染防止上, 使用後は十分に洗浄消毒する必要がある. さらに患者給食の配膳は病棟看護婦, 病棟婦の大部分が携わっていることから, 手洗いの励行を徹底することが改めて認識された.
著者
森田 聡子
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.395, pp.97-112, 2015-05

本当に必要なことだけ!"終活"ブームの中、エンディングノートを書く人が増えている。市販のエンディングノートに加え、自治体や葬儀会社が無料で配布するものや、ウェブから自由にダウンロードできるものもあり、選ぶには事欠かない。エンディングノートを…