著者
遠藤 久美 橋本 宰
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.86-94, 1998-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
27
被引用文献数
3 2

This study aimed at clarifying the relationship between sex-role identity and self-actualization in terms of mental health. Subjects consisted of 86 male and 128 female undergraduate students, and they answered Self Actualization Scale (SEAS) and Bern Sex Role Inventory (BSRI). Our results suggested that female were more self-actualized than male, and that Androgynous and/or Masculine group were more self-actualized than Feminine and/or Undifferentiated group. The results of multiple regression analyses indicated that high masculinity was conductive and high femininity was detrimental to self-actualization. It was also suggested that masculinity was necessary for male to accept themselves and their weaknesses, and that femininity gave a positive effect on male only in company with masculinity. In contrast, for female, masculinity would provide some difficulties to accept themselves. Moreover, female would be required efforts to integrate the demands out of social values and sex-role that they possess.
著者
新井 隆景 橋本 弘之
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.51, no.465, pp.1624-1630, 1985-05-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
7

Helical surface instability of a cylindrical liquid jet in a cocurrent uniform gas stream were investigated theoretically and experimentally. The results of the linear instability theory showed that a nonaxisymmetric wave disturbance could grow enough for a large relative velocity between the liquid jet and the gas stream. When the relative velocity became larger than a specified value, the shape of the liquid jet changed from "axisymmetric mode". The helical disturbance on the liquid surface over the downward liquid column and broke up into droplets. For the frequency of the helical disturbance, the theoretical results agreed well with the experimental results. It was also found that the relation of the helical disturbances to the fluid Flow conditions.
著者
中本 有美 仁科 弘重 増井 典良 橋本 康
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物工場学会誌 (ISSN:09186638)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.136-139, 1999-06-01 (Released:2011-03-02)
参考文献数
7
被引用文献数
2 2

In the present study, amenity effect on human psychology as affected by ornamental foliage plants used as a screen was analyzed by means of electroencephalogram (EEG) and semantic differential technique.The experiments were carried out in a room at Ehime University in November and December of 1997. The following three conditions concerning the arrangement of ornamental foliage plants or screens around the subject were rated by eleven students.(a) a screen on each side of the subject(b) a screen on the one side and three ornamental foliage plants on the other side of the subject(c) three ornamental foliage plants on each side of the subjectElectroencephalogram of each student were measured in the room. Ratio of alpha wave to beta wave was calculated as an index expressing the degree of amenity. As for semantic differential technique, factor analysis was performed based on nineteen SD scales.Higher ratio of alpha wave to beta wave was observed in the condition (c). Two factors were extracted by the factor analysis. The factor scores of the condition (b) and the condition (c) were higher than the factor score of the condition (a). These results indicated the amenity effect on human psychology by plants.
著者
浅海 英記 仁科 弘重 中村 博文 増井 典良 橋本 康
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物工場学会誌 (ISSN:09186638)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.138-143, 1995-09-01 (Released:2011-03-02)
参考文献数
5
被引用文献数
22 14

In this study, three experiments were performed in order to investigate the effect of ornamental foliage plants on visual fatigue caused by visual display terminal operation. Visual fatigue was evaluated as critical flicker fusion frequency (CFF). Four students served as subjects in each experiment.The experiment (1) was carried out to examine the reduction of visual fatigue by viewing plants during visual display terminal operation. As the results, the CFF of the subjects in case of viewing plants was higher than that in case of viewing no plant. Especially, the difference of the CFF of the subject A was 9.3%.The experiment (2) was carried out to examine the recovery of visual fatigue by viewing plants after visual display terminal operation. As the results, the CFF of the three subjects except A increased in case of viewing plants and decreased in case of viewing no plant. The differences of the CFF of the subjects B and D were 4.6% and 3.6% respectively.The experiment (3) was carried out to determine whether difference in kinds of plants could bring about difference of the recovery of visual fatigue. As the results, average of the CFF of the subjects in case of viewing Schefflera arboricola “Hong Kong”, Cupressus macrocarpa “Gold Crest” and no plant decreased by 2.7%, 3.1% and 6.0% respectively, while average of the CFF of the subjects in case of viewing Dracaena fragrans “Massangeana” showed an increase of 0.6%.

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著者
橋本 壽夫
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.138-145, 1990-05-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
16
著者
橋本 英喜
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.188-195, 2022-05-31 (Released:2023-05-31)
参考文献数
10

自動車メーカー各社による製品電動化の加速により今後相当量の高電圧バッテリーが必要になってくる。そのような中,リチウムイオン電池 (以下,LiB) は有力候補であり,既にハイブリッド車 (以下,HEV) に大量に搭載されている。 今後 2023 年頃には HEV 上市から 10 年が経過し,それらが商品としての寿命を終え,大量廃棄時代を迎えようとしている。その際に予想される社会環境側面と資源側面双方のリスクを回避すべく,本田技研工業 (株) は LiB の適正処理の手法として,低コストかつ低消費エネルギーな分解・材料分別回収および希少資源のニッケル (Ni) コバルト (Co) 合金再資源化技術を,東北大学 柴田悦郎氏による学術指導のもと,松田産業 (株) と日本重化学工業 (株) とともに開発してきた。今回はその開発に向けた検討内容について報告する。
著者
橋本 由里 Yuri HASHIMOTO
雑誌
島根県立大学出雲キャンパス紀要 (ISSN:2187199X)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.59-69, 2016-12-22

自閉症の定義に変遷があるために明確とは言えないものの、自閉症と診断される児童・生徒数が増加傾向にあることは否定できない。自閉症に特有な症状の一つに視線回避がある。自閉症児では、定型発達児と比較して視線回避が頻繁に見られ、共同注意に障害が認められる。このため、自閉症児は他社とのコミュニケーションに支障をきたし、結果的に他者と社会的にかかわることが難しくなっている。本稿ではとくに心の理論に焦点をあて、自閉症に特徴的な視線回避と、共同注意の障害及びそれらの症状を改善するトレーニングについて概説する。
著者
橋本 重倫 土田 拓輝
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.46 Suppl. No.1 (第53回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.B-33_2, 2019 (Released:2019-08-20)

【はじめに】 体幹失調を呈する患者に対して理学療法では、固有感覚情報による大脳半球の代償により運動協調性改善を図っていく事が推奨されている。古典的な方法として、腹部圧迫による弾性包帯緊縛法により正常歩行に類似した運動パターンを再現することが出来るとされている。また固有受容性神経筋促通法(PNF)による運動の再学習も有効とされており、難易度としては単純な屈曲・伸展から開始し、抵抗運動を加え、さらに運動パターンを複雑化していくことで、神経筋の再教育を行っていく。しかしながら、固有感覚情報を入力し、体幹筋群を刺激しながら歩行練習を行なうことは徒手的な介入では困難であることを臨床場面で経験する。勝平らは抗力を具備した継手付き体幹装具トランクソリューション(以下、TS)を開発し、骨盤前傾と体幹伸展を促しながら持続的な腹筋群の活動を促すことを可能にした。TSの特徴である、抗力により骨盤前傾、体幹伸展および腹筋群の活動を促すという機構は体幹失調に対する抵抗運動により筋収縮を促通しつつ、正常歩行を再現するという治療戦略と類似している。 そのため、本研究の目的は、体幹失調患者の歩行におけるTS装着の有効性を検討することとした。【方法】 対象は、A病院回復期病棟に入院している橋出血により失調歩行を呈した患者1名とした。はじめに10m歩行速度と歩数を計測した後、TSを装着し、80m歩行練習を実施した。TSを装着した歩行練習の直後およびTSを外した後に、再度10m歩行速度・及び歩数を計測した。介入期間として5日間連続で測定及び介入を実施し、即時効果及び持ち越し効果を検討した。【結果】 初日の介入前の10m歩行速度および歩数は18.3秒29歩であったの対し、TSを外した後は14.4秒24歩と介入による即時効果を認めた。翌日の介入前の計測においても14.6秒26歩と持ち越し効果を認めた。介入後においては、毎日即時効果を認めたが、持ち越し効果は3日目までは認めていたが、その後は停滞及び一時速度低下しながらも、最終的には13.0秒22歩まで改善した。【考察】 TS装着により、失調歩行患者への歩行速度に対する即時効果および翌日以降への持ち越し効果が認められた。歩行中に持続して抗力による腹筋群の促通が図れることにより、体幹動揺軽減及び垂直性が保たれることで歩行パフォーマンスが向上すること、固有感覚情報の入力に伴う正常運動の反復及び腹筋群の筋力強化により、装具を外した後も学習効果の持続が期待できることが示唆された。失調に対する治療用装具としての可能性を示唆されたことは新しい知見となると考える。しかしながら、単症例での報告であり、介入期間も短い為、今後更なる症例数・介入期間の検討が必要である。【倫理的配慮,説明と同意】竹川病院倫理委員会の規定に則り、説明と同意を得て実施している。
著者
権野 めぐみ 西尾 真樹 来田 宣幸 野村 照夫 松井 知之 東 善一 平本 真知子 橋本 留緒 幸田 仁志 渡邊 裕也 甲斐 義浩 森原 徹
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.101-106, 2023-02-28 (Released:2023-03-02)
参考文献数
34

本研究では,下腿・足部スポ-ツ障害の有無とジャンプ前後の腓腹筋筋硬度の関係を検討することを目的とした。対象はジュニアアスリート43名であった。メディカルチェックでは,下腿・足部障害の有無を評価した。筋硬度測定では,20秒間片足8の字ジャンプをおこなわせ,ジャンプ前後の腓腹筋筋硬度測定を実施した。ジャンプ前後を被験者内要因,障害の有無を被験者間要因とした2要因分散分析をおこなった結果,有意な交互作用がみられた(F=5.586, p=.023)。単純主効果については,ジャンプ前後とも陽性者の筋硬度が有意に高く,陽性者,陰性者ともにジャンプ後の筋硬度が有意に高値であった。陽性者は陰性者と比べ,ジャンプ前後の筋硬度差が有意に大きかった。下腿・足部障害と腓腹筋筋硬度との関係を示すことができ,ジャンプ動作中の身体の使い方がジャンプ直後の筋硬度の上昇量および障害の有無に関係することが示唆された。
著者
平田 昂大 小熊 祐子 真鍋 知宏 橋本 健史
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
pp.2208, (Released:2023-03-31)

目的:栄区セーフコミュニティの活動の一環として実施されたアンケート調査から,栄区民が自主的に実施している運動・スポーツ中における有害事象(事故・けが)の現状と傾向を捉えることを目的とした。 方法:2017年に栄区が自主的に運動・スポーツを実施している者を対象に実施した「スポーツ活動時に発生した事故・けがに関するアンケート(選択式・自由記述)」から得られたデータを量的・質的に解析を行った混合研究である。回答が得られた518件のうち,解析が可能であった473件を解析対象として実施した。 結果:過去5年間の活動で有害事象があったのは94件(20%)であった。サッカー,バドミントン,バレーボールの順に報告数が多く,下肢の捻挫・靭帯損傷(26件),下肢の筋・腱損傷(20件),頭部・顔面の打撲(7件)が多く発生していた。自由記述の結果からアキレス腱断裂,膝関節前十字靭帯損傷,頭蓋骨骨折,大腿骨骨折,脳出血が発生していた。年代別では,40~50代の筋・腱損傷(16件),60~70代の転倒(11件)が特徴的であった。 結論:地域住民が自主的に実施している運動・スポーツ中において,足関節捻挫などの下肢の傷害や高齢者の転倒といった有害事象が発生していることが明らかとなった。これらに対する予防策,対策を講じる必要性が示唆された。
著者
橋本 衛 池田 学
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.8, pp.2099-2108, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
12

非Alzheimer型認知症はAlzheimer病(AD)以外の全ての認知症を指す幅広い概念であるが,Lewy小体型認知症や前頭側頭葉変性症を代表とする変性性の認知症と,血管性認知症や正常圧水頭症などの非変性性の認知症に分けられる.前者は根本的治療が困難な疾患群であり,後者には予防や治療が可能な疾患が数多く含まれる.認知症の鑑別診断においてADか非ADかを鑑別することが一番の基本となるが,非ADを積極的に疑わせる所見として,「記憶障害が軽い」「神経所見の合併」があげられ,この2点に注目するだけで認知症診断は容易になろう.
著者
東野 真志 西原 賢在 蘆田 典明 橋本 公夫 石原 美佐 髙原 佳央里 篠山 隆司 甲村 英二 細田 弘吉
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.119-124, 2020 (Released:2020-02-25)
参考文献数
11

神経Sweet病は典型的には皮膚病変の特徴や皮膚生検によって診断されることが多い疾患である. われわれは頭部MRIで, 周囲に浮腫を伴い, 造影される脳実質内斑状病変の1例と, 広範囲のleptomeningeal enhancementを呈した1例を経験した. いずれも皮膚病変を認めず, 脳原発悪性リンパ腫を疑って腫瘍摘出術と生検術を施行した. 両疾患ともにステロイドが著効し, 画像所見も似ることがある. 神経Sweet病はまれな疾患だが, 悪性リンパ腫が疑われる症例では鑑別診断として本疾患や血管炎などの炎症性疾患を挙げ, 疑わしい場合はヒト白血球抗原検査を施行するとよい. また, 手術に際してfluorescenceを用いたところ, 病変同定に有用であり, 併せて報告する.
著者
松方 冬子 蓮田 隆志 橋本 雄 岡本 真 彭 浩 高野 香子 川口 洋史 木村 可奈子 清水 有子 原田 亜希子 北川 香子 西澤 美穂子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

主たる成果として、松方冬子編『国書がむすぶ外交』(東京大学出版会、2019年)を刊行し、前近代のユーラシアの全域にみられた「国書外交」とその周辺にあった通航証について明らかにした。おもな論点は、今までtributary system(華夷秩序・朝貢体制・東アジア国際秩序などと訳される)と呼ばれてきたものは、その実態からみるならば国書外交と呼べるものであること、国と国をつなぐ仲介者(商人や宗教者、国書の運び手となることが多い)の役割が重要であること、である。台湾の中央研究院で日明勘合底簿の手掛かりとなる史料を発見するなど、多くの実証的な新知見を明らかにした。
著者
橋本 嘉幸 鈴木 康男
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.275-285, 1980-12-31 (Released:2008-05-30)
参考文献数
90
被引用文献数
1 1

This article reviews the present status of knowledges with respect to the chemical mutagens in the environment. Literatures on environmental mutagens were surveyed with positive results noted in natural products, food additives, smoking, food contaminants and chemicals resulted from environmental pollutants. Test systems detecting these chemical mutagens are summarized, and the advantage and limitation of its relevant use for the detection method of chemical carcinogens are discussed.