著者
野口 陽来 松井 利樹 小森 成貴 橋本 隼一 橋本 剛
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2007論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, no.12, pp.144-147, 2007-11-09

朝日放送が製作しているテレビ番組に「パネルクイズアタック 25」がある. このクイズ番組を見る限り, 解答者は全ての問題に答えようとしている. しかし, クイズの正解が分かっても解答しないほうが有利な状況があるのではないかと考えた. そこで局面の解析にはモンテカルロ法を用いて, どのパネルを獲得しても不利になる状況を見つけ出した. その結果不利になる局面は全体の 3.8%に上ることが判明した. また不利になる局面の代表的な例として一問目を答えた人は二問目を答えない方がよいという例を示した.さらにパネルを選択する戦略についても提案した.
著者
高梨 宏 岡沢 宏美 相原 史子 古賀 達郎 橋本 啓一 渡辺 朋子
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.108-116, 2016-12-10 (Released:2017-02-21)
被引用文献数
1

本邦においては、国内未承認薬で代替品がなく、外国で受けた薬物治療を継続する必要がある場合等を想定し、医薬品の個人輸入が認められている。しかし、一般消費者がインターネット上の個人輸入代行サイトを介して、性機能改善薬(ED 治療薬)や抗肥満薬、点眼薬、抗アレルギー薬、 抗精神病薬などを購入している実態が報告されており、本来の枠組みから外れた医薬品の個人輸入が散見される。一般消費者が処方箋なしにネットを介し一般用医薬品以外の承認及び未承認医薬品を入手可能な現状に大きな問題がある。そこで、2017 年7 月31 日に「リスクが潜む医薬品の個人輸入:偽造医薬品だけにとどまらない危険性」をテーマとした社会薬学フォーラムを開催し、下記の演者による講演を行った。現在の医薬品個人輸入に係る制度のネット社会への適合性や、その監視体制のあり方を見直す機会となった。<企画委員会>
著者
金 富子 中野 敏男 倉田 明子 橋本 雄一 吉田 ゆり子 澤田 ゆかり 野本 京子
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

まず、2年目の研究実績として、最大の成果といえるのは、初年度の成果をふまえて、2017年8月に本格的に中国東北へのフィールドワーク調査(長春、延辺、ハルピン、8泊9日)を実施したことだった。とくに延辺では、現地の研究者2名の全面的な協力によって、3日間にわたって日本人入植地と朝鮮人入植地をフィールドワーク調査することによって、両者の違いを現地で直接に経験しただけでなく、現地で当時を知る複数の経験者にインタビューすることができた。また、現地研究者との研究交流と写真論文集出版に向けた協力体制を深めることができた。なお、フィールドワーク調査の事前準備として、同年7月に中国東北への朝鮮人移民に関する専門研究者を招いて開いた公開研究会をもって認識を深め、さらに同年8月にはハルピンと万宝山事件の歴史と現在に関する研究分担者による内部研究会を開き、問題意識を共有した。また、フィールドワーク調査後の同年10月には、成果を共有するための記録集の作成と公開フォーラムを開催した。次に、2018年1月には、第3課題「『満洲』の社会と文化」を主題に関連して、中国から「満洲」文学の専門研究者を招き国際カンファレンスを開催するとともに、非公式の集まりを含めて、「満洲」に関する文学・文化の視点、現在のデジタル資料の利用方法などの研究交流を行った。さらに、この主題に関連して、同年3月に「満洲」のキリスト教史の専門研究者を招いて公開研究会を行い、「満洲」の宗教と欧米人という側面からテーマを深めた。以上のように、所定の計画通りに目標を達成することができた。
著者
佐藤 未知 松江 里佳 橋本 悠希 梶本 裕之
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.295-301, 2014-06-30 (Released:2017-02-01)
被引用文献数
3

When a head is equipped with a hanger made of wire sideways, and its temporal region is sandwiched by the hanger, the head rotates unexpectedly. We named the phenomenon "Hanger Reflex", and we have studied this phenomenon to understand its mechanism and to show the possibility of utilizing the phenomenon as a human interface or for rehabilitation. In this paper, we evaluated that the necessary conditions of the Hanger Reflex are compressions to temporofromtal region of the head and its counter position. We also developed an interface that can induce head rotation by Hanger Reflex, without giving pain to the user.
著者
平田 幸一 鈴木 圭輔 春山 康夫 小橋 元 佐伯 吉規 細井 昌子 福土 審 柳原 万理子 井上 雄一 西原 真理 西須 大徳 森岡 周 西上 智彦 團野 大介 竹島 多賀夫 端詰 勝敬 橋本 和明
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.166-179, 2020 (Released:2020-08-31)
参考文献数
51
被引用文献数
4

難治性の疾患における持続中枢神経感作と言われる病態の疫学,基礎・臨床的な位置付けさらには患者のケアにむけての研究をまとめた.本総説は厚生労働研究班の各員の研究結果を示したものなので,必ずしもまとまりがない点に限界があるが,今までは疾患縦断的に診断治療がおこなわれてきた難治性疾患における中枢神経感作の役割を横断的にみたという意味でもわれわれの研究の結果は一部ではあるが解明したものといえる.結果として,中枢神経感作は種々の疾患,特に難治性のもので明らかに何らかの役割を呈していることが示せた.さらにその治療法の解明には至らぬまでも,患者ケアに繋がる方略を示せたものと考えられ,今後の研究の基盤となることが望まれる.
著者
橋本 鉱市 齋藤 崇德 加藤 靖子 千田 恭平
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.61-86, 2013-03-10

The graduate schools in Japan have been expanding since 1990's. In this paper, we focused on the doctoral courses of humanities & social sciences which have been limited in research and analysis as compared with natural sciences and analyzed the employment qualifications in the academic market. To put it concretely, we conducted quantitative analysis of application qualifications by using the data of JREC-IN (Japan Research Career Information Network). Through this analysis, we 1) analyzed the employment situation of doctoral students in humanities & social sciences, 2) investigated the qualifications and employability expected in the academic market, and 3) extracted the prospective problems of the doctoral education in humanities & social sciences.
著者
橋本 鉱市 齋藤 崇德 加藤 靖子 千田 恭平
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.61-86, 2012

The graduate schools in Japan have been expanding since 1990's. In this paper, we focused on the doctoral courses of humanities & social sciences which have been limited in research and analysis as compared with natural sciences and analyzed the employment qualifications in the academic market. To put it concretely, we conducted quantitative analysis of application qualifications by using the data of JREC-IN (Japan Research Career Information Network). Through this analysis, we 1) analyzed the employment situation of doctoral students in humanities & social sciences, 2) investigated the qualifications and employability expected in the academic market, and 3) extracted the prospective problems of the doctoral education in humanities & social sciences.
著者
橋本 貴美子 犀川 陽子 中田 雅也
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.1251-1260, 2006-12-01 (Released:2010-10-20)
参考文献数
21
被引用文献数
1 3

Hippopotamus produces colorless sweat over its entire body. The color of the sweat turns red within a few minutes and then becomes brown during a few hours by producing polymers. We isolated the unstable red and orange pigments, called hipposudoric acid and norhipposudoric acid, respectively, responsible to the red coloration of the sweat. Syntheses of these pigments were performed using the Pschorr reaction for the formation of the fluorenone core and the oxidation in the last step producing the unstable diquinone as the key steps. The tautomeric structures of the common chromophore of these pigments in a protic solvent and in an aprotic solvent were also discussed.
著者
橋本 彩子 神戸 大朋
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.11, pp.836-841, 2012 (Released:2017-12-15)
参考文献数
28

日本人の食生活については,献立の欧米化,インスタント食品化が進み,最近では伝統的日本食の価値が見直されている。現代日本人の食事では,タンパク質,脂質の摂取が十二分となっているが,金属元素等の微量成分が不足しがちであることが明らかになってきた。本解説の著者らは,人体における亜鉛(Zn)の重要性に着目し,Znの栄養研究を実施してこられた。その中で,味噌等の発酵食品の成分がZn吸収促進効果を持つことを示された。ここでは,亜鉛栄養研究の現状を概観していただき,発酵食品の成分への期待を含めて,今後の研究の展望をわかりやすく解説していただいた。
著者
坂本 穆彦 廣川 満良 伊東 正博 長沼 廣 鈴木 理 橋本 優子 鈴木 眞一
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.265-268, 2021 (Released:2022-02-22)
参考文献数
18

筆者らの内,筆頭著者より6名は福島県県民健康調査の病理診断コンセンサス会議にて,各症例の病理組織診断を担当している病理医(病理専門医・細胞診専門医)である。福島第一原発事故(2011年3月)後の福島県民健康チェックのための福島県県民健康調査では,チェルノブイリ原発事故後の小児甲状腺癌の多発という教訓を踏まえた任意の小児甲状腺超音波検査などが施行されている。悪性ないし悪性の疑いとされた場合は,必要に応じて手術が勧められる。この県民健康調査については,調査対象の設定が不適切で,不必要な検査が行われている可能性があるという声があり,その立場からは,県民健康調査が過剰診断(overdiagnosis)であると批判されている。この過剰診断という語は病理医や細胞診専門家は良性病変を癌と診断する様な誤診を示す場合のみに用いている。このように,用語や定義の使用法にくい違いがあるままで用いられるため,種々の誤解が生じている。本稿では県民健康調査そのものの是非を論じることは目的としていない。筆者らの意図は,過剰診断および過剰手術/過剰治療についての定義・用法に関しての病理医と疫学者双方に立場の違いがあることを示し,今日の混乱の解決策を論じることにある。
著者
橋本 剛明 白岩 祐子 唐沢 かおり
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.13-23, 2012-08-31 (Released:2017-03-01)

The present study examined the determinants of people's attitudes toward the Japanese government's income inequality policies. We focused particularly on people's perceived inequality of opportunity and self-perceptions of social class, and their effects on the perceived responsibility of income inequality. General survey data of 798 individuals indicated that when people perceive education/work opportunities as generally controllable through personal ability and effort, they attribute both onset and offset responsibilities more to the poor and less to the government, consequently showing less support for government intervention. Moreover, people's perception of social class moderated how they view opportunity: only among low-class respondents did the perception that opportunities are influenced by one's parents' income or their gender lead to the perception that opportunity is uncontrollable. High-class individuals, on the other hand, perceived the effects of parental income and gender on opportunity to be independent of the controllability of opportunities, suggesting that they believe that ability and effort hold strong power over general opportunity.
著者
橋本 幸士 富谷 昭夫 野尻 美保子 大槻 東巳 田中 章詞 樺島 祥介 福嶋 健二 今田 正俊 永井 佑紀
出版者
京都大学
雑誌
学術変革領域研究(A)
巻号頁・発行日
2022-06-16

従来、実験と理論の両輪により進展してきた物理学において、理論的な原理や数理の探索と技術の発展による実験の発展が、宇宙と物質の新しい姿を明らかにしてきた。この両方に寄与してきた計算科学では近年、機械学習という技術革新が社会的変革をもたらしている。そこで我々は「学習物理学」領域を創成し、機械学習やそれを含むデータ科学の手法、緩和数理やネットワーク科学等を物理学の理論的手法群と統合し、基礎物理学の根本課題である新法則の発見、新物質の開拓を行う。素粒子・物性・重力・計算物理学のそれぞれと機械学習の融合を、数理・統計・位相幾何の観点から統合的に遂行し、新領域「学習物理学」を勃興させる。
著者
平田 オリザ 石黒 浩 橋本 慎吾 吉川 雄一郎 宮下 敬宏
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では,現代口語演劇理論に基づき,人間型ロボットやアンドロイド(人間と同じ見かけを持つロボット)を人間の俳優とともに役者として演劇に登場させる「ロボット演劇」の創作を通じ,特定のシーンにおいてロボットが人と関わる振舞を実現する枠組みを構築した.期間内に国内26件,国外31件(15カ国)の公演を成功させ,聴衆を対象とした大規模かつ文化比較的なアンケート調査により,提案する枠組みにより親和的なロボットの振舞が実現できることを確かめた.また実現された演出事例の分析から,ロボットの振舞のルールが抽出できることを示し,その効果を確かめた.