著者
比留間 浩介 尾縣 貢
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
pp.1101140174, (Released:2011-01-15)
参考文献数
26
被引用文献数
2 4

The purpose of this study was to investigate the characteristics of physical fitness in baseball pitchers and infielders focusing on variations in power output ability and stretch-shortening cycle (SSC) ability in field tests. Twenty-five male university pitchers and 22 university infielders participated. They performed five kinds of jumping (Standing triple jump (STJ), Standing double leg triple jump (SDTJ), Standing long jump (SLJ), Counter movement jump (CMJ), 5 rebound jumps (RJ)), and five kinds of medicine ball throw (Overhead throw (OT), Back throw (BT), Push of upper limb (Push), Shoulder horizontal adduction (SHA) and Twist of trunk throw (Twist)). Push, SHA and Twist were performed purely concentrically (concentric throw: CT) and with SSC movement (rebound throw: RT). These powers were assessed using the Throw index (Tauchi et al., 2006), and pre-stretch augmentations (Walshe et al., 1996) were calculated. It was found that: 1) OT, BT and SDTJ in pitchers were significantly higher than in infielders, and that there were significant correlations between pitched ball speed and OT, BT, and SDTJ. 2) Push RT-index and Push CT-index in infielders were significant higher than in pitchers, and significant correlations were found between thrown ball speed, batted ball speed and Push RT-index and Push CT-index in infielders. 3) SHA augmentation in infielders was significantly higher than in pitchers, and there was a significant correlation between thrown ball speed and SHA augmentation in infielders. 4) Twist of trunk power did not differ between pitchers and fielders. These results indicate that baseball pitchers and infielders obtain different physical fitness characteristics through the differences in their movement forms and required abilities.
著者
佐藤 美香子 五十嶺 伸二 境田 康二 金沢 剛 水嶋 知也 後藤 眞里亜 花上 和生 比留間 孝弘
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.39-42, 2010-01-01 (Released:2010-07-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1

劇症分娩型A群レンサ球菌感染症は,経過が特に急激であり,母子ともに不幸な転帰をたどることが多い。妊娠早期における本症の1救命例を経験したので報告する。患者は34歳女性。嘔気,下腹部痛を主訴に他院より紹介となった。来院後,排尿時に妊娠15週前後の胎児を娩出した。直ちに子宮内容除去術を施行したが,術後数時間で敗血症性ショック,多臓器不全となり集中治療を開始した。膣培養よりA群レンサ球菌が検出され,劇症分娩型A群レンサ球菌感染症と診断し,アンピシリン,クリンダマイシンの投与を開始した。第38病日には合併症なく退院となった。本症の報告例はほとんどが妊娠後期であり,救命例は少ない。今回救命できた要因としては,妊娠週数が早く,結果的に感染巣の除去となる子宮内容除去が迅速に施行されたことと,早期から集中治療が行われたことが考えられる。産科領域における敗血症では,経過が急激である本症も考慮する必要がある。
著者
比留間 洋一 天野 ゆかり
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

平成30年度は、本研究の最終年度として計画した「帰国介護人材を活用したベトナムの高齢化対策研究」を展開するために、(1)ベトナム人EPA介護福祉士帰国者の就労実態に関する調査研究、(2)ベトナムの高齢化対策に関する調査研究を遂行した。上記(1)の調査研究については、a)本研究プロジェクトの当事者メンバーであるEPAベトナム人介護福祉士1期生4名に、日本(浜松、山梨、千葉)およびベトナム(ダナン市)においてインタビュー調査を実施(2019.5.13時点で、3名が帰国)。b)上記4名に加えて、ベトナム(ハノイ市)においてEPA介護福祉士帰国者(看護師帰国者1名を含む、計8名)にインタビュー調査を実施した他、c)平野裕子教授(長崎大学)の共同研究に参加し、EPA帰国者(離脱者を含む)を対象としたアンケート調査(配票及びオンライン方式)を実施した(2019.5.13時点で集計、分析中)。研究成果として、上記a)のデータで学会発表1件をおこなった。上記(2)の調査研究については、a)研究プロジェクトの当事者メンバーである元留学生のベトナム人介護福祉士が、地元(中部の農村コミュニティ)の介護状況調査について研究会発表をおこなった(2018.12.16)他、b)研究代表者は、東南アジア学会(中部例会)等において学会発表2件をおこなった。このような調査研究を通して、EPAベトナム介護福祉士1期生(117名)について、(1)介護福祉士国家試験の合格率が高い諸要因のうち、日本語能力の高さ(殆どがN2以上)が自習を可能としたという視点、及び(2)合格後の帰国者も多く(定着率約50%)、その多くが日本への介護人材の送出し・養成機関で教師や通訳として就職しているその実態について明らかにした。ベトナムの高齢化対策については、特に認知症の高齢者の社会受容が大きな課題であることが浮き彫りとなった。
著者
比留間 潔
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.161-169, 2018 (Released:2018-10-18)
著者
貞政 裕子 池上 望 康井 真帆 矢口 均 比留間 政太郎 鶴野 寿一 篠永 哲
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.249-252, 2008

69歳,女性。平成19年2月に中米のコスタリカ共和国へ旅行し,帰国後より左側腹部に小結節が出現し徐々に大きくなった。4月3日近医で粉瘤の診断のもと切開術を施行され,翌日同部からハエ幼虫が圧出された。幼虫はヒトヒフバエ(<I>Dermatobia hominis</I>)と同定された。中南米からの帰国者に粉瘤様の紅色結節をみた場合は本症も考慮する必要があると思われる。
著者
千川 文子 比留間 伸行 多田 好克
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp._15-3-1_-_15-3-2_, 2007

Tile Palette (TP) is proposed for mixing colors on a display. It is possible to set up the color space that matches each user's color image and knowledge in order to promote user's system understanding. TP can show quantity of color and mixing process visually by tile interface.
著者
比留間 政太郎
出版者
日本医真菌学会
雑誌
日本医真菌学会総会プログラム・抄録集 (ISSN:09164804)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.36, 2005

足白癬が難治である理由として、治療開始 1 から 2 週間後に、かゆみなどの軽減に伴い治療を中断し、再発を繰り返すためといえる。足白癬の治療効果促進のためには、患者コンプライアンスを向上させ、治療期間を短縮しても十分な効果を示す薬剤の開発が求められる。ルリコナゾールは、新規イミダゾール系抗真菌剤で、広域な抗真菌スペクトルと強力な抗真菌活性をもち、皮膚角層中で優れた薬物貯留性を示す。本薬の臨床試験は、外用抗真菌剤臨床評価法(日本医真菌学会)に基ずき、従来の薬剤塗布期間(4 週間)を半分に短縮して試験を実施した。第 III 相臨床試験では、ルリコナゾールクリーム 1% は 2 週間の薬剤塗布で対照薬(1% ビホナゾールクリーム)の 4 週間塗布に対して、真菌学的効果(76.1%)及び皮膚症状改善度(91.5%)の非劣性が検証され、塗布開始 2 週後の真菌培養成績では、対照薬に対して有意に高い消失率を示した。また、一般臨床試験、比較試験の短期間塗布試験でも、本クリームは、白癬及び皮膚カンジダ症・癜風に対して有効であり、液剤もクリームとの同等の臨床効果が得られた。副作用発現率は 2.5% であり、主なものは軽微な皮膚炎であった。ルリコナゾールクリーム 1%・液 1% は治療期間を短縮させ、患者コンプライアンスの向上が期待できる新しい外用抗真菌薬である。
著者
駒井 由起子 比留間 ちづ子 宮永 和夫
出版者
日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.163-173, 2005-04-15

要旨:若年認知症は興奮,暴力,俳徊を主な精神症状とし,発症時のライフサイクルは社会的役割の大きい時期であり老年期認知症とは様相が異なる.社会的認知は低く利用可能なサービスは少ないと同時に,患者は現状のサービス適応が困難である.そのため家族の介護負担は計り知れず,患者を取り巻く状況が複雑に影響し合う特異的な障害構造を呈する.若年認知症家族会「彩星の会」はサービスを補う社会資源として存在し,家族とサポーターが協働で抱える課題に取組んでいる.若年認知症の現状,経過,障害構造についてまとめ,家族会の社会的意義および作業療法士の役割について活動を通して紹介し,専門的支援の必要性と進捗状況,課題について整理する.
著者
野田 俊明 川田 暁 比留間 政太郎 石橋 明
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.287-291, 1993
被引用文献数
1

サンスクリーン剤の紫外線防御効果を従来のsun protection factor(SPF)の測定に加え, 遅延型黒化(delayed tanning, DT), 即時型黒化(immediate pigment darkening, IPD)の防御効果により検討した。被験試料: ECRAN TOTAL UVA-UVB-IR(RoC S. A., France)。実験方法: 健康成人男子10名を対象とし, 被験部位は背部, 塗布面積50cm<SUP>2</SUP>, 塗布量2mg/cm<SUP>2</SUP>とした。光源にはsolar simulator WXL-50 C-5-UV(WACOM, Japan)を用い, 照射波長域はUVA+B, 照射率は34.8mW/cm<SUP>2</SUP>とした。結果: 試料非塗布部位のminimal erythema dose(MED), minimal delayed tanning dose(MDTD), minimal immediate pigment darkening dose(MIPDD)は, それぞれ132.8KJ/m<SUP>2</SUP>, 146.7KJ/m<SUP>2</SUP>, 16.7KJ/m<SUP>2</SUP>であった。試料塗布部位のMED, MDTDは最大照射量でも測定できなかったが, MIPDDは1422.8KJ/m<SUP>2</SUP>であった。試料塗布部位のMED, MDTDをその最大照射量で計算したprotection factor(PF)値は, それぞれ15以上, 12以上と算定され優れた効果を示した。IPDより計算したPF値は85.3であったがさらに検討が必要と思われた。
著者
渡辺 直彰 浅川 直樹 豊澤 逸生 比留間 良一 畑 桂 上野 純子 勝 鎌政 吉田 豊
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Japanese Journal of Antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.364-370, 1992-04-25 (Released:2013-05-17)
参考文献数
20

ヒトにおいてDisumram様作用の認められている抗生物質Latamoxef及びCefoperazoneをラットに投与すると, 最終投与18時間後には, 肝ミトコンドリアのLow Km aldehyde dehydrogenase (Low Km ALDH) 活性の低下が認められた。更に, これらの抗生物質を投与し, その18時間後にエタノールを負荷したラットでは, 対照群に比較し血中アセトァルデヒド濃度が著しく上昇していた。一方, Cefclidin (CFCL, E1040) 及びE1077の300mg/kg及び1,000mg/kgを3日間連続投与したラットでは, 肝ミトコンドリアのLow Km ALDH活性の低下は認められず, エタノールを負荷しても血中アセトアルデヒド濃度は対照群との間に大きな差は認められなかつた。以上の結果から, CFCL及びE1077は生体内でのアルコール代謝系に影響を及ぼさないことが示された。
著者
横田 朗 深沢 元晴 中世古 知昭 石井 昭広 池上 智康 木暮 勝広 西村 美樹 松浦 康弘 森尾 聡子 中村 博敏 王 伯銘 比留間 潔 浅井 隆善 田辺 恵美子
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.35-39, 1996 (Released:2009-04-28)
参考文献数
12

症例は36歳男性。12歳時より尋常性乾癬を発症し,ステロイド外用剤およびPUVA療法を行ったが,改善は軽度であった。1987年再生不良性貧血を発症。各種治療が無効のため,1993年同種骨髄移植を行った。移植前処置はtotal lymphoid irradiation 7.5 Gyとcyclophosphamide 200 mg/kgで行い,GVHD予防はcyclosporin A + short term methotrexateで行った。移植前の乾癬の活動性は高く,全身性に融合傾向の強い紅斑が多発し,著しい爪の変形も認められた。移植後十分な造血の回復とともに,皮疹は消失し,爪の変形も改善した。乾癬の発症には免疫学的機序の関与が知られているが,同種骨髄移植による細胞性免疫の再構築により乾癬の消失が得られたと考えられた。難治性の免疫異常による疾患に対して,同種骨髄移植が一つの治療法となり得ることが示唆された。
著者
山口 博司 堀口 健 湯 龍龍 比留間 雅人 ?橋 直也 畑口 千惠子 伊坪 徳宏
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.28-28, 2009

地球温暖化の急激な進行のもとで、各種のイベントの実施に対してもCO2排出量の評価と削減、オフセットが求められている[1][2]。本年度のゴルフトーナメントではCO2排出量を評価し、ほぼ全量をオフセットするとともに、各種大気汚染物質の排出、化石燃料消費、鉱物資源消費等につき評価を行った。産業連関表によるこれらのデータベース[3]を用いてゴルフトーナメントの大会運営、参加者の移動、飲食、配布物などからのこ れらの排出量、消費量を求め、それによる環境影響を評価した。最終的にLIMEによる環境影響の統合評価を行うことを目指す。 [1]伊坪:大型イベント対象とした環境負荷評価と実施上の論点, 第4回日本LCA学会研究発表会要旨集,D2-09,p.208. [2]山口他:ゴルフトーナメントのCO2排出量の算出と排出量削減方法の検討, 第4回 日本LCA学会研究発表会要旨集,D2-07,p.204. [3]北澤・伊坪:化石燃料及び鉱物資源を対象とした産業連関LCIデータベースの開発, 第4回日本LCA学会研究発表会要旨集,P2- 28, p.328.