著者
清水 拓也 土方 嘉徳 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.3, pp.538-550, 2008-03-01
被引用文献数
9 2

現在,商用Webサイトで利用されている推薦システムの多くは,協調フィルタリングを用いている.従来の協調フィルタワングによる推薦方法は,推薦の精度を向上させることに重点を置いて開発されてきた.そのため,既に知っているアイテムが多く推薦されるという問題があった.この推薦は,好みのアイテムをリストアップしてもらうことだけを考えたときには良い推薦といえるが,ユーザの満足度を考えたときには発見性の欠如のために必ずしも良い推薦とはいえない.本概究では,ユーザがどのようなアイテムを知っているかという情報をユーザから獲得し,この情報を用いたいくつかのアルゴリズムを提案する.これらのアルゴリズムは,ユーザの知らない好みのアイテムがどれだけ推薦されるかを示す特性であるNoveltyを向上させることを目的としている。本研究では,ユーザがどのようなアイテムを知っているかという観点でのユーザ聞,アイテム間の類似度を計算し,ユーザが知らないであろうアイテムを推測する.この方法と従来の嗜好に基づく協調フィルタリングを組み合わせることで,ユーザが知らない好みと思われるアイテムを推薦する.
著者
清水 康敬
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.677-683, 2005-06-15
参考文献数
6
被引用文献数
2

インターネット技術が進展し、教育用コンテンツがインターネットで提供され、インターネットを使用して学習することが可能となっている。そこで、教育用コンテンツの共有化と流通を促進するためのLOM(Learning Object Metadata 学習オブジェクトメタデータ)について解説する。LOMは、IEEEによりの国際標準化が進められ、諸外国ではLOMを使用した教育コンテンツを扱うWebサイトが運用されている。また、我が国においても国立教育政策研究所の教育情報ナショナルセンター(NICER)、メディア教育開発センター(NIME)において、LOMシステムの開発・運用が進められている。
著者
清水 正嗣 松島 りん太郎 水城 春美 柳澤 繁孝
出版者
大分医科大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1988

臨床的には日常の診療において口腔前癌病変ならびに扁平上皮癌を有する患者の記録を行い,症例を重ねてきた.白板症における臨床所見と組織像との比較についてはdysplasiaの有無と発症部位との関連を調査したが,口腔に主として白板症の認められる頬粘膜,歯肉,舌の内では,舌が最もdysplasiaの発現し易い部位であることが本研究によって解明された.組織学的異型度と臨床視診型との関連については紅白斑型に異型を示す症例が目立って観察され,また,異型を示す症例ならびに多発性である症例に再発例が多い事が判明した。白板症が単発性であるか多発性であるかについては,その発症機序についても検索する必要があり,今後の課題の一つである。電気泳動法による分析に関しては等電点電気泳動法(IEF)とSDSポリアクリルアミド電気泳動法を用いてケラチンサブユニットの分析を行ってきたが,これらの分析では,泳動後のゲルを銀染色することにより感度の高い検出が行い得られ,小さな口腔内生検材料においても蛋白の検出が可能となった。しかしながら,口腔白板症ならびに扁平上皮癌組織よりClausenの方法他によって抽出したケラチン分画の分析ではケラチン以外にも数多くの蛋白が検出され,従来行われている二次元電気泳動のみによるケラチンサブユニットの検索法では正確なケラチンの同定が不可能と考えられ,ウエスタンブロッティングによるケラチンの同定が必要となった。現在,ケラチンに対するポリクロ-ナル抗体を用いてケラチンの同定が可能であるが,今後はモノクロ-ナル抗体による同定を行い,正確なサブユニットの構成を明らかにしたい。また,臨床的な予後に差異を生じさせる原因の解明についても,白板症ならびに扁平上皮癌は多様な形態,性質を有する事より,なお多くの生検材料の検索が必要であり,今後も継続していく方針である。
著者
清水 順一郎 井口 洋夫
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.755-764, 2001-10-05
被引用文献数
1
著者
清水 幸丸 鈴木 利明 鈴木 邦仁 清川 寛
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.63, no.616, pp.3921-3927, 1997-12-25
被引用文献数
3

Sport science progresses step by step in the world. This work is a challenge to develop the athlete woman swimming suit with low fluid drag. To begin with, the fluid drag of the woman swimming suit is very small. It is very difficult to measure the several percent difference in the fluid drag of the swimming suit. Special experimental apparatus is developed to measure the fluid drag, precisely. It can successfully measure the fluid drag of athlete woman swimming suits at the precision 1〜2%. As a result, the cloth with low fluid drag is found. It is worked water repellent into every other stripe on the cloth. The cloth is woven of thin threads (polyester 80% and polyurethane 20%). Also, the relationship between fluid drag for the model body and the water depth from the water surface to the model body is investigated in details.
著者
片桐 正夫 石澤 良昭 上野 邦一 藁谷 哲也 畔柳 昭雄 重枝 豊 清水 五郎 伊東 孝 坪井 善道 重枝 豊 伊東 孝 畔柳 昭雄 坪井 善道 藁谷 哲也 石澤 良昭 上野 邦一 伊豆原 月絵 大山 亜紀子 小島 陽子 チェン ラター 加藤 久美子 長澤 紘人 木下 洋道 勝原 基貴 有川 慎一郎 ロス ボラット ブリュノ ダジャンス ブリーノ ブルギエ イム ソックリティ 三輪 悟
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

王道(幹線古道)の踏査、および沿道遺構の実測を含むデータの収集により、(1) 王道及び遺構の建築的編年指標から建造年代の確定、技術的特徴の解明、これによる地域別の差異、技術者集団の存在について、(2) 各道の整備の編年、役割についての考察(Bルートでは現タイピマーイへ、Cルートではプリア・ヴィヘア、現ラオスワット・プーなどへの聖地巡礼、Dルートでは鉄資源の確保や生産地を結ぶなど)が可能となった。
著者
清水 たくみ
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織学会大会論文集 (ISSN:21868530)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.38-43, 2013 (Released:2013-07-30)
参考文献数
9
被引用文献数
2

Organizations seek innovation not only by themselves but also through open innovation activities. This exploration is manifested in various activities such as innovation contests, design competitions and innovation communities. In this context, one of the key activities that promote open innovation is the “hackathon.” The hackathon is an event in which voluntary members, such as software engineers and designers, are gathered and develop useful applications in a short time. This new type of collaboration has received much attention as a means of promoting open innovation. Previous studies have addressed the motivation of participants, the demographics of participants and prize structures for open innovation activities. However, they cannot explain how we should design the process of activities. Organizers of hackathons face high uncertainty regarding the outcome of these events. It is necessary for managers and policy makers to identify the key factors that determine the performance of ad-hoc teams in hackathons. The purpose of this study was to derive specific design principles that can improve team performance in hackathons. Here, we demonstrate that data-driven application development in hackathons is a more effective process design than the needs-driven application development that has typically been implemented in recent hackathons. To test our hypotheses, we held two hackathons with open data resources, conducted surveys and statistical methods (regression analysis and t-test). We find that data-driven application development can create products by combining existing services, technologies and data. In addition, the output of data-driven application development can be evaluated as a highly developed application. This result indicates that data are a key factor in promoting innovation via new combinations of existing resources, knowledge and methods. Although the process design of hackathons was analyzed in this study, the discussion presented can be understood as engaging the traditional problem of collaboration design and should thus aid in further research.
著者
清水吉康 著
出版者
大成館
巻号頁・発行日
vol.徳島県之部, 1904
著者
清水吉康 著
出版者
大成館
巻号頁・発行日
vol.山口県之部, 1904
著者
清水吉康 著
出版者
大成館
巻号頁・発行日
vol.和歌山県之部, 1904
著者
清水 光 田口 直幸 草刈 玄
出版者
Japan Society for Laser Surgery and Medicine
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.11-19, 1999

インプラント周囲組織の創傷治癒促進を目的として, 低出力レーザーが骨形成ならびに歯肉創傷治癒に与える影響を検索した. また, インプラント周囲炎の治療として, CO<SUB>2</SUB>レーザーのインプラント体表面に付着した細菌に対する殺菌効果を検討した。<BR>低出力レーザーは骨修復初期において細胞の増殖過程に影響を与え, 骨修復を促進する環境を作ることが示唆された. 培養骨芽細胞に対しては, DNA合成とALP活性の上昇をもたらした, 歯肉創傷治癒に関してはコラーゲン代謝回転の促進, プロα1 (I) コラーゲンmRNA量の促進が認められた. 以上の結果から, 低出力レーザー照射は, 骨組織および軟組織修復促進を目的とした治療法として有用であることが示唆された.<BR>CO<SUB>2</SUB>レーザーはS. sanguisとP. gingivalisをそれぞれ286, 245J/cm<SUP>2</SUP>で100%殺菌した. また, チタン表面に変化を与えず, 過大な温度上昇がなく, 照射スポット外の細胞に障害を与えることがなく, 照射スポット内に対する細胞付着, 増殖も阻害は見られなかった. 以上の結果から, CO<SUB>2</SUB>レーザーはインプラント体表面に付着した細菌を殺菌することを目的とした治療法に応用できることが示唆された.
著者
清水 肇 村松 憲仁 石川 貴嗣 宮部 学 山崎 寛仁
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

粒子の質量はヒッグス粒子によって創成されると考えられているが、その質量は非常に小さく、実質的に物質の質量を創る機構が他に必要である。南部陽一郎は、強い相互作用における自発的対称性の破れによって物質はその質量を獲得すると説明した。しかし、そのことを証明した実験はまだない。本研究はこの壮大なテーマに挑み、そのために必要な実験手段を開拓した。世界最高エネルギーのレーザー電子光ビームLEPS2を新たに開設し、1GeV領域の光子に対して世界最高エネルギー分解能を持つ電磁カロリメータBGOeggを完成した。この2つを組合わせることによって、計画通りのクォーク核物理研究環境を構築し、データ収集を行っている。
著者
林 彬 清水 秀夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.471-475, 1994-03-25
被引用文献数
4 1

大きな素数の積の素因数分解の困難さに安全性の根拠をおくLu-Leeによる暗号(LL暗号)の解読法を与える.LL暗号に対しては既にいくつかの解読法が提案されているが,提案する解読法はそのいずれとも異なる新しいものである.我々の方法の計算量は多項式時間であり,計算機実験によればすべての暗号文を高速に解読できることが判明した.本法は暗号化の合同式から連立合同式を作り,これを更に連立方程式に変換する.その解がもとの平文を与える.合同式の方程式への変換のために必要なある条件が,ほとんどの場合に満たされるため,解読成功率が高いと考えられる.
著者
森 進一郎 清水 公治
出版者
福岡歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

目的;顎関節周囲の血管、特に血行動態に関して十分に解明されていないことから、日常の症例より本研究のMRI画像診断を行うため顎関節撮像に適したシーケンスを考慮、検討した。方法 装置、島津製作所1.5テスラ超伝導MRI装置、両側顎関節専用コイル、円形サーフェイスコイルを使用した。1)2D/TOF法による血管描出能の検討(TR/TR/FLIP=56/15/18°)2)造影剤使用による3D/TOF法による血管の描出能の検討(TO/FLIP=10/4.9/15°)3)関節周囲静脈叢の造影ダイナミック特性の検討(TR/TR/FLIP=56/15/18°)した。結果は;1)の項は、顎関節症の自覚症状のほとんど無いもの(本来健常者であるボランティアを予定していたが学内倫理委員会の結論が下りないため今後に持ち越す)で検討した結果、顎関節周囲の主要血管である顎動脈の上壁よりおこる後深側頭動脈、中硬膜動脈、顔面横動脈、顎動脈、浅側頭動脈、中側頭動脈などの描出は可能であったが、顎関節へ至る主要な静脈の詳細な血管抽出は困難であった。2)項における変形性顎関節症に至る過程を病期分類した3期および4期の症例を造影剤使用時において3D/TOF法で検索したところ、造影前の画像との差分画像を作成することによって顎関節静脈叢、翼突筋静脈叢などを含む詳細な血管の描出が可能であった。3)の項による造影ダイナミック撮像では顎関節静脈叢において、血流の流入・流出の血行動態の個体間における差を得ることが可能になった。まとめ;造影3D/TOF撮像では、顎関節周囲の血管構造をより詳細に観察することが可能となり、造影ダイナミック撮像では、各症例により静脈叢の血流の流入・流出特性の差が得られた。今後、多くの症例を積み重ねることにより顎関節症例の形態別特異性が得られる可能性が示唆された。