著者
武田 俊一 廣田 耕志 山田 亮 岡田 徹也 笹沼 博之 清水 宏泰 清水 宏泰 高橋 良輔
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

変異原性化学物質をハイスループットに検出するバイオアッセイを、ニワトリDT40細胞由来のゲノム編集細胞(DNA損傷修復遺伝子の欠損細胞)を使って創った。開発した試験の妥当性を、米国National Toxicology Program (NTP) の化学物質ライブラリー(約10,000種類)を解析した。感度および特異性ともに高いことが示された。上記の変異原性試験は、ニワトリ細胞を使っていることを問題点として指摘された。そこでCRISPR/Cas9手法を使い、OECD諸国政府が変異原性化学物質検出に使う標準ヒト細胞株(TK6)をゲノム編集し、DNA損傷修復遺伝子の欠損細胞を創った。
著者
高清水 直美 野田 哲夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.363, pp.53-56, 2011-12-10

島根大学におけるRuby教育は,プログラミング知識の習得だけでなく,Rubyを中心とした最新のITビジネスや技術動向について広く学ぶことを目標としている。プログラミング言語Rubyおよび開発フレームワークであるRuby on Railsは,その生産性の高さが注目され,近年のWebアプリケーション開発市場におけるニーズが拡大している。本稿では,本学における教養科目としてのRuby教育の実践と課題について報告する.
著者
清水 以知子
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.559-586, 1992-09-20

熱力学第2法則の開放系への拡張としての熱力学的ポテンシャル(自由エネルギー)最小原理と、質量・運動量・エネルギー保存則から、非平衡・非静水圧下の熱力学的"力"と"流れ"を定式化する。「局所平衡の仮定」は、第2法則と保存則に基づく熱力学の体系とは相容れないことを示す。熱力学的ポテンシャルの勾配によって"力"を定義したとき、現象論的関係式における相反関係がみたされる。
著者
込山 悠介 番野 雅城 鑓水 優行 加藤 文彦 大向 一輝 武田 英明 清水 謙多郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.356-363, 2014-07-01 (Released:2014-06-18)
参考文献数
12

Researchers of agriculture, life science and drug design of the need to acquire information that combines two or more life science databases for problem solving. Semantic Web technologies are already necessary for data integration between those databases. This study introduces a technique of utilizing RDF (Resource Description Framework) and OWL (Web Ontology Language) as a data set for development of a machine learning predictor of interactomics. Also, for SPARQL (SPARQL Protocol and RDF Query Language) we sketched the implementing method of interactomics LOD (Linked Open Data) in the graph database. Interactomics LOD has included the pairs of protein--protein interactions of tyrosine kinase, the pairs of amino acid residues of sugar (carbohydrate) binding proteins, and cross-reference information of the protein chain among an entry of major bioscience databases since 2013. Finally, we designed three RDF schema models and made access possible using AllegroGraph 4.11 and Virtuoso 7. The number of total triples was 1,824,859,745 in these databases. It could be combined with public LOD of the life science domain of 28,529,064,366 triples and was able to be searched. We showed that it was realistic to deal with large-scale LOD on a comparatively small budget by this research. The cost cut by LOD decreased not only expense but development time. Especially RDF-SIFTS (Structure Integration with Function, Taxonomy and Sequence) that is an aggregate of 10 small LOD was constructed in the short period of BioHackathon 2013 or was developed in one week. We could say that we can obtain quickly a data set required for the machine learning of interactomics by using LOD. We set up the interactomics LOD for application development as a database. SPARQL endpoints of these databases are exhibited on the portal site UTProt (The University of Tokyo Protein, http://utprot.net).
著者
神田 良 高井 透 キャロライン ベントン 清水 さゆり
出版者
明治学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

最近、老舗を研究対象とした経営に関する研究が頓に増えている。長引く不況による倒産企業の増大を背景として、長期的な存続ないしは永続を可能とさせる経営の在り方に関心が高まっているからである。とはいえ老舗研究の多くは、老舗だけを研究対象とした事例研究に基づいて、そこから経営のエッセンを導き出している。そのため、導き出された仮説が老舗全般に妥当する一般的なものなのであるのか、また老舗に特有の特質を示しているのか、それとも老舗以外の企業にも妥当するのかを判定できないものとなっている。本稿は、こうした研究方法論上の限界を克服することを目的として、老舗経営の特質の一般理論化を試みる。事例研究に基づいて導き出された仮説を、老舗と非老舗の両者を対象とした質問票調査を実施することにより検証することで、老舗経営全般に妥当する永続経営の理論を構築することを試みている。
著者
大和 雅之 秋山 義勝 中山 正道 小林 純 長瀬 健一 高橋 宏伸 清水 達也
出版者
東京女子医科大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

成長因子を固定化可能なヘパリン固定化温度応答性細胞培養表面を新たに開発し、肝細胞シートの作製に応用した。従来よりも少ない成長因子の量で肝細胞シートが作製でき、さらに肝特異的な機能がより長期的に維持されていることも明らかにした。パターン化温度応答性細胞培養表面の作製技術を開発し、神経組織構築ための基盤技術として応用した。また、光照射重合を利用した新規な温度応答性細胞培養表面技術の開発にも成功した。ロボット工学技術を取り入れることで、共培養細胞シート作製や細胞シート移植、積層化を支援するための装置、デバイスこれら技術を組み合わせることで、簡便にかつ高速な軟組織作製への応用が期待できる。
著者
岡野 光夫 大和 雅之 菊池 明彦 横山 昌幸 秋山 義勝 清水 達也 KUSHIDA Ai 青柳 隆夫
出版者
東京女子医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2001

本研究では、温度変化に応答して水溶性を大きく変化させる温度応答性高分子のポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(PIPAAm)とその誘導体で修飾した温度応答性パターン化表面を、電子線重合法を用いて作製し、これら表面の物性解析と異なる細胞種を用いた共培養、ならびに共培養細胞シートの作製への応用可能性を追究した。今年度は、パターンサイズの異なるパターン化温度応答性表面を作製した。具体的には、電子線重合法によりPIPAAmであらかじめ修飾された表面に、疎水性モノマーのブチルメタクリレート(BMA)溶液を塗布、パターンサイズの異なるマスクを介して電子線照射し、パターン化温度応答性表面を調製した。このとき、パターンサイズが100μm程度では、照射電子線の潜り込み等によりパターンサイズがマスクに比して変化する可能性が示唆された。この手法で、温度制御により部位特異的に親水性/疎水性(細胞非接着性/接着性)を制御しうる表面が調製できた。これらの表面を用い、肝実質細胞と、血管内皮細胞のパターン化共培養系を構築した。さらに、培養皿表面全体が親水性を示す20℃ですべての細胞を、パターン化形状を維持したまま1枚のシートとして回収できた。次に、共培養による肝実質細胞機能の変化をみるために、肝実質細胞から産生されるアルブミンの定量、ならびにアンモニア代謝に伴う尿素合成能を解析した。パターン化共培養により、いずれの機能も肝実質細胞単独培養系に比して高い数値を示した。さらにパターンサイズが小さいほど機能亢進することが明らかとなった。このとき、より小さなパターン化共培養系で肝実質細胞の培養期間が延長できる点も明らかとなった。以上の結果は、肝実質細胞と内皮細胞シートとの重層化によって得られた知見とよく一致していたことから、細胞-細胞間の距離がきわめて重要な影響を与え、細胞機能の発現につながるものと考えられる。
著者
岡野 光夫 大和 雅之 清水 達也 中山 正道 秋山 義勝 原口 裕次 菊池 明彦 串田 愛
出版者
東京女子医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)をポリスチレン表面にグラフトした温度応答性培養皿を利用した、細胞シート工学的手法をさらに発展させることを目的として、(1)種々の生理活性因子を温度応答性表面に固定化し、ウシ胎児血清(狂牛病等の異種感染を完全には否定できない)や患者自己血清(患者毎に生理活性が異なりうる)を必要としない温度応答性培養床を開発、さらに本技術を応用し(2)細胞増殖を加速化し、短期間で細胞シートを作成することにも成功した。具体的には、温度応答性培養皿表面に、生理活性物質が固定化可能な結合サイトを導入し、RGDのような生理活性ペプチドを導入することで無血清培養条件下での細胞シート回収に成功した。また、スペーサーを介してPHSRN(RDGのシナジー配列)とをRDGと共固定することで細胞接着性が向上し、共固定の細胞培養における有用性を明らかにした。(2)さらに、RGDとインスリンの共固定した表面で細胞培養を行うことで、液中にインスリンが存在するよりも、細胞増殖が加速され短期間に細胞シートが作製できることを明らかにした。生理活性物質の固定にはアビジン、ビオチンケミストリーの利用も有効であることを明らかにした。今後、既に臨床応用をおこなっている皮膚表皮細胞シート、角膜上皮細胞シートの他、臨床応用を目指している角膜内皮細胞シート、網膜色素上皮細胞シート、心筋細胞シート、肺胞細胞シート等、それぞれの細胞種に最適化した固定化する生理活性子の組み合わせ、各々の因子の濃度を検討中である。
著者
大和 雅之 篠崎 和美 堀 貞夫 清水 達也 青柳 隆夫
出版者
東京女子医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

我々は細胞シート工学を提案し、その体系的追求に尽力している。細胞シート工学とは、生分解性高分子製足場を一切用いることなく、細胞-細胞間接着と細胞自身が培養の間に作り出す細胞外マトリックスによりシート状をなす細胞集団すなわち細胞シートを根幹単位として、細胞シートを用いて組織構造を再構築する技術の総称である。通常、培養細胞の回収に用いられるトリプシンなどのタンパク質分解酵素は細胞-細胞間接着を破壊してしまうため、通常、細胞シーとして回収することはできない。この問題を解決するため、我々は温度応答性培養表面を開発した。温度応答性培養表面には、温度に応じて親水性・疎水性を大きく変化させる温度応答性高分子が共有結合的に固定化されており、タンパク質分解酵素を用いることなく、温度を下げるだけで培養細胞をまったく非侵襲的に回収することができる。細胞シートは底面に培養の間に沈着した細胞外マトリックスを接着したまま回収されるため、容易に他の表面に接着する。温度応答性培養皿を用いて作製した角膜上皮細胞シートをウサギ角膜上皮幹細胞疲弊症モデルに移植し、十分な治療成績が得られることを確認した。通常、角膜移植では縫合が必須であるが、温度応答性培養皿を用いて作製した角膜上皮細胞シートは5分程度で角膜実層に接着し、縫合の必要がまったくなかった。また、細胞-細胞間接着が維持されているため、移植直後からきわめて良好なバリア機能を有していた。これらの成果をふまえ、大阪大学眼科との共同研により平成14年12月より臨床応用を開始し、全例で治療に成功した。本技術は熱傷やスティーブンス・ジョンソン症候群などの角膜上皮幹細胞疲弊症の治療に大きく貢献することが期待された。
著者
大和 雅之 清水 達也
出版者
東京女子医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

我々は、温度に応じて水との親和性を大きく変化させる温度応答性高分子であるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)を培養皿表面に共有結合的に固定化することにより温度応答性培養皿を開発した。この表面は、37℃では市販の培養皿と同程度の弱い疎水性を示し様々な細胞が接着・伸展するが、温度を32℃以下に下げると高度の親水性を示し、トリプシンなどのタンパク質分解酵素を必要とすることなく細胞を脱着させることができる。コンフレントな細胞層を形成させた後に低温処理すると、全細胞を細胞?細胞間接着により連結した一枚の細胞シートとして脱着を・回収することができる。本研究は新しいハイブリッド型人工尿細管の開発をめざして、温度応答性培養皿を用いて作製した腎尿細管上皮細胞シートを多孔膜上に再接着させ、再吸収能・物質産生能の機能評価をおこなう。本年度に以下の成果を得た。(1)ヒト尿細管上皮細胞シートの作製:昨年度に用いていたイヌ近位尿細管上皮細胞由来株細胞に代えて、正常ヒト尿細管上皮細胞を温度応答性培養皿上で培養し、細胞シートとして回収する条件を確立した。臨床を考慮すると正常ヒト細胞の利用は必須であるが、株化(無限寿命化していない正常)していない正常ヒト尿細管上皮細胞を用いても、培養条件を工夫することにより、細胞シートとして回収し、平膜型透析デバイスに組み込むことができた。(2)物質輸送能に必要な分子群の発現、局在化:人工尿細管デバイスとしての機能に要求される種々の物質輸送関連分子の発現と局在を確認するために、免疫染色後に、共焦点レーザー走査顕微鏡により細胞シート縦断面像作製した。トリプシンで回収し、透析膜上に播種したコントロール群に比べ、有意に良好な局在が認められた。以上により、腎尿細管上皮細胞シートを利用したハイブリッド型人工尿細管の開発の可能性が示された。
著者
佐伯 裕治 清水 正明 白沢 智輝 中村 豪 高木 将通 Balazs Gerofi 思 敏 石川 裕 堀 敦史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.15, pp.1-7, 2013-04-18

メニーコアプロセッサ向けの OS として,Linux カーネルと軽量カーネルが連携して管理するヘテロジニアス構成の OS を開発している.軽量カーネル上においても Linux カーネルのシステムコールを提供するために,軽量カーネルで実現されない Linux システムコールの処理は Linux カーネルに委譲する.引数がデータ領域を示すシステムコールの場合,転送が必要なデータの構造は API 仕様に依存するため,300 種類以上の Linux 互換システムコールに個別に対応したデータ転送を実装する必要がある.本稿では,システムコール処理対象となるデータを同一仮想アドレスへのメモリマップを行う方式により,軽量カーネルに個々のシステムコール処理を実装することなく Linux カーネルに委譲する機構と,その基本評価結果について報告する.We have been developing a heterogeneous OS composed of Linux and lightweight kernels for manycore processor. In order to provide all Linux system calls in the lightweight kernel, those primitives which are not provided by the lightweight kernel are delegated to the Linux kernel. Each system call differs in the number of arguments and argument types, and thus the code transferring arguments and results is implemented in each delegating system call. It is impractical to implement all Linux APIs, i.e., more than 300 system calls. Therefore, we developed a delegation mechanism of system calls without individual implementation to pass the data between the lightweight kernel and Linux using a memory mapping technique. In this technique, a user-level virtual address space in the lightweight kernel is mapped to the same position in a Linux process. We report the result of basic evaluation of system calls on lightweight kernel developed on Intel(R) Xeon PhiTM Coprocessor.
著者
山城 雄一郎 大塚 宜一 永田 智 清水 俊明
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

インフォームド・コンセントの得られた川崎病患児14例中9例の小腸粘膜から,患児末梢血単核球を有意に刺激する4種のグラム陰性桿菌,3種のグラム陽性球菌,3種のグラム陰性球菌を検出した.このうち患児2例からはスーパー抗原活性を有するS.aureusが検出された.また検出された細菌のうち1種は偏性嫌気性菌で通常の咽頭/後鼻腔,便培養では得られない細菌群であった.これらの培養上清を同一患児血清と反応させ,Western blottingにより反応した蛋白成分をIgG抗体を用いて検出した.その結果,9例全例からγグロブリン投与前の血清で検出されなかった各細菌の産生物に対するIgG抗体が投与後の血清にて検出されていた.以上より,小腸粘膜から検出された細菌の産生物が,患児単核球を増殖させ,何らかの免疫学的活性をもたらしていること,しかもその細菌産生物の産生時期は川崎病急性期であること,γグロブリンによりその中和抗体が供給されたことより,川崎病が治癒を迎えた可能性が大きいことが推測され,これら細菌産生物が川崎痛の原因物質であることを強く示唆する結果と考えられた.これらのうち2例から得られた56kDa,47kDa,37kDaの3種のバンドについてのみアミノ酸分析が行い得たが,これらはいずれも細菌の内因性蛋白であった.以上のことから,川崎病の病原菌は単一なものではなく極めてheterogeneousなものであることが推察された.
著者
中川 理 石田 潤一郎 小野 芳朗 丸山 宏 青井 哲人 大田 省一 木方 十根 清水 重敦 砂本 文彦 谷川 竜一 中嶋 節子 中野 茂夫 松山 恵 本康 宏史 山口 敬太
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

わが国の都市空間は、明治維新から太平洋戦争時までの間に実施された各種の都市基盤整備の事業によって再編された。この研究は、近代におけるわが国の都市空間の変容を、その事業が計画・執行される仕組みを理解することで解明する。都市基盤整備の事業は、国家、地方行政、地権者、共同体、民間資本などが多様な関係を築き実施されていた。そして、その関係は、学知や技術による客観的評価に基づく、一元的な制度システム(仕組み)に回収されていくようになったことがわかった。
著者
清水 元彦 小林 弥生子 中山 邦章 塩沢 丹里 藤井 信吾 清水 元彦
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

本年度も、前年に引き続き、正常子宮平滑筋、子宮筋腫、子宮筋肉腫の各組織においてER,PRの異常、また腫瘍抑制遺伝子p53の蛋白質、RNAレベルにおいて定量的、定性的に調べ、各組織においてこれらの因子の異常の有無と程度を検討した。最初に免疫染色法で明らかになったER,PRの発現低下はER,PRの転写レベルで起こっているかどうかをmRNAレベルで調べた。手術摘出材料を採取し、ホルマリン固定パラフィン包埋切片の連続した包埋切片上の組織よりdigestion bufferで可溶化し、マイクロウエーヴ処理法でRNAを抽出し、RT-PCR法にて増幅しER,PRのmRNAを解析した結果、免疫染色法で明らかになったER,PRの発現低下は転写レベルでも低下していることが明らかになった。次にER,PRの転写レベルでの発現低下はER,PRプロモーター部位のGCの塩基配列のDNAメチレーションによるかどうかを調べた。手術摘出材料を採取し、ホルマリン固定パラフィン包埋切片の連続した包埋切片上の組織よりdigestion bufferで可溶化し、マイクロウエーヴ処理法でDNAを抽出し、GCの塩基配列上のDNAメチレーションを認識できる制限酵素、HpaII及びHhaIで切断し、ER,PRプロモーター部位のプライマーにてDNAを増幅することによって、ER,PRプロモーター部位のGCの塩基配列にDNAメチレーションがあるどうかを調べる系を確立することができた。現在この系を使ってER,PRの発現低下とER,PRの遺伝子のプロモーター部位のDNAメチレーションの有無の相関性を調べているところである。
著者
滝 和郎 半田 肇 米川 泰弘 三宅 英則 小林 映 新島 京 筏 義人 玄 烝休 鈴木 昌和 清水 幸夫
出版者
The Japanese Society on Surgery for Cerebral Stroke
雑誌
脳卒中の外科研究会講演集 (ISSN:03878031)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.159-164, 1984

Fourteen cases of arteriovenous malformations (AVM) of the brain, dura and scalp were embolized with ethyl-cyanoacrylate. Injection of the ethyl-cyanoacrylate was performed either by direct puncture of the feeding arteries or transfemoral catheterization with a detachable and leak balloon catheter. For every injection, 0.3 to 1.0ml of cyanoacrylate was used. With additional surgical removal, eight AVMs were totally eradicated and the remaining AVMs were partially embolized. Among the AVMs, dural AVM was most suitable for the cyanoacrylate embolization, and a high rate (67%) of total embolization without surgical intervention was obtained.