1 0 0 0 OA 日本書紀 30巻

著者
[舎人親王] [編]
巻号頁・発行日
vol.[15], 1610
著者
王 敏
出版者
法政大学国際日本学研究所
雑誌
国際日本学 (ISSN:18838596)
巻号頁・発行日
no.3, pp.77-92, 2005-03

Japanese dislike of China focuses on the following points: 1. its old-fashioned 'isms'(Communism, Socialism) ; 2. its economic backwardness; 3. its export of crime to Japan in the form of waves of illegal immigrants; 4. its insistence on a self-righteously Sinocentric view of history that sees its neighbors as client states.On the other hand, Chinese dislike of Japan arises from a sense that Japan is an arrogant country that has abandoned its traditional culture in an attempt to curry favor with the West. The Chinese find it difficult to appraise Japan as an advanced Asian country, and retain a certain anti-Japanese sentiment even while using Japanese products. China's modern history of fending off invasions has had a lasting effect. The sour notes in the Sino-Japan relationship are heard worldwide, and attract much unwelcome attention.The truth is, however, that the two countries have shared a history of friendly interchange for more than two thousand years. In order to rectify the present situation, we have no choice but to return to a study of the cultural interrelationship at its base. A target attainable from two different directions may become a practical reality if both sides take the time to study the strengths of their cultural interrelationship, and analyse the reasons behind the current disparities in mutual awareness. This task, practical but difficult at the same time, is one that international Japan studies must undertake.When contemplating the possibilities of Sino-Japanese dialogue through crosscultural communication, the experiences of foreign students, especially those who have returned to their home countries, become paramount. Students like this have real experiences of living in a foreign culture. Chinese who have studied in Japan have experienced the goodwill and efforts of their Japanese hosts, and have gone through the processes of mutual understanding, cooperation, and patience. They, more than anyone, should have valuable ideas for making the relationship between the two countries more complementary. They form a group of people who will be responsible for repairing the Sino-Japanese relationship, and their views of Japan and research on the country should prove to be excellent reference sources in the construction of international Japan studies. They provide valuable data for the author's topic of research: the cultural interrelationship of Japan and China, and analysis of the disparities in mutual awareness.In spring 2003, the author began a survey of Chinese who have studied in Japan. This report takes up the case of a single individual who experienced life and studied in the 'laboratory' of Japanese society. It is hoped that the fruits of this survey may contribute to the foundation of international Japan studies.
著者
深堀 晋 王 利明 笠井 章次 吉川 大太郎 唐崎 秀則 河野 透 齋藤 博哉 長嶋 和郎
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.66-71, 2018 (Released:2018-08-01)
参考文献数
8

われわれは平成26年1月~平成29年5月までに,病理診断によって4例の分節性動脈中膜融解症(segmental arterial mediolysis:以下SAM)を経験した.年齢は60歳から88歳までで,すべて男性であった.全例に緊急手術を行い,摘出検体より中膜の空胞変性など特徴的な所見からSAMと診断した.3例は生存し,1例のみ術後第36病日に肝梗塞によって死亡したが,死因とSAMとの関連性は不明であった.今回,自験例4例と国内で渉猟しえたSAMの報告107例とを合わせ,疫学や発症部位などの特徴を報告する.
著者
内山 精也 浅見 洋二 池澤 一郎 高橋 幸吉 種村 和史 東 英寿 保苅 佳昭 堀川 貴司 張 宏生 侯 体健 陳 広宏 査 屏球 王 水照 銭 志熙 羅 鷺 卞 東波 朱 剛 張 健
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

13世紀、宋(南宋)から元への交代期に、非士大夫層(江湖)詩人の詩作が一世を風靡した。本研究は、彼らを「中国伝統詩歌の近世化」という観点から照射する、全世界初の試みである。この3ヶ年の研究期間においては、まず対象のディテールを少しでも多くクリアーにし、具体的な問題を一つでも多く発掘することを目標とした。そのために、個別テーマを個人研究の形で進めたほか、毎年、国際シンポジウムを開催し、海外から関連の研究者を招聘し、意見交換する場をもった。また、今年度(2014)中に、勉誠出版の『アジア遊学』の特集号において、一般読者に向けて本研究の意義を発信してゆく予定である。
著者
王 秀梅
出版者
大阪市立大学国語国文学研究室文学史研究会
雑誌
文学史研究 (ISSN:03899772)
巻号頁・発行日
no.57, pp.15-32, 2017-03

はじめに : 「ヨロシク~ベシ」という語法は、漢文訓読で「宜」の再読よみとして知られている。この語法の形成について、先行研究は再読という訓法の成立を考える中で他の再読よみと合わせて概括的に言及することが多いが、本稿は、漢文における「宜」の構文と用法とを分析し、それを軸にして「宜」の字訓対応の在りようを検討することで、 「ヨロシク」と「ベシ」とが共起する理由やその機能性について考察したところを述べる。
著者
川崎 萌子 野口 猛 王 権
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第124回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.488, 2013 (Released:2013-08-20)

クロロフィルaとクロロフィルbが混在するアンテナLHCⅡは、光に対して敏感に反応しアンテナサイズを調整し、光捕集と光防御両方の役割を担う。弱光下ではアンテナサイズを大きくするためクロロフィルa/b比が上昇し、反対に強光下では葉内クロロフィルa/b比が下がる。このようにクロロフィルa/b比は葉のストレス状態を示す指標として重要視されている。一方近年では高分解能光センサーによって葉の分光反射特性を利用し、葉内光合成色素量を推定できる分光反射指数を求める研究が進められている。本研究では、新潟県南部苗場山系ブナ林成長固定試験地における葉群に対し、遮光シートにより被陰処理を行った。被陰処理は遮光シートの枚数により被陰の程度を変え、処理期間中1,3,5,7,14,21,27日目に葉の分光反射率を測定した後葉内クロロフィルを定量した。既存の分光反射指数を用いてブナ個葉のクロロフィル量の推定を行ったところ高い相関が得られたが、クロロフィルa/b比についてはどの指数に関しても相関は低くなった。また、総当たりにより、クロロフィルa/b比を推定する新たな分光反射指数をSR型、NDVI型について探索した。

1 0 0 0 唐會要挍證

著者
(宋) 王溥撰 牛繼清校證
出版者
三秦出版社
巻号頁・発行日
2012
著者
吉川 雅之 P0NGPIRIYADACHA Yutana 來住 明宣 蔭浦 禎士 王 涛 森川 敏生 松田 久司
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.123, no.10, pp.871-880, 2003-10-01
参考文献数
27
被引用文献数
15 63

デチンムル科(Hippocerateaceae)Salacia属植物は,インド,スリランカを始め,タイやインドネシアなどの東南アジア,ブラジルなどの熱帯地域に広く分布し,約120種が知られている.スリランカ,インド,タイなどに多く自生するSalacia(S.)reticulata,S.oblonga及びS.chinensis(syn.S.prinoides)は,つる性の多年性木本で,その根部や幹は,インドやスリランカの伝統医学であるアーユルヴェーダを始め,中国やタイの伝承医学などにおいて天然薬物として利用されてきた.スリランカでは,S.reticulataの根皮は,リウマチ,淋病及び皮膚病の治療に用いられるほか,特に糖尿病の初期の治療に有効であると伝承されている.インドでは,S.reticulataやS.oblongaの根部が,リウマチ,淋病,皮膚病及び糖尿病の治療に用いられている.S.chinensisは,S.prinoidesと同一植物であると言われており,インドや中国及びタイ,インドネシアなどの東南アジアに広く分布している.インドにおいては,S.prinoidesは糖尿病の治療のほかに,堕胎,通経,性病の治療に用いられている.一方,中国伝統医学では,S.prinoidesはサラツボクと称され,リウマチ性関節炎,腰筋の疲労,体力の虚脱や無力感の改善に用いられている.タイにおいてはS.chinensisの幹の煎じ液が緩下や筋肉痛の緩和によいとされているが,糖尿病や肥満の治療に用いられることはない.我々は,代表的な生活習慣病の1つで,現在日本人の約1割が発病又はその予備軍と言われている糖尿病あるいはその主たる因子の1つとされている肥満の予防に役立つ機能性素材を世界各地の薬用食物に求めて解明研究を進めている.その探索研究の一環として,スリランカ産S.reticulata及びインド産S.oblongaの幹及び根部エキスにショ糖負荷ラットにおける強い血糖値上昇抑制活性を見出し,その作用メカニズムが糖質加水分解酵素阻害作用であることを明らかにした.また,活性成分として,新奇なチオ糖スルホニウム硫酸分子内塩構造を有するsalacinol(1)及びkotalanol(2)を単離するとともに,1や2が,市販のα-glucosidase阻害薬と同等の強いα-glucosidase阻害や糖の吸収抑制作用を示すことを見出した.また,糖尿病性合併症である白内障や神経障害に関与するポリオール代謝系の律速酵素であるaldose還元酵素に対する阻害作用成分を探索したところ,Salacia属植物から活性成分としてmangiferin(3)及び数種のトリテルペン類を見出した.さらに,肥満及び肝障害など種々の生活習慣病に関連した活性評価を行い,3やポリフェノール成分などに活性を見出している.これまでに,タイ産S.chinensisの成分として,茎からdulcitol,proanhocyanidin及びleucopelargoninの2量体が単離され,葉からはproanthocyanidinが単離されている.また,インド産S.prinoidesから多数のトリテルペン成分が報告されている.最近,Salacia属植物の幹部や根部がダイエット素材としていわゆる健康食品に利用されるようになっている.しかし,これらのSalacia属植物は,現在のところいずれも栽培化に成功しておらず,もっぱら野生品が供給されているのが現状で,基源植物の同定を始め採取地や採取時期などが明確でないことも多い.また,抗糖尿病関連の活性が伝承されていないタイ産S.chinensisが,ダイエット素材として利用されている.今回,タイ産S.chinensisの80%含水メタノール抽出エキスについて,スリランカ産S.reticulataとインド産S.oblongaとの比較のもとに,抗糖尿病作用や炎症に関連した活性評価試験として,i)糖負荷ラットにおける血糖値上昇抑制作用(in vivo,ii)ラット小腸刷子縁膜由来及びパン酵母由来α-glucosidase阻害活性,iii)ラットレンズ由来aldose還元酵素阻害活性(in vivo),iv)アマドリ化合物及び終末糖化産物[advanced glycation end-products(AGEs)]生成抑制活性,v)DPPH及びO^-_2ラジカル消去活性,vi)マウス腹腔マクロファージからのリポ多糖(LPS)誘発一酸化窒素(NO)産生抑制活性について検討した.また,S.chinensisの80%含水メタノール抽出エキスからsalacinol(1)を単離,同定するとともに,タイ各地で入手したS.chinensisについてラット小腸由来α-glucosidase阻害活性を比較した結果について報告する.
著者
王 晋民
出版者
千葉科学大学
雑誌
千葉科学大学紀要 (ISSN:18823505)
巻号頁・発行日
no.2, pp.9-17, 2009-02

組織不正によって消費者や社会全体の利益が損なわれ,また最終的に組織自体の弱体化や解体に至る事例が数多く報道されている.組織不正を防ぐことが組織の危機管理において重要な課題となっている.組織不正を防止するために,「内部告発」が有効な手段の一つとして考えられるが,内部告発者が報復などの不利益を受ける可能性がある.2006年4月に「公益通報者保護法」が施行され,内部告発が行われやすくなり,また内部告発に対する態度がよりポジティブになることが考えられる.本研究はこの法律の施行前後で行った有職者の内部告発に関する調査のデータを比較し,内部告発に対する有職者の態度について検討した.その結果,法律施行後,内部告発者を保護する必要性の認識が強くなったことが確認された.
著者
池辺 幸正 任 天山 王 作元 永峰 康一郎 飯田 孝夫 WANG Zuoyuan
出版者
名古屋大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1992

中国・日本を含むアジア地域における大気中トリチウム動態の解明に資するために、中国で実施されている環境トリチウムの全国組織による調査の機会に合わせて、中国における水蒸気中トリチウムの全国規模調査を実施した。1.測定法水蒸気のサンプリングにはモレキュラーシ-ブスを用いた。従来用いられてきたポンプを用いて捕集するactive法のほか、新たに開発した動力を用いないpassive法による捕集を行った。これは、アクリル製容器にモレキュラーシ-ブスを入れ、ふたに設けたフィルターを通して自然換気により一定速度で空気中水蒸気の捕集を行うものである。モレキュラーシ-ブスに吸着した水蒸気を加熱により水として回収するための装置を作成し、北京の衛生部工業衛生実験所に設置した。回収した水の蒸留および液体シンチレーションカウンター(Aloka LB-1)を用いた放射能計数は北京で行われた。上記の予備実験として、passive法とactive法による同時採取サンプルの放射能測定値の比較および同一水試料の中国側と日本側でのトリチウム濃度測定値の比較を行い、それぞれほぼ良好な一致を見た。passive法に用いた容器の気密性が完全でなく、月単位の期間では外気中の水蒸気の混入が問題となることが判明したため、サンプリング前後の容器は常に鉄製の密閉容器に保管した。2.passive法による地域分布の測定東アジア地域の水蒸気中トリチウムの地域分布をみるため、passive法によるサンプリングを二ヶ月毎くり返し実施した。採集期間は1992年6月から1993年9月までの16か月間(8回)、採集地点は中国全域にわたる13市(ハルピン、長春、北京、蘭州、武漢、西安、上海、杭州、福州、成都、深〓、ウルムチ、ラサ)および日本の5市(札幌、仙台、名古屋、熊本、那覇)である。得られた測定値の誤差についての最終的評価には至っていないが、測定の結果は以下の通りである。(1)中国・日本を含む東アジア地域の水蒸気中トリチウムの大略の地域分布が二ヶ月毎に得られた。また年平均値の地域分布を得た。(2)濃度レベルはウルムチと蘭州が最も高く、年平均濃度は約15Bq/lである。次に高いグループは、ハルピン、長春、北京、西安、ラサ(8〜11Bq/l)であり、武漢、成都がこれに次ぐ。沿岸部(杭州、福州、深〓)は数Bq/lで低濃度であり、日本の5地点は1〜2Bq/lで最も低いグループに属する。(3)地域分布には内陸効果および緯度効果が認められる。また過去の核実験の影響も検討すべき要素と思われる。(4)全体的に、濃度は秋、冬に高く、春、夏に低い傾向が認められる。(5)水蒸気中トリチウム濃度は、降水中濃度の推測値よりも高いレベルである。3.active法による日々変動の測定濃度の日々変動を見るため、active法によるサンプリングを地理的に特徴のある北京、蘭州、福州の3地点で実施した。サンプリングは春夏秋冬の各季節毎に10日間づつ、2日毎に実施した。北京では1992年9月の訪中時にもサンプリングを行い、水の回収および放射能測定を日本で行った。北京の9月、秋および冬のデータについては、2層流跡線モデルによる計算値との比較を行った。9月と秋のデータに関しては、測定値と計算値の濃度レベルはかなり近い値を示したが、1月の測定値は計算値の約3倍であり、今後に問題を残した。モデル計算においては、地表水のトリチウム濃度分布を過去の中国の文献値等から推測して発生源分布(蒸発による)として与えているが、今回の中国側の全国規模調査によって現在の発生源分布が測定によって得られるものと期待される。この研究で得られたデータと中国側が得ているデータに基づいて、今後トリチウムの広域環境動態の解析が進むものと期待される。
著者
岩澤 永照 羽田 明生 流王 智子 川村 智輝 川﨑 邦弘
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌) (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.138, no.12, pp.547-557, 2018-12-01 (Released:2018-12-01)
参考文献数
14
被引用文献数
1

In this paper, we propose a method of construction of inter-vehicle network for coupling and decoupling vehicles. First, we describe the problems associated with construction of inter-vehicle network. Second, we propose two sequences of procedures how to solve these problems by grasping the connection matrix. Finally, we show the prototypes to which the method is applied, and we perform the test for function confirmation and evaluation of the method.
著者
杉本 貴昭 王 孔志 岡田 敏弘 佐竹 真 岡本 共弘 藤元 治朗
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.2076-2080, 2010 (Released:2011-02-25)
参考文献数
26
被引用文献数
1 1

先端巨大症は下垂体腺腫より成長ホルモンが過剰分泌される比較的稀な疾患である.大腸や乳腺,前立腺などの悪性腫瘍を合併することが近年報告されている.症例は71歳の女性で,12年前に先端巨大症,下垂体腺腫に対してHardyの手術を施行された.術後通院は自己にて中断していた.排便時出血を認めたため,近医受診.痔疾を指摘され加療を受けたが,症状が続くため消化管を精査されたところ,S状結腸に1型腫瘍を認め,加療目的にて当科紹介となった.全身精査にてびまん性甲状腺腫大を認めるのみで転移所見はなかった.S状結腸切除を行い,良好に経過した.内分泌機能検査では成長ホルモンおよびIGF-1が高値であり,下垂体腺腫切除後,成長ホルモン過剰分泌抑制が不十分であった先端巨大症に合併したS状結腸癌と考えられた.ブリモクリプチンの投与を開始し,外来にて経過観察を行っている.
著者
韓 哲舜 平崎 能郎 岡本 英輝 植田 圭吾 八木 明男 島田 博文 王子 剛 永嶺 宏一 並木 隆雄
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.112-118, 2015 (Released:2015-08-12)
参考文献数
17
被引用文献数
2 7

71歳女性。腰部脊柱管狭窄症の診断の下,長引く腰痛に対して神経・椎間板ブロックや投薬治療が行われていたが改善しないため,漢方治療目的に当科を受診した。身体所見では腰痛の他に頑固な便秘とこむら返り,間欠的な胸痛ならびに全身の強い冷えを認めた。また漢方的所見として強い瘀血と血虚を認めた。当帰四逆加呉茱萸生美湯エキスや通導散エキスにて加療するも改善が得られず入院加療となった。慢性的な瘀血と血虚に対して血府逐瘀湯加減,また間欠的な胸痛に対して烏頭赤石脂丸料をほぼ同時期に開始した所,冷えと腰痛の改善が得られた。本症例は慢性的な冷えと瘀血,血虚を改善する事で血行が促進されたため,冷えと腰痛の改善が得られた可能性が示唆された。
著者
王 国譜 王 文超 佐久間 春夫
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.67-73, 2007
被引用文献数
1

本研究では,健康づくりに太極拳を取り入れている健常者を対象に,太極拳式呼吸法の遂行に件う精神生理学的応答について検討を行った.被験者(年齢57±4.4歳,継続年数5.6±2.3年)は,太極拳を継続している者であった.安静時,太極拳式呼吸時,終了後30分時の各時間条件での状態不安,心拍,血圧,脳波を測定した. 安静時条件に比べ以下の結果が得られた,(1)太極拳式呼吸を実施した直後及び終了後30分に状態不安の有意な低下,(2)太極拳式呼吸時及び終了後30分時の心拍数の有意な低下,心拍変動のCVRRとHF/LF≧1の出現頻度にも有意な増加,(3)血圧の低下傾向,(4)条仲間には脳波の含有率の有意な差が見られなかったが,脳波帯域別に有意な差が認められ,α1帯域がβ2帯域より,α2帯域がθ帯域及びβ2帯域より有意に多かった. 以上のことから,太極拳式呼吸の実施により,状態不安が低下し自律神経系の側面からも心理的ストレスが減少することが示された.また,太極拳の継読者は,太極拳の習得および修得により太極拳式呼吸が日常生活においても習慣化されていることによって,α1帯域及びα2帯域の出現率が優位であったと考えられる.従って,これらの結果は,身体運動を伴わない太極拳式呼吸のみ実施しても,心身の健康を向上させる効果のあることが示唆されたものと考えられ,太極拳式呼吸法の活用の有益さを示すものと期待される.
著者
佐々⽊ 久郎 張 河猛 サルマワティ 王 永軍 チエ サムニアン ンゲレ ロナルド 菅井 裕一 張 曉明
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.136, no.9, pp.99-109, 2020-09-30 (Released:2020-09-30)
参考文献数
31

There is a critical situation that a huge amount of greenhouse gases is emitted into the atmosphere from natural coal fires in underground coal seams and spontaneous combustions in coal piles in the world. To reduce the emissions of combustion gases, such as CO2, CH4, etc., some technical challenges and researches are required related to CO2 flux measurements, developing an effective chemical water-solution extinguishes coal fires and inhibits spontaneous combustion, constructing a numerical simulation model to treat the aging effect in coal heating rate. In this article, firstly, the previous studies were reviewed to explain measurement results of CO2 emission from coal fire/spontaneous combustion fields and the aging model used to simulate coal heating rate. Secondary, a trial development of some chemical solutions has been introduced to inhibit microscopic and macroscopic coal oxidations by forming a gel. Especially, sodium meta silicate solution showed a relatively good performance shifting the critical self-ignition temperature (CSIT) of a low rank coal to be 4 to 5℃ higher than that of water by forming gel with CO2 gases in the air and combustion gases emitted from coals. The brooking effect in macro scale by forming gel is also expected to extinguish coal seam fires by reducing aperture width in fractures connecting to the atmosphere. A numerical simulation using ANSI FLUENT has showed an extinguishing fire process of an underground coal seam including a horizontal fracture that is connected inlet and outlet fractures being air paths for air and combustion gas, respectively. Finally, the the research challenges required for technical developments have been proposed to carry a project extinguishing the coal seam fires and spontaneous combustions of coal piles with reducing CO2 emissions.