著者
白石 さやか 渡邉 泉 久野 勝治
出版者
Japan Society for Environmental Chemistry
雑誌
環境化学 (ISSN:09172408)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.829-837, 2002
被引用文献数
5 6

東京都内の主要道路から, 道路粉塵, 街路土壌および街路樹の葉を採取し, Mn, Fe, Cu, Zn, Cd, Pt, Pb濃度を測定した。交通量が最大であった環状七号線の道路粉塵は, 高濃度のCu, Zn, Pt, Pbが検出され, 自動車走行の影響が推察された。<BR>街路樹葉の重金属濃度はいずれも, 非道路脇で採取された試料の約1~4倍であった。樹種による濃度差が顕著であり, オオムラサキで最高, イチョウで最低となった。重金属類は葉内あるいは葉表面に蓄積され易く, 樹種による濃度差は, 植栽の高さや葉の性状の違いに起因することが考えられた。街路樹種の選定に金属捕捉の視点を加味することは, 効果的な道路周辺環境の改善に活用できよう。
著者
蓮井 亮二 白石 善明 森井 昌克
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.199, pp.91-96, 2004-07-13
被引用文献数
2 1

ネットワークやシステムに対する不正アクセスを検知するシステムとしてIDS(不正侵入検知システム)がある.しかし,IDSは不正アクセスを検知するだけであり,事前に対処するものではない.そこで我々は,現在までに行われた不正アクセスから,その後に行われる不正アクセスを予想する方法としてイベント依存モデルを用いる方法を提案している.本稿ではイベント依存モデルを用いた被害予測システムを実装し,システムの有効性を示す.
著者
村川 弘城 白水 始 鈴木 航平
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.109-112, 2013

本研究では,ゲームにおける学習と動機付けの関係を検討するため,カードゲーム型学習教材「マスピード」を用いて,方略を振り返る活動が,生徒の動機付けや継続的な学習意欲を高めることを示す.中学1年生102名を,「計算力向上」という価値を強調して同一化的動機付けを引き起こす「勉強条件」,ゲームとして楽しませて内発的動機付けを引き出す「遊び条件」,プレイごとに簡単な振り返りをさせる「方略発見条件」という3条件に割り振り,比較した.結果,方略発見条件が動機付けの程度でも数学的な方略の質でも上回り,方略の振り返りが,統合的動機付けと学習意欲の向上に寄与することが示唆された.

1 0 0 0 OA 採炭

著者
伊木 正二 服部 三郎 田島 一幸 神野 哲一 広部 亮一郎 肥田野 親男 安達 六郎 神谷 国輝 平塚 欣蔵 宮崎 義一 紫雲 千鶴雄 大渡 介一郎 石本 強 小島 鴻次郎 佐藤 喜輔 野上 辰之助 山口 哲二 久保 正明 原 俊郎 白水 護 稲永 守 永江 光夫 徳原 光信 御厨 美年 坪田 督之助 斎藤 義博 渡辺 尚三
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
日本鉱業会誌 (ISSN:03694194)
巻号頁・発行日
vol.74, no.843, pp.585-640, 1958-09-25 (Released:2011-07-13)
参考文献数
10

As in about ten years the new mining machines and technics were imported, the mining method in Japan were changed remarkably.Natural condition of coal seam in Japan (1956)Working depth (Average) 334.7m(Maximum) 836mAverage thickness of seam 1.71mAverage thickness of coal 1.31mOutput from coal face 48.281Mill. t.About 65% of output is worked by longwall method. About 36% of output is gotten by blasting, and 36% by coal picks in coal face, but coal cutters are used pretly well. Hobels are used in Emukae, Takashima, Kogayama and Mitsubishi-Bibai. 55% of output is conveyed Panzer conveyor at coal face.Hydraulic stowing is carried out at Onoura and pneumatic stowing is used at Yamano, Akabira and Sakito coal mines. Slicing method for thick seam is carried out at Hojo and Takashima coal mines.We must decrease the number of coal faces in one pit and increase the output per one coal face, and use the practical working time effectively.
著者
吉澤 千登勢 白鳥 孝子
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.59-66, 2005-09-19
被引用文献数
1

わが国のハンセン病患者「強制隔離」政策に関しては、従来、もっぱら「医療政策」及び「医師」という観点から論じられてきた。しかし、その歴史については、看護職の立場から検討することも大きな課題として残されている。ここでは、まず看護師たちがハンセン病患者に対して使命感をもって看護にあたりながらも、大きな人権無視を侵してきたことを確認し、そのことから浮かび上がってくる「看護倫理教育」の課題として、患者の自己決定の権利や価値を擁護する看護職の責務について検討した。看護の実践や看護教育においては、「生命倫理学」が提唱してきた自己決定という権利に対する根本的な倫理的責務を、看護師自身も担っているという倫理的自覚が十分に育っているとはいえない現況にある。看護職にある者がその責務を果たしていくためには、過去の歴史に学び、「倫理」や「看護倫理」を系統的に習得する機会を早急に構築していかなければならない。
著者
坂本 亘 白旗 慎吾
出版者
日本計算機統計学会
雑誌
計算機統計学 (ISSN:09148930)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.13-35, 1997-05-30
被引用文献数
2

ノンパラメトリック回帰の1つの方法,スプライン平滑化について論ずる.最初に1次元のスプライン平滑化について述べる.回帰曲線の推定量を導出し,推定値の計算方法,および平滑化パラメータの選択方法をまとめる.次に,説明変数が複数の場合に,セミパラメトリック回帰モデルを論じる.このモデルは1つ(またはそれ以上)の変数についてはノンパラメトリック関数を,他の変数については線形関数をあてはめ,それらの加法性を仮定したものである.両方の成分の推定量を導出し,併せて農地実験のデータにこのモデルをあてはめる. 後半ではセミパラメトリック回帰の推定量に関する漸近的性質を述べる.Rice(1986)はセミパラメトリック回帰における線形部分の回帰係数の推定値に偏りが生じることがあると指摘した.この偏りを抑えるために,2種類の推定量が提案された.そこで,これらの推定量の偏りがどの程度抑えられるのかをシミュレーションによって数値的に比較することを試みる.その結果,偏回帰を利用した推定量は標本サイズが小さくでもある程度偏りを抑える効果をもち,他方2段階スプライン平滑化による推定量は標本サイズが大きいときのみ効果があることがわかる.
著者
真鍋 翔 新谷 幹夫 白石 路雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 = ITE technical report (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, no.14, pp.191-194, 2015-03

近年、路上のパノラマ写真や地形・建築物モデルが無償で公開されており、仮想観光や移動計画の立案などに幅広く利用されている。またHMDが低価格・高性能化しており、VRが身近なものになってきている。本研究では、Google EarthとOculus Riftを用いて、3D仮想旅行アプリケーションOculus Earthを開発する。本システムは、Windowsアプリケーション『Oculus Web』とWebアプリケーション『Oculus Earth』から構成されている。Oculus Webは、Oculus Riftのセンサー情報を取得し、Web Socketを用いてWebアプリケーションに送信する。Oculus Earthは、視点位置と視線方向を管理し、Google Earth APIを通してGoogle Earthに渡され、ステレオ画像が描画される。評価実験を行ったところ良好な結果が得られた。
著者
永井 龍夫 白松 幸爾
出版者
社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.186-190, 1983-02-20 (Released:2011-09-07)
参考文献数
15

わが国におけるヒトのリステリア症から分離されたリステリア菌の血清型は1型或いは1b型と4b型がほとんどである. そのほかの血清型として, 著者の一人永井は1974年に4d型, 1977年に2型の分離症例を感染症学雑誌に報告している.1980年5月, 胆石症で札幌医大病院第一外科に入院, 胆石の摘出手術をうけた患者 (23歳, 女性) の手術時に採取した胆汁からリステリア菌が純培養の形で分離された.分離菌株 (越前株) はグラム陽性の短桿菌で, 生物学的諸性状はリステリア菌に一致する. リステリア菌標準菌株の免疫血清 (O血清とH血清) について定量凝集反応および吸収試験を実施した結果, 越前株はリステリア菌3型と同定された.リステリア菌3型の分離ははじめてなので念の為, 越前株の免疫血清 (O血清とH血清) を作製して, 交叉的に定量凝集反応と吸収試験を行った結果, 越前株はまちがいなくリステリア菌3型であることが証明された.本症例は胆石症であって臨床的に胆嚢炎などの炎症は全く認められていない. 従って胆汁から分離された越前株と胆石症の間には因果関係はないものと思われる.リステリア菌が健康人の糞便から0.5%の割合で見出されるという報告があるが, 本症例は胆汁中に潜伏的に存在する可能性を示唆する点が興味深く思われる.
著者
大前 宗之 折原 貴道 白水 貴 前川 二太郎
出版者
日本菌学会
雑誌
日本菌学会大会講演要旨集 日本菌学会第55回大会
巻号頁・発行日
pp.7, 2011 (Released:2012-02-23)

地中に子実体を形成する菌類,いわゆる地下生菌の大部分は外生菌根菌であり,これらは外生菌根性の樹木が分布する地域を潜在的な分布域とする.日本には,様々な外生菌根性の樹木が広く優占しているため,これら地下生菌の多様性も高いことが推察される.しかし,日本における地下生菌の分類学的な研究は著しく遅れており,その多様性の全貌把握には至っていない.HydnotryaはPezizales,Discinaceaeに含まれる地下生菌であり,日本ではこれまでH. tulasnei(クルミタケ)の一種しか報告されていない.しかし,菌根由来のDNAを用いた系統解析により,日本にはより多くの系統群が分布している可能性が示されている.そこで,演者らは,日本におけるHydnotrya属菌の多様性を明らかにすることを目的とし,採集した子嚢果及びGenBankのデータを用い,核rDNAのITS領域,及び28S領域の分子系統解析を行った.その結果,日本におけるHydnotrya属菌は大きく3つのクレード(クレードA, B, C)に分かれた.クレードAはアジア,北アメリカ,ヨーロッパの種から構成され,その中で,日本産標本は,韓国の外生菌根から検出されたHydnotrya属菌と単系統群を形成した.クレードBは日本産標本のみから構成され,クレードAの姉妹群となった.クレードCは日本産の標本とヨーロッパ産H. cubisporaから構成された.

1 0 0 0 OA 成形圖説

著者
曽槃, 白尾國柱 [ほか編]
巻号頁・発行日
vol.巻2, 1800
著者
白井駿著
出版者
白順社
巻号頁・発行日
1995
著者
松本 嘉夫 白井 道子
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.12, no.7, pp.608-611, 1963-07-05 (Released:2010-05-25)
参考文献数
1
被引用文献数
3 1

ロ紙上でCr3+のスポットにフェロシアン化カリウム溶液(たとえば5%水溶液)を噴霧すると,噴霧直後は少しも呈色しないが約3時間後には顕著な黄色を呈し,それが数日間安定であり,また水溶液中においてもCr3+にフェロシアン化カリウムを加えると溶液の色調が徐々に変化し,3時間後には液は橙黄色を呈することがわかったので,ペーパークロマトグラフィーを用いてCr3+の定性分析を行なう方法を研究した.展開剤は田村らの研究による溶媒系を用い,呈色試薬として前記のフェロシアン化カリウムを用いてごく普通の陽イオンおよびCrO42-からCr3+を区別する実験を行なった結果,クロマトグラムの位置および呈色の相違を利用してCr3+を区別確認することができた.本方法によるCr3+の確認限界量は約5μgであり,クロム酸に変化させてジフェニルカルバジドで呈色させる従来の方法に比して感度においてやや劣るが操作は簡単,呈色は安定で信頼性がある.