著者
西村 正身
出版者
作新学院大学
雑誌
作新学院大学紀要 (ISSN:09171800)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.23-38, 2008-03

「アリストテレスとフィリス」の名でタイプ登録されている説話がある。命名のもととなった作品は、13世紀末頃に書かれた無名氏のドイツ語による作品である。藤代幸一による邦訳があるが、ここではフォン・デア・ハーゲンによる梗概でどのような物語なのかを紹介しよう。
著者
西村 正貴
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.812-821, 2017-03-01 (Released:2017-03-01)
参考文献数
7

政府が行っている統計調査の結果は,Excel等のファイルを中心に政府統計の総合窓口(e-Stat)というWebサイトで一元的に提供されている。しかし,従来の報告書をベースにしたExcelファイルが多数あり,データの抽出などが困難な状況となっている。これを解消するためにデータベース化を進め,プログラムから直接データを取得できるAPI機能の提供も行ってきた。そして,統計データの利活用をさらに高度にすることを目的として,オープンデータでは最も優れているといわれるLinked Open Data(LOD)での提供を2016年から開始した。本稿では,政府統計のデータ提供の現状を説明するとともにLODによる統計データの提供について,その設計等の考え方,利用方法などを中心に説明する。
著者
山下 ひろ子 小山田 玲子 奥 直子 西村 正治 石黒 信久
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.210-214, 2011 (Released:2011-10-05)
参考文献数
7
被引用文献数
1

当院職員を対象に,麻疹,風疹の感染防御に十分な抗体価を有していない者(麻疹PA抗体価128倍未満,風疹HI抗体価16倍未満)に麻疹,風疹ワクチン接種を行った.麻疹ワクチン接種後に128倍以上の抗体価を獲得したのは123名中92名(74.8%)で,256倍以上の抗体価を獲得したのは123名中70名(56.9%)であった.風疹ワクチン接種後に16倍以上の抗体価を獲得したのは130名中118名(90.8%)で,32倍以上の抗体価を獲得したのは130名中101名(77.7%)であった.幼児に麻疹,風疹ワクチンを接種した場合の抗体陽転率は95%以上とされているが,医療従事者に麻疹,風疹ワクチンを接種して(単に抗体陽転ではなく)感染防御に有効とされるレベルの抗体獲得を期待する場合,接種後の抗体獲得率は95%よりも低いことに留意するべきである.
著者
西村 正身 Masami Nishimura 作新学院大学経営学部 SAKUSHIN GAKUIN UNIVERSITY
雑誌
作新学院大学紀要 = Bulletin of Sakushin Gakuin University (ISSN:09171800)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.23-38, 2008-03-01

「アリストテレスとフィリス」の名でタイプ登録されている説話がある。命名のもととなった作品は、13世紀末頃に書かれた無名氏のドイツ語による作品である。藤代幸一による邦訳があるが、ここではフォン・デア・ハーゲンによる梗概でどのような物語なのかを紹介しよう。
著者
市原 利彦 川瀬 正樹 長谷川 隆一 中島 義仁 丹羽 雄大 佐々木 通雄 西村 正士
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.7, pp.448-452, 2013-07-15 (Released:2013-10-16)
参考文献数
10

ナイフによる穿通性外傷の中で内胸動脈損傷は鋭的損傷の多い欧米では少なくないが,国内の報告は少ない。今回受傷機転が刺創の21歳の男性が独歩で来院し,救急外来(emergency room: ER)でショックとなり,primary surveyのみでCT等の検査を施行することなく手術に踏み切った。肺損傷を伴った内胸動脈損傷(完全断裂)による左側の大量血胸であり,胸骨正中切開のアプローチにて緊急手術を行い,救命できた症例を経験した。内胸動脈損傷によるショックに対する治療法は種々なものがあり,手術治療,血管内治療(塞栓術),保存的など施設により対応は異なる。本症例に対し,二次救急医療施設における外傷対応の一貫として,JATECの概念の導入により適切な初期治療を行い,preventable trauma deathを回避できたことからその意義は大きいと考えられる。
著者
山口 惠三 大野 章 石井 良和 舘田 一博 岩田 守弘 神田 誠 辻尾 芳子 木元 宏弥 方山 揚誠 西村 正治 秋沢 宏次 保嶋 実 葛西 猛 木村 正彦 松田 啓子 林 右 三木 誠 中野渡 進 富永 眞琴 賀来 満夫 金光 敬二 國島 広之 中川 卓夫 櫻井 雅紀 塩谷 譲司 豊嶋 俊光 岡田 淳 杉田 暁大 伊藤 辰美 米山 彰子 諏訪部 章 山端 久美子 熊坂 一成 貝森 光大 中村 敏彦 川村 千鶴子 小池 和彦 木南 英紀 山田 俊幸 小栗 豊子 伊東 紘一 渡邊 清明 小林 芳夫 大竹 皓子 内田 幹 戸塚 恭一 村上 正巳 四方田 幸恵 高橋 綾子 岡本 英行 犬塚 和久 山崎 堅一郎 権田 秀雄 山下 峻徳 山口 育男 岡田 基 五十里 博美 黒澤 直美 藤本 佳則 石郷 潮美 浅野 裕子 森 三樹雄 叶 一乃 永野 栄子 影山 二三男 釋 悦子 菅野 治重 相原 雅典 源馬 均 上村 桂一 前崎 繁文 橋北 義一 堀井 俊伸 宮島 栄治 吉村 平 平岡 稔 住友 みどり 和田 英夫 山根 伸夫 馬場 尚志 家入 蒼生夫 一山 智 藤田 信一 岡 三喜男 二木 芳人 岡部 英俊 立脇 憲一 茂龍 邦彦 草野 展周 三原 栄一郎 能勢 資子 吉田 治義 山下 政宣 桑原 正雄 藤上 良寛 伏脇 猛司 日野田 裕治 田中 伸明 清水 章 田窪 孝行 日下部 正 岡崎 俊朗 高橋 伯夫 平城 均 益田 順一 浅井 浩次 河原 邦光 田港 朝彦 根ケ山 清 佐野 麗子 杉浦 哲朗 松尾 収二 小松 方 村瀬 光春 湯月 洋介 池田 紀男 山根 誠久 仲宗根 勇 相馬 正幸 山本 剛 相澤 久道 本田 順一 木下 承晧 河野 誠司 岡山 昭彦 影岡 武士 本郷 俊治 青木 洋介 宮之原 弘晃 濱崎 直孝 平松 和史 小野 順子 平潟 洋一 河野 茂 岡田 薫
出版者
日本抗生物質学術協議会
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.428-451, 2006-12-25
参考文献数
17
被引用文献数
37
著者
高橋 大輔 檜澤 伸之 前田 由起子 福居 嘉信 西村 正治
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.1071-1078, 2004
被引用文献数
8

喘息における抗原特異的IgE反応性の意義を検討する目的で, 喘息患者275名と非喘息健常者265名を対象とし, 血清総IgE値及び複数の吸入抗原に対する特異的IgE値を測定した. 少なくとも一つ以上の抗原に対する特異的IgEが陽性の場合にアトピーありと定義し, アトピーやそれぞれの抗原に特異的なIgE抗体陽性者の頻度などを比較検討した. 若年齢(41歳未満)及び中高年齢(41歳以上)健常者の76.5%, 35.7%, 喘息患者の92.1%, 53.4%が, それぞれアトピーと判定された. ダニに対する特異的IgE抗体価は喘息患者で有意に高かった. 一方, アトピーのない対象者でも健常人に比べ血清総IgE値は喘息患者が有意に高値であった. ダニなどの抗原に対するIgE応答(アトピー)は喘息発症のリスクと考えられる. しかし, 喘息病態に伴った抗原非特異的なIgE反応性の亢進が, 喘息患者に見られる種々の抗原に対する特異的IgE抗体の上昇に寄与している可能性も考えられた.
著者
川端 二功 川端 由子 西村 正太郎 田畑 正志
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.96-101, 2014-10-10 (Released:2015-04-15)
参考文献数
21
被引用文献数
1
著者
辻野 一三 林下 晶子 渡部 拓 山田 安寿香 佐藤 隆博 板谷 利 高階 知紗 大塚 吉則 清水 祐輔 西村 正治
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.722-728, 2014-09-30 (Released:2014-10-07)
参考文献数
36
被引用文献数
1

症例は35歳,男性.糖尿病,うつ病にて当院通院中の平成25年5月,自殺企図にてインスリングラルギン300単位を皮下注したところを家族に発見され,当科へ救急搬送となった.血糖値の頻回モニタリングと経口および静脈内グルコース投与にて,皮下注射から約50時間の経過で重篤な合併症や後遺症なく低血糖状態から脱した.入院中の精査にてミトコンドリア病の診断基準を満たし,うつ病および糖尿病は同疾患によるものと考えた.うつ病と糖尿病の合併は臨床的に重要な問題であり,本報告ではうつ病合併糖尿病の診療上の問題点,インスリン大量投与時の対処と病態,さらにミトコンドリア病の本症例における関与について若干の文献的考察を加え報告する.
著者
西村 正秀
出版者
滋賀大学経済学会
雑誌
彦根論叢 (ISSN:03875989)
巻号頁・発行日
no.393, pp.38-49, 2012

In "Visual Attention and the Epistemic Role of Consciousness" (2011), John Campbell defends the claim that consciousness is necessary for visual attention. It has been thought that this claim was incoherent with the cases of blindsight where a subject seemed to attend to an object without having a conscious experience of it. In order to dismiss this objection, Campbell appeals to the Boolean map theory of visual attention, a psychological theory developed by Liqiang Huang and Harold Pashler. On this theory, attention consists of two stages, selection and access. The opponents of Campbell suppose that attention is identical to access. This is the reason why blindsight has been regarded as a counterexample of Campbell's claim, because at least a blindsighted subject has an access to an object. Campbell denies this supposition. He argues that consciousness is not connected to access but to selection. If his arguments are sound, we can interpret that a blindsighted subject does not attend to an object because he does not select it consciously. My aim in this paper is to show that Campbell's arguments for the connection between consciousness and selection are not fully convincing.This conclusion supports a slogan endorsed bysome cognitive scientists and philosophers suchthat consciousness is not required for perceptual reference.
著者
吉田 悠太 川端 二功 西村 正太郎 田畑 正志
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.92, no.1, pp.17-23, 2021-02-25 (Released:2021-04-03)
参考文献数
54

味覚は,動物の摂食行動を制御する重要な化学感覚である.産業動物の味覚受容機構を明らかにすることで,産業動物の味覚嗜好性に基づいた飼料設計が可能になると考えられる.これまでに我々は,重要な産業動物であるニワトリの味覚受容機構に関する研究を実施してきた.本稿では,これまでのニワトリの味覚研究について概説した後,ニワトリのうま味受容に関する最近の知見をまとめた.一連の研究において,ニワトリがうま味成分に対して味覚感受性を有していること,ならびにニワトリの味蕾においてうま味受容体が発現していることが明らかとなってきている.これらの研究から,ニワトリ飼料の設計においてうま味が重要である可能性が味覚受容の観点から示されている.
著者
山中 すみへ 田中 界治 田中 久雄 西村 正雄
出版者
Japanese Society for Oral Health
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.307-313, 1977 (Released:2010-03-02)
参考文献数
31

歯科診療においてアマルガムは重要な充填材料であるが, アマルガム使用による水銀の環境汚染が新たな問題となってきた。とくに最近, 河川や魚介類の水銀汚染が社会問題になり, 排水基準も5ppb以下に規制されるようになった。そこで, 歯科診療における各ステップの排水や排水口のスラッジ, 周辺の土壌などの水銀濃度を分析して, 歯科診療による水銀の排出, 環境への汚染の実態を調べた。バキューム管で吸引され。汚物水, うがい水, ユニット直下の排水, そして歯科診療所の最終排水と大量の流水に希釈されるに従って排水中水銀濃度が減少しているが, 排水を通じての水銀の放出は決して少なくはないことが明らかとなった。とくに最終排水中水銀濃度は平均値で11.3ppbであり, ほとんどの歯科診療所は現在の排水基準値の5ppbを上まわっていた。また歯科診療所周辺の土壌中にも比較的高い水銀濃度を認め, さらに排水口のスラッジでは10600ppmと非常に高く排水中の水銀を濃縮していることを示した。以上のことから歯科診療から排出された無機水銀は, メチル水銀に変換する危険性が余りないとはいえ, 排水を通じて環境への水銀汚染は, 土壌やスラッジヘの蓄積によりかなり高濃度となっていることが明らかとなったので, 対策の必要性を改めて確認した。