著者
岡田 侑己 瀬川 尋貴 山室 匡史 桑山 健次 辻川 健治 金森 達之 岩田 祐子
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.51-58, 2023 (Released:2023-01-31)
参考文献数
9
被引用文献数
1

We examined the decomposition behavior of 1-acyl-substituted derivatives of d-lysergic acid diethylamide (LSD), such as 1-cyclopropanecarbonyl LSD (1cP-LSD), 1-acetyl LSD (ALD-52), and 1-propionyl LSD (1P-LSD) through gas chromatography/mass spectrometry (GC/MS). It was reported previously that in methanol, 1cP-LSD completely decomposed into LSD during GC/MS. We found that in methanol, 1cP-LSD remained undecomposed during GC/MS, and the extent of decomposition varied based on the analyses performed in this study. As a result of a detailed examination, we deduced that the decomposition occurs at the inlet, regardless of the inlet temperature or the type of the inlet liner. We observed that the peak areas of 1cP-LSD decreased with the deterioration of the inlet liner, and this was considered to be a cause for the variation between different analyses. While the acetonitrile solution of 1cP-LSD provided relatively robust results, the other examined solvents showed a significant decomposition of 1cP-LSD and/or a sequent decrease in the peak area of 1cP-LSD with time after the replacement of the inlet liner. ALD-52 or 1P-LSD in acetonitrile were stable during GC/MS, however, they were unstable when methanol was used as a solvent, similar to 1cP-LSD. This suggested that a similar decomposition and/or a sequent decrease in the peaks of ALD-52 and 1P-LSD during GC/MS can be expected.
著者
田畑 晶子 金治 英貞 黒野 佳秀 山口 隆司
出版者
一般社団法人 日本鋼構造協会
雑誌
鋼構造論文集 (ISSN:18809928)
巻号頁・発行日
vol.20, no.79, pp.79_19-79_28, 2013-09-27 (Released:2014-12-20)
参考文献数
10

The authors focused on the high strength bolted friction grip joints with countersunk head bolts which can finish the surface of the connection plate flat smoothly and prevent from functional depression due to corrosion. In this study, we carried out FE analysis varying the angle of countersunk head in order to evaluate the contact pressure of double shear connected friction joints with countersunk heads. Also, we have investigated the influence on load transferring mechanism by using countersunk head bolt for frictional joints. It has concluded that the most desirable angle of the countersunk head is 90 degrees. CD series's slip strength is about only 4% lower than that with normal head bolts.
著者
金 孝珍
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.198-213, 2022-09-30 (Released:2022-10-19)
参考文献数
29

日本語母語話者と非母語話者が日本語でコミュニケーションをする接触場面では母語話者同士によるコミュニケーションとは異なった言語行動が繰り広げられる.一例として,母語話者による「タメ口」と呼ばれる言語形式の使用が挙げられる.本研究では,接触場面の初対面会話におけるタメ口使用に着目し,スピーチレベル運用の傾向及び相手のスピーチレベルについての評価を調査した.そして母語話者のスピーチレベル運用に関わる要因及びメタメッセージ,非母語話者(本研究では韓国人日本語使用者)のスピーチレベル運用及び解釈に関わる言語的・文化的要因について考察した.日本語母語話者及び韓国人日本語使用者を対象に行った質問紙調査の結果,接触場面の初対面会話で母語話者が用いるスピーチレベルは,主に丁寧語及びタメ口であることが明らかになった.また,母語話者のスピーチレベル運用には「言語的力関係」,日本語についての「ステレオタイプ」,「外国人要因」などが関わっており,「言語的気配り」あるいは「言語的おもてなし」とも言えるメタメッセージが内包されていることが分かった.一方で,日韓の初対面会話ではタメ口使用がコミュニケーション上の誤解やトラブルの要因になり得るということが示された.
著者
大仲 恵 越山 雅文 上田 匡 山西 優紀夫 浮田 真吾 菱川 賢志 奈倉 道和 金 共子 廣瀬 雅哉 小笹 宏
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.88-93, 2011 (Released:2011-06-27)
参考文献数
9

taxane系薬剤2剤にてアナフィラキシー(薬剤有害事象grade3~4)が出た2例を報告する.症例1は63歳の卵巣癌IIIc期.卵巣癌の手術後,paclitaxel-carboplatin (TC) 療法としてpaclitaxelの2回目投与を行った際,開始4分で血圧低下・呼吸困難・意識消失(有害事象grade4) が出現したため,気道を確保しながら酸素投与を開始すると同時に,コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウムの急速点滴,エピネフリンの反復投与の治療を行った.48分後には意識は回復し,呼吸症状・血圧も平常値に戻った.TC療法は中止とし,後にcyclophosphamide-adriamycin-cisplatin (CAP)療法(4コース),cisplatin/irinotecan療法(2コース)を施行した.さらに,docetaxel-carboplatin (DC)療法としてdocetaxelを投与したが,投与開始5分後に呼吸困難(有害事象grade3) が出現したため中止となった.症例2は42歳の卵巣癌IIIc期.術後,初回のpaclitaxel投与開始3分後に呼吸症状(有害事象grade2) が発症し中止となった.その後docetaxelを投与したが,やはり投与開始後5分に重度の呼吸困難(有害事象grade3)が出現したが同様の応急処置で軽快した.paclitaxel投与にて薬剤過敏症状が出現した患者に対してdocetaxelを投与する場合には,同様の過敏症再発を念頭に慎重な管理が必要であると考えられた.〔産婦の進歩63(2):88-93,2011(平成23年5月)〕
著者
金子幸代著
出版者
神奈川新聞社
巻号頁・発行日
2004
著者
金井 嘉宏 坂野 雄二
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.117-129, 2006-09-30 (Released:2019-04-06)
被引用文献数
3

本稿の目的は、社会不安を示す者の生理的反応に着目した研究の成果について展望を行い、社会不安を示す者と示さない者における生理的反応の変化の大きさを比較した研究結果と今後の課題について考察するとともに、自らの生理的反応の変化を他者に気づかれることに恐れを抱く社会不安障害(SAD)患者への介入方法について考察することであった。展望の結果、社会不安を示す者は示さない者に比べて生理的反応の変化が大きいことを示す研究と、両者の生理的反応の変化の大きさに違いはみられないことを示す研究があり、結果は一致していなかった。一方、社会不安を示す者は示さない者に比べて生理的反応を多く経験していると報告していた。生理的反応の変化に関する結果の不一致についてストレス対処、SADのサブタイプ、認知的側面の観点から考察するとともに、生理的反応の変化を他者に気づかれることに恐れを抱くSAD患者への介入方法について論じた。
著者
神山 匠 山口 剛史 野澤 佑介 有坂 安弘 藤原 信里 赤木 翔 小山田 諒 金子 義郎 佐々木 祐実 合田 貴信 村山 美緒 上野 明日香 星合 愛 堀江 康人 杉村 浩之 安 隆則 川本 進也
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.7-10, 2023 (Released:2023-01-28)
参考文献数
10

【背景・目的】血液透析中のトラブルの一つに透析回路の血液凝固がある.血液と空気の接触により凝固系が活性化され血栓を形成し凝固することが一因と考えられている.エアフリーチャンバとダイアフラム型圧力測定ポットを導入した透析回路「アーチループ」(AL)は従来型回路と比べ血液と空気の接触面積低減とプライミングボリューム低減という特徴を持つ.この回路の抗凝固特性を従来型回路と比較検討した.【対象・方法】当院通院中の維持透析患者12名を対象に,ALおよび従来型回路を用いて透析を同条件下で行い,透析開始3時間後の活性化凝固時間(activated clotting time:ACT)を測定し,両群で比較検討した.【結果】ACTは,従来型回路と比べALで有意に延長した(165.1±19.0 vs 153.2±15.2秒,p=0.002).止血不良などの出血傾向増強も認めなかった.【結論】アーチループ回路により回路内凝血の減少が期待できるがその効果はまだ限定的で汎用にはさらなる改良が望まれる.
著者
金子 唯 池尻 薫 家城 洋平 横山 和人 川本 英嗣 石倉 健 今井 寛
出版者
一般社団法人 日本中毒学会
雑誌
中毒研究 (ISSN:09143777)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.325-328, 2022-12-10 (Released:2023-01-26)
参考文献数
4

Acetaminophen overdose results in acute liver damage. Measurement of the plasma concentration and a nomogram identify patients who require hepatoprotective treatments. The patient was a 28-year-old woman who ingested 100-200 pills of 200-mg acetaminophen and was found unconscious at home. She was brought to the emergency room and subsequently referred to our hospital 4 days later. The plasma concentration of acetaminophen could not be measured. However, she showed signs of acute liver failure and hepatic encephalopathy, and was treated with N-acetylcysteine (NAC) to treat liver failure. She also required plasma exchange with continuous hemodiafiltration. Treatments were successful in improving her consciousness impairment, and she was discharged on day 9. Although the plasma concentration of acetaminophen could not be measured, it was not necessary for determining the diagnosis and treatment plans.
著者
難波 敦子 成 暁 宮川 金二郎
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.187-191, 1998-02-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
5

An investigation of post-heated and fermented teas (pickled teas) in Yunnan, China revealed that Liang-pan tea (a salad tea) which is considered to be made by Jinuo-zu in South Yunnan, is widely made by Thai-zu in Dehong Thai-zu Jingpo-zu Province of Yunnan. Liang-pan tea is prepared from fresh raw tea leaves, dried tea or Lephet-so, which is one of the post-heated and fermented teas of Myanmar, with salt, various spices, vegetables and oils being added. Liang-pan tea is just like a salad tea, and it is presumed that this tea originated as an edible food material, before emphasis was placed on drinking.
著者
向井 智哉 金 信遇 木村 真利子 近藤 文哉 松木 祐馬
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.1-16, 2020-06-30 (Released:2022-06-04)
参考文献数
44

本研究では、統合脅威理論(Integrated Threat Theory: ITT)に基づき、近接要因として現実的脅威、象徴的脅威、集団間不安を、遠隔要因として同化主義と接触経験を取り上げ、日韓におけるムスリムに対する受容的態度を予測する仮説モデルを構成し、その妥当性を検討した。日本(n = 330)と韓国(n = 339)のデータを用いて、現実的脅威と象徴的脅威を測定する項目を対象に探索的因子分析を行った結果、ITTの想定とは異なり、「全般的脅威認知」、「権利付与」、「類似性認知」の3因子が抽出された。また、共分散構造分析による多母集団分析を行ったところ、これらの3因子は同化主義と関連すると同時に、受容的態度とも関連することが示された。さらに、両国間で測定不変性が確認された。現実的脅威認知と象徴的脅威認知が区別されるというITTの想定は支持されなかった一方で、脅威認知の3因子はムスリムに対する受容的態度を規定するにあたって重要な役割を果たすことが示された。
著者
金井 崇 大竹 豊 川田 弘明 加瀬 究
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.335-343, 2007 (Released:2011-08-25)
参考文献数
22

陰関数曲面は,将来的に有望な形状表現の一つであり,より少ない数のプリミティブでオブジェクトの詳細かつ滑らかな幾何学的形状を表現することができる.本稿では,点群ベース陰関数曲面の一つであるSLIM(Sparse Low-degree IMplicit)曲面を対象とした,プログラマブル GPUによる高速な表示手法を提案している.本手法はレイキャスティング法にもとづく直接的な描画手法を採用しており,光線と陰関数曲面の交点算出やブレンディングのための点の選択にかかわる処理を,プログラマブルシェーダの一つであるフラグメントプログラムの中で行っている.大容量のオブジェクトに対しては,SLIM曲面の階層的なデータ構造を利用することで,LODや視錐カリングを効率的に行うことができる.GPUの特徴である処理の並列性を最大限に利用することで,CPUによる処理よりはるかに高速に表示できることを実証する.
著者
金 官正
巻号頁・発行日
2015-03-31

放送大学