著者
鈴木 俊夫 本間 道雄 吉田 敬
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

原子核のガモフ・テラー遷移強度等のスピンモードの記述の著しい改善に成功した新しい殻模型ハミルトニアンを用いて、ニュートリノ-原子核反応の断面積、高密度・高温の天体条件下での原子核からの電子捕獲率、ベータ崩壊率等の弱過程のより正確な評価を行い、元素合成過程や星の進化に応用した。超新星爆発時でのr-過程による元素合成、コア崩壊過程における中性子過剰ニッケルアイソトープの合成や核URCA過程による星の冷却において精密な弱遷移率の評価の有効性と重要性を示した。
著者
鈴木 俊幸
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

近世初期書籍目録や蔵版目録書き入れ、また購書目録等既刊の資料から抽出し、書籍価格のデータベースを作成した。また、国内の図書館・文書館を調査し、書籍価格の記事を備える資料を収集した。それに基づき、上記データベースにデータを付加し、最終的にそれを CD に収めて研究者に広く配布した。また『書籍文化史』第10~14 集を発行した。これには投稿論文とともに書籍に関する研究文献目録を収載、研究者と諸機関に配布し、研究情報の共有に資した。
著者
鈴木 俊一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, 1988-09-12

日本語の入力方式として、かな漢字変換が主流であるが、人名や地名には難読漢字が含まれる場合があるので、他の入力方式として一漢字を入力する方法が用意されている。従来の漢字入力方法には、音訓入力、部首入力、画数入力そしてコード入力などの方法がある。しかし、「國」を入力する場合など部首名の「くにがまえ」が判らない、または「くにがまえ」の部首を持つ漢字が多い等の理由から、所望の漢字を選択・入力するまでに多くのキータッチ数および検索時間を要しているのが現状である。昭和62年後期情報処理学会全国大会において、JIS第2水準漢字の入力方法として、漢字構成要素の一部を入力して所望の漢字を入力する方法を提案した。本稿は前回報告した方法を実用化するために行ったユーザインタフェースの改良について述べるものである。なお本稿中で、一つの漢字に含まれる漢字を部分漢字という言葉を用いて表現している。
著者
松崎隆 鈴木俊光 高橋和晃 矢口勇一 岡隆一
雑誌
画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2011)論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.1717-1718, 2011-07-20

本論文では自由視点テレビのOcclusion問題を解決するための手法を提案する. 以前に高橋らが提案した自由視点テレビは3 台の未校正カメラによって撮影された時系列画像に対して, 各フレーム毎に2 次元連続DP(2DCDP) を用いたピクセル毎の物体の運動計測を行い, 因子分解法により被写体の3 次元モデルを復元するというものであるが, 3次元モデル復元の一般的な課題であるOcclusion問題が解決されていない. 本論文ではこのシステムのカメラ台数を6台にし, 2つの3Dモデルを復元し, それを合成することでのOcclusion問題の改善手法を提案する.
著者
鈴木 俊一 福田 俊彦 山下 裕宣
出版者
一般社団法人日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.83, no.7, pp.480-484, 2004-07-20

L-grade stainless steels as 316NG, SUS316L and SUS304L have been used for the BWR reactor internals and re-circulation pipes as SCC resistant materials. However, SCC of the L-grade material components were reported recently in many Japanese BWR plants. The detail investigation of the components showed the fabrication process such as welding, machining and surface finishing strongly affected SCC occurrence. In this paper, research results of SCC of L-grade stainless steels, metallurgical investigation of core shrouds and re-circulation pipings, and features of SCC morphology were introduced. Besides, the structural integrity of components with SCC, countermeasures for SCC and future R&D planning were introduced.
著者
米田 浩久 鈴木 俊明
出版者
関西鍼灸大学
雑誌
関西鍼灸短期大学年報 (ISSN:09129545)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.79-89, 2002-09-20

今回,右大腿骨骨幹部骨折症例に対し動作分析を重視したトップダウン過程の評価を基に運動療法を施行し,良好な結果が得られたので報告する。患者は43歳の男性である。 2001年3月4日,交通事故により右大腿骨骨幹部骨折と診断され,2001年7月26日,関西鍼灸短期大学附属診療所(本学)において理学療法開始となった。それまで,複数の医療機関がこれらの障害の改善を目的とした運動療法を実施し改善したが,著明な歩行の改善は認められなかった。本学における初期時理学療法評価では右下肢に関節可動域制限と筋力低下を認めた。また,歩行動作観察において,左立脚相では支持脚への充分な体重負荷が困難であり,その為,患者は右下肢の前方振出しに右骨盤挙上を要した。一方,右立脚相でも骨盤の支持脚側への移動が認められず支持脚で体重支持が不十分であった為,左下肢の前方振出しに体幹右側屈・左回旋と左骨盤挙上を伴った。このことから,我々は,両立脚相における体幹筋の非協調的な筋活動が症例の問題点であると考えた。これらの問題点に対して,両立脚相での十分な体重支持を得る事を目的に正常動作時の立脚相の動作を基にした運動療法を行った。訓練は1回当たり40分とし,週1回の頻度で3週間継続した。その結果,患者は両立脚相において安定性が向上し効率的な歩行が可能となった。以上のことから,動作分析を重視した評価は骨関節疾患に有効であることが示唆された。
著者
鈴木 俊夫
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.129-144, 2001-02-25

日本政府は,第一次世界大戦の勃発により膨大な貿易黒字を手にすることができた。当時の日本経済には,1913年以前のように貿易赤字を決済するために正貨を確保する必要性が,もはや存在しなかった。だが1923年に至ると,日本政府は関東大震災からの復興資金の調達のために,ロンドンやニューヨークにおいて外債発行活動を再開せざるをえない状況に追い込まれた。戦間期のロンドン金融市場は第一次世界大戦前の「自由な」市場とは著しく様相を異にしていた。本稿は,国際金融に君臨した第一次世界大戦前の時期と比較することにより,戦間期である1924年および1930年に発行された日本政府外債のバックグラウンドとなるロンドン金融市場-外債発行市場の特質を把握しようと意図するものである。
著者
落合 博志 岡 雅彦 岡 雅彦 雲英 末雄 大橋 正叔 岡本 勝 市古 夏生 和田 恭幸 鈴木 俊幸 堀川 貴司 落合 博志
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2002

本研究は江戸時代初期、文様から明暦末年までの約60年間に日本で出版された全書籍の出版年表を作成することを目的としたものである。調査研究の方法は、全国の図書館の蔵書目録、古書店の販売目録、その他各種目録・図録等から、文様から明暦未年までに出版された文献の清掻を採集して調査台帳を作成し、この所蔵情報をもとに、実地に当該文献の調査を行い、刊記を中心とする書誌情報を原本から採録し、また、刊記の写真の収集に努めた。年表の構成は、古活字本と整版の別、書名、巻冊、刊記、所在の5項目から成り、年代順、月順に書目を配列した。四年に亘る書誌調査の結果は、まだ未確認の文献を残してはいるか、採録した書目は文様慶長25年間で359件、元和寛永29年間で1824件、正保慶安8年間で1415件、承応明暦7年間で930件、合計69年間で4528件である。この有刊記本の調査はほぼ8割程度の完成度ではあるが、報告書百部を印刷して関係機関等に配布した。これは一年後を目途に公刊の予定である。この出版年表を眺めるだけで、本屋の出版活動の具体相、古活字版の趨勢、京都中心の文化状況の中での江戸版、大坂の出版、地方における出版の状況、相間板の出現状況が見て取れ、書誌調査からはまた付訓点漢文体本文の流行、絵入り本の流行などの具体相が見てとれる。これらについては現在研究論文を作成中である。今後この研究を継続して総合的な出版年表を作成するために、江戸時代初期無刊記本の調査研究、五出版を中心とする中世出版文化の研究、元禄末年までの江戸初期出版年表の作成などが当画の緊急に推し進めたい課題である。
著者
二山 拓也 藤田 憲浩 常盤 直哉 進藤 佳彦 枝広 俊昭 亀井 輝彦 那須 弘明 岩井 信 加藤 光司 福田 康之 金川 直晃 安彦 尚文 松本 雅英 姫野 敏彦 橋本 寿文 劉 逸青 Chivongodze Hardwell 堺 学 丁 虹 竹内 義昭 梶村 則文 梶谷 泰之 櫻井 清史 柳平 康輔 鈴木 俊宏 並木 裕子 藤村 朋史 丸山 徹 渡辺 寿治 原 毅彦 大島 成夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.39-42, 2009-04-06

32nmCMOS製造プロセスを用いて3ビット/セルの多値技術を持った32GビットのNANDフラッシュメモリを開発した。微細化と3ビット/セル技術の導入により、チップサイズ113mm2を実現した。プレスリリースされている32GビットNANDフラッシュとしては世界最小かつ最高密度であり、マイクロSDカードに実装できるNANDフラッシュメモリとしては世界最大容量を実現した。本発表では、最近のNANDフラッシュメモリの技術動向に関してもあわせて紹介する。
著者
鈴木 俊明 大久保 一彦 山中 康史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1999, no.2, 1999-03-08

マルチドメイン(ドメイン: カスタマ、サービスプロバイダの管理領域)環境において、サービス実現形態に依存しないフロースルー・オペレーション方式を確立する必要がある。本稿では、トラブルチケット(TR:Trouble Report)管理を例題として方式検討を行う。
著者
唐澤 環 池住 洋平 鈴木 俊明 内山 聖
出版者
The Japanese Society for Pediatric Nephrology
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 = Japanese journal of pediatric nephrology (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.13-18, 2009-04-15

わが国では小児IgA腎症の治療指針が示され,比較的重症例に対してステロイド薬,免疫抑制薬を含むカクテル療法が行われ良好な成果が得られている。しかし,治療による副作用などマイナス面については十分に検討されていない。今回私たちは,ステロイド治療が成長に与える影響を後方視的に検討した。<br> 対象はステロイド治療を行った小児IgA腎症48例 (治療開始時平均11歳10ヵ月) で,2年間の治療前後で身長,体重および骨年齢を比較した。<br> 身長SDスコアは平均0.229から-0.116 (p<0.05) へと有意に低下した。一方,肥満度は平均-0.38から5.94 (p<0.05) へと有意な増加を認め,骨塩量SDスコアは平均-0.357から-0.853と有意差はないものの低下傾向を認めた。<br> 小児IgA腎症のステロイド治療により成長障害を高頻度に来す可能性があり,今後はこうした副作用を考慮した治療法の質的向上が必要と考えられた。
著者
永田 智大 鈴木 俊博 小林 基成 カーン アシック 趙 晩熙
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.31, pp.79-84, 2008-05-08

本論文では,我々が新世代ネットワークとして提案する仮想ネットワーク技術を実現する際,単一ノードが支援する技術について検討を行う.仮想ネットワークはリンク資源,処理資源を統合的に扱うため,単一ノードでは仮想マシン技術を応用することで,効率的な資源割当てを実現できると考える.資源割当が正しく行われた仮想マシンが相互に連携して仮想ネットワーク全体の資源分割を支援する.そこで,我々はまず仮想マシンの資源利用状況を監視し,単一ノード内で実際に使われていない資源を,資源が足りていない仮想マシンに割当てることで,資源の利用効率やサービスのスケーラビリティ向上を目指す.また,その応用例として,仮想マシンの再起動に対する冗長性について検討を行う.再起動の原因に応じて資源割当てを変化させることで,仮想マシンが提供するサービスを効率的に継続して提供できる.
著者
鈴木 俊哉 佐藤 大
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.77, pp.37-42, 2007-07-27

情報交換を目的とする文字集合の規格として,現在はISO10646文字集合,文字符号化方式としてはUmcodeを用いることが国際的な標準である.しかし,インド系文字は音素分解にもとづき文字符号を定義しているため,表示・印刷には複雑なレンダリング処理が必要となる.広く普及しているローマ字専用の処理系ではこれが不可能であるため,ローマ字用の処理系でもインド系文字が扱えるよう,様々な図形分解に基く符号化方式が応急処置的に作成されてきた.これらにより符号化されたデータが広く配布されているが,符号化方式は標準化されていないため,文書のアーカイブやデータ抽出に問題がある.本稿は,北方ブラフミ文字の例としてチベット文字のレガシ方式をとり,符号化方式の分析と自動識別方法を検討する.チベット文字レガシ符号の中には漢字集合に匹敵する大きさを持つものがあり,クメール文字とは異なりPDFなどではフォントがサブセット化されている可能性がある.このような場合の識別方式についても検討する.For Brahmic scripts used in India, Central and South East Asia, ISO/IEC 10646 defines the character sets by phonetic decomposition of Brahmic scripts with refering Indie national standard IS 13194. These character sets expect the complicated text layout system to render the coded text for display or printing purpose. To reduce the implementation cost by reusing Roman text layout system, there are various non-standardized legacy encoding schemes for Brahmic scripts. In this report, we investigate the legacy encoding schemes for Tibetan script as an example of northern Brahmic script which uses many ligatures. We found legacy encoding system for precomposed Tibetan glyphs. The glyphset of these encodings are so large that the subsetted font in the documents are expected to be quite smaller than whole glyph set. We discuss the encoding detection algorithm by subsetted font.
著者
三好 浩和 鈴木 俊輔 臼井 旬 奥出 直人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.35, pp.93-100, 2004-03-23

我々は美術館訪問者が作品とのインタラクションから個性的な見方を深めていくことのできる鑑賞支援ツール群、アトバム、アートテーブル、ペンツールを考案・設計した。このツールから、従来受動的であった鑑賞行為を、能動的で感動と発見に満ちた質の高い美術体験へと変えていき、それを可能にする美術館全体の枠組みを構築する。自分の見方や感想をそのまま記録する装置としてのアトバムと、美術の魅力を部分に分けた画像をちりばめたアートテーブルから新たな見方を発見し、さらに記憶装置を兼ねたペンツールによってテーブル上の画像や、美術を自分の視点からみた画像等をアトバムに取り込み、他人との交流に利用すること等で美術とのインタラクションを実現し、これによって鑑賞の楽しみを増幅する。本稿では、この感動の増幅装置としてのツール群の設計と使用シナリオを構築することで、誰もが楽しめる美術館の枠組みというコンセプトの検証を試みる。We devised and designed the art appreciation assistance system for visitors of an art museum to deepen the unique ways of looking at an art by realizing the interaction between the visitor and the piece of work. By using these tools, we will develop a framework for the art museum which enables the historically passive act of art-appreciation to art-appreciation that is highly active with full of sensation and amazement. Also, using them as a communication tool with the others realizes the interaction between user and the art, which enables the augmentation of human's enjoyment of art appreciation. In this paper, we will verify the concept of art museum where anyone can enjoy through the development of use-scenario and the design of these tools as augmentation devices of the sensation.