著者
鈴木 洋子 渋川 祥子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.64-68, 1985-03-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
8
被引用文献数
4

This study was carried out to know whether recommended temperature-Time course until boiling of cooked rice is for the sake of the uniform gelatinization of rice starch or for the water absorption of rice grain.First, homogenized rice, instead of rice grain, was employed to avoid the influence of the rice tissues, and the period necessary to attain the boiling point was setted to 5,10,20 and 40 min., respectively, from the initial temperature of 30°C, and as the results no differences were confirmed between these samples.Second, the texture of cooked rice, which was cooked under the usual cooking conditions except the cooking times, was compared. When cooked under slow temperature increase, like as the case of over 20 min, for the boiling, the longer the cooking time is, the less homogeneity in the texture and the difference of water absorption between the top and the bottom in a pot was significant. On the other hand, in the case of shorter cooking time, like as 5 min, to attain the boiling point, it seemed to be too short to get enough water content necessary to gelatinize the starch at the center of the rice grain.From these results, as the cooking method of rice, to adjust the temperature increase so as to attain to boiling point after 10 min. cooking seemed to be not based on the matter of the gelatinization of starch but on the point to obtain the uniform water absorption in the pot.
著者
苅谷 嘉顕 本間 雅 鈴木 洋史
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.147, no.2, pp.89-94, 2016 (Released:2016-02-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

臨床現場における薬物副作用出現は,その症状に伴った臨機応変な対応が求められるのみならず,減量や休薬などにより治療効果を減弱させる場合があり,大きな問題となっている.そのため,治療効果を減弱させないマネージメント法の提案や,開発段階から副作用を回避する薬物を探索する手法構築は極めて重要な課題である.しかしながら,薬物副作用は,主作用と異なり起因分子が明確でないことが多いため,メカニズム解明やその出現予測は一般に困難である.本稿ではまず,副作用解析アプローチを,チロシンキナーゼ阻害薬erlotinibやsunitinibに対する副作用解析を具体例として紹介している.これらの薬物副作用解析において,生体を分子レベル,細胞レベル,組織レベル,個体レベルと階層性に基づき理解し,ベースと考えられる分子レベルでの薬物親和性に関する網羅的解析により,副作用を誘導する候補分子を同定し,システム生物学的手法により細胞レベルでの応答を理解することで,副作用メカニズムを同定することが可能となった.このアプローチを,より広範な薬物副作用解析に応用するためには,複雑なシステムである細胞内分子ネットワークの〝動的〟挙動解析に関する技術開発が今後の課題と考えられた.また,副作用予測に関しては,副作用発現に関わる細胞レベルでの網羅的で複雑な分子連関を解析することにより予測可能と期待されるが,このアプローチにおいても複雑システムの解析が重要となることが想定される.〝動的〟挙動解析は,副作用解析および予測のどちらにおいても強力なツールとなると考えられるが,これまでの解析技術では,シミュレーションモデルにおけるパラメータの信頼性や解析対象モデルの複雑性による解析困難といった課題がある.これらの克服が,副作用解析および副作用予測へのブレイクスルーになると考えられる.
著者
鈴木 洋一郎 佐藤 勝彦 荒船 次郎 中畑 雅行 梶田 隆章 戸塚 洋二
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

ニュートリノ物理学・宇宙物理学国際会議のための企画調査を行った。本国際会議はニュートリノ物理学全般に渡るが、主に、(1)太陽ニュートリノ、大気ニュートリノを含む宇宙ニュートリノ、(2)加速器を用いたニュートリノ物理学、(3)理論、(4)その他、について、動向を調査した。国内での企画調査会を3回、外国での情報収集を2回行った。現在、この分野での最大の話題は、ニュートリノの質量の問題である。(1)、(2)、(3)ともに質量問題が中心テーマとなろう。(1)では、特に太陽ニュートリノ、大気ニュートリノの観測データーがニュートリノ振動の証拠であるかが、緊急最重要テーマである。太陽ニュートリノでは、今までに行われた5つの実験すべてから振動の可能性が得られている。特にスーパーカミオカンデは、過去の実験の50倍のスピードでデーターを取得している。これは本国際会議での重要なテーマとなる。いくつかの新しいアイデアも提案されている。たとえば、Ybを使ったエネルギーの低い太陽ニュートリノのスペクトラムの測定である。大気ニュートリノは初期の実験との食い違いが問題であったが、これも高統計のスパーカミオカンデで新たな展開が期待される。(2)では、宇宙暗黒物質の候補としてのニュートリノ質量探しが、本国際会議をめどに新しい結果を出すであろう。また、大気ニュートリノの振動を加速器からのニュートリノを用いて確認するための所諠長基線ニュートリノ振動実験が重要なポイントとなる。
著者
鈴木 洋一郎 石丸 敦彦 大塚 久之 南谷 晴之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-03-11

ストレス社会といわれる昨今,疲労・ストレスといった主観量は具体的に定量化されておらず,問題視されていながらも適切な処置がなされないまま疾病にいたるケースも珍しくない.そこで,ストレスや疲労を生理的パラメータで定量化しようという試みから,口中で手足を拘束せず比較的安定に測定が可能なマウスピース型を採用した.更に無拘束化のためテレメトリシステムを構築し,体温,唾液pH,呼吸を測定した.
著者
呉 繁夫 大浦 敏博 鈴木 洋一
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

グリシン脳症は、グリシン解裂酵素系の遺伝的欠損により引き起こされる先天代謝異常症の一つで、体液中グリシンの蓄積を特徴とする。本症には、新生児期にけいれん重積や昏睡などの症状を示す古典型と乳児期以降に精神発達遅滞、行動異常、熱性けいれんなどを主な症状とする軽症型が存在する。本研究では、軽症型グリシン脳症モデルマウスを用い、治療法の開発を行った。軽症型モデルマウスは、野生型であるC57BLマウスと比べ、多動、攻撃性の亢進、不安様行動の増加、及び易けいれん性の亢進などの行動の異常を示す。本研究では、多動と易けいれん性を指標として有効な薬物を検索した。薬物としては、抑制性グリシン受容体のアンタゴニストとNMDA型グルタミン酸受容体のグリシン結合部位のアンタゴニストの2種類を検討した。これは、グリシンは、中枢神経系で大きく分けて2種類の神経伝達に関わっていおり、一つは、抑制性グリシン受容体を介した神経伝達で、もう一つは、NMDA型グルタミン酸型受容体のグリシン結合部位を介したこの受容体の興奮調節である事に基づいている。これらの薬剤をモデルマウスに腹腔内投与し、多動の改善を検討した。その結果、NMDA受容体のアンタゴニストでは、野生型の行動量を変化させない薬量で、増加していた行動量を正常化した。次に、けいれん抑制効果を電気ショックを与えた後の誘発されるけいれんの長さを指標に検索した。その結果、モデルマウスで延長していたけいれん持続時間が治療で正常化していた。この結果は、NMDA受容体のグリシン結合部位のアンタゴニストがグリシン脳症の治療に応用可能であることを示している。
著者
鈴木 洋 山縣 弘忠
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.161-169, 1980-06-01
被引用文献数
1

育種上の観点より,アイリス種子にみられる難発芽性の原因を明らかにし,発芽促進の方法を知るため,キショウブの成熟種子を供試し,発芽環境条件の制御たらびに種皮の除去,溶脱あるいは胚乳の一部切除などの予措を行なって発芽試験を実施した。その結果,内種皮ないし内種皮と胚乳の問に存在する油脂様物質による胚のガス交換の阻害が難発芽性の主要因であること,外種皮除去後クレンザーやキシレンで洗浄すると著しく発芽が促進されることなどが明らかにされた。
著者
鈴木 洋昭
出版者
大阪樟蔭女子大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

本研究によって得られた研究成果は次の通りである。1.海外日本人学校での勤務による教員の異文化体験は、実に91.6%の教員の教育観を変化させている。国際理解教育に対する教育観の変化は、帰国後の活動の中に現れている。2.日本人学校で勤務を経験した教員の異文化体験を活かすには時間が必要である。帰国後の教員は仕事内容の変化と3年間の海外生活による日本社会への順応に苦労するが、そんな状況でも異化体験を活かすべく努力している。3.異文化体験が現在の勤務校において活かされている教員は、実に様々な場で活躍されている。反対に活かされていない教員も異文化体験を活かすべく努力している。国際理解教育の場で勤務経験を活かしたいとほとんどの教員が思っている。4.異文化体験よりも、帰国後の受け入れ状況が、態度変容に大きな影響を与えている。受け入れ側の対応により、帰国教員の異文化体験を充分に活用できない状況がある。そのため、日本人学校における勤務経験を公にしない教員が存在する。また、その家族についても、派遣教員が帰国後の心配をしなくてすむ配慮が必要である。今後は、海外在留邦人子女教育機関が、いかに現地の社会や文化に国際貢献をしているかという新しい視点から、海外日本人学校の真の姿を明らかにしたい。
著者
鈴木 洋子 星野 純子 堀 容子 長澤 伸江 前川 厚子 近藤 高明 榊原 久孝 岡本 和士
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.168-177, 2009 (Released:2011-05-26)
参考文献数
22

We investigated the relationship between the caregiver's meal and their fatigue by an analysis with a semi-quantitative food frequency questionnaire completed by the main caregiver. The 90 caregivers were 25 men and 65 women aged 20–80 years. They took care of patients at home who required more than level 3 care or who suffered from cognitive dysfunction. Adjusted for sex and age, neither the intake of grain nor of fish and meat, which were the main food groups in respective grain meals and fish and meat meals, was significantly correlated with the caregiver's perception of fatigue. On the other hand, the correlation between caregiver's fatigue and the intake of bean and seaweed food groups was significant (p < 0.05) or non-significant (p < 0.1). Elucidation of the most appropriate type of food for the principal meal will be necessary to minimize the perception of fatigue by the caregiver.
著者
亀井 利久 内海 要三 森武 洋 戸田 耕司 鈴木 洋介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.85, no.12, pp.1149-1158, 2002-12-01
被引用文献数
24

マイクロ波・ミリ波帯における可変遅延線などのアダプティブデバイスへの液晶の応用を目的に,5種類のネマティック液晶の複素誘電率と電圧印加に対する応答時間を測定した.誘電率については,液晶分子長軸が高周波電界と平行のときの比誘電率の実数部ε´_//と垂直のときの比誘電率ε´_⊥を,またtanδについてもtanδ_//,tanδ_⊥を求めた.これら液晶の誘電特性の測定においては,10kHz〜13MHzについては,ラビング処理を行ったITOガラスにサンドイッチされた液晶セルのキャパシタンスとコンダクタンスを直接測る方法を用い,100MHz〜40GHzについては,長さの異なる2本の同軸管に液晶を充てんし,それぞれの群遅延量及び伝送損失の差から求めるカットバック法を新しく提案している.低周波領域における誘電緩和を確認するとともに,特に3〜40GHzにおいては連続的な周波数変化に対応する形で誘電特性を示した.その結果ε´_//は3,ε´_⊥は2.5程度の値で周波数に依存せずほぼ一定となり,二つの配向方向による誘電率の差である△ε´は材料によって0.4から0.8と大きな差異を示し,最適材料選択の重要な指針となることがわかった.また,偏光方向を平行に配置した2枚の偏光子の間に液晶セルを配置し,He-Neレーザ(632.8nm)を液晶セルに照射し,透過光をホトダイオードで検出する方法で応答時間の測定を行い,液晶をアダプティブデバイスに用いたときの高速性について検討を行った.更に,二つのネマティック液晶の測定結果を用い,20,30,40GHzにおける可変遅延線の設計についての考察を行い,具体的な液晶材料選択の指針を与えた.
著者
鈴木 洋
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.19, no.7, pp.100-103, 2010-08

今回は海外子会社(製造業の現地工場)の経営層の視点からIFRS(国際財務報告基準、または国際会計基準)適用プロジェクトに対する悩みどころとその落としどころを整理する。中堅企業クラスの子会社を想定しお読みいただきたい。主体的な調査・検討に着手 私は製造業の海外現地法人(グループ子会社)である部品製造子会社で経理、経営企画、人事の統括取締役を務めている。

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著者
鈴木 洋
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
早稻田商學 (ISSN:03873404)
巻号頁・発行日
vol.318, pp.31-48, 1986
著者
松村 佳子 松村 竹子 森本 弘一 岡村 泰斗 岩本 廣美 小柳 和喜雄 鈴木 洋子 松村 佳子 淡野 明彦
出版者
奈良教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本年度は、まとめに当たって不足するデータをとりつつ、成果報告書の作成に取り組んだ。以下に報告書の構成とテーマを示す。第1章 フィールドワークプログラムの開発.1.河川を活かしたフィールドワークプログラムの開発2.フィールドワークプログラムの効果3.海外のフィールドワークプログラムの調査第2章 教員養成カリキュラムの作成1.フィールドワークを導入した教員養成カリキュラムの評価2.国内の高等教育機関における指導者養成カリキュラム3.海外の高等教育機関における指導者養成カリキュラム4.海外の民間団体における指導者養成カリキュラム5.河川をフィールドとする環境科学教育の展開-化学を中心とする環境教育の展開-第3章 河川からの情報を読む1.河川水の水質分析と生活パターンとの関連2.河川の水質とそこにみられる微生物の関係3.境教育教材第4章 河川をフィールドとする活動実践1.小学校における大和川を活用した環境教育の展開状況-奈良県・大阪府の教員対象アンケート調査の結果を通して-2.布留川をテーマとした活動を通して3.社会人研修会への学生の参加第5章 基礎となる研究1.e-Learningを活用した環境教育支援プログラム運営のための予備的調査-e-Learningのための教育モデルの開発-