著者
山口 雄仁 鈴木 昌和 川根 深 駒田 智彦 金堀 利洋
出版者
日本大学短期大学部
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

印刷ないしPDFの理数系文書をアクセシブルな電子書籍形式であるDAISYに変換するOCR技術の改良,理数系DAISY編集・閲覧ソフトウェアの開発,日本語理数系教材をきちんと取り扱えるようにDAISY形式を拡張・改良する研究などを行った。その結果,全盲・重度弱視・発達性読字障害など様々な形で視覚に障害を持つ生徒が,インクルーシブな教育環境で晴眼者と同じ科学教材を共有するための基礎が確立できた。
著者
山口 雄仁 藤芳 明生 渡辺 哲也 鈴木 昌和 相澤 彰子 川根 深 駒田 智彦 金堀 利洋
出版者
日本大学短期大学部
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では,全盲・重度弱視・発達性読字障害など様々な形で視覚に障害を持つ児童・生徒が,インクルーシブな教育環境でデジタル教科書を容易に利用できるようにするため,電子書籍の国際標準規格EPUB3(DAISY4)に準拠するアクセシブルなデジタル教科書の標準モデルを確立した。それに基づいて既存のデジタル教科書に含まれる数式・化学式や図・グラフ・表・地図など特殊表記・2次元情報を,バリアフリー化するためのコンテンツ制作・編集システムと,多言語でそうしたコンテンツを利用するための閲覧システムなどを開発するとともに,わかりやすい触読図製作ツール,理数系文書理解支援技術などを研究した。
著者
鈴木 崇彦 細井 義夫
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

ラット新生児より採取した心筋細胞に2Gy、5Gy、10Gy、20Gy、および50GyのX線照射を行い、エンドセリン(ET)遺伝子mRNAの発現量について、RT-PCR法を用いて検討を行った。その結果、X線の10Gyから50Gyの線量において、照射2時間後より8時間後にかけてETmRNAの発現量の増加を認めた。定量的評価の結果、増加量は最大270%という結果が得られた。心筋細胞は50GyのX線照射によっても、24時間後の細胞生存率の低下は観察されず、培養心筋細胞はX線による細胞障害に対し強い抵抗性を示すことが分かった。次に、ETのmRNAの発現上昇が、ETペプチドの産生上昇につながるかどうかを検討するため、培養心筋細胞に20GyのX線を照射後、12時間、24時間後の培養液を採取し、その中のET分子についてELISA法を用いて定量を行った。しかし、培養液中には有意な量のET分子の産生は認めることが出来なかった。一方、X線照射後の培養細胞自身をET特異的抗体を用いた細胞免疫染色を行ったところ、わずかではあるがETの存在が認められた。このことは、X線照射によって、心筋細胞はETを産生するものの、その量は極めて少ないことが推察された。しかし、1個の細胞での産生量が少ないといっても、心筋の組織レベルになれば、血管を収縮させるのに十分量のETが産生されることが予想されたため、ラットの新生児胸部へのX線照射により、組織中にETの遺伝子およびペプチドの産生上昇が認められるかどうかについて実験を行った。ラットの3日齢の新生児の胸部に対し、20GyのX線を照射し、24時間後に心臓を摘出し、mRNAの発現をRT-PCRにて測定した。その結果、mRNAはやはり上昇するという結果が得られた。次に組織切片におけるETの産生について組織免疫染色を行ったところ、ETペプチドの産生は認めることができなかった。現時点では、細胞レベルならびに個体組織レベルではX線照射によりET遺伝子の発現上昇がおこることは間違いないと思われ、個体レベルでは、その後のさまざまな要因によりETペプチドの産生につながる可能性があると考えられる。ヒトの場合、X線照射後、心筋梗塞を引き起こす患者は約2割であり、また、発生までの時間経過も患者それぞれにばらつきがあるため、さらに検討が必要であるが、ETにより血管平滑筋の増殖が高まることを考えると、X線照射に先立って、ET受容体遮断薬を一定期間投与することが、平滑筋増殖を抑制し、放射線による心筋梗塞発生の予防につながる可能性が考えられる。
著者
鈴木 浩二 松川 徹 栗田 多喜夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.29, pp.7-12, 2009-03-06
被引用文献数
2

局所特徴を SVM により背景領域からの特徴と対象領域からの特徴に分類し利用する手法 (初期特徴選択) を提案する.初期特徴選択の有効性を検証するために,UIUC Image Database を用いて SIFT 特徴を車領域からの SIFT 特徴と背景領域からの SIFT 特徴に分類する SVM を作成し,SIFT 特徴を用いた Bag-of-Features の特徴選択に適用する実験を行った.この実験の結果,Bag-of-Features において背景領域からの SIFT 特徴を SVM で選択的に取り除くことにより,クラスタ数が少ない場合において従来手法よりも識別率を向上させることできた.We propose a local feature selection method that classifies local features into background's features and target's features using SVM. We applied this feature selection method to "bag-of-features" method in generic object recognition problem. To verify the effectiveness of the proposed method, we conducted experiments using UIUC Image data base. Experimental results showed the proposed method outperformed the conventional Bag-of-Features representation with a fewer number of clusters.

2 0 0 0 OA 徳育のはなし

著者
鈴木重光 編
出版者
飯塚書店
巻号頁・発行日
1892
著者
鈴木 良徳 八重樫 純樹
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.215-220, 2010-05-15

博物館(M)、図書館(L)、公文書館(A)のデータベースを統合する際に、資料の記述規則が異なることは、以前から指摘されてきた問題である。近年、MLA の連携を目的とした活動が活発となり、MLA の標準化に向けてそれぞれの記述規則を見直す必要が出てきている。このような背景を踏まえ、著者らはMLA それぞれの代表的な記述規則であるIGMOI、ISBD(G)、ISAD(G)の比較分析を行った。比較の結果、それぞれの機関の活動目的と記述規則が深く関わっていることがわかった。本稿では、比較の結果から、MLA 連携のために今後どのように研究を進めていくべきかを考察する。
著者
椋木 香子 西田 幸代 鈴木 由美子 田岡 由美子 森川 敦子 工藤 道子 野崎 秀正 松野 仁英 松野 蓮香 松木 朋子
出版者
宮崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、乳幼児期の道徳性の発達に即した幼児教育・保育のカリキュラムや指導方法のプログラムを保育現場と協働で開発することを目的としている。そのために研究期間において、乳幼児の道徳的認知発達に関わる諸要素を明らかにするとともに、海外の保育実践と比較して、我が国の社会的・文化的背景に即した道徳性育成について示唆を得ることを目的とした。1歳から5歳までの積み木遊びにおける遊びの発達と他者関係認識について調査した結果、幼児の道徳性は認識能力や身体能力の発達と関連があることが示唆された。また海外の実践事例との比較から、カリキュラムについての考え方の違いが指導方法に影響していることが示唆された。
著者
鈴木 健嗣
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

昨年度より構築している全身18自由度の人間型ロボットにおいて,初年度,第二年度の結果に基づき実験を行った.これは,ロボットのアクチュエータ部位において生じる過電流検知および逆起電力検知による物理的な作用の計測を詳細に行うものである.各モータドライバを通じてアクチュエータに供給される電流をセンシングすることにより,動作時のアクチュエータへの電流・電圧値データを収集し解析を行うと同時に,当初計画通りロボットの自己キャリブレーションに関する研究を行った.ロボットに初期状態から自身の各部位を自由に動作させ,最終的に,ロボットが自身で能動的に行動範囲を定める機構を持っことが出来ることを示した.特に,人間型ロボットの腕部を対象とし,ロボット動作時における各関節部モータに流れる電流とその時間変動に基づいて,稼働範囲を定める閾値をロボット自身の能動的な動作により獲得する手法を提案し,口頭発表を行っている.また,(1)無負荷状態,(2)腕の先端に一定荷重を付与,(3)動作中の想定外の衝突などにおいても,適切に自身の稼動範囲を能動的に獲得することが可能となることを示した.このように,機能としての「痛み」を人型ロボットに実装することで,ロボット自身が自身の姿勢と環境の変動に応じて適切な動作範囲を能動的に獲得できることを示した.本研究の成果を国際会議論文として投稿する準備を進めている.さらに,学習理論に関する論文をまとめ,学術論文として発表した.これは,事象の関連性から学習を行うモデルであり,ロボットが自身の稼動範囲マップを構築・更新するにあたり重要となる今後,本手法を稼動範囲獲得へ応用するとともに,車輪型移動ロボットなどの異常検知への応用を検討したい.
著者
鈴木 昭 小沼 博隆 高山 澄江 今井 忠平 指原 信広
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.442-449, 1979-12-05 (Released:2010-11-30)
参考文献数
17
被引用文献数
1 3 3

未殺菌液全卵の低温保存・流通時の適正温度を設定するための基礎資料を得るとともに低温保存時の品質劣化の原因追求のために, 10℃および5℃における保存性を細菌学的および化学的に検討した.1) 10℃では4日まで, 5℃では8日まで品質劣化はほとんど認められたかった. しかし10℃では6日で, 5℃では10日で異臭の発生, 菌数の増加, pHの低下, グルコースの減少, 揮発性塩基窒素の増加, トリメチルアミン態窒素の生成, エーテル抽出物の酸度の増加などにより品質の劣化が認められた.2) 低温で増殖した菌属はAeromonas, Pseudomonas, FlavobacteriumおよびMicrococcusなどでいずれも低温細菌に属するものであった.3) 一方常温流通の場合を想定した25℃放置試験ではMicrococcus, Streptococcus, Enterobacteriaceaeなどが優勢菌として増殖し, 保存性は期待できなかった. 品質劣化に伴う異臭も低温保存のものとは異なる強烈な腐敗臭であった.4) デソ赤変菌中に占める大腸菌群の割合は, 保存前91.7%であったものが, 低温保存中に減少し, 10℃ 8日で平均31.2%, 5℃ 12日で平均44%あった.
著者
福本 文代 福本 淳一 鈴木 良弥
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.89-109, 1997-04-10 (Released:2011-03-01)
参考文献数
28
被引用文献数
1

本稿では, 文脈依存の度合いに注目し, 重要パラグラフを抽出する手法を提案する. 本手法では, Luhnらにより提唱されたキーワード密度方式と同様, 「主題と関係の深い語はパラグラフを跨り一貫して出現する」という前提に基づく. 我々は, 文脈依存の度合, すなわち, 記事中の任意の語が, 設定された文脈にどのくらい深く関わっているかという度合いの強さを用いることで, 主題と関係の深い語を抽出し, その語に対し重み付けを行なった.本手法の精度を検証するため人手により抽出したパラグラフと比較した結果, 抽出率を30%とした場合, 50記事の抽出総パラグラフ数84に対し75パラグラフが正解であり, 正解率は89.2%に達した.
著者
望月 昭彦 久保田 章 鈴木 基伸 磐崎 弘貞
出版者
大東文化大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

中学・高校の日本人教師のための信頼性・妥当性の高いライティングの評価規準作成を目的として、高校、高専7校、中学校3校を対象として英語熟達度テストとライィング・テストを実施した。分析の結果、(1)ライティング・テストの評価者間信頼性は高く、熟達度テストとの併存的妥当性は高いこと、(2)熟達度を見るには文の数よりも語数を見るほうが有効であること、(3)複雑さの指標と熟達度の相関は弱いこと等がわかった。
著者
鈴木信雄著
出版者
鈴木信雄
巻号頁・発行日
1957
著者
三浦 房紀 鈴木 素之 村上 ひとみ 中村 秀明 多田村 克己 瀧本 浩一 朝位 孝二 大島 直樹 久長 穣 榊原 弘之 三石 真也 中田 幸男
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、行政と住民が協力して災害時の情報を収集、処理、提供するとともに、災害時要援護者の安否確認を迅速に行い、救助活動を支援するシステムの開発を行った。入力情報には、気象庁の情報のほか、地震計と3次元雨量計を設置して、独自でも入力できるシステムとした。広く住民に情報を提供するためには、デジタルサイネージを用いて、安否確認システムの要援護者が持つ端末はスマートフォンを用いて、サーバはクラウドシステムを用いてシステム構築を行った。宇部市をモデル地域として、市の防災や福祉に関連する部署、高齢者、聴覚障碍者の協力を得て、プロトタイプシステムを構築、その機能検証を行った。
著者
伊藤 隆司 丹保 健一 余 健 鈴木 幹夫
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

(1) 熊野市市街地、飛鳥町、紀和町における方言調査をふまえ、熊野らしさを体現している「タバル」(いただく)関係の語彙に焦点を当て、小学校の授業で活用可能なビデオ教材を2編作成した。(2) 小学校5・6年生を対象としてビデオ教材を用いた実験授業を行った。(3) 熊野市立飛鳥小学校の学校文集を中心として、教材化にむけた分析作業をすすめた。(4) 以上の成果を報告集(A4判65頁)にまとめ、当該地域の小中学校に還元した。