著者
鈴木 誠
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.61-66, 1985-03-30

摘要 20年以上放置され荒廃した明治期の庭,旧伏見宮家別邸銚子福鶴荘の庭を発掘調査し,実測,文献,ヒアリングにより往時の姿を推定した。特に主庭部分については旧景観の図上復元を試みた結果,明冶期の庭園の特徴とされる自然を生かした借景庭園てあることがわかった。また,千葉県銚子犬吠埼という庭の立地の意味するものもあわせて考察した。
著者
金田 千秋 加藤 哲弘 島本 浣 山田 俊幸 及川 智早 佐藤 守弘 石田 あゆう 岸 文和 前川 修 中谷 伸生 橋爪 節也 鈴木 廣之 太田 孝彦 石田 美紀
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、大正期に流通していた大衆的な視覚表象に関する2つの課題を、豊かな対話関係において、遂行するものである。すなわち、第1の課題は、大衆的な視覚表象が果たしていたメディア的な機能の多様性を、可能な限り広範な資料に基づいて、美術史学的に明らかにすることである。第2の課題は、「文化遺産」の概念を鍛え上げることによって、何らかの大衆的イメージが後世に継承される/るべきさいの条件・方法などを、美学的に考察することである。
著者
瀧口 吉郎 大川 裕司 宮川 和典 小杉 美津男 鈴木 四郎 久保田 節 加藤 務 設楽 圭一 谷岡 健吉 Park Wug-Dong 小林 昭 平井 忠明
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, no.57, pp.13-18, 1998-10-22
被引用文献数
1

高感度固体撮像素子を目指して、a-Seのアバランシェ増倍現象を利用したHARP光電変換膜とMOS型トランジスタからなる固体走査部とを多数のInの柱で接合した固体HARP撮像素子の研究が進められている。この固体撮像素子では走査回路の耐圧が60Vであることから、HARP膜の印加電圧が60V以下に、すなわち使用できる膜の厚さが制限される。そこで、この条件下においてもっとも良好な特性の得られるHARP膜の膜厚についての検討を行った。その結果、0.4μmの膜厚とすることで、印加電圧60Vにおいて目標とする4倍の増倍率を暗電流が抑制された状態で実現できることが明らかになった。また、HARP膜のさらなる感度向上を目的として、Te添加による光電変換効率の改善を検討し、シミュレーションと試作の両面からTe添加により緑色光に対する光電変換効率を従来の2倍以上に向上できることを確認した。
著者
鈴木 廣志 津田 英治
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF BENTHOLOGY
雑誌
日本ベントス学会誌 (ISSN:02894548)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.41, pp.37-46, 1991-09-01 (Released:2009-08-07)
参考文献数
13
被引用文献数
8

Specimens of the freshwater crab Geothelphusa dehaani (WHITE) were collected at 60 points of Kagoshima Prefecture to study the color variations appeared on the carapace, cheliped, and am-bulatory legs from May to September of 1989. The color variations were fundamentally distin-guished into three types : Blue Type, Red Type, and Brown Type. The color of young crabs were Brown Type and changed into Blue Type or Red Type when the crabs reached more than 14mm in carapace width. Red Type crabs were distributed to the north of Kamino River, Satsuma Peninsula and Kimotsuki River, Oosumi Peninsula, while Blue Type crabs were distributed to the south of these rivers. The predominant carotenoids were lutein, astaxanthin, astaxanthin diester, and astaxanthin monoester in the Red Type crabs, while in the Blue Type crabs they were β-carotene and lutein.
著者
真辺 忠夫 鈴木 敞 本庄 一夫
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.8, no.5, pp.466-471, 1975-09
被引用文献数
1

肝動脈結紮後の早期死亡例について検討した結果, それらはいずれも種々の程度の肝壊死を伴い, 腎, 脳, 消化管などの全身諸臓器障害が高頻度にみとめられた. これらの原因を究明すべく家兎肝の 20% 領域の肝壊死を作成し, 血行動態面よりの観察を行つた. 肝壊死作成24時間後, 門脈域をはじめ腎, 心, 膵, 副腎, 脳に著明な血流低下がみとめられ, 肝壊死除去後もこれらの血流障害の回復は遅刻し, 肝壊死に伴う臓器障害原因として血流障害が重要な要因をなしていることが明かとなつた. さらに膵外分泌腺癈家兎に肝壊死を作成すると諸臓器血流障害は, きわめて軽微であり, 膵が肝壊死時の血流障害発症機転に密に関与していることが示された.
著者
白石 裕一 鈴木 亮太 田邊 正宏 熊本 剛 升田 康晴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.390, pp.109-112, 2011-01-20

気象レーダ用アンテナとして,高速でビーム走査可能なアクティブフェーズドアレーアンテナが求められている.本稿では,GaN HEMTを用いたX帯アクティブフェーズドアレーアンテナ用の送受信ユニットを開発したので報告する.開発したユニットは,高出力のGaN HEMTと移相器を用いた送信回路,低雑音増幅器を用いた受信回路をそれぞれ8系統有しており,レーダ用アクティブフェーズドアレーアンテナとして必要な送受信機能を1つのユニットで実現するものである.このユニットにおいて,1系統あたりの送信出力がユニット出力端で平均約20W,GaN送受信ユニット合計送信出力として約160Wとなる送信性能を確認した.また,受信性能も良好な性能を有しており,その有効性が確認できた.
著者
鈴木 亮太 中田 大平 熊本 剛 佐竹 芳彰 菅藤 和博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.350, pp.65-69, 2008-12-05
被引用文献数
5

送信最終段にGaN HEMTを用いた高出力送信回路,および低雑音受信回路を各16系統内蔵し,それぞれの回路にMMICを用いた位相制御機能を付加した,X帯アクティブフェーズドアレーアンテナ用アンプユニットを開発した.パルス動作において1系統あたりの送信出力がユニット出力端で30W(全系統の合計送信出力480W)となる送信性能を確認し,さらに移相性能と受信性能についても良好な結果を得た.これにより,アクティブフェーズドアレーアンテナの高出力化が可能となる.
著者
鈴木 惠美子 武田 浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.11, pp.1402-1412, 1989-11-15
被引用文献数
17

ワードプロセッサが大量に普及し 日本語文書を電子的に作成 配布 印刷することが日常的になってきた.しかし 計算機上でできあがった文書の校正・推敲を行うといった高度のテキスト処理は 最近になってやっと研究が盛んに行われはじめたところで まだ実用化の段階には至っていない.我々従来より 機械可読な日本語文書を対象として入吾中の誤りや用語の不統一 言い替えた方がよい表現などを検出し 文書の校正支援を行うシステムについて研究してきたが 構造化された文書表現(構造化文書)とその上でのルール形式の校正知識表現を用いることが有効であるという結果を得た.すなわち 1)文書前処理段階でモデル化することにより 日本語文書のための応用プログラフ実行時には字句解析を行うことなく 単語や文節 段落や文書全体といった単位を扱うことができる 2)校正知識は構造化文書上の高レベルの述語として記述できる 3)文書校正知識を複数の段階(入力時と作成時)で利用できるように 対話的文書校正とパッチ的校正が提供できる といった特長を実現できた.本報告では 我々の開発したシステムとその校正知識 ワードプロセッサを使用した実験により得られた誤りの分類およびその検出可能性について述べる.また 構造化文書の応用として重要語を検出する機能についても検討している.
著者
小林 拓夢 鈴木 浩 服部 哲 速水 治夫
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.16, pp.1-5, 2013-03-11

ライフログとは,毎日の出来事などをデジタルデータに記録することであり,ログを見直すことで,これからの行動に役立てることもできる.Twitter は,日々何か思ったことや,出来事などをつぶやくサービスであり,筆者は,先行研究において Ttwitter のツイートを利用したライフログシステムを試作した.このシステムは,システム利用者に関連のあるツイートを自動取得し,ライフログとして見やすい形で表示することができるものである.評価は良好であったが,ツイートのタグ付けを自動で行ってほしいという意見が多かった.また,Twitter に関連する分類は盛んに行われているが,Twitter ユーザの分類であったり,ハッシュタグの分類であったり,ユーザ個人が利用するタグ付け手法は提案されていない.そこで,本研究では Twitter のツイートの自動タグ付けできる 「ツイートの自動タグ付け」 を提案する.本研究では,Twitter のツイートを形態素解析し,はてなキーワードと,はてなキーワードカテゴリデータベースを使用することで,ツイートの自動タグ付けを実現した.タグ付けされるカテゴリは,食・コンピュータ・スポーツ・映画など17種類で,ユーザはカテゴリ別に過去のツイートを検索し,一覧で表示することもできる.評価実験からツイートを自動タグ付けすることができ,検索方法を変更することでライフログとして有用なツイートを容易に検索することができることが分かった.また,本システムの課題や改善点も見つかった.Life-log is a memory of daily happenings. It is kept in digital data. When you review the life-log you can help you to action in the future. Twitter is service of tweets that are full of daily happenings, thinking and places. Authors have developed a life-log system using the tweets Twitter in previous studies. That system can Automatically obtain the tweets and can easy-to-see twitter's tweet. Many opinions on the evaluation were good but some opinions said want to automatically tagging tweets. In addition, related to Twitter classification has been done, but that are classification of Twitter user or hash tag. Tagging for tweet has not been proposed. In this paper, we propose "automatic tagging of Twitter's tweet". In this study was achieved. This study has morphological analysis of Twitter tweets and use "Hatena keyword" and "Hatena keyword category database" tags are 17 types, such as movies, sports, computer, food categories and user can also search past tweets by categories, displayed in a list. The evaluation shows This system can be tagged automatically tweets and be able to easily search for tweets. In addition, we also found issues and improvement of this system.
著者
鈴木 裕美
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.340, pp.46-52, 2004-05

BGMは、どんなジャンルの音楽をかけるかはもちろん、かけるタイミングや音量によっても、店の印象をがらりと変える。お客の滞店時間やスタッフの動きに影響を与え、結果として売り上げまでも左右する大事な要素だ。戦略的なBGM選びで居心地のいい店を目指そう。 「昨日のお昼を食べたお店では、どんな音楽が流れていた? 」。こう聞かれてすぐに答えられる人は、少ないだろう。
著者
太田 茂 岩見 美香 成田 努 東野 克巳 鈴木 淳史 多賀 崇 島田 司巳
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC HEMATOLOGY/ONCOLOGY
雑誌
日本小児血液学会雑誌 (ISSN:09138706)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.364-368, 1998

Hodgkin病 (以下HDと略) の治療後における心合併症の報告は欧米では多数報告されているが, 本邦ではきわめて少ない.われわれはHDの治療経過中に心タンポナーデを発症し, 治療終了後にtherapyrelated pancytopeniaをきたした症例を経験したので報告する.症例は14歳男児, 前上縦隔原発のHD (nodular sclerosis) でmodified MOPPおよびセミマントルと縦隔部に総計36.3Gyの照射を行った.化学療法6クール目の前半終了後から突然, 胸痛, 胸内苦悶感および呼吸困難が出現した.心嚢穿刺の結果, 心タンポナーデと診断され経皮的ドレナージにて軽快した.細胞診によりHDの浸潤は否定された.その後, 1クールの化学療法後に治療終了となったが, しだいに大球性貧血となり汎血球減少となった.骨髄は低形成であったが, 染色体検査は正常であった.オキシメトロン投与にて経過観察したところ, ほぼ4ヵ月で汎血球減少は改善し現在治療終了後5年を経過しているが無病生存中である.
著者
鈴木 弘道 中田 智雄
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.48-53, 2013-12-10 (Released:2015-06-26)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Generally, the adults can manage their own medications of prescribed drugs. However, medication assistance may be required in the elderly. The family plays a medication assistance, in home, which is afraid to be a burden on the family. In this study, we performed questionnaire survey to caregiver using our day-service center so that we study the actual situation of the medication assistance. From the result of the survey, 64% of caregivers were older than 60 years old. Sixty six percents of caregivers felt some kind of burdens for management of medicine, and 70% felt a burden for medication assistances. The multiple regression analysis showed that “the burden about management of the medicine” and “the degree of medication assistances” significantly affected a sense of the burden about medication assistances (p<0.01). In addition, from the free comment on the questionnaire, it was considered that some caregivers foster a sense of the burden about medication assistances by their strong sense of mission. From these results, it is shown that many caregivers felt a burden on medication assistance. It is suggested that the intervention of pharmacists can be reduce the burden of medication assistance.
著者
千葉 勇人 川上 和人 鈴木 創 堀越 和夫
出版者
Yamashina Institute for Ornitology
雑誌
山階鳥類学雑誌 (ISSN:13485032)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-17, 2007
被引用文献数
1 32

小笠原諸島は,亜熱帯気候に属する海洋島で,多くの海鳥の繁殖地となっている。しかし,各島嶼における海鳥の繁殖実態はこれまでに十分に調査されておらず不明点が多い。そこで,我々は諸島に属する66の島嶼について海鳥の繁殖実態調査を行った。調査は上陸と周囲からの観察による野外調査および,文献調査により行った。その結果,小笠原諸島で1968年以後に繁殖が確認された海鳥は15種であった(コアホウドリ,クロアシアホウドリ,シロハラミズナギドリ,アナドリ,オナガミズナギドリ,オーストンウミツバメ,クロウミツバメ,アカオネッタイチョウ,カツオドリ,アオツラカツオドリ,アカアシカツオドリ,オオアジサシ,セグロアジサシ,クロアジサシ,ヒメクロアジサシ)。これらのうち最も繁殖場所が多かったのはカツオドリで,次はオナガミズナギドリだった。アカアシカツオドリは1度営巣が確認されたのみで,この巣も台風により破壊されており,その他に記録はない。セグロミズナギドリは小笠原で繁殖していると考えられているが,戦前に繁殖記録があるだけで最近の繁殖は確認できなかった。海鳥の繁殖種数は島の面積と正の相関があったが,撹乱があった島では種数が少ない傾向があり,人間の活動などが海鳥の繁殖分布に大きな影響を与えていると考えられる。ノヤギ,ノネコ,クマネズミなどの移入哺乳動物は,捕食や環境改変により個体群に大きく影響している可能性があり,海鳥の保全のためにはこれら移入種を管理することが望ましい。
著者
松浦 尊麿 間瀬 教史 鈴木 順一
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要 看護学・リハビリテーション学編 (ISSN:18825788)
巻号頁・発行日
no.3, pp.51-58, 2009

目的:本研究は、高齢者が人口の半数を超え、農産物の生産や集落機能が低下しつつある小島の一集落において、高齢者の心身機能及び健康・生活状況を調査し、当該地域における高齢者のケア・ニーズを明らかにする目的で行った。方法:O地区に居住する65歳以上の高齢者371人のうち調査の承諾を得た157人を対象とした。健康・生活アンケート用紙はあらかじめ配布し、身体機能測定時に持参してもらった。身体機能測定は、筋肉量、脂肪量、基礎代謝量、脚点測定と開眼片足立ち(利き足立ち)時間、歩行機能、階段昇降時間、咀嚼能(ガム噛みテスト)を実施した。結果:当該地域に居住する高齢者の抑うつは、男性では「独居」、「子供が町外に居住している」、「友人を訪問することがない」、「相談できる友人がいない」、「近所の人との会話が少ない」などと関連性がみられたが、身体機能との関連は少なかった。女性の抑うつは、「交通機関で外出できない」、「趣味・習い事をしていない」、「相談できる友人がいない」、「心配事を聞いてくれる人がいない」、「1km歩くのが困難」及び、開眼片足立ち、通常歩行、最大歩行、TUG、障害物歩行、階段昇降など身体機能の低下との関連が認められた。 将来不安は、65歳~74歳の男性では、「高血圧治療中」、「交通機関を利用して外出ができない」、「お金の支払い・預金の出し入れ・書類書きができない」と、75歳以上の男性では、「子どもが町外に居住している」、「つらいことが多い」、「友人を訪問することがない」などと関連が認められた。65歳~74歳の女性では、「つらいことが多い」、「買い物ができない」、「必要時に食事を作ってくれる人がいない」などと、75歳以上の女性では、「交通機関を利用して外出ができない」、「友人を訪問ことがない」、「若い人と話をすることがない」、「眠れない」などと関連がみられた。結論:集落機能が低下した地域に居住する高齢者の抑うつ気分や将来不安を軽減するためには、手段的能力の減退による交流の減少・孤立化を防止する新たな生活支援制度・システムづくりや僻地医療の充実が必要である。Purpose : This study was conducted to examine the physical and psychological functions of the elderly and their living status, as well as identify their care needs. We selected a rural settlement on a small island, where elderly residents account for over 50% of the population, and its function as a community, including the yield of agricultural crops, is decreasing.Methods : We obtained consent for the survey from 157 of 371 residents living in District O, aged 65 years or older. On the day of physical function tests, we collected health and lifestyle questionnaire sheets (distributed to the subjects in advance). The items of the physical function tests included : muscle mass, amount of fat, basal metabolism, ratio of leg/body muscle mass, time in which one is able to stand on one foot with eyes open, walking ability, time required to walk up/down stairs, and chewing ability (test using chewing gum).Results : Although depression in elderly males was related to the following factors : "I live alone", "My children moved out of this village", "I do not see any friends", "I have no friends to consult", and "I do not often talk with my neighbors", there was no marked relationship between their physical function and depression. On the other hand, depression in elderly females was associated with the following factors : "I am unable to go out using public transportation", "I do not have any hobbies or attend cultural classes", "I have no friends to consult", "There is no one to listen to my worries", and "I have difficulty walking one kilometer", and reduced physical functions in the following tests : standing on one foot with eyes open, walking at a normal speed, TUG (timed up and go test), walking alone an obstacle course, and walking up/down stairs. Anxiety over the future in elderly males aged between 65 and 74 years was associated with : "I am undergoing treatment for hypertension", "I am unable to go out using public transportation", and "I am unable to pay money, make a deposit or take money out of a bank, or create documents", while anxiety in those aged 75 years or older was related to : "My children moved out of this village", "I often feel distressed", and "I do not see any friends". Anxiety over the future in elderly females aged between 65 and 74 years was associated with : "I often feel distressed", "I cannot go shopping", and "There is one to cook for me when it is necessary", whereas anxiety in those aged 75 years or older was related to : "I am unable to go out using public transportation", "I do not see any my friends", "I do not talk with young people", and "I have difficulty sleeping".Conclusion : Elderly people living in rural areas, especially those that no longer function as a community, are often left with few opportunities to develop relationships with others and become isolated due to a decrease in their IADL (instrumental activities of dairy living), which eventually leads to depression and anxiety over the future. Therefore, the establishment of a new daily support system and improvement of health care services in such remote areas are essential.
著者
安溪 遊地 井竿 富雄 鈴木 隆泰 岩田 真美
出版者
山口県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

幕末の長州藩士や奇兵隊等の緒隊の活躍に比べて明治維新につながる動きの精神的な支柱や政治的な影響、さらには具体的な軍事行動において仏教僧の果たした役割についての解明は研究の蓄積が少なかった。この研究では、真宗僧の活躍に注目して、その史料や口承を集めることに集中した。その結果、長州4傑と呼ばれながらほとんど史料がなかった香川葆晃について、その辞令や新潟での現地調査を踏まえて、四境戦争の前夜に長州藩の密偵として活躍したことを明らかにした。精力的な社会改革運動をおこなった島地黙雷の日記のデジタル化に着手し、吉田松陰の倒幕思想に大きな影響を与えた呉の僧宇都宮黙霖の残した膨大な手稿のデジタル化を完了した。