著者
鈴木 淳 小林 俊光
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.113, no.11, pp.844-850, 2010-11-20
参考文献数
16
被引用文献数
3

目的: 2009年におけるインターネット人口普及率は75.3%であり, 今後インターネット上での医療情報収集がますます進むと予想される. インターネット上には顔面神経麻痺に関するさまざまな情報が存在するが, それらを検討した報告はない. 今回, インターネット検索サイト (Google Japan, Yahoo! Japan, Google USA) にて「顔面神経麻痺」, 「facial palsy」「facial nerve paralysis」をキーワードに検索を行い, 上位50サイトについて検討を行った. 結果: 鍼灸院のサイトは日本語サイトの約40%と多数を占めた. 日本語サイトでは, 医師作成サイトや公共性の高いサイト (大学・学会・公共組織) の割合が英語サイトに比較し少なかった. 耳鼻咽喉科医以外が作成した日本語サイトでは, 中耳炎・耳下腺腫瘍・側頭骨腫瘍の記載率が少なかった. 医師作成サイトと鍼灸師作成サイトの比較では, 改善率, 改善時期, NET (nerve excitability test)・ENoG (Electroneuronography), ステロイド, 形成外科手術の各記載率について, 医師作成サイトが有意差をもって多かった. 結論: 十分な情報が記載された日本語サイトは少ない. 今後は公共性の高い組織から, 質の高い情報が発信されることが望まれる. 耳鼻咽喉科医は, インターネット上での情報提供により積極的に参加していくことが必要と考えられる.
著者
柴山 律子 須永 知子 芹川 宏二 鈴木 秀美 下田 祥由
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.890-893, 1989
被引用文献数
1

顕症梅毒の1例を報告し, 当教室における顕症梅毒について統計的考察を加えた。21才男子。陰部潰瘍を主訴として来院。ソープランドにおいて数回感染機会があつた。陰茎冠状溝に無痛性の潰瘍を2個認める。梅毒血清反応ではガラス板法16倍, TPHA 40倍, FTA-ABS陽性。組織所見では真皮の毛細血管増生, 血管内腔拡大を認め, 血管周囲にリンパ球様細胞の浸潤を認めた。電顕所見では, 真皮結合織中にスピロヘータとおもわれる糸くずようのものを認めた。バイシリン内服により, ほぼ2週間で色素沈着を残すのみとなつた。昭和53年∼63年3月までの当教室における梅毒患者の全症例数は45例であつた。そのうち顕症梅毒は29例, 潜伏梅毒は16例であつた。年令別症例数では10才∼70才代と幅広く広範囲に分布した。全体的な流れのなかでは昭和58年以降に急激な増加を認めた。
著者
鈴木博雄編
出版者
振学出版
巻号頁・発行日
1990
著者
鈴木 健司
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
2004

制度:新 ; 文部省報告番号:乙1893号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2004/4/27 ; 早大学位記番号:新3827
著者
秋坂 真史 田中 旨夫 鈴木 信
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.312-323, 1997
被引用文献数
1

日本最長寿男性において, 百寿達成に至るまでの長寿に関する背景因子および100歳以後の健康保持の要因について考察を加えるため, 平成8年10月に112歳になった本邦における最長寿男性に焦点を当て基礎・臨床さらに社会医学を含めた包括的アプローチによって, 百寿達成以後の12年間にわたって縦断的に検討した. 生活歴では, 貧農の生まれであったが自由奔放で闊達な青年期をおくり, 家族は妹一人 (92歳) 以外をすべて沖縄戦で失った. 85歳まで独居にて農業をし, 97歳時より次男夫婦と同居した. 86歳以後も散歩等の運動を続け, 常に健康に留意していた. 臨床医学的所見では, 心電図での一部変化を除き, 異常はほとんどみられなかった. 血液検査でも, 各パラメーター値の低下は比較的緩徐であった. ADLの年次推移は, 在宅であった108歳まではほとんど低下を示さなかったが, 入院を機に急激に劣化した. 100歳時の栄養調査では肉, 野菜あるいは豆腐等を中心にバランスよく摂取しており, 1日の摂取エネルギーは1,361kcalであった. 中高年時の性格特性として心疾患親和性行動パターンを調べると, 総得点でタイプAに属するが, そのプロフィールは典型的な沖縄百寿者のパターンを示した. 改訂版長谷川式簡易質問票による痴呆度評価は, 106歳時は正常範囲であったが3年後には「痴呆」の判定になった. ADLや精神機能など108歳時の入院を機会に急に低下した機能も多く, QOLあるいはADLに関連して自立を重視した立場から言えば, 長寿を目指す意味においても, 事情の許す限り在宅で家族と共に迎える老後の方が一般的には望ましいと考えられた. また男性であっても, 青壮年から老年期にかけての不適切な生活習慣を改善し, 正しい健康意識を保持し, 自立できる豊かなADLを維持するよう運動および食事習慣に留意することによって, 100歳を超える健康長寿も期待できることが示唆された.
著者
鈴木 俊明 才藤 栄一
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.187-192, 2000 (Released:2007-03-29)
参考文献数
22
被引用文献数
20 6

国際臨床神経学会による臨床神経生理検査のガイドラインのなかから,誘発筋電図(F波,H波)に関する項目を紹介した。誘発筋電図検査の検査条件,検査方法,筋電図波形分析に関する詳細とそれらの意味づけを把握することが大切であると言える。
著者
上地 広昭 竹中 晃二 鈴木 英樹
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.288-297, 2003-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
24
被引用文献数
7 4

本研究の目的は, 子ども用身体活動行動変容段階尺度および子ども用身体活動の恩恵・負担尺度を開発し, その尺度を用いて子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係を検討することである。研究Iでは, 小学4-6年生男子201名および女子200名を対象に, 子ども用身体活動行動変容段階尺度を開発し, その信頼性および妥当性を検討した。その結果, 子ども用身体活動行動変容段階尺度は, 高い信頼性および妥当性を示した。研究IIにおいて, 小学4-6年生男子213名および女子205名を対象に調査を行った。因子分析の結果, 子ども用身体活動の恩恵・負担尺度は9項目2因子構造 (「身体活動の恩恵」因子および「身体活動の負担」因子) であることが明らかになった。また, 子ども用身体活動の恩恵・負担尺度の信頼性および妥当性が確認された。研究IIIにおいては, 小学4-6年生男子202名および女子201名を対象に, 子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係を検討した。分散分析を行った結果, 身体活動の恩恵・負担尺度得点について, 身体活動の行動変容段階の主効果が認められた。不活動な子ども (無関心ステージ) は, 他の子どもに比べ, 身体活動の恩恵に対する知覚が弱く, 負担を強く知覚していた。標準得点を用いて, 身体活動の恩恵と負担の知覚の交差点 (恩恵の知覚が負担の知覚を上回るポイント) を検討した結果, 男子では「実行ステージ」, 女子では「維持ステージ」において認められた。本研究の結果から, 子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係の一部が示された。
著者
佐藤 雅幸 平田 大輔 野呂 進 鈴木 啓三
出版者
専修大学社会体育研究所
雑誌
専修大学社会体育研究所報 (ISSN:02884135)
巻号頁・発行日
no.55, pp.29-36, 2007

The purpose of the present study was to investigate the effects of athletic experience on concentration. The Test of Attentional and Interpersonal style (TAIS) was administered to twenty female university students without daily athletic experience and forty female university athletes involved in interpersonal ball sport such as tennis. Results indicated that university athletes scored significantly higher on BET and BIT in attentional-style subscale, INFP in control subscale, and CON, SES, P/O, EXE, PAE in interpersonal subscale, in comparison to university students. It was, thus, concluded that university athletes seemed to have haigher ability to accurately select and process many external stimuli than university students. In addition, it was also revealed that university athletes tended to be more extroverted and have higher self values in the interpersonal relationship compared to university students.
著者
鈴木 花菜 岩田 吉生
出版者
愛知教育大学特別支援教育講座・福祉講座
雑誌
障害者教育・福祉学研究 (ISSN:18833101)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.37-45, 2021-03

聴覚障害児を育てる保護者にとって、早期からの教育機関による支援は必要不可欠である。庄司ら(2011)の研究では、人員不足や教育相談体制の未整備、人事異動による専門性維持の困難が乳幼児教育相談の課題となっていることが報告されている。また、これらの保護者支援の困難さについて、下司(2013)は難聴幼児通園施設に関する調査を行っているが、聾学校幼稚部における保護者支援の困難さや、保護者支援に対する具体的な対応がまとめられている論文は少ない。そこで、本研究では、全国の聾学校乳幼児教育相談担当者に調査を依頼し、保護者への具体的な支援方法、困難さ、担当教員の専門性、今後の課題について整理し、幼稚部の充実した保護者支援について検討することを目的とした。その結果、聾学校の幼稚部(教育相談担当を含む)の教員は、聴覚障害児を持つ保護者における心理的な不安や子育てに対する悩みを理解し、様々な支援を行っていることが明らかにされた。また、聾学校と医療機関の連携を進める努力を重ねていることがわかった。聾学校の幼稚部の教員は、幼少期の聴覚障害児に対する多様な指導・支援だけでなく、保護者に対しても多様な対応を取っていくことが課題とされる。
著者
鈴木 幸彦 鈴木 香 安達 功武 工藤 孝志 目時 友美 中澤 満
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.101-107, 2018-01-15

要約 目的:眼球破裂症例の手術予後を報告する。 対象:過去10年間の眼球破裂28例29眼を,創の位置から角膜群(7眼),強角膜群(15眼),強膜群(7眼)に分類した。 方法:初回手術は創縫合のうえ,術者の判断で前房洗浄や硝子体手術を行う場合も,初回から眼球内容除去術を行う場合もあった。 結果:術後矯正視力が0.1以上/0.01〜0.09/指数弁以下はそれぞれ角膜群で14%/43%/43%,強角膜群で33%/20%/47%,強膜群で0%/0%/100%であり,いずれも不良であった。 結論:現在も眼球破裂症例の視力予後は不良であり,特に創が強膜後方に及ぶ場合は視力維持が困難で,今後の課題と考えられた。
著者
白 云哲 奥村 敏 常松 尚志 焦 其彬 小野 伸二 鈴木 さやか 黒谷 玲子 佐藤 元彦 南沢 享 石川 義弘
出版者
日本生理学会
雑誌
日本生理学会大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.180-180, 2008

Objective: Autonomic nervous activity is altered under microgravity. Cardiac response to autonomic regulation is mostly determined by &beta;-adrenergic receptors/cAMP signal that is regulated by adenylyl cyclase (AC). We thus examined the role of a major cardiac AC isoform, type 5 AC (AC5), in the autonomic regulation of the heart under microgravity induced by parabolic flights. Methods: We used transgenic mice with either disrupted (AC5KO) or overexpressed AC5 in the heart (AC5TG), and analyzed heart rate variability during parabolic flight. Results: The standard deviation of normal R-R intervals, a marker of total autonomic variability, was significantly greater under microgravity in AC5KO while no significant changes in WT and AC5TG. LF (low frequency)/HF (high frequency), a marker of sympathetic activity, became significantly lower under microgravity in WT and AC5TG while there was no such a decrease in AC5KO. Normalized HF, a marker of parasympathetic activity, became significantly greater in WT under microgravity, and became even greater in AC5TG, while no such increase in AC5KO. Conclusions: Putting together, changes in autonomic indexes in response to microgravity were augmented in AC5TG while attenuated in AC5KO, suggesting that AC5 plays a major role in determining the magnitude of cardiac responses to autonomic regulation under microgravity. <b>[J Physiol Sci. 2008;58 Suppl:S180]</b>
著者
鈴木 亨
出版者
跡見学園女子大学一般教育
雑誌
研究報告 (ISSN:09107320)
巻号頁・発行日
no.3, pp.29-36, 1987
著者
荒井 紀子 鈴木 真由子 綿引 伴子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.58, 2015

<br><br><br><br>【目的】<br>&nbsp; &nbsp;1980年代後半以降、学校の中でしか通用しない力を標準テスト等で測るのではなく、現実の生活の中で真に働く力を評価する方法論が米国を中心に模索されてきた。ウィギンス(Wiggins, G.)等により「真正の評価(Authentic assessment)」の概念が提示され、それ以降、「リアルな課題」に取り組ませるプロセスのなかで子どもを評価する試みが各国で施行されている。スウェーデンにおいても、2011年のシラバス改訂により、評価基準を明示化し、その到達に向けての学習の工夫が志向されている。本報告では、同国の家庭科の新シラバスにおける評価尺度を検討すると共に、評価方法として提示されている「真正の評価」の事例として、パフォーマンス評価をとりいれた学習事例を取り上げ、子どもの学習の実際と、学習構造の特徴について分析する。<br><br>【方法】<br>&nbsp;&nbsp; スウェーデンの2011年家庭科シラバスおよび関連文書、教師用解説書等について文献調査を行なった。また2014年10月に、ヨーテボリ市郊外の中学校において、「真正の評価」の方法論としてパフォーマンス評価を採用した授業を参観するとともに教師の面接調査を行った。加えて新シラバスおよび評価方法について、ヨーテボリ市、ストックホルム市およびウプサラ市の大学関係者と家庭科教師に、聴き取り調査を実施した。<br><br>【結果および考察】<br> &nbsp;&nbsp; スウェーデンでは、2011年に知識の獲得と定着、選択の自由の拡大、生徒の安全の確保の3点を促進する新教育法を制定し、新カリキュラムを導入した。大きな特徴として、学習の評価尺度をAからFまでの6段階(このうちA~Eが合格)で示し、評価を第6学年から開始することを定めるとともに、知識をより深く広く獲得するための方法として「真生の評価」の方法を提示している。家庭科については、2つのパフォーマンス評価の演題「持続可能なランチ」「タコスの夜」が開発され、それを活用することが推奨されている。<br> &nbsp;&nbsp; 今回参観した「持続可能なランチ」(9年生、6時間)の学習は、以下のような3段階構造をとっていた。1)「持続可能」をキーワードに、a.健康・栄養、b.価格や品質、c.環境への影響の3点(これらは生徒が生活の質について考えるうえで重要な家庭科シラバス全体を貫く観点)に配慮した献立を各自で考え、活動内容、道具・調理方法、時間行程を検討し計画を練る。(180分) 2)12名が調理実習者と観察者の6組のペアになり、実習者は自分で考えた献立のもとに、手順に沿って食材を調理し、料理を完成し、片付けまで全て1人で遂行する。観察者は終始そばで実習の様子を観察し、評価シートに結果を記入する。この役割は週毎に入れ替わる。(80分) 3)実習後、キーワードと3つの観点から自己の実習について省察し、観察者による評価シートも参考にしながら、改善点を考え自己評価を行う。(60分)<br>&nbsp;&nbsp; 全体的に、実習者の集中力と意欲の高さは際だっており、かつ楽しんで活動する様子が観察された。知識を理解しつつ、それをスキルに結びつけ、かつ試食という本番に向かう学習の構造であること、および本人の自由な発想が保証されていたことが、生徒の意欲ややりがいを刺激した要因と考えられる。また評価の視点が全員に通知され共有化されており、さらに、「健康」「経済」「環境」の3観点を目ざすことがどの程度できたかを生徒が省察的に自己評価することになっている。評価という行為が、生徒の学習の深化を促す契機となり得ているのは、こうした学習の構造によるところが大きいと考えられる。<br>&nbsp;&nbsp; なお、これらの授業が、実習時間の長さ、1クラスの人数の少なさ、機能的なシステムキッチンの整備などに支えられている点も無視できず、日本の家庭科の学習環境の問題がみえてくる。<br><br>&nbsp;&nbsp; パフォーマンス評価のもうひとつの演題「タコスの夜」の分析と、日本における「真生の評価」に関わる授業のさらなる開発が今後の課題である。<br><br>