著者
大森 博雄 浅井 孝浩 浅井 孝浩 松本 正 冨里 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.537, pp.37-44, 2002-01-02

移動通信において, 数十Mbpsの高速伝送を実現するためにはマルチパスフェージングによって生じる符号間干渉の影響を軽減する必要がある.筆者らは少ない演算量で良好な特性を達成する繰返し等化を用いた整合フィルタ近似型SC/MMSE等化器を提案してきた.本報告では遅延分散の大きな伝搬路において整合フィルタ近似型SC/MMSE等化器を用いた繰返し等化の有効性を確認するために様々な条件で計算機シミュレーションによる特性評価を行った.また, 遅延分散の大きな伝搬路において整合フィルタ近似型SC/MMSE等化器を用いた場合の効率的な等化手法について示し, 計算機シミュレーションによる特性評価を行い有効性を確認したので報告する.
著者
表 英毅 藤井 輝也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.389, pp.35-40, 2002-10-11
被引用文献数
10

移動通信において新サービスを創生させ得る有望な技術として、移動体システム内で閉じて利用できる高精度な移動体の位置検出技術がある。著者らは、MUSICアルゴリズムを用いて電波の到来方向を測定し、それに基づいて移動局の方向を推定する方法を提案した。本稿では、基地局で受信する複数の電波(パス)から先頭波を分離して受信し、移動局方向を高精度に推定する方法を提案する。そして提案法の推定精度を実際の伝搬環境を模擬できる時間・空間パスモデルを用いて評価する。
著者
表 英毅 藤井 輝也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.367, pp.143-149, 2001-10-12
被引用文献数
10

アダプティブアレイアンテナやダイバーシチ送信・受信等の空間処理を精度よく評価するためには時間・空間パスモデルが不可欠である。筆者らは、電波が移動局の周辺の全方向から一様に到来してくると仮定したClarkモデルを拡張した時間・空間パスモデルを提案した。本稿では、移動局周辺の散乱体円盤状に、離散的な反射点を複数設定することで構成する時間・空間パスモデルを提案する。提案したモデルが離散的反射点の数を変えることで様々な市街地での測定結果(伝搬遅延プロファイル、電波の到来角度プロファイル)をよく説明できることを示す。
著者
有本 隆彦 前川 聡 藤原 義久 小谷 学
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.736, pp.159-166, 2002-03-12

前腕皮膚表面上に16チャンネルの電極を4x4のアレイ状に配置し,薬指の等尺性収縮時における双極誘導表面筋電図の計測を行った.各チャンネルの信号が,複数の運動単位を信号源とする筋電位の時空間的な重ね合わせであるという仮定にもとづき,多チャンネルブラインドデコンボリューション法を適用した.その結果,複数の運動単位を推定した.推定された運動単位に対して,出力される際に通されるフィルタのインパルス応答や,発火間隔の分布を調べ,生理学的知見と整合的であることを確かめた.
著者
三輪 譲二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.470, pp.199-204, 2009-02-28
被引用文献数
1

本報告では、ユビキタス環境における漢字学習支援システムの運用評価結果について述べる。このシステムは、連合学習支援、手書き漢字入力を用いた辞書検索支援、漢字文章読解支援の3つの支援機能を、世界の漢字学習者に無料で公開している。このシステムは、Webベースのため、パソコンばかりでなく、iPhoneなどのユビキタス環境でも利用できる特色をもっている。また、連合漢字学習支援のページでは、約1年間の公開運用実験の結果、iPhoneやiPod Touchからの利用が約16%あり、ユビキタス環境での学習支援システムが益々重要になってきていることが分かった。
著者
金田 泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.134, pp.79-84, 2007-07-05
被引用文献数
1

RSVPやNSLPにちかいプロトコルによって端末からつたえられるQoS要求をコア網で集約してスケーラブルなQoS保証を実現する方式を設計・試作した.要求はポリシールーティングとアウトソース型のプロトコルによってポリシーサーバにつたえられる.ポリシーサーバが要求をもとにトラフィック量を予測してコアノードのキュー(WFQ)の帯域分割を制御する.このコアノードの制御の効果をL3スイッチGS4000にMMPPモデルにもとづくバースト性トラフィックをとおして評価した.その結果,大量の会話ビデオ・トラフィックとストリーミング・トラフィックとがあるときに,WFQにおける前者のウェイトを後者よりたかめれば,しかるべき条件のもとでは両者ともに満足させられることがわかった.
著者
秋水 和計 石井 健司 金田 茂 品川 準輝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.386, pp.1-4, 2003-10-17
被引用文献数
1

移動体通信網ではユーザや通信デバイスの移動に伴って、トラヒックの発生場所が時間と共に変わり、網内におけるトラビックの交流状況が変動する。我々はこの点に着目し、この変動に対してパス構成やノード機能配置を動的に最適化するための制御技術「Dynamic Network Topology Control」を検討した。本発表では本技術のフレームワークの提案と移動体通信トラヒックの分析手法、及びパス変更制御により想定されるコスト低減効果の評価手法について報告する。
著者
曽根 広哲 吉田 泰明 平手 勇宇 山名 早人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.93, pp.89-94, 2008-06-19
被引用文献数
2

検索エンジンはインターネットで情報を探す手段として欠くことができない.また,ユーザは検索エンジンの検索結果から得られる情報はテレビからの情報とほぼ同等の信頼性があると認知しているという調査報告がある.すなわち,検索エンジンのランキングを調べることによって,あるサイトが社会に与える影響力の一端を把握できると考えられる.本稿では,今やインターネット上の百科事典の代名詞ともなったウィキペディアが社会に与える影響力を調べることを目的として,日本語版ウィキペディアの検索エンジンにおけるランキング解析を行った.実験の結果,全記事のうち,上位10位以内にランキングされた記事はYahoo! JAPANとGoogleでは約9割,MSNでは約7割となった.また,Yahoo! JAPAN,MSNともに,ウィキペディアの新規記事は「はてなダイアリーキーワード」と比べ,最初から上位10位以内に現れる傾向が強く,上位のランキングを維持する傾向があることが分かった.以上のようにウィキペディアの影響力は大きいものであるということが実験結果から確認できた.
著者
倉谷 直彦 横田 昌彦 久芳 義治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.608, pp.25-30, 2002-01-18

ADS-B(放送型自動従属監視)に関して、諸外国で評価試験が行われている。大型機を含めた航空界全体としてADS-Bが導入されようとしている中で、特に我が国でのヘリコプタを含む小型機の運航支援への活用を中心に考察した。小型機の運航管理の現状について述べ、例としてドクターヘリの運航管理通信のニーズについて述べる。ADS-Bの一種であるGPSデータリンク・システムを開発し、2001年9月1日に東京で実施された防災訓練「ビッグ・レスキュー東京2001」にて、ヘリコプタ搭載の機上装置と病院に設置した地上局のデモを実施した。その結果、有効性が示された。最後に、将来に向けたADS-Bの活用提案を示す。
著者
北村 直人 川崎 順治 加藤 恭子 飯島 泰蔵
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.324, pp.7-12, 2003-09-18

人間は,1画素ごとには白黒の2値画像を見ても全体を眺めると,擬似濃淡画像として認識できる経験をしている.我々は今までに,外界・網膜・脳を通して階層的に行われ擬似濃淡画像として認識する視覚モデルとその等価近似法を構築し,各種変調画像の画質評価法を提案した.本論文の目的は,従来の等価近似法において,窓のサイズが変調方式によって異なる不便さを解決する.更に窓のサイズを見つけることが困難な変調方式の場合でも評価できるように,固定型等価近似法を提案することである.窓のサイズと最良近似項数を固定しパルス密度4分割法,組織的ディザ法,平均誤差最小法,単純2値化法,ランダムディザ法の主観的な優劣が近似度で評価でき,固定型等価近似法の有効性が示された.更に,固定型等価近似法による評価が視覚モデルによる方法や等価近似法と比較して,ほぼ同精度ではるかに短時間に高速計算ができることにより,画像や変調方式の数が増えても作業時間的により簡便な方法であることが明らかになった.
著者
川島 啓吾 橘 誠 山岸 順一 小林 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.496, pp.151-156, 2005-12-15

本論文では, 多空間上の確率分布(MSD)に基づくHMMを用いた音声の感情・発話様式の識別について検討している.MSD-HMMにより音声のスペクトル情報と基本周波数(F0)の同時モデル化を行い, 複数の話者の平静調音声で学習されたユニバーサルバックグラウンドモデル(UBM)を目標話者・スタイルの少量の文章によりモデル適応し, 話者及びスタイルの同時適応を行ったモデルを用いて識別を行っている.まずMSD-HMMを用いて特徴量にF0を含めることで識別率が改善することを示し, 次に, 適応時の初期モデルとしてUBMを用いる場合と, 目標話者の読上げ音声から作成した話者依存モデルを使用する場合の比較を行い, UBMを用いて話者とスタイルの同時適応を行った場合においても, 話者依存モデルと同等の性能が得られることを示す.最後に, ナレーション経験のない話者の音声を用いた評価実験を行った結果を示す.
著者
結城 昭正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.653, pp.5-8, 2005-02-03

24th IDRC/IMID'04のAPV&3Dセッションは、8月25日の午後に約60名の聴衆を集め行なわれた。このセッションでは6件の論文が発表され、内4件は画像データ処理によるコントラストなどの画質の改善に関するものであり、2件が3D関連であった。3D関連では、他のセッションでこれらの他に4件が発表されており、合計6件の発表が行なわれた。
著者
永沼 宙 徳田 功 木村 美和子 今川 博 榊原 健一 田山 二朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.399, pp.5-10, 2007-12-12
参考文献数
6

声帯麻痺による音声障害は声帯の複雑な非線形振動に起因しており,病態との関連については未解明な問題が多い.声帯数理モデルの異常振動解析による音声障害の理解は,音声外科手術に際しても重要な知見を与える可能性がある.声帯モデル研究では,単純な二質量モデルから複雑な多質量モデルに至るまで様々のモデルが存在するが,これまでは,声帯の標準的かつ定性的な性質に着目することが主流であり,実際の声帯計測データの個々の定量的性質を反映したモデル化を目指した例は0少ない.本研究では,高速デジタル撮影法を用いて臨床的に計測された声帯の異常振動データに対して,その定量的性質を実現するために,数理モデルのパラメータ推定を行う.数理モデルには非対称な二質量モデルを用い,声門下圧,左右の声帯張力,声門開口面積などのパラメータを推定する.外科手術前後のデータを用いることにより,手術効果がパラメータの推定結果に反映されているかを判定する.これによって,数理モデルによる音声外科手術のシミュレータが構築可能かを検討する.
著者
赤尾 慎吾 佐久間 正典 小針 健太郎 山本 祐太朗 野口 和洋 中曽 教尊 辻 俊宏 山中 一司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.212, pp.81-86, 2008-09-18

安全・安心のために、ユビキタスな多種類ガス分析装置の要求がある。多種類のガス検出手法として、ガス成分の時間分離を原理としたガスクロマトグラフ(GC)が多く使用されているが、キャリアガス等のユーティリティが必要でかつ装置が大型であることから、ガスをサンプリングして分析室内での使用を余儀なくされてきた。我々は、小型で室温動作可能な球状弾性表面波(SAW)センサを開発してきた。SAWを球の表面に特定の条件で励振させることにより、無回折な自然な平行ビームとして多重周回させる事で長距離伝搬を可能にした。このため、音速の変化や強度の減衰率が超高感度で計測できる。この技術をGCに応用することで、小型で、高感度な多種類ガスセンサを提案する。
著者
大岩 政基 南 俊輔 辻 健一郎 小野寺 紀明 猿渡 正俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.93, pp.31-36, 2009-06-12

時間軸Talbot効果(TTE)を用いた全光クロック抽出法は,OOK(On-off keying)変調された信号光に伝送速度で定まる特定の1次の波長分散を与えるだけで光クロックパルスが抽出できる.しかし,本方法は信号光に{0}符号連続が生じると,抽出光パルス列に長周期の振幅変動が生じる難点がある.一方,能動モード同期を利用した全光クロック抽出法として,SOAファイバリングレーザ(SOA-FRL)への光注入法が報告されている.この方法は,ファイバ共振器中に光遅延回路を挿入することにより任意のビットレートに適用可能となる利点があるが,SOAの変調速度制限のため,出力パルス列に短周期のパターン効果が生じる欠点がある.本報告では,上記の2つの方法を組み合わせることで互いの欠点を補償した新規の全光クロック抽出法を提案し,その動作特性を評価する.
著者
大岩 政基 南 俊輔 辻 健一郎 小野寺 紀明 猿渡 正俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.92, pp.31-36, 2009-06-12

時間軸Talbot効果(TTE)を用いた全光クロック抽出法は,OOK(On-off keying)変調された信号光に伝送速度で定まる特定の1次の波長分散を与えるだけで光クロックパルスが抽出できる.しかし,本方法は信号光に{0}符号連続が生じると,抽出光パルス列に長周期の振幅変動が生じる難点がある.一方,能動モード同期を利用した全光クロック抽出法として,SOAファイバリングレーザ(SOA-FRL)への光注入法が報告されている.この方法は,ファイバ共振器中に光遅延回路を挿入することにより任意のビットレートに適用可能となる利点があるが,SOAの変調速度制限のため,出力パルス列に短周期のパターン効果が生じる欠点がある.本報告では,上記の2つの方法を組み合わせることで互いの欠点を補償した新規の全光クロック抽出法を提案し,その動作特性を評価する.
著者
吉田 秀史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.653, pp.9-12, 2005-02-03

2004年8月23日から27日に開催されたIDRC/IMID国際会議における液晶ディスプレイ関連の発表について紹介する。広視野角化技術、高速応答化技術、高精細化技術、低消費電力化技術、半透過技術など多くの新技術が報告された。
著者
山本 拓弥 久保 満 河田 佳樹 仁木 登 大松 広伸 金子 昌弘 柿沼 龍太郎 森山 紀之 江口 研二 森 清志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.576, pp.77-82, 2003-01-16
被引用文献数
2

我が国の部位別がん死亡率の第一位は肺がんであるため,その死亡率減少を目的とした肺がんCT検診に大きな関心が寄せられている.これは同一被検者の撮影日時が異なる2つのCT画像を用いて比較読影を行い,経過観察することにより早期肺がんの診断をしている.この問題点は,読影の準備と大量の画像を読影することが,専門医に大きな負担となることである.この問題点を解決するため,同一被検者の複時相間の画像データを検索し,対応する画像同士の体軸方向の位置を合わせる処理が必要となる.本研究では集検用CT画像データを用いて,肺容量の経時変化の解析を行い,その結果に基づいて画像位置合わせアルゴリズムを作成,有効性を示す.
著者
大倉 昭人 川上 博 井原 武 三浦 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.274, pp.31-34, 2004-08-26

次世代移動体通信網としてIPネットワークの検討が進んでいる。IPネットワークでは様々なトラヒックの品質要求に応じたQoS制御が必要であるが、移動体通信網は花火など端末集中による輻輳や、地震など災害地への呼集中による輻輳の影響を受けやすい。本研究ではIPセルラ網に向けたロバストなQoS制御方式に関し、トラヒック異常検出に基づく予測制御と、線形最適化を応用したマルチパス制御を提案し、シミュレーション評価により方式の有効性と適応範囲を明らかにした。
著者
能登 一二三 山内 和久 石坂 哲 濱松 美博 中山 正敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.12, pp.57-62, 2006-04-13

通信の高度化に伴い増幅器の低歪化,高効率化が求められている.両立する一つの方法としてダイオードを用いた簡易なプリディストーション型のリニアライザがある.ダイオードを用いたリニアライザは既に報告されているが,そのAM-AM特性は単調増加,もしくは単調増加であった.そのためゲインエクスパンジョンをもつAB級増幅器などに適用するとある電力範囲ではむしろAM-AM特性を悪化させ十分な歪み補償効果が得られないという問題があった.これを解決するために今回,通過量がいったん減少し,その後増加するAM-AM特性を有するアンチパラレル型直列ダイオードリニアライザを提案する.今回,解析的にその動作原理を示し,歪み補償の効果を実証する.