著者
加藤 愛美 福留 奈美
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.32, 2021

<p>【目的】明治時代以降、西洋文化のひとつとして伝来したイタリア料理は、現在、外食だけでなく中食、家庭内食への浸透が進む。本研究は、外来の食文化の受容と普及のプロセスをとらえる研究の一環として、イタリア料理のパスタに着目し、日本の現代食生活において身近に利用されるパスタの種類と調理法の実態をとらえることを目的とする。</p><p>【方法】首都圏の小売店の販売状況を調査し、取り扱い上位のパスタの種類を特定した。また、家庭内食への影響や実態を反映する食情報のひとつとして、NHK『きょうの料理』アーカイブスに収録されたイタリア料理の中のパスタ料理と、レシピサービス『クックパッド』でパスタの種類別に検索した人気上位50品のパスタ料理を抽出し、使用食材とソース分類について集計・分析した。</p><p>【結果】大型スーパーから都市型の小規模スーパー、輸入食品を多く取り扱う酒類量販店等計20店舗の内、11店舗以上で販売されるパスタは12種類あった(2021年5月現在)。NHK『きょうの料理』のイタリア料理レシピ336品中にパスタ料理は95品あり1/3弱を占めた。『クックパッド』のパスタ料理レシピ(パスタ16種類、計800品)において、ニンニク、トマトが4割前後のレシピで使用されているのに対し、和風食材・調味料の利用はきのこ類と醤油の利用が1割前後あるものの、ネギ、海苔、大葉、明太子・たらこ等は3%前後の使用率だった。ソース分類については、マカロニ等のショートパスタでマヨネーズによるサラダの利用が、カッペリーニ等細めのロングパスタでトマトのソースが、フェットチーネやラザニア等いくつかの種類でトマトとクリームの両方を使うソースの利用が特徴的にみられた。</p>
著者
石澤 恵美子 坂本 恵
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.167, 2006

【目的】女性の社会進出と核家族化により食の外部化が進み、家庭の味や食文化の伝承が難しくなっている。現代の食環境で成長してきた若者たちが、どのような料理を受け継ぎ、次世代へ伝えたいと考えているのかを目的として、大学生を対象に調査を行ったので報告する。<br>【方法】調査対象者は本学管理栄養士課程の1年生118名とし、平成18年4月から5月に実施した。内容は次世代に伝えたい料理2品を選び料理を作成し、材料・調理方法・出来上がりの盛り付け図(写真可)を提出してもらい、併せて作成時の様子や料理する時に大切なことなどについて自由に記入してもらった。<br>【結果】作成した料理では、肉じゃが8.5%、ハンバーグ3.8%、餃子3.0%、オムライス3.0%、ロールキャベツ2.1%の順であった。また、特徴としてエスカロップ、くるみ餅、ほうろく焼きなどの地域性に富んだ料理も作られていた。調理するときに指導を受けながら作ったの回答は72.0%であった。指導は母親から受けたが64.4%と圧倒的に多く、次いで祖母5.1%、父3.4%の順であった。指導を受けながら一緒に調理をしたのは35.6%、しなかったの回答は33.1%であった。一緒に調理をしなかった者は、TVで見たのを自分流にアレンジした、電話で指導を受けた、料理本を参考にした等の回答が多かった。今回作成した時に一番大変だったことについては、味の再現(味付け)、材料・調味料の計量、じゃがいもの皮剥き等が多かった。調理する時に大切なことは、食べる側のことを考えて作る、衛生面に気をつける、心を込め丁寧に作るの回答が多かった。料理を作成した感想は、母が簡単に作っている味と同じにするのは難しいと思った。母と一緒に料理ができて楽しかった。大変ではあったが、少しでも母の味を覚えられてよかったなどであった。
著者
荒田 玲子 田中 景子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.14, pp.76, 2002

海藻由来のアクアミネラルは、無味、無臭で、ほとんどの調理加工品に常法で手軽に添加することが出来る天然ミネラル素材である。また、現代日本人に不足しがちなカルシウムとマグネシウムを同時に、その上安全に摂取できるミネラルでもある。また、ミネラルの強化だけでなくチョコレートや、天ぷら衣、パスタ類のおいしさの向上や調製を容易にすることを確認した。その中でチョコレートにおける添加区の優位性を確認した。特に、シード剤を使用しない手作りチョコレート菓子の調製時の調温(テンパリング)が容易であり、カカオ脂の結晶状態も優れている。官能検査においても、その口溶けの良さ、なめらかさ、好みにおいて添加区の方が評価が高かった。
著者
冨永 美穂子 石見 百江 久木野 睦子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】長崎県には県内外に認知されているちゃんぽん,皿うどんをはじめ,五島うどん,島原そうめん,対州そば(対馬),甘藷を原料とする麺を使用した料理「ろくべえ(六兵衛)」(島原半島,対馬)など多様な麺・麺料理が存在する.本研究においては,これら麺・麺料理を地域の食文化として次世代に伝え継ぐことを目的に,文献,聞き書き調査,製造体験等から得られた情報を中心に麺の製造方法を含めて,麺・麺料理利用における地域特性,類似性・相違性,家庭料理としての利用状況などを把握することとした. 【方法】長崎県における麺・麺料理に関して郷土料理,郷土史に関する文献等を参考に特徴的な麺・麺料理の由来,製造方法等に関する情報を収集した.平成25,26年度にかけて長崎市,対馬市,壱岐市,雲仙市,新上五島町において現地居住歴35年以上の方20名(居住歴平均:70年)を対象に家庭料理に関する聞き書き調査を行い,昭和30~40年代当時の麺の利用に関する内容をピックアップした. 【結果】五島うどん,島原そうめんはいずれも手延べ麺であり,麺の太さが異なるのみでその製造法は同じであるが,伝承ルートは異なると考えられている.手延べ麺を釜(鍋)の中で湯炊きすることが両地域で共通して地獄炊きと呼ばれている.甘藷を原料にした麺は対馬,島原半島で共通してろくべえと呼ばれるが,麺の原料となる甘藷の加工方法が異なっている.聞き書き調査において,代表的な郷土の鍋料理の締めにそうめんが食されることが壱岐(ひきとおし),対馬(いりやき)で共通していたが,壱岐地域では県外製造のそうめんが使用されていた.昭和40年代前後,麺料理はハレの食事・行事食の中で利用されていたと考えられ,日常食としてはほとんど話題に上らなかった.
著者
大野 智子 山田 節子 三森 一司 髙山 裕子 熊谷 昌則 髙橋 徹 逸見 洋子 駒場 千佳子 長沼 誠子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】日本調理科学会特別研究平成24~25年度『次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理』の聞き書き調査を通して,秋田県における次世代に伝えるべき家庭料理を析出すると共に、その地域特性を明らかにすることを目的とした。<br>【方法】調査地域は,行政区分に準じた鹿角,北秋田,山本,秋田,由利,仙北,平鹿,雄勝の8地域とし,昭和35~45年頃までに郷土料理として定着した次世代に伝え継ぎたい家庭料理の聞き書き調査を実施した。調査対象者は,当時の調理担当者である年代の19名とした。聞き書きにより得られた料理を地域区分に従って,ごはんもの,そば・うどん他麺類,おかず,汁もの・鍋もの,漬物,おやつ・お茶うけ,正月(年越し)料理/祭り・行事の料理の項目に分類した。<br>【結果】全体として得られた料理は110(ごはんもの7,おかず37,汁もの・鍋もの17,漬物13,おやつ19,行事の料理17)であった。全地域において挙げられた料理は,日常食の山菜料理,かやき料理であった。県の花として制定されているふきのとうを始め春の山菜を利用した保存食や,季節の魚や山菜等を合わせて煮た「かやき(貝焼き)」は,山と海の幸豊かな秋田県の食の特徴を表しているものとも言える。漁業が盛んな山本地域では,ハタハタに食塩を加え長期間発酵させた「しょっつる」,乾燥したエゴノリを煮溶かし冷やし固めた「えご」等,魚や海藻を主とした料理が並んだ。年神に供えた鏡餅を夏季まで保存し,長寿を祈願して6月1日に食べる「凍み餅(歯固め餅)」が,雄勝地域ではハレ食として食されていた。また,豊富な米と雪深い秋田の象徴とも言える「いぶりがっこ」,「ふかしなす漬け」等の発酵食が日常食に挙げられた。
著者
小谷 スミ子 今井 友里子 山口 智子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

【目的】日本農林規格によると、パン粉は「小麦粉またはこれに穀粉類を加えたものを主原料とし、これにイーストを加えたものまたはこれらに食塩、野菜及びその加工品、砂糖類、食用油脂、乳製品等を加えたものを練り合わせ、発酵させたものを焙焼等の加熱をした後、粉砕し、乾燥したものまたはしないもの」であり、市販パン粉の原材料および組成はさまざまである。パン粉を使ったフライのおいしさは、サクサクとした食感によるところが大きい。本研究では、揚げパン粉のサクサク感を破断強度測定から得られた破断曲線の微分データを用いて数値化することを試みた。また官能評価との関連も検討した。【方法】試料は市販の米パン粉(生8種、乾燥4種)と小麦パン粉(生4種、乾燥4種)を用いた。吸油率は全国パン粉工業協同連合会による方法で、色調は色彩色差計CR-200b(ミノルタカメラ(株))で測定した。破断強度はクリープメーターRE-3305((株)山電)で測定し、解析は破断強度解析Windows Ver.2.0(BAS-3305(W))によった。さらに、官能評価により特性を調べた。【結果】180℃で2分間揚げたパン粉のサクサク感を次の計算式で求めた。微分データ計算値=√Σ(Xi^2*n) 但し、Xi:破断曲線から得られた各微分値(gf/%)、n:各微分値の測定開始から終了までの集計結果(個)。得られた微分データ計算値は、米パン粉の場合670~1200(gf/%)の範囲に分布し、生パン粉でも乾燥パン粉でも製品により大きく異なった。一方、小麦パン粉は620~760(gf/%)の範囲に分布し、いずれの製品も近い値が得られた。微分データ計算値の異なるパン粉の官能評価では関連性が認められた。
著者
栗 彩子 森 美紗希 宮内 莉華 谷口(山田) 亜樹子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】カレーはインドで生まれ、明治時代に日本に入ってきたと言われている。今日では日本の国民食とまで言われるようになり、各地域の名産品やその土地で取れる食材を使ったいろいろなカレーが食べられている。さらに近年、健康志向の高まりにより、カレーの栄養価値が見直され、その第3次機能に強い関心が寄せられている。しかしながら、カレーの利用方法といえば「カレーライス」というように、そのバリエーションには限りがあり、カレーに含まれるスパイスの種類や栄養価値もあまり知られていないのが現状である。<br />そこで演者らは、カレーの基礎特性を明らかにし、健康効果・効能につて考え、さらに地場産の食材を用いた、簡単においしくできる新たなカレーレシピの考案を試みることとした。<br /><br />【方法】文献調査から、カレーの基礎特性を明らかにし、どのような健康効果・効能をもたらすのかを検討した。 <br />新規料理については、市販カレー粉、神奈川県産のキャベツ、しらす、大豆、雑穀を用いて新たなカレー料理を考案し、調理した。また、栄養計算を行った。<br /><br />【結果】<br />(1)カレーの基礎特性<br />文献調査より、カレーには30種類以上の様々なパイスが存在することがわかった。中でも代表的なものとして、コリアンダー、クミン、フェヌグリーク、ターメリック、オレガノ、ペッパー、フェネル、ジンジャー、オニオン、カルダモンなど10種類のスパイスがカレーに用いられている。また、これらのスパイスについてさらに調査した結果、漢方薬として使われていたものが多く、肝臓・胃腸の働きを良くする、せき止め、疲労回復、殺菌作用、下痢止め、風邪・肥満・二日酔い・冷え性・肩凝り予防など様々な健康効果があることがわかった。<br />(2)新規カレーレシピの紹介<br />神奈川県産の食材を用いてカレー春雨、 カレー鍋、カレー雑穀リゾット、大豆カレーの4つのレシピを考案し調理した。
著者
湯川 夏子 前田 佐江子 明神 千穂 平川 美奈子 寺田 弘美 村山 由美 久保 陽子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】料理活動は対象者の認知症の行動・心理症状(BPSD)の緩和や生活の質(QOL)の向上など様々な療法的効果が期待できる。我々はこれを「料理療法」として提唱し、実践的研究を行ってきた<sup>1)</sup>。<br />本研究の目的は、高齢者にとって懐かしい「粉もん」(小麦粉)メニューを開発し、効果を検証することである。今回は軽度認知障害(MCI)および軽度の認知症高齢者を対象とした実践結果を報告する。<br />【方法】2016年年7月~12月、有料老人ホーム一般居室入居者を対象に「おやつの会」を月1回、合計6回実施した。参加者は1回7-9名、スタッフは3-5名であった。各回約2週間前に参加者3名スタッフ2名で試作した。介入前後に認知症程度をCDRと「物忘れ相談プログラム」、QOL評価を高齢者用多元観察尺度(MOSES)およびPGCモラールスケールにて評価した。スタッフにより各回の全体評価(支援方法等)に加え観察調査を行った。京都教育大学研究倫理委員会の承認を受け実施した。<br />【結果】事前の聞き取りより、洋菓子を取り上げ、試作時の参加者からの提案を加味したレシピを作成した。初回は準備や支援方法に関して全体評価が低かったが2回目以降高評価であった。参加者への効果では、継続参加した7名中5名に認知症程度の改善がみられた。特に試作も含め全回参加した1名はMCIから健康な状態に回復し、MOSESによるQOLの向上、スタッフや参加者とのコミュニケーションの増加、表情の変化がみられた。他4名はMOSESや観察評価が向上し、他のアクティビティへの参加も増加した。また自室における料理回数が増加した参加者もいるなど日常生活の質の向上にも効果が見られた。<br /><sup>1)</sup> 湯川, 前田, 明神:認知症ケアと予防に役立つ料理療法, クリエイツかもがわ (2014).
著者
高橋 洋子 佐藤 恵美子 荒井 冨佐子 村山 篤子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.14, pp.52, 2002

2002年4月、新潟(N:n=115)と東京(T:n=128)で大学生にアンケートを行った結果、サトイモについて以下のこと判明した。(1)嗜好:N&middot;Tともに、「かなり好き」と「どちらともいえない」が約30&sim;35%で伯仲。(2)摂食頻度:N&middot;Tともに、「月1&sim;2回」が約50%。(3)「季節によって、食べる頻度に差がある」のは、Nで37.4%、Tで17.2%。実家で芋類を栽培しているのが、Nで34.8%、Tでは7.0%であったことを反映していると考えられた。(4)サトイモ料理について、顕著な地域差がみられた。N&middot;Tともに煮付け類が80%を超えたものの、Nでは郷土料理の「のっぺ」73.9%、「のっぺい汁」「みそ汁」「おでん」の3品目が30%代で続くのに対し、Tで30%を超えていた品目は、「けんちん汁」66.4%と「豚汁」47.7%のみであった。
著者
川村 昭子 中村 喜代美 新澤 祥恵
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.26, 2014

<b>【目的】</b>日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の基礎調査として、地域的差違等を把握するため、文献に掲載されている料理・食品について検討した。<b>【方法】</b>『聞き書石川の食事』における地域区分(金沢、白山麓、加賀、河北、能登)を参考に、『金沢・加賀・能登四季のふるさと料理』等により、地域、季節により分類した。<b>【結果】</b>1)春には、金沢で押しずし、ごり料理、白山麓ではいわな料理、加賀でからしな、河北ではたにし料理、能登ではいさざ、ぼら料理があり、県全域で出現するものとしてはえびす、いわしの団子汁、いわしのぬた、山菜料理などがあげられた。 2)夏には、金沢でどじょうのかば焼き、いかの鉄砲焼き、きゅうりのあんかけが、白山麓であゆ料理、河北であずき貝、能登でとびうお(あご)料理、海ぞうめん、あじべっとの馴ずし、からもんがあり、県全域ではこぞくら、たくあんのふるさと煮、てんばな、巻きぶり、いなだがあげられた。 3)秋には、金沢でれんこん料理、さつまいも料理が、白山麓でこけ料理、堅豆腐料理ねんぐわじ、加賀では柿の葉ずし、鴨料理、しいな、きしずが、能登ではいしり料理、ふぶきだおれ、すいぜんが、県全域では大根菜めし、いとこ汁、甘えびの具足煮があげられた。 4)冬では、金沢であまさぎの昆布巻き、かわぎすが、金沢・河北で寒ぶな料理、加賀ではたはたの味噌和え、にしんなすび、干しあゆの昆布巻き、能登であいまぜ、がんず和え、さざえべし、べか鍋が、県全域ではかぶら・大根ずし、こんかいわし、ぶり・たら・かに料理があげられた。 5)車麩の卵とじ、さわらのじぶ煮などは季節を問わず食されていた。
著者
三浦 加代子 橘 ゆかり 青山 佐喜子 川原﨑 淑子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

【<b>目的</b>】平成21・22年度日本調理科学会特別研究として実施された「行事食」の調査結果のうち、平成22年度の本大会では、年末年始の現状を親子間の伝承の観点から、また、平成23年度は年中行事の認知・経験を世代間比較し、行事と行事食の現状と世代間の伝承について報告した。さらに本年度は通過儀礼とその食事の認知・経験を世代間比較し、世代間の伝承の現状を明らかにすることを目的とした。<br>【<b>方法</b>】平成21・22年度日本調理科学会特別研究の全国統一様式の調査用紙を用いた。対象は和歌山県に10年以上在住している大学生・短大生とその親、また和歌山県福祉保健部、教育委員会ならびに関係機関の協力を得、食生活改善推進協議会会員を中心に食育関係団体会員、地域の研修会等に参加した市民とした。若年層(20歳未満・20歳代)182名:Y群、中年層(40・50歳代)240名:M群、高齢者層(60歳以上)266名:O群に分けて分析し、SPSS(Ver.18)で&chi;<sup>2</sup>検定を行った。<br>【<b>結果と考察</b>】三世代とも認知度の高い通過儀礼(90%以上)は誕生日、七五三、成人式であり、特に若年層(Y群)の認知度が低い通過儀礼(50%以下)はお七夜、百日祝いであった。経験では、三世代とも高かったのは誕生日であった。認知・経験ともに誕生日と七五三以外の通過儀礼には世代間の有意な差が認められた。通過儀礼の食事として、三世代とも高い喫食経験があるのは誕生日のケーキで、行事の認知と経験だけでなく、世代を超えて定着していることがうかがえた。一方、赤飯・小豆飯、紅白餅、お頭付き魚、精進料理等の喫食経験は、世代間の伝承がなされていないことがうかがえた。特に成人式や長寿の祝いの紅白餅・紅白饅頭、法事の精進料理は三世代とも喫食経験が低かった。
著者
三木 章江 後藤 月江 渡邊 幾子 植田 和美
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】我々は、徳島県海陽町鞆浦漁業協同組合との共同研究に取り組んでおり、鞆浦漁協の名物である大敷網漁(定置網)で水揚げされる未利用魚の有効活用を検討してきた。本研究では、鞆浦漁協における大敷網漁で水揚げされたシイラ・クロサギの調理および加工適性から活用方法を検討し、未利用資源の有効な活用を図ることを目的とした。<br />【方法】シイラとクロサギを試料とし、調理・加工特性を考慮して活用方法の検討を行った。シイラは様々な形態や味付けで活用可能であるというこれまでの結果をベースに、すり身としてアイスクリーム、ほぐし身にしてパイ、切り身を使った料理、そして無塩干物のバーガーへの活用を検討した。また、クロサギは魚臭さの軽減を目的として、ドーナツ、フィッシュカツ風フライ、ボーロへの活用を検討した。各試作品については、本学および鞆浦漁協で開催された「とれとれ市」において官能評価を実施し、総合的な品質評価とした。<br />【結果】官能評価の結果より、シイラは淡泊な味であるため「さかなパイ」、「おさかなアイス」の菓子にも活用が可能であることが示唆された。シイラの切り身を利用した料理では「ロールキャベツ」の評価が高く、シイラの無塩干物を使用した「フィッシュバーガー」も好評であった。また、クロサギの活用では、牛乳に浸漬することで風味や食感が向上し「ドーナツ」への活用の可能性が示唆された。「おさかなボーロ」においては、香りの強いラム酒を添加することで魚臭さが軽減され、高評価に繋がった。「フィッシュカツ風フライ」ではカレー粉の使用が風味の改善に寄与していた。未利用資源を有効活用するためには、検討したシイラ・クロサギの活用方法を広く発信することが重要であると考える。
著者
川口 真規子 山中 裕佳子 土井 裕司
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.39, 2008

<BR>【目的】<BR> 民間研究所による昨年のアンケート調査結果では、日本人の9割以上が週に1回以上麺類を食し、麺類が好きだと回答した人は99.3%にものぼる。本研究では、好きな麺類第2位である『うどん』のだしに含まれるうま味などの成分および麺の上に盛られる具材の地域差を調査し、日本の食文化の東西比較を目的とした。<BR>【方法】<BR> 関西地方を中心に、日本各地のうどん屋および食料品店よりうどんだしを収集した。だし中グルタミン酸(Glu)量はヤマサL-Glu測定キットを用いて定量した。核酸系うま味成分であるグアニル酸(GMP)とイノシン酸(IMP)はHPLCにより定量した。塩分濃度は電気伝導度計を用い、糖濃度はフェノール-硫酸法により定量を行った。さらに、文献及びうどん店HPに掲載されている写真をもとにうどんの具材の種類を調査した。<BR>【結果と考察】<BR> だし中Glu量は301~9,510mg/L、GMP+IMP量は33.8~483mg/Lの範囲にあった。うどんだし中のGlu量およびGMP+IMP量は各試料によって大きな差があり、旨味調味料の添加の有無によるものと推察された。糖濃度ならびに塩分濃度には地域による著しい差は認められなかった。具材調査の結果では、京都では京野菜や細かく刻んだ薄あげが、大阪では薄あげ(刻んでいない)や青ねぎが、関東では肉や白ねぎが多く使われていた。また香川ではレモンやすだちといった柑橘類が使用されていた。
著者
田原 美和 森山 克子 金城 須美子 東盛 キヨ子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.200, 2010

【<B>目的</B>】沖縄の祖先祭祀は、中国の流れを汲むものがあり、祭祀の供物や法要料理にも魚肉類を用いるなど精進料理とは異なる特徴がある。今回、「調理文化の地域性と調理科学:行事食」調査の中間報告として、沖縄の祖先祭祀の中でも中国との関連性のある清明祭、および盆行事に焦点をあて、その認知状況、供物の種類や喫食状況等について世代間の差異、伝統の継承について検討したので紹介する。<BR>【<B>方法</B>】沖縄県内在住の学生および親世代・その他を対象に、平成21年12月から平成22年4月にかけて質問紙調査ならびに聞取り調査を実施した。なお、本報での調査対象者は学生77名、親世代・その他92名の合計169名であった。<BR>【<B>結果</B>】沖縄の清明祭は旧暦の三月(清明節)、盆行事は旧暦の七月十三日から十五日まで三日間行われる代表的な祖先祭祀である。いずれの世代もその認知度は約9割と高いが、実際に行事を経験した事があると回答した者の割合はやや低くなった。主な供物は、乾肴と餅の重箱料理である。乾肴は豚三枚肉、昆布、ごぼう等の煮染め、揚豆腐、田芋のから揚げ、魚天ぷら、かまぼこ等、伝統的な料理形態が継承されている。調理状況等についてみると、以前は手作りであったが、現在はスーパー等で手軽に入手出来るので、購入すると回答した割合が高くなった。喫食状況は、高齢層ではほぼ全員が毎年食べると回答しているが、若年層ではやや低い。仏前には伝統的な重箱料理を供えながらも、若年層の嗜好の変化に対応し、オードブルなどを購入し喫食している。祭祀の際に喫食する料理の種類は多様化しても、供物としての重箱料理は今後も継承されていくものと推察する。
著者
石川 伸一 海野 玖仁湖 猿舘 小夏 小泉 玲子 住 正宏
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】分類することは、概念の整理や定義の確立に有効であり、調理の分野でも、食材、調理法、各国料理などを指標に、料理の分類が行われている。私たちは、①料理レベル、②食材・食品レベルおよび③組織・分子レベルの三段階から料理構造をモデル化し、エルヴェ・ティスが提唱した「食材の状態」と「分子活動の状態」の二つの要素に基づいた物理化学的な記号を使った「式」を用いて料理を表現することを目標にしている。この料理構造に基づいた「料理の式」によって、料理をこれまでにはない視点の新しい分類法で確立することが本研究の目的であり、本発表では①料理レベルでの料理の式化および分類について報告する。<br>【方法】NHKきょうの料理100選に取り上げられている料理をレシピに基づいて、エルヴェ・ティスの提唱した「食材の状態」(気体:G、液体:W、油脂:O、固体:S)と「分子活動の状態」(分散:/、併存:+、包合:&sub;、重層:&sigma;)の2つの要素で式化し、それらの比較およびクラスター分析等を行った。<br>【結果】式を作成した結果、食材の要素は、Sが最も多く使用されており、次いでWであった。また、+の状態構造を持つ料理が最も多く、次いで/が多い結果となった。従来の主食、主菜、副菜の分類ごとに式の特徴をみると、主食中に&sigma;の出現率が高く、副菜中には/が多く観察された。階層クラスター分析の樹形図作成の結果、大きく三つに分類した場合、Oの要素を含む長い式のグループ、Wを含み主に/と+で構成されるグループ、それ以外のグループに分かれる特徴が見られた。今後、より物理化学的な料理構造の特徴に基づいた分類を行うことによって、料理が持つこれまでの固定観念に縛られることなく、食品や料理の科学的体系化に役立つことが期待される。
著者
冨岡 典子 柳 進 穴沢 達彦 木根 正一 久保 由香子 中川 忠彦
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.152, 2006

[目的]前報で、『万葉集』に「水葱乃煮物」と詠われたミズアオイは宮廷直轄の園圃で植栽されるなど、古代においては食材としてかなり利用されていたことを資史料より報告した。本報では、ミズアオイ・コナギの食味評価からその植物の特性を検討した。<br>[方法] 奈良県宇陀市榛原町の休耕田を利用して、ミズアオイ・コナギを栽培・増殖(2004年3月から2006年現在まで)し、以下の方法でその植物の食味評価を行った。(1) ミズアオイ(塩ゆで)の 食味評価:実施時期は2004年11月、被験者(10歳代後半から20歳代前半の本学学生および教職員)26名を対象とし、無記名自記式質問紙法により実施した。評価項目は植物の周知度、食体験の有無、外観、食味、類似の野菜などであり、結果については単純集計を行った。(2) ミズアオイ・コナギの調理法別による食味評価(ほうれん草と比較して):実施時期は2005年9月、被験者(20歳代前半の本学学生および教職員)5名を対象とし、ミズアオイ(茹で水にA.0.5%重曹添加、B.2%食塩添加、C.4.5%米酢添加、D.無添加)およびコナギ(茹で水に0.5%重曹添加)について、評点法による評価を実施した。<br>[結果](1)ミズアオイの周知度は「知っている」(26.9%)、「知らない」(69.2%)であり、被験者の70%はこの植物を知らなかった。その食味は「舌がピリッとする・ピリピリする」(57.7%)、「苦い」(19.2%)、「えぐ味」(15.4%)などの評価であり、類似の野菜として「ほうれん草」(38.5%)、「青ねぎ・わけぎなど」(19.2%)、「きく菜」(11.5%)などがあげられた。(2)(1)の結果をもとに、ほうれん草と比較した食味評価においては、ミズアオイ・コナギともに茹で水に0.5%重曹添加のものがほうれん草とほぼ同じ食味の評価を得た。
著者
土岐 信子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.25, 2013

【目的】フードファディズムとは、食物や栄養が健康や病気に与える影響を過大に信じること、または評価する異常な食行動である。つまり食べ物や栄養が本来持っている働きよりもそれ以上に健康効果を期待する食行動であると考えられる。今回、女子学生における新たなフードファディズム尺度の作成を試みた。【方法】2013年度前期、短期大学部の女子学生106名を対象とし、質問紙による自己記入方式で調査を行った。分析にはWindows版SPSS統計パッケージを使用した。【結果】因子分析の結果、解釈可能な9因子31項目が抽出された。第1因子は、着色料、食品添加物、遺伝子組み換え食品に関する項目などであり、食品の安全性因子とした。第2因子は、サプリメント、健康食品、トクホに関する項目などであり、健康食品因子とした。第3因子は、食べ物の健康効果に関する項目などであり、健康への効果因子とした。第4因子は、ダイエット番組、ダイエット食品に関する項目などであり、ダイエット因子とした。第5因子は、食べ物のカロリー、一日の摂取カロリーに関する項目などであり、食品のカロリー因子とした。第6因子は、健康番組、食情報に関する項目などであり、健康情報因子とした。第7因子は、インスタント食品、レトルト食品、ファーストフードに関する項目などであり、ジャンクフード因子とした。第8因子は、トクホに関する項目などであり、トクホ因子とした。第9因子は、食事に関する項目などであり、正しい食生活因子とした。今回、典型的なフードファディズムと思われる項目が抽出された。そして、ダイエットやカロリーなど、女子学生の関心が高いと思われる項目も多く抽出された。
著者
亀井 文 渡邉 明恵
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.25, 2013

【目的】 さつまいも(芋)は食物繊維(DF)を多く含むでんぷん性食品である。先行研究では、生と加熱調理した芋のDF量を比べると、加熱調理によって不溶性食物繊維(IDF)量が増加傾向にあることが報告されている。レジスタントスターチ(RS)は胃や小腸で消化されることなく大腸に達するでんぷんであり、DF様のプレバイオティクスとして近年注目されている。また、RSは水に不溶であるので、定法の分析ではIDFの一部とされている可能性が高い。我々は先に、芋の蒸し加熱、電子レンジ加熱のRS量を報告している。本研究では、加熱調理した芋のRS量とIDF量を測定し、加熱調理によるIDF量の変化とRS生成との関わりについて検討した。<br>【方法】 徳島県産の鳴門金時(平成22年11月収穫)を用いて、生、茹で加熱(沸騰後15分間)、蒸し加熱(蒸気20分間)、電子レンジ加熱(200w・5分間)の4条件で試料調製を行った。RS測定用試料は、生と加熱直後にメタノールを加えて乳鉢中で磨砕しながら脱水した。その後、メタノールとアセトンで洗浄後、室温で乾燥しRS量を測定した。IDF測定用試料は生と加熱調理後に40℃20時間乾燥させたものを試料とした。RS量及びIDF量はメガザイム社のキットを用いた。<br>【結果】 RS量は、生が12.0%、茹でが8.8%、蒸しが10.2%、レンジ加熱が5.2%であった。IDF量は、生が5.0%、茹でが7.3%、蒸しが6.0%、レンジ加熱が6.2%であった。茹でおよび蒸し加熱はRS量がIDF量よりも多く、レンジ加熱はRS量がIDF量よりも少ない結果であり、芋のRS量とIDF量は定量法の違いにより数値を比較することは難しいと考えられた。
著者
尾崎 彩子 鎌田 早紀子 冨田 圭子 大谷 貴美子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.16, pp.69, 2004

[目的] 近年、学童期における食の乱れが様々に報告されているが、それらの要因の1つとして食べたいものがいつでも容易に入手できる生活環境の変化があげられる。望ましい食生活を送るためには、自ら正しい食物の選択ができる基礎的な知識と能力を養うことが不可欠である。しかし、家庭における食教育力が低下していることも事実である。そこで、我々は小学校でまだ家庭科の授業をうけていない4年生の児童を対象に、「体によいと思う夕食」を絵にしてもらい、また併せてアンケート調査を行うことで、子供たちの食に対する知識等の現状について考察した。<br>[方法] 京都市内の小学校(学校栄養士不在)4年生の児童77名を対象に、2003年7月に調査を行った。画用紙、色鉛筆、アンケート用紙を全員に配布し、画用紙には子供たちが考える「体に良いと思う夕食の絵」及びその料理の名前を描いてもらった。その後、毎日の食事に対する意識、食に関する知識、嫌いな食べ物についてのアンケートを行った。統計処理にはExcel統計を用いた。<br>[結果及び考察] 約30%の児童が、ご飯・味噌汁・焼き魚・サラダのみで構成された食事を描きパターン化されていた。一方、黒米や納豆、豆腐など健康によいとされる食品が多く登場し、知識としてはかなり豊富であることが示された。しかし、1割の児童の描く焼き魚は頭が右向きであり、家庭で基本的な食教育を受けていないことがうかがわれた。また、「食べ物の3つの働き」をよく知っていると答えた児童の方が、また、「家族そろって食べることが楽しい」と感じている児童の方が、そうでないと答えた児童より多くの品数を描く傾向にあった。別の我々が調べた「子ども達が食べたい食事」にはこういった日本型の食事は描かれていない。つまり、食育の重要な課題は、「体に良いと思う食事」を「食べたい食事」に変化させることにあると考えられた。
著者
成田 亮子 加藤 和子 長尾 慶子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.153, 2006

[目的]食事が多様化されるなかで、正月の雑煮として欠かすことのできない餅について、家庭における行事と餅がどのように受け継がれてきているかの摂取状況調査を行った。<BR>[方法]調査対象は、本学家政学部栄養学科並びに短期大学部栄養科に在籍する学生170名である。調査期間は、2004年5月から9月とした。<BR>[結果](1)鏡餅について:正月に鏡餅を供える家庭が82%、供えない家庭が18%であった。入手方法の内訳では、スーパーで購入が66%、家庭で作るが30%、米店・和菓子店で購入が4%である。また、鏡開き後の餅を食する家庭が75%であり、食べ方としては、汁粉など小豆を使用する料理が27%、次いで焼く(磯部巻き・あべかわ)が14%、雑煮(12%)、揚げ餅(10%)であった。その他にチーズ巻き餅、ピザ餅といった回答も少数みられた。(2)雑煮について: 100%の家庭において食されていた。餅の種類では角餅の餡なしが87%を占め、餅の加熱方法では焼いてから入れるが76%と多く、次いで茹でる(12%)、生(11%)、電子レンジ(1%)であった。(3)餅を食する機会:正月のみが35%であり、年間を通して20回以上食する家庭も25%と多い。その餅を常備している家庭が25%、必要に応じて購入する家庭が67%であった。(4)餅に対する嗜好・イメージ:餅が好きと回答した学生が92%と多く、好きな餅料理では、雑煮、磯部巻き、あべかわ、汁粉、納豆餅と和風料理が94%を占めた。その他に、バター海苔餅、チーズ巻き餅、ピザ餅、ピザ餅グラタン、キムチ餅、キムチ鍋などの洋風アレンジが5%みられた。学生に餅から受けるイメージ語を自由記述させると、'雑煮'、'正月'、'おいしい'が多く出現した。