著者
森 政人 唐山 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.278, pp.1-3, 2014-10-18

本研究では、複数のイヌの事象関連電位計測システムの開発を行った。複数のヒトの事象関連電位を同時に計測するシステムはあるがへと応用し、複数のイヌの脳波を計測できるようにした。また、音声での刺激のタイミングを同期し、複数のイヌの感情を誘起するような刺激を与え、脳波を解析することによりイヌの感情について理解することを目指している。イヌの行動で感情を推定するのではなく、生体情報によりイヌの感情を推定し、イヌ用のBMIやBCIの開発につなげる。
著者
渋谷 茂一 石塚 春夫 木下 敏雄 安藤 秀哉 亀島 昭徳 鈴木 喬
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.94, no.229, pp.49-56, 1994-09-13
被引用文献数
20

1996年1月を期限とする各国の法制化に向けて、CISPRは最新版のpub.16-1(1993)「無線妨害とイミュニテイ測定装置」を公開した。その内容を検討したところ、"測定アンテナの種別と性能の規定""NSA(正規化サイトアッテネーション)規格表"をはじめ、多くの誤りや内部矛盾の存在が判明した。本論文は、勧告の承認に伴う国内と国際的な混乱を避けるため最小限必要な改訂提案ならびに、直ちに実行できる効果的な改善方法として、「NSG(正規化サイトゲイン)の導入」、「自由空間型サイトの採用と適合性判定基準」の追加提案を行った。
著者
梅林 健太 Lehtomaki Janne J 鈴木 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.260, pp.133-138, 2011-10-19

プライマリユーザとセカンダリユーザ間のダイナミックス周波数共用におけるOR-ruleに基づく協調センシングのための効率的な情報収集法の検討を行う.OR-ruleに基づく協調センシングでは,FC (Fusion Center)は少なくとも1台の協調セカンダリーユーザが"1"と判断を下したかどうかを知れば良い.よって,情報収集のために直交チャネルを割り当てることは効率的とは言えない.本稿で提案する決定融合のアプローチでは,"1"と判断したセカンダリユーザは同一のタイムスロットで正弦波(continuous wave : CW)を送り,FCはそのクイムスロット内でCWを検出した場合に最終判断を"1"とする.この情報収集では,情報収集のチャネルのゲインが高いとしても,セカンダリユーザ間信号の打ち消し合いによる情報収集の通信品質が劣化するという問題がある.この問題に対して,本稿ではセカンダリユーザヘの送信電力割り当て法を提案する.これにより,打ち消し合いの影響を軽減することが可能となる.本提案方式は,非常にシンプルであるが効果的であり,ほぼエラーフリーの情報収集が高いチャネルゲインにおいて可能であることを示す.
著者
近藤 悟 小川 猛志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.458, pp.493-498, 2009-02-24

近年、広帯域NWの普及に伴い、動画共有サイトを始めとするメディア系Webサービスの利用が拡大しており、ライフログやコンテクストアウェアサービスの分野においても映像、音声を用いたツールの研究が盛んに行われている。映像や音声などのメディアデータは非常に情報量の多いデータであるが、そのままでは単なる信号情報であるため、これまでに様々な意味情報を抽出する認識手法が提案されてきていた。しかし、これらの手法では教師付き学習が一般的に用いられており、そのための膨大な訓練データを人手で作成しなければならないことが問題であった。本稿では、上記の動画共有サイト上のメディアコンテンツとコメントを用いてメディアデータの特徴量を分類し、その分類毎にコメントの中に含まれる語との対応を取ることで、任意のメディアデータから適切にメタデータを抽出可能とする手法について提案する。
著者
熊本 忠彦 伊藤 昭 海老名 毅
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.1114-1123, 1994-06-25
被引用文献数
16

筆者らは,自然言語を用いた対話によってユーザ(computer user)の計算機利用を支援する対話型ヘルプシステムの構築を行っている.ユーザは,通常は計算機上でタスク(task)を進めるが,何らかの障害/問題が生じたとき,ヘルプシステムに音声で支援を求めることができる.ヘルプシステムは,ユーザの音声発話を理解し,その時々の状況に合わせて適当な応答を生成する.ヘルプシステムにユーザ発話を理解させるためには,音声処理技術だけでなく,話し言葉の特性に対応した言語処理技術も要求される.我々は,ヘルプシステムの代わりに人間アドバイザが支援するという擬似的な「対話による支援」実験を行い,ユーザの音声発話を収録し,ユーザ発話データベース(書き起こしテキスト)を作成した.また,その書き起こし文を解析し,支援要請発話(アドバイザに支援を要請するための発話)の特徴を調べた.本論文では,その解析結果に基づいて,ユーザ発話意図の記述形式を定義し,発話文から発話意図を認識する手法(発話意図記述を生成する手法)を提案する.
著者
毛利 公美 伴 拓也 白石 善明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.95, no.4, pp.799-811, 2012-04-01

利用者からのライフログのサービス提供者への送付や,利用者によるサービス提供者からの応答データの受け取りを安全に行うために,利用者の端末のWebブラウザ上でデータを暗号化/復号することを考える.現在,受信者側のID情報のみで暗号化を実現できるペアリングに基づく公開鍵暗号技術が注目されている.ペアリング演算ライブラリーがあれば,Webブラウザ上でペアリングによる暗号化などを行うような暗号アプリケーションを高度な理論的知識を有することなく開発できる.本論文では,ライフログ等に活用可能なセキュアなWebアプリケーション開発のためのActionScriptで利用できるペアリング演算ライブラリーの実装について述べる.実装したライブラリーは実験環境においてF_3_<97>上では179ms,F_3_<193>上では772msでη_Tペアリングの演算ができることと,Webブラウザ上で暗号化/復号するIDベース暗号が簡単に実装できることを示している.
著者
田中 克幸 滝口 哲也 有木 康雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.12, pp.2047-2057, 2011-12-01

本論文では,non-factoid型質問応答技術の一つであるWhy型質問応答を可能とするための技術として,Whyテキストセグメントを識別する識別器の構築方法を提案する.具体的には,テキストセグメント中の文法情報に着目し,機械学習の一つであるSupport Vector Machineにより,それらの特徴パターンを学習することによって,Whyテキストセグメント識別器を構築する.これにより,どのようなドメインのテキストセグメントに対しても,有効に機能するWhyテキストセグメント識別器が構築でき,WebのようなオープンドメインにおいてWhy型質問応答が可能となる.提案手法によるWhyテキストセグメント識別能力の評価のために,Yahoo!知恵袋の回答集合からなる学習データセットをもとに,Whyテキストセグメント識別器を構築して実験を行った結果,F値=0.661,正解率=63.25%の識別性能を有する識別器を構築することができた.これより,従来のWhy型質問応答の問題点であったルール作成に手間が掛かる,識別器がドメインに依存する,ラベル付けされた学習データの入手が困難である,といった問題が改善され,より識別能力の高いWhyテキストセグメント識別が可能となった.
著者
渡邉 玲児 宮田 高道 稲積 泰宏 酒井 善則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.9, pp.1645-1648, 2010-09-01

本研究では,Web画像データベースによる画質改善法とTV正則化法を用いた復元法を組み合わせ,画像のテクスチャ成分を復元しつつ,かつブロックノイズの発生を抑える手法を提案する.実験結果により,提案手法が画質改善に有効なことを示す.
著者
太田 有三 辻 正明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.103, pp.33-38, 2008-06-20

本文では区分的線形リヤプノフ関数の一般化を提案する.従来の区分的線形リヤプノフ関数は,対象とする領域を細分化する超平面を用いて特徴付けられ,安定性のための条件は,超平面に対する重みを変数とする線形計画問題として記述される.この線形計画問題における制約式の数を減らすために分割の仕方を変え,区分的線形リヤプノフ関数の和として特徴付けられる新しいクラスの区分的線形リヤプノフ関数を提案する.
著者
並川 巌 結城 芳彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.339, pp.153-155, 2013-11-28

放送通信連携方式の標準規格Hybridcastを使用した番組連動コンテンツを試作した。
著者
浜野 哲子 ヴィクタ ルベッキ 水野 皓司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.98, no.518, pp.7-12, 1999-01-21
被引用文献数
3

高性能なサブミリ波帯回路の構成に際し, 微小な3次元導波管などの回路素子が不可欠である.しかし, そのような回路素子を通常の機械加工で製作するのは, 技術的に困難であると共に非常に製作コストが高い.マイクロマシニング技術では, フォトリソグラフ技術を用いるため微細加工が可能であり, また並列加工によって低コストでの大量生産が可能である.本研究では, フォトレジストとしてUV硬化レジンを加工し, 2.5THz帯・640GHz帯の導波路用バックショート及び640GHz帯ダイクロイック板を試作した.このレジンは10:1以上のアスペクト比の加工が可能であるので, サブミリ波帯回路素子の製作に広く応用できると思われる.
著者
河合 吉彦 馬場口 登 北橋 忠宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.566, pp.83-90, 2001-01-12
被引用文献数
8

要約映像とは, 元の映像における重要な部分を短く編集した映像と定義される.本稿では, スポーツTV映像を対象とし, 個人適応を指向した要約映像の生成法を提案する.提案手法ではまず, スポーツのハイライト部が記述されたゲームスタッツと映像ストリームとの対応付けによって重要イベントを抽出する.この対応付けは, 映像中に出現するオーバーレイに含まれるテキスト情報を認識することにより実現する.続いて, 抽出されたイベントの中から個人の嗜好や興味を考慮して要約映像に含めるべきショットを選択, 連結し要約映像を生成する.実際の包装映像に対する実験では, 約2.5時間の映像が個人適応されつつ数分に要約された.
著者
橋本 仁 五十嵐 秀平 行松 健一 村山 秀胤 宮村 崇 塩本 公平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.91, no.6, pp.645-654, 2008-06-01
被引用文献数
2

MPLSにおけるトラヒックエンジニアリング(MPLS-TE)では,与えられたトラヒックを収容する際,各リンクの利用率に注目してその最大値が最小になるパス設定を考える.実際の動的なネットワーク環境下では,トラヒックの変動に応じて最適化を行いネットワークを再構成するのが望ましい.しかし,この再最適化は多くのトラヒックに対するLSPの再設定につながりかねず,切換時にパケット欠落や順序逆転などの転送品質の劣化の原因となり得る.本論文では,動的にMPLS-TEを行う際,全トラヒックの中からいくつかのトラヒックを選択し,選択トラヒックに対してのみLSP再設定を行う部分的な最適化手法を提案する.線形計画法による定式化では再設定トラヒック本数,したがってトラヒック量を明示的に限定することができるため,パス切換に伴う品質劣化リスクも限定可能と考えられる.また再設定トラヒックはトラヒック量から定め,イングレスルータでの測定量から決定可能なものである.この結果,明示的に対象トラヒック量を制限した場合であってもグローバル再最適化に近い効果が得られることが分かった.またシミュレーションの結果から,ほとんどの場合,再最適化対象のトラヒック量を約25%に制限した場合であっても,グローバル再最適化時の1.1倍程度の最大リンク利用率を実現できる結果を得た.これらのことから,パス再設定時のトラヒックヘの影響であるネットワーク品質劣化のリスクを限定あるいは低減する手法として有効であることを明らかにした.
著者
太田 勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DC, ディペンダブルコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.402, pp.13-18, 2006-12-01

踏切障害物検知やプラットホーム転落検知を、カメラなどの視覚センサを使って実現しようという動きがある。これは画像処理技術を使ってカメラで捉えた画像から対象とする事象を自動的に検知(画像検知)する安全監視システムである。画像検知は他のセンサ方式と比較した場合、広範囲なセンシングが可能であり、今後この技術を用いた安全監視システムが徐々に実用化されていくものと考えられる。しかしその評価指針はまだ存在しない。そこで関連指針の調査、および画像検知を鉄道安全監視システムに用いるための評価指針の検討を実施した。
著者
森 英雄 安部 圭祐 竹谷 哲也 依田 一朗 小谷 信司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.591, pp.1-6, 2004-01-16
被引用文献数
5

視覚障害者は通い慣れた駅のプラットホーム等でもしばしば勘違いから事故に遭う.本システムは帽子に着けたビデオカメラ・傾斜計,画像処理装置,位置検出装置,スピーカ,バイブレータ,バッテリから構成する.このシステムは駅プラットホームを認識し,視覚障害者にバイブレータでどの方向に歩けば良いかを伝え,スピーカから音声でランドマークや分岐点等のより複雑な情報を伝える.本システムは単なる道案内システムではなく,利用者を交通事故などから守るシステムである.本稿では4つのサブシステム,すなわち画像処理システム,位置推測システム,経路ベース誘導システム,ヒューマンインタフェースを開発し,駅プラットホームで実験した.
著者
井上 正之 田中 昭二 石若 通利 井上 誠喜
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.96, no.306, pp.25-30, 1996-10-17
被引用文献数
7

従来から, ファッションやカラーデザイン等の分野では, 色から受ける印象について様々な調査が行われてきている. しかしながら, 色単独にではなく, 画像内容と込みでということになると比較的検討例は少なく, 自然画像となるとほとんど見当たらない. そこで本稿では, 自然画に色フィルタを用いて着色した画像を用い, 色と画像内容との交互作用について検討した. その結果, 両者はお互いの印象に密接に関わりあっていることがわかった.
著者
高橋 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.466, pp.51-56, 2010-03-05

外国人観光客支援の携帯型情報システムとしてした多言語ガイドシステムとQ&Aシステムについて紹介する.また,2008年2月に東映太秦映画村で行った実証実験の結果について報告する.実証実験において英語話者,中国語話者,韓国語話者のそれぞれの被験者から好評価を得た.
著者
武田 駿 名取 隆廣 田邉 造 古川 利博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.51, pp.63-68, 2013-05-10

本論文では,ステレオ楽曲(ボーカル信号+左右BGM信号)からボーカル信号を抑圧して左右BGM信号を抽出するステレオ型ボーカル抑圧手法を提案するとともに,この手法をスマートホンで実装したステレオ型自動カラオケアプリレーション"カシレボ"を紹介する.提案手法は,(i)VAD(Voice Activity Detection)よりボーカル信号の分散値を推定した後に,(ii)拡張型有色性駆動源カルマンフィルタを用いることで,臨場感のあるステレオ型BGM信号を抽出する手法である.開発したカシレボの特徴は,スマートフォンにダウンロードした楽曲から(1)ステレオ感を損なうことなく,(2)リアルタイムに,(3)ボーカル信号を抑圧して左右BGMを抽出する自動カラオケを実行可能なことである.提案手法の有効性はApp StoreやGoogle Playにて配信することで確認している.
著者
小清水 宏 斎藤 利通
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.542, pp.485-488, 2008-03-05

Adaptive Resonance Theory map(ART)とAnt Colony Optimization(ACO)の組み合わせを提案する。ACOはアリのフェロモンによる働きをモデル化した進化的最適化法である。ARTはある空間上に分布したデータをカテゴリーの集合によって近似や分割ができる。本論分ではARTとACOによる並列化手法を提案し、最適化問題アプローチする。ACOを並列化することで計算効率の向上を狙う。応用例として巡回セールスパーソン問題ような最適化問題への応用を考える。またその時の獲得解の精度及び、その推移について考察する。
著者
水野 寛隆 Jordan Shane 杉原 興浩 戒能 俊邦 岡本 尚道 大濱 元嗣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.136, pp.11-16, 2004-06-16

簡単で低コストな大口径高分子光導波路の作製方法及びプラスチック光ファイバ(POF)に対するパッシプアライメントを可能にするレプリカ構造の簡単な作製、高分子光導波路とPOFとの簡単な接続方法を提案する。高分子光導波路は凸形状のフォトレジストオリジナルマスタから三回の複写工程を経て作製した。作製したコア径500μmと1000μmの光導波路は、0.21-0.23dB/cm(650nm)の低い伝搬損失を実現した。コア部とファイバガイド部を持つオリジナルマスタから、パッシブアライメントを実現するためのコア部とファイバガイド部用溝を有するレプリカ構造が簡単に形成できた。また高分子光導波路は、POFをファイバガイド溝中に取り付けることにより簡単に結合することができ、980μmコア径のPOFと接続する場合、光導波路のコア幅が900μmのとき結合損失が最小(1.6dB)となった。