著者
ZHANIKEEV Marat
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.369, pp.59-62, 2014-12-11

There is a very active current research on vehicular cloud computing (VCC). It may sound similar to Mobile Clouds (MCs), but VCs are mostly considered as car-to-cloud singletons, while MCs have advanced to multiparty communities and actively use the concept of Group Connect. This paper shows that cars (EVs or conventional), due to large round-the-clock batteries and predictable mobility patterns, make for a much better material for mobile clouds. This paper opens a new discussion in ITS communications, where cars gather in groups and actively employ GroupConnect for realtime and/or large-volume traffic.
著者
石田 渉 横山 大作 中野 美由紀 豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.172, pp.35-40, 2012-07-25

近年のクラウドコンピューティングでは,計算資源の管理に仮想化技術を利用している.仮想化技術の要素技術の一つであるVMライブマイグレーション等を利用することで,クラウドプロバイダではサービスを停止することなく計算資源の集約化や負荷分散が可能となる.現在,ウェブコンテンツ,センシングデータなどのデジタルデータが急増するなか,クラウドコンピューティングにおける大容量のデータを処理するアプリケーションの効率化が急務である.しかしながら,大規模I/O処理を行うVMライブマイグレーションの挙動は十分に解析されていない.本報告では,VMライブマイグレーション時の入出力挙動を実機を用いて詳細に解析し,大規模データ処理におけるVMライブマイグレーションにおける課題について明らかにする.
著者
西田 誠幸 辻野 嘉宏 都倉 信樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.936-945, 1996-11-25

Bird-Meertens Formalism (以下BMF)は関数型プログラムを記述する手法の一つで,これによって問題の仕様記述から具体的な手続きの記述を導出することができる.BMFで記述されるプログラムの有用性を明確にするため,また導出の方針を与える一手段として,導出されるプログラムのコストを評価する手法を提案する.この手法は,Moggiの提案したモナドを用いた計算の表現法を応用したもので,プログラムのセマンティクス,コストの種類,プログラムを実行するアーキテクチャによって決定されるコストを表現できる.また,関数型言語Haskellによるコスト評価法の実現を示す.
著者
小林 瑞樹 林 優一 本間 尚文 水木 敬明 青木 孝文 曽根 秀昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.266, pp.11-15, 2014-10-16

これまで意図的な電磁妨害については,注入する妨害波の周波数とその強度のみに着目しており,妨害波を注入するタイミングについては十分な検討が行われていない.これに対し,本稿では,タイミングを制御した数V程度の妨害波を注入し,機器内部で特定処理が実行されたタイミングで電磁妨害を行った場合,機器に発生する故障について検討する.本検討では,機器の内部で実行される処理として暗号処理に着目し,その処理に応じて機器外部に伝搬するコモンモード電流を観測することで妨害電磁波を印加するタイミングを取得し,これを基に数百MHz程度の正弦波を数V程度の強度で電源ケーブル上に印加する.実験では,評価対象機器の内部に実装された暗号モジュールにおいて暗号処理を実行し,機器に接続された電源ケーブルから暗号処理に応じて発生するコモンモード電流をカレントプローブにより観測する.この様にして得られたコモンモード電流をトリガ信号として用い,妨害波を注入するタイミングを制御する.上述の手法を用いて意図的な電磁妨害を行った結果,暗号処理が実行されるタイミングにおいて高い確率で故障が発生することを確認した.また,故障により生ずる誤り出力から,暗号化に用いる秘密鍵が漏えいすることも確認した.
著者
久郷 達也 北坂 孝幸 羅 雄彪 PHILIPP Dressel REICHL Tobias FEUERSTEIN Marco NAVAB Nassir 森 健策
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.48, pp.7-12, 2011-05-12

本稿では,超音波気管支鏡のためのナビゲーションシステムに関して報告する.このシステムでは,先端のカメラにより撮影した実気管支鏡像上やCT像から作成した仮想化気管支鏡像上に超音波画像を合成表示することで,超音波気管支鏡が現在観察している位置やその周辺情報を提示する.まず,カメラ画像-超音波画像座標系間,CT像-超音波画像座標系間の座標変換を行う変換行列を求める.次に求めた変換行列を用いてカメラ画像,CT像座標系での超音波画像観察位置を推定し,超音波画像を合成表示する.最後にナビゲーションシステムにこの合成画像をリアルタイム表示する.推定した変換行列による座標変換精度はそれぞれ平均10.63 pixels,1.08 mmの誤差であった.これらの変換行列を用いて実気管支鏡像上,仮想気管支鏡像上に超音波画像を合成表示した結果,良好な位置に超音波画像を表示することができた.
著者
石川 佳治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.290, pp.37-42, 2006-10-10

本稿では,大量の移動オブジェクトの移動軌跡をクラスタリングし要約するための新たなアプローチを提案する.これまで,移動軌跡のクラスタリングに対していくつかの提案が見られるが,移動軌跡間の距離を定義することによりクラスタリングするアプローチが主流であった.しかし,それらの提案では,移動パターンの分布などを直接的には考慮しないため,移動パターンの全体的な特徴が必ずしも表現されないという問題点がある.提案手法では,移動パターンをマルコフ連鎖モデルによりモデル化し,情報ボトルネック法を拡張した情報理論的クラスタリングを行う.情報ボトルネック法では,情報量の減少が少ないような(すなわち,あいまい性の増加の程度が小さいような)クラスタリングを求めることを目的とする.このような考え方を,複数の移動軌跡の要約によるあいまい性の増加と関連づける.本稿ではその基本的な考え方について説明する.
著者
松本 和也 櫻井 孝平 山根 智
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.493, pp.25-30, 2015-03-05

株市場を予測しようとする試みは数多くあるが,実用的なものは未だに発表されていない.その理由として,株価の推移には単純な法則は存在せず,また法則があったとしてもニュースなどの影響により法則通りにならないということが挙げられる.そこで本研究では,最新の機械学習手法であるDeep Learningと,世間の動向に対応できるようにTwitterなどのSNSビッグデータ解析を組み合わせた個別株価の予測手法を提案する.
著者
平林 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIP, 信号処理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.112, pp.55-60, 2009-06-24
参考文献数
19
被引用文献数
1

Compressed sensingとはcompressive samplingとも呼ばれ,観測対象信号に対するスパース性もしくは圧縮可能性の仮定のもとで,その信号に対する観測データをできる限り少なくし,その少数のデータだけから観測信号を復元するための技術である.基本的には観測過程および復元手法を共に設計する立場で議論できるが,復元手法に重点をおいて議論されることが多い.その最もよく知られた手法がl_1ノルム最小化原理であり,この原理が有効に機能するための観測過程に対する条件が示されている.Compressed sensingは数年前から大変注目されるようになっているが,その理由はこの問題が理論的な興味深さを含んでいるからだけではなく,種々の応用問題への展開可能性を秘めているからであると考える.本稿では,compressed sensingの基本原理を解説した後に,本分野における最新研究動向を,具体例を示しながら分かり易く解説する。
著者
太田 堯久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.84, no.4, pp.329-331, 2001-04-01
被引用文献数
1

メラーらは加速系への相対論的変換公式を導く理論を発表しているが, 任意の3次元運動をする一般的な並進加速系に対しては, 解が得られていない.本ノートではメラーらとは異なる手法で, 一般的な並進加速系に対してメラーの理論の近似解に相当する変換式を導いている.
著者
若田 武蔵 辻村 肇 辻 竜之介 松村 雅史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.79, pp.41-44, 2014-06-06

高齢者の健康管理・安全生活支援を行う見守りシステム、生活習慣病の対策として、日常生活における生体情報計測が必要である。本研究では、咽喉マイクロフォンを用いて口腔機能(会話・笑い・咳嗽・いびき・嚥下)のモニタリングを行うシステム構築を目的とする。特に口腔咽喉音のケプストラム分析を行い、会話・笑い、咳嗽、いびき、嚥下の基本周波数、スペクトル包絡を推定して特徴抽出を行う。
著者
城戸 健一 鈴木 英男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.186, pp.25-30, 2007-08-02

本文では瞬時周波数を波形の瞬時位相の時間微分として,その性質について考察する。瞬時位相を求めるためには,その波形と直交する(位相がπ/2遅れる)波形が必要であるが,それはスペクトルの正の周波数範囲に-jを,負の周波数範囲にjを乗じてフーリエ逆変換することでつくられる。これは波形から解析信号をつくることと同じである。数列で波形が表されているときには,時間による微分の代わりに差分を用いるので,サンプリング周波数を十分に高くすることと,偏りが生じないように両側差分を用いることが必要である。波形が高調波を含むときには,それによって瞬時周波数が負になることもある。本文ではその理由をベクトル図によってわかりやすく説明する。振幅変調波形あるいはFM波形の瞬時周波数について興味深い現象が生じることを述べ、最後に,正弦波の瞬時周波数は時間にかかわらず一定であるのに,ある時点で急に始まる正弦波の瞬時周波数がその時点で2倍になることを計算例によって示す。
著者
水谷 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.45, pp.7-12, 2002-05-06

通信ネットワークは,利用者数が増すにつれて利便性が向上するサービスとして典型的な例である.この性質はネットワーク外部性と呼ばれ,クリティカル・マスに達すると普及が自動的に進行するという特性をもつ.従来から,クリティカル・マスの存在を示すモデルは提案されていたが,個人が全体の普及率にもとづいて購入意思決定するモデルとなっていた.本報告では,周囲の誰が利用しているかを考慮して購入意思決定するものとし,考慮に入れる人数および知人関係の構造がクリティカル・マスに与える影響について考察する.
著者
孔 繁年 曽 昭発 佐藤 源之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.305, pp.35-40, 2002-09-12

本報告では,ビバルディアンテナがTEMホーンと同様の動作をすることについて説明する.ビバルディアンテナはプリント基板上に作製できるの対し,TEMホーンは基本的に3次元構造をもつアンテナである.従ってビバルディアンテナはTEMホーンと比較した場合,より簡単に製作でき,機構的に頑強である.本研究では,TEMホーンの設計法をビバルディアンテナの設計に適用した.試作アンテナを実験した結果,小さな開口をもつビバルディアンテナがもっとも優れた特性をもつことが明らかになった.
著者
石津 亮輔 秋山 英三 鳥海 不二夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.477, pp.1-5, 2013-03-04

近年FacebookやTwitterを始めとしたマイクロブログがスマートフォンなどのモバイル端末の普及と共に急激に普及している。特にTwitterは手軽にリアルタイムな情報を多くのユーザに伝搬出来るため社会に多くの影響を与えている。現にTwitterは2011年3月11日に発生した東日本大震災時に、携帯電話がつながらない状況下での有用な連絡手段として活躍した。しかし、その有用性は時にデマや誤情報も大量に拡散させる手助けとなってしまっている。例えば東日本大震災時では数十種類のデマや誤情報が情報として拡散されてしまい、日本中を混乱させた。震災時のように連絡手段が限られた状況はこれからも発生する可能性は十分にあり、対策が必要である。そこで本研究では被験者実験で震災時に拡散したデマtweetを幅広く収集し、ツイートにデマを含むか否かを判定してもらった。そして、デマや噂、Twitter等のソーシャルネットワーキングの分析を始めとした、様々な分野の研究に役立てるようにそのデータをもとに東日本大震災時に投稿されたツイートがデマか否かを示すデータベースの作成をし、分析を行った。
著者
金 成主 青野 真士 原 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.83, pp.19-24, 2010-06-11
被引用文献数
1

単細胞アメーバ・真性粘菌Physarumの光刺激回避行動に着想を得た「綱引きモデル」という並列探索アルゴリズムを提案する。このモデルでは、アメーバの複数の分枝が、環境情報を収集する探索エージェントとして機能する。アメーバは、その総リソース量(総体積)を保存しつつ、複数の分枝を伸縮させることで光刺激を受容し、どの分枝を伸長させるかを決定する。このとき、保存則を介して生じる分枝間の「非局所的な相関」が、「多本腕バンディット問題」における"exploration-exploitation dilemma"と呼ばれるトレードオフ状況の効率的解決に寄与することを示す。また、他の分枝から伝わる光刺激情報がパフォーマンスに及ぼす影響についても報告する。
著者
田岡 康裕 納谷 太 野間 春生 小暮 潔 李 周浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.138, pp.147-152, 2008-07-10
被引用文献数
3

本稿ではBluetoothによる受信信号強度を用いたユーザの位置推定手法を提案する.本手法は医療事故の発生要因の分析などにおいて重要となる,看護師のインタラクション情報を得るためのものである.本手法ではユーザに装着した移動局が複数の固定局から一定時間で得られる受信信号強度の平均値,最大値,最小値,中央値を特徴量として用いて位置推定を行う.本手法の有効性を評価するために,2床のベッドを配置した模擬的な病室環境での実験を行い,ベッド際のどの位置にいるかおよびそれ以外にいるかという識別については80%以上,どちらのベッドの患者に対するインタラクションかの識別においては90%以上の識別率が得られることがわかった.
著者
FIORI Franco CROVETTI Paolo S.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
IEICE transactions on electronics (ISSN:09168524)
巻号頁・発行日
vol.86, no.11, pp.2309-2319, 2003-11-01
被引用文献数
1

In this paper a second order Volterra series model of an operational amplifier (opamp) circuit is presented. Such a model is suitable to the investigation of the rectification and demodulation effects of radio frequency (RF) interference superimposed on the nominal input signals and on the power supply voltage of an opamp. On the basis of the new model, some design criteria to improve the immunity of opamps to RF interference are proposed. Model predictions are verified by comparison with experimental test results.