著者
今浪 絵里 大宮司 勝弘 岩岡 竜夫
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.73, no.627, pp.1131-1137, 2008-05-30 (Released:2009-02-25)
参考文献数
57
被引用文献数
1 1

The purpose of this study is to clarify the theory of house design by Mamoru Yamada, especially through the design of “Tsurumi residence” in 1931. Before designing this house, Yamada had been in Europe to participate in the international congress of CIAM and to visit several housing projects in 1929-1930, which was reported as an article “Minimum size of living house” in 1931. And after designing Tsurumi residence, he wrote about the past, present and future of Japanese houses in his another article “House of tomorrow” which was published in 1943. In this study, through the consideration of the relationship between the design of Tsurumi residence and contents of these two articles written by him, his theory of house design and his methods to make house comfortable were extracted.
著者
天野 静 渡辺 裕 鳥居 潤 川口 レオ 青山 温子
出版者
日本国際保健医療学会
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.23-29, 2009 (Released:2009-04-28)
参考文献数
21

開発途上国では、これまで主に人口増加を抑制することに重きが置かれ、不妊症はあまり注目されてこなかった。しかし実際には、不妊症は途上国において重要な問題であり、アフリカ諸国などでは、女性の不妊率は、先進国の 3倍にあたる約 30%にのぼる。不妊症の原因として最も多いのが卵管障害であり、性感染症や、中絶・分娩後の不適切な処置による骨盤内感染がその原因としてあげられる。第二に多いのが男性不妊である。しかし、途上国では、不妊症は女性側のみの責任とみなされがちであり、不妊症により女性は、夫やその家族から激しい差別を受ける。また、不妊症の夫婦は、コミュニティーからの孤立・偏見に悩まされたり、経済的問題を抱えたりすることも多い。このように、途上国において不妊症がもたらす社会的影響は甚大である。 途上国での不妊治療は、夫婦双方の診察や精査を行わないまま進められていることが多い。治療内容としては、主に性感染症の治療、タイミング療法、ホルモン治療など、あまり費用のかからないものが中心である。都市部など、一部の地域においては、生殖補助医療(assisted reproductive technology: ART)が行われている。 ARTは、卵子および精子を扱う不妊治療を指し、先進国では 1980年代以降、広く行われるようになってきた。また、 ARTは、途上国の不妊症の原因として多い、卵管障害や男性不妊に対して効果的な治療であるため、途上国における潜在的需要は高いと考えられる。しかしほとんどの途上国にとって、その費用は高額である。また、技術的・倫理的規制が不十分、もしくは存在しない国もある。 途上国の不妊症の問題解決には、まず途上国、先進国の双方がその問題の大きさを認識し、実情を調査することが必要である。不妊症の発生率、原因、そして現在行われている治療の有効性などをはっきりとさせ、何が足りないかを把握することにより、優先度を考え、対策を立てていくことが重要である。不妊症の原因を正しく検査し、適切な治療方法を選択する体制の確立により、少ない費用でも不妊症の問題の改善が図れるであろう。また、 ART普及のためには、高額な薬剤の価格引下げなどの国際的協力や、治療状況を技術的・倫理的観点から監視するシステムの構築が必要である。同時に、不妊症に対する正しい知識などについて、人々に対する教育を行っていくことも途上国の不妊症問題の解決において重要である。
著者
Hiroto FUKUI Hiroshi SHIMODA Sho KADEKARU Chizuka HENMI Yumi UNE
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.841-845, 2021 (Released:2021-05-17)
参考文献数
16
被引用文献数
3

Twenty-three of 42 European rabbits (Oryctolagus cuniculus), belonging to the same rabbit colony, died in March 2020 (55% mortality) in Chiba prefecture, Japan. The disease course was extremely acute without indicators of death or hemorrhage. Necropsy revealed liver swelling, discoloration, cloudiness and fragility, and pulmonary edema. Histologically, severe hepatocellular necrosis (mainly peripheral) and intra-glomerular capillary hyalin thrombi were observed. On molecular-biological examination, reverse transcription polymerase chain reaction analysis of RNA from tissues detected a rabbit hemorrhagic disease virus, confirmed as a RHDV-2 VP60 fragment, which shared 99.42% nucleotide identity with the homologous fragment of RHDV-2 German isolate by nucleotide sequence analysis. This report shows the outbreak of rabbit hemorrhagic disease caused by RHDV-2, an emerging infectious disease, in Japan.
著者
山本 興志隆
出版者
京都大学哲学論叢刊行会
雑誌
哲学論叢 (ISSN:0914143X)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.59-71, 1992-09-01

Seit Sein und Zeit oder früher als das, hat Heidegger immer schon sowohl die Frage nach der Sprache wie auch die Seinsfrage für sein Kardinalproblem gehalten. „Die Sprache ist das Haus des Seins, " sagt Heidegger. Dieser bekannte Satz deutet uns den wesentlichen Zusammenhang zwischen den beiden Sachen an. Wie, dann, kann man den eigentlichen Sinn, den der Satz besagt, recht verstehen und den Zusammenhang, der zwischen Sein und Sprache waltet, erklären ? In welchen Sinnen kann man sagen, daß das Sein und die Sprache zusammengehören? In diesem Aufsatz handelt es sich um die verborgene Zusammengehörigkeit von den beiden Sachen, um den oben erwähnten Fragen zu antworten. Bei der Erklärung müssen wir Heideggers Begriff von „logos" d.h. von der „Rede" betrachten, denn er sagt, daß der logos etwas (das Seiende) sehen lasse. Und wir müssen auch seinen Wahrheitsbegriff bewahren. Denn die Wahrheit ist der Ring, der das Sein und die Sprache zusammenbindet. Sozusagen haben die Wahrheit des Seins und die Sprache als die Metapher dieselbe Struktur. Der Kern der Struktur ist die Zusammangehörigkeit von dem Entborgenen und dem Verborgenen, oder von der Entbergung und der Verbergung. Wir werden die grundsätzliche Unmöglichkeit von der Seinsfrage in der mannigfaltigen Zusammengehörigkeit finden. Und die Unmögligkeit ist der Grund von der Seinsvergessenheit der abendländischen Metaphysik.
著者
和田 治 建内 宏重 市橋 則明
出版者
社団法人 日本理学療法士協会近畿ブロック
雑誌
近畿理学療法学術大会 第49回近畿理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.9, 2009 (Released:2009-09-11)

【目的】 身体回旋動作は,日常生活やスポーツにおいて頻回に用いられる。身体回旋動作では,骨盤や脊柱に回旋以外の運動が運動連鎖として生じるとともに,回旋側に重心が移動すると考えられている。したがって,重心位置に近い骨盤や脊柱の運動連鎖は重心移動に大きな影響を与えることが予想される。しかし,身体回旋動作における骨盤や脊柱の運動と重心移動の関連性に関する報告は認められない。本研究の目的は,身体回旋動作における骨盤および脊柱の運動連鎖と側方重心移動量の関連性を明らかにすることである。 【方法】 対象は,書面にて本研究への参加に同意の得られた健常成人男性17名(23.3±2.9歳, 全例右利き)とした。測定課題は立位での身体回旋動作とした。開始肢位は,両足部踵骨中心間を対象者の足長とし,足角は10゜に規定した。また,動作中は両手を腹部の前で組ませた。対象者には,3秒間の静止立位の後,3秒間で後方へ身体を回旋し3秒間で正面に戻る動作を左右交互に3回ずつ行わせ、左回旋3回の平均値を解析に用いた。計測には三次元動作解析装置 (VICON社製)を用い,身体回旋動作時の側方重心移動量(+; 回旋側)を算出し,各被験者の足長で正規化した。次に,対象者の側方重心移動量の平均値を求め,その平均値より側方重心移動の大きい群(以下; L群)と小さい群(以下; S群)に分けた。また,動作時の骨盤と脊柱(胸郭と骨盤の角度変化量の差)の矢状面/前額面/水平面での角度を求め,各々について静止立位時から最大身体回旋時の角度変化量を算出した。対応のないt検定を用いて,骨盤および脊柱の角度変化量を2群間で比較した。有意水準は5%とした。 【結果】 身体回旋動作時の側方重心移動量は平均11.3±12.7%であり,L群は19.2±11.6%,S群は2.5±6.9%であった。骨盤の運動では,L群はS群と比較して,前傾角度変化量が有意に大きかった(L群;3.0±3.9°, S群;-1.1±3.3°, p < 0.05)。前額面・水平面では有意な差は認められなかった。また脊柱の運動では,L群はS群と比較し,屈曲角度変化量が有意に小さく(L群;1.4±6.2°,S群;8.5±4.5°, p < 0.05),回旋角度変化量が有意に大きい結果となった(L群;34.9±4.8°, S群;28.5±7.4°, p < 0.05)。前額面では有意な差は認められなかった。 【考察】 今回の結果より,身体回旋動作時に側方重心移動量の大きい群では,小さい群と比較して,脊柱回旋角度が大きく、同時に骨盤前傾が大きく脊柱屈曲が少ないことが明らかとなった。回旋側への大きな重心移動を伴う回旋動作では,運動連鎖として,骨盤前傾が脊柱屈曲を減少させ回旋可動性を増大させていると考えられる。一方,骨盤後傾を伴う回旋動作では,回旋に伴う脊柱屈曲の増加により脊柱への力学的ストレスが増大し,障害発生につながる可能性があると考えられる。以上より,身体回旋動作を伴う動作において回旋側への重心移動を促すためには,骨盤を適度な前傾位で保持し,脊柱の屈曲を少なくしながら回旋させることが重要であると考えられる。
著者
廣江 圭史 平賀 篤
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0972, 2015 (Released:2015-04-30)

【はじめに,目的】頭部を固定した体幹回旋運動は日常生活動作の中で多く見られる動作であり,その多くは野球やテニスなどのスポーツ場面や歩行等の立位で行っている。歩行時の頭位は体幹回旋に拮抗しており,体幹回旋は骨盤と反対に回旋すると言われている。それによって,体軸内回旋が生じる事で歩行時のエネルギー消費を少なくするとされている。先行研究において座位で骨盤固定した体幹回旋運動の課題において頭部固定をすることで体幹回旋可動域が有意に低値を認めた報告があるが,立位で頭部固定の有無による報告は見られない。立位において頭部固定の有無が体幹回旋運動,骨盤回旋運動に変化を及ぼすことを明らかにすることはスポーツ場面や歩行の分析や治療を行う上での一助になると思われる。そこで,今回は立位において頭部固定の有無による体幹回旋可動域,骨盤回旋可動域,体幹回旋運動時の重心移動量の変化を比較,検討した。【方法】対象は神経学的疾患や骨関節疾患のない健常成人8名(男性8名,年齢25.7±4.3歳,身長172.6±3.5cm,体重64.5±3.3kg)とした。測定は3次元動作解析システムVICON370(OXFORD METRICS社製)を用い,サンプリング周波数60Hzの赤外線カメラ6台で計測した。赤外線反射マーカーは臨床歩行分析研究会の推奨する15点に貼付した。計測課題は両上肢下垂位の立位姿勢からの体幹右回旋運動とした。体幹右回旋運動は自動運動で行い,頭部固定無し,頭部固定ありの2条件を無作為に3試行ずつ行った。頭部固定は被験者ごとの目の高さに合わせた目印を3m前方に貼付し,その目印を注視させることで頭部固定を自動運動で行った。測定項目は体幹右回旋運動時の最大体幹回旋可動域と骨盤回旋可動域,立位姿勢から最大体幹右回旋時の重心移動量とした。関節角度,重心の算出は臨床歩行分析研究会の解析ソフトウェアDIFF Gait,WAVE EYESを用いて行った。統計解析は頭部固定の有無による体幹右回旋可動域と骨盤右回旋可動域,重心移動量をMann-WhitneyのU検定を用いてそれぞれ比較した。有意水準は5%とした。【結果】最大体幹回旋可動域は頭部固定無しで115.6±12.6度,頭部固定ありで89.22±11.83度と頭部固定ありで有意に低値を認めた。骨盤回旋可動域は頭部固定無しで7.68±3.19度,頭部固定ありで3.95±1.99度と頭部固定ありで有意に低値を認めた。重心移動量は頭部固定無しでは右側へ1.76±1.49cm移動しており,頭部固定ありでは0.43±0.77cm移動していた。重心移動量においても頭部固定ありで有意に右方向への移動が低下していた。【考察】本研究においても頭部固定時の体幹回旋運動では,体幹回旋可動域が低値を示したことから座位での先行研究を支持するものとなった。立位での体幹回旋運動は頭部を固定しない条件では頸椎からの腰椎までのすべての脊柱を同側に回旋させることが可能であり,体幹,骨盤を同側に回旋させることができたと考えられる。しかし頚部回旋は姿勢制御を不安定にさせ,速いほどその影響は大きいことが報告されており,頭部固定しない条件では回旋側への移動が大きくなっていた。このことからも頭部固定ありに比べ体幹回旋動作時の姿勢制御として筋活動がより必要になると考えられる。骨盤回旋可動域は頭部固定無しで7.68±3.19度,頭部固定ありで3.95±1.99度と頭部固定ありは体幹回旋運動に拮抗する形で可動域が低下していた。このことから,体幹回旋運動に骨盤回旋が拮抗した力を発揮していることが考えられる。運動様式から頭部固定ありでは体軸内回旋が行われていることが示唆される。体軸内回旋が行われたことで,体幹回旋運動時の回旋側への重心移動を抑制する結果に繋がったと考えられる。そのため,歩行のような相反性で対側性の動作に安定性や動きを与える上で頭部固定は必要な要素になると考えられる。【理学療法学研究としての意義】頚部固定ありの体幹回旋運動において,回旋側への重心移動の抑制や体軸内回旋を誘発する一要因となることが示唆された。今後,頭部固定をした体幹回旋運動時の筋電図学的検討を行い,体幹筋活動を明らかにすることで,理学療法として体軸内回旋の促通を行うことのできる運動療法を考案できると考えられる。
著者
斎藤 二郎 芳賀 孝成
出版者
Japan Concrete Institute
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.14-21, 1982

地下連続壁工法は, 海外より我が国に導入されて以来, 主に土留壁の施工に利用されてきたが, 今日, 利用範囲は拡大し, 施工実績もますます増大している。本稿では, 地下連続壁の発展の経緯を顧みた後, 大規模土留壁, 構造物の基礎, 円形立坑などへの今後の利用の動向を述べる。また, 安定液中へのコンクリート打設法, プレストレスを導入する工法, プレキャスト版を用いる工法などの研究・開発の動向も紹介する。
著者
中坊 公平
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1140, pp.26-28, 2002-05-06

ご存じない方がおられるかもしれませんが、私は父が持ってた京都の小さな旅館を、父が死んだ昭和51(1976)年に継いで以来、26年間経営してまいりました。言うなれば、中小企業の「おやっさん」です。弁護士としての顔のほかのもう1つの顔ですね。
著者
村尾 泰弘
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.12-18, 2016

筆者の非行少年理解の基本は、非行少年を「加害者でありながら被害者意識が強い少年たち」と捉えることである。本稿では、自閉症スペクトラム障害(ASD) の非行について、この考え方を基本に、ASD の障害特性を加味して理解することを検討した。非行少年の理解と対応においては、被害者意識・被害感の理解・共感が不可欠となる。ASD の少年においても、このことが当てはまる。その少年の人生における被害感を共感的に理解することが重要なのである。その場合、ASD の人たちは認知的共感性は低いかもしれないが感情的共感性は高い( 健常者と遜色がない) という特性に着目し、いわば感情的共感性を窓として、ASD の非行少年にアプローチすることを検討した。非行のないASD の青少年と非行を有するASD の青少年の違いは、被害感の集積の有無がこの2 つを分ける要因になっている。筆者は被害感の集積を理解していくことの重要性を指摘した。それらの理解が深まれば、一見、奇矯で猟奇的な動機もある程度理解できるものになる可能性がある。
著者
辻村 みちよ 山西 貞 秋山 礼子 田中 住子
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.145-148, 1955
被引用文献数
1

(1) 緑茶を淹れた時の蒸気の中にH<sub>2</sub>Sが含まれていることを認め,且つ,香高い良質の緑茶程H<sub>2</sub>S量の多いことを証明した.<br> (2) 緑茶香気中にthiol類は殆ど認められなかつた.<br> (3) H<sub>2</sub>S発生の母体は茶葉中のシステインが主であること,及び,茶が古くなる程システインは分解していることを認めた.<br> (4) 茶その他10種の植物葉につき,水蒸気蒸溜によるH<sub>2</sub>Sの発生量を測定した結果,柳と茶が著しく多量のH<sub>2</sub>S発生し他の植物の2~20倍にも及ぶことを認めた.
著者
辻村 みちよ 高須 英
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.407-412, 1955
被引用文献数
4

On the paper chromatogram of crude tea tannin, fannin, four spots are to be seen, <i>R<sub>F</sub></i> values of which being 0.81, 1.72, 1.67 and 0.52, these excepting 0.72, correspond to tea tannin Itea tannin Itea catechin I tea catechin II, which have been formerly separated by the present author (see Plate 1).<br> The author has recently isolated tea tannin II, the <i>R<sub>E</sub></i> value of which is corresponding (see Plate II). The crystalline form of this tea tannin II is shown in Plate III, m. p. 248_??_9&deg;, [&alpha;]<sup>18</sup><sub>D</sub>=-173&deg;. Its aqueous solution has a hard astringent taste, when heated with dilute separates gallic acid and is converted into a reddish brown substance.<br> The absorption spectra of these four substances are shown in Plate III.<br> From above the newly isolated substance in recognizable as <i>l</i>-gallocatechin gallate.
著者
辻村 みちよ 田部 井菊子 和田 つる
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.11-13, 1952
被引用文献数
1

ルミフラビン螢光法による海藻中の総ビタミンB<sub>2</sub>の定量の諸条件を検討した後各種の海藻についてTable 6に示す測定値を得た.試料は100&deg;C前後にて速かに乾燥粉砕し(水分8~10%),温水或は30%メタノール浸出法により浸出した濾液はアルカリ性にして光分解2時間を行つた後測定した.<br> 本研究はお茶の水女子大学食品化学研究室及び科学研究所に於て25年度文部省科学研究費を以て行つた.<br> 材料の採集に御便宜を与えられた北大の方々又御協力を頂いた室蘭の海藻研究所の中村義輝博士に厚く感謝する.