著者
久原 哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.43, pp.49-56, 2000-05-04

当研究室では、全塩基配列が決定され、約6, 200の遺伝子が同定された酵母の遺伝子を用い、それぞれを欠失、もしくは過剰発現させたときの遺伝子発現パターンをマイクロアレイにより調べている。これにより、その遺伝子の他の遺伝子への影響を調べ、さらにこの過程をくり返すことでデータを集積し、遺伝子間の相互作用あるいはネットワークを解明したいと考えている。酵母をはじめ、全塩基配列が決定された生物種では、その機能が不明な遺伝子がいまだ数多く残されていることがゲノムプロジェクトにより示された。マイクロアレイ法のように全遺伝子を含む情報が一度に得られる手法を用いると、今までに機能さえわからなかった遺伝を含めた制御ネットワークを明らかにすることが可能である。このような手法は、医薬の開発、そして生物学に新たな研究領域を開くことになると考えられる。
著者
Grudin Jonathan
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.57, pp.31-36, 1995-06-08
被引用文献数
2

"Computer-supported cooperative work" and "groupware" are terms invented in the mid-1980's to describe the growing interest in using computer technology to support the activities of groups of people. The interest came from researchers and developers who had previously focused on single-user applications such as compilers, word processors, and spreadsheets ; it also came from those who had previously focused on mainframe systems and organizational issues. To understand the work associated with CSCW and groupware in Europe, the United States, and Japan, it is essential to understand the changing nature of systems development from the 1950's through the 1980's. In this presentation I will describe the historical and organizational contexts of CSCW research and groupware development. Who attends the conferences, develops the systems, and identifies with these labels? How and why do their priorities differ? CSCW is often described as an emerging field, but a better metaphor may be a forum or marketplace where people from different places come to browse, shop, and return to their different homes. Communication-understanding each other's work-requires that we understand different histories and cultures. With the phenomenal success of the Internet and World Wide Web and the very respectable achievements of applications such as Lotus Notes, groupware and support for workgroups is changing the face of work. I will conclude by describing a central challenge brought about by these new technologies and the new way we are looking at and using computer and communication technologies. This paper includes original material and work explored in depth in [1-4].

1 0 0 0 國民雜誌

著者
國民雜誌社
出版者
國民雜誌社
巻号頁・発行日
1910
著者
今田 欣一
出版者
朗文堂
雑誌
Typography journal ヴィネット
巻号頁・発行日
no.11, pp.6-176, 2003-12
著者
稲田 勝美 薮本 陽一
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.689-694, 1989-12-05
被引用文献数
6

制御環境下での植物生産に好適な環境条件を明らかにするため, 連続照明下での光質, 恒温下での日長, および連続照明下での変温の影響を調べた。光質については, 赤色光/遠赤色光 (R/F) 比が著しく高い場合を除けば, 赤色光の光量子量が多いほど, また赤色光/青色光 (R/B) 比が大きいほど生長は促進された。日長は長いほど生長は旺盛となり24 h日長 (連続照明) で最大となったが, 乾物生産に対する照明効率は20 h日長で最も高かった。連続照明下で, 日平均20℃, 高低差5℃とした変温を与えると, 恒温下に比べて生長は促進され, レタスでは21.7℃, 16 hと16.7℃, 8 h (16 H/8 L), ハツカダイコンでは20.8℃, 20 hと15.8℃, 4 h (20 H/4 L) または16 H/8 Lの変温下で最も効率が高かった。ハツカダイコンでは, 変温によって増大した乾物はもっばら貯蔵根に分配された。本研究から, R/B比10またはそれ以上, R/F比1〜2の光質をもつランプで日長を20 h前後とし, これに変温を組合せた条件が植物の栄養生長の促進に有効であろうと結論した。
著者
谷下 一夫 棚沢 一郎 山口 隆美 菅原 基晃
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.50, no.456, pp.1945-1954, 1984-08-04
被引用文献数
1

血液における炭酸ガス拡散係数は,人工肺のガス交換性能を評価するために必要であるが,実測値が全くない.そこで,静止血液試料層を用い,準定常法により炭酸ガスの有効拡散係数を測定した.温度の下降および赤血球濃度,血しょう(漿)たん白濃度の増加とともに,拡散係数が低下する結果を得た.さらに,赤血球内の炭酸脱水酵素の効果により,溶血した血液およびヘモグロビン溶液において顕著な促進拡散が認められた.
著者
前野 克行 安保 充 大久保 明
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.673-678, 2003 (Released:2004-01-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

ゾルゲル法を利用して,還元状態で呈色するメディエーターと酵素を微小管内壁に固定化した目視型酵素センサーの開発を行った.メディエーターは還元型で呈色するが,酸素との反応性が高く,バッファーを送液するだけで一定時間内に退色が観察される.酵素としてグルコースオキシダーゼ,カタラーゼを用いた場合,サンプル溶液中にグルコースが含まれていれば,その反応により溶液中の酸素が減少し,メディエーターの退色するまでの時間が長くなる.この原理を利用し,微小管にサンプルを流し,ある位置の退色するまでの時間,あるいは,ある時間における退色長さを目視することで基質濃度を定量した.定量範囲は0.1~10 mMで,相対標準偏差は4% 以下となった.また,シミュレーションプログラムを作成し,この目視型センサーが原理的に可能であることを検証した.
著者
野澤 慎太郎 笠間 裕貴 鈴木 忠直 安井 明美
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.179-183, 2007 (Released:2007-07-25)
参考文献数
8
被引用文献数
4 6

改良デュマ法によるしょうゆの全窒素分定量法を検討した.11種類のしょうゆを試料として,その0.5 gを石英ボートに量り取り,高純度酸素を助燃ガスとして870℃で燃焼して生成したNOxの酸素を銅還元管で除去し,熱伝導度検出器で検出してそのピーク面積を求めた.まず,全窒素分を2.000% に調製したリジン水溶液を分析した結果,2.002% であり,理論値とほぼ一致した値が得られた.また,改良デュマ法と酸分解条件を最適化したケルダール法との室内再現性を一元配置分散分析で検証した結果,各法で1試料に有意差が認められたが,これらの日間及び日内変動はHorwitz式から求めた併行相対標準偏差より低く,実質的な日間差はないと判断した.更に,Welchのt検定により両法の測定結果の差の有意差を確認した結果,11試料中6試料について有意差が認められたが,それらの平均値の差がHorwitz式から求めたケルダール法での併行許容差内であり,実質的な有意差はないと判断した.改良デュマ法はケルダール法より併行精度が高く,両分析法の相関性もR2 = 0.9999であった.以上の結果から,改良デュマ法はしょうゆの全窒素測定に適用可能であることを確認した.
著者
岡田 雄一郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1257-1258, 1989-03-15

コンピュータを利用した管理システムでは、データを単に蓄積し管理するだけではなく、データの意味を読みとったり、多様なユーザ・ビューを獲得したりするために、管理データを概念モデルとしてとらえること、つまりデータのモデル化が必要となる。ソフトウェア開発においてもスケジュール管理を支援するシステムが開発されているが、その多くはPERT/CPMなどのスケジューリング手法の機械化であったり、スケジュール表の作成支援であったりし、必ずしもソフトウェア開発におけるスケジュールデータを的確にモデル化したものではない。そこで、本論文ではソフトウェア開発におけるスケジュールデータのモデル化ならびにスケジュールデータのビューについて考察してみた。
著者
村山 綾 清水 裕士 大坊 郁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.146, pp.7-12, 2006-07-03
被引用文献数
2

集団の相互依存性を検討する際に有用な多段共分散構造分析を用いて,3人集団における会話満足度に影響を及ぼす要因について検討した.大学生72名が3人集団で会話実験に参加し,お互いを知り合えるように会話を進める親密条件,時間内に1つの結論を提出するよう支持される討論条件のいずれかに割り当てられた.分析の結果,非言語表出性の高い個人ほど会話満足度が高くなることが明らかになった.また,集団内でうなずきの量が多いほど会話満足度が高くなる一方で,討論条件において集団内での笑顔の量が多いほど満足度が低くなることが示された.会話条件に関しては,親密条件よりも討論条件で会話満足度が低かった.個人レベルの指標と集団レベルの指標を1つのモデルに組み込む利点について議論を行った.
著者
川端 英之 上甲 聖 津田 孝夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.23, pp.161-166, 2000-03-02

大規模数値シミュレーションの一つである粒子輸送コードに代表される、データパラレル指向の並列化に馴染まないアプリケーションに対し、リダクション演算の検出および並列化変換を中心とした自動並列化を施す処理系を開発した。本処理系の特徴は、その強力なリダクション演算検出機能である。従来のリダクション認識手法では解析が困難であった、多重ループ中に複数存在するリダクション演算の認識、及び、配列リダクション変数の検出機能を持つ。間接参照される配列も解析対象である。リダクション認識の過程で、並列化可能性の検査も同時に行なえる。本処理系のリダクション検出アルゴリズムはSSA形式による表現に基づくもので、直接的で簡明であるため、実装も容易である。粒子輸送コードなどに適用し、本手法の有効性を確認した。Particle Transport Code is one of huge-scale Monte Carlo simulation codes. From the nature of the physical model it reflects, there exist parallelism in Particle Transport Code. However, complicated control structures and numbers of reduction operations contained in multiply nested loops in such a code prevent it from being parallelized easily. In this paper, we present algorithms to recognize reduction operations in multiply nested loops. The algorithms can also detect arrays used as reduction variables which are referenced by subscripted subscripts. Experimental results show the technique is effective.
著者
田代 和也 岩室 紳也 中條 洋 波多野 孝史 古田 昭 野田 賢治郎 川島 淳
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.434-438, 1997-03-20
被引用文献数
3

(目的と背景)ESWL後に残石なしとなった症例の上部尿路結石の再発率を知るため検討を行った。(対象と方法)対象は1989年7月から1994年12月までにESWLを施行し,残石なしとなった単一部位結石で6ヵ月以上経過観察しえた395例であった。再発確認は原則KUB,時に超音波断層で行った。検討項目は全体の再発率および性別,患側,結石の数,部位,大きさ,結石既往症の有無,基礎疾患の有無,水腎症の有無に関して検討した。また,同時に対側再発率についても検討した。再発期間は残石なしとなった日から起算し再発が確認された日までの実測非再発率で算定した。(結果)全体の同側非再発率は1年96.5%,3年78.8%,5年65.3%であった。対側の非再発率は1年98.1%,3年92.5%,5年87.2%であった。因子別5年非再発率は結石の数で単発71.1%,多発31.6%(p<0.01),既往例別てばなしが77.1%,ありが35.7%(p<0.01),基礎疾患別でなしが67.7%,ありが35.7%(p<0.01)で統計学的有意差を認めた。しかし,性別,患側,部位,大きさ,水腎症の有無は同側再発に影響を認めなかった。(結論)上部尿路結石のESWL後の同側再発では結石の数,既往例,基礎疾患のあるものが危険因子と考えられた。また,ESWLは従来の開放性手術に比べ再発率を増加させる可能性が危惧された。
著者
伊藤 真理
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.312-316, 2006-07-01

情報が多様な形態や媒体で分散して流通するようになり,情報への効率的なアクセスおよび入手のために,標準化に則った書誌情報(メタデータ)の提供がさらに必要とされている。また,利用者の情報の利用方法の変化への対応も求められている。より適切なメタデータ作成のために,目録の概念レベルのモデリングの検討が必要となった。本稿では,主要な目録概念モデルであるIFLAのFRBR, FRBRに基づいて検討された目録原則やオンライン目録のあり方,および書誌記述フォーマットや情報資源識別子について概観し,それらの利用について考察する。