著者
上田 容一郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.402-407, 2022 (Released:2022-05-01)

100人で行う早押しクイズ対決に参加者がリモートで参加できるシステムを開発.コロナ禍により不可能になった100以上集めてのスタジオ収録の代わりとなる収録形態を実現,番組を存続させることに成功した.自宅にいながらテレビ番組の収録に参加できるという子供のころに「未来のテレビ」と夢描いていた双方向の新しい番組を実現した.
著者
栗原 寛昇 岡本 剛
雑誌
研究報告情報セキュリティ心理学とトラスト(SPT)
巻号頁・発行日
vol.2011-SPT-1, no.35, pp.1-8, 2011-07-05

インターネットには,様々な脆弱なサービスが存在し,攻撃コードを自動生成するツールなどにより,脆弱性攻撃による脅威は深刻なものとなっている.脆弱性攻撃を防ぐ方法の 1 つに,Microsoft が実装した DEP(Data Execution Prevention) という機能がある.しかし,DEP を回避する脆弱性攻撃が明らかになり,Windows のセキュリティ強度の低下が問題になっている.本稿では,DEP を回避する脆弱性攻撃を検知して不正な命令の実行を防止するプログラムを提案し,実装した.さらに実装したプログラムにより,DEP 回避を防止できることを確認した.
著者
神長 英輔
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学 国際学部 紀要 = NUIS Journal of International Studies (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.53-65, 2022-04-01

この論文は近世後期の蝦夷地におけるコンブ業を概観するものである。具体的には、近世後期のコンブ輸出の拡大、蝦夷地におけるコンブ生産の拡大、アイヌや和人の労働者の移住、彼らが働く労働環境の変化を関係づける試みである。 江戸幕府は1698(元禄11)年に海産物の乾物(俵物と諸色)を中国向けの貿易品として指定し、海産物の貿易体制が公式に成立した。これ以降、コンブは重要な輸出商品になり、主産地である蝦夷地においてコンブ漁業の漁場が拡大した。蝦夷地におけるコンブの産地は、18世紀の末に現在の釧路地方に達し、19世紀前半には現在の根室地方に達した。 コンブ漁業の拡大は労働者としての和人やアイヌの移住を伴った。アイヌの移住は和人の漁場経営者(場所請負商人ら)の強制によるものもあった。コンブ貿易の拡大が蝦夷地におけるコンブ漁業の拡大をもたらし、それが各地のアイヌの生活に深刻な影響を及ぼしたのである。
著者
上田 哲司
出版者
国文学研究資料館
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2020-04-24

本研究は、江戸幕府による蝦夷地直轄に関する史料や、東北諸藩による蝦夷地警備に関する史料、場所請負商人に関する史料などを収集し、そこよりアイヌ社会に関する情報を抜粋し、その実態を細かく追及しようとするものである。検討時期としては、特に蝦夷地一次幕領期(1799~1821)を中心にする。この調査を通して明らかになったアイヌ社会のあり様が、アイヌ側の主体性によって構成されたのか、場所請負商人などの介在や幕藩制国家の支配が及び始めてきたことが関係するのかを考察する。それによって、アイヌ社会の歴史像を描くとともに、国家がアイヌ社会へと支配を及ぼしていった過程を精緻に考察する。
著者
金子 成彦 宮野 芳寛 北澤 進 渡邉 辰郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
動力・エネルギー技術の最前線講演論文集 : シンポジウム 2004.9 (ISSN:24242950)
巻号頁・発行日
pp.59-64, 2004-06-22 (Released:2017-06-19)

Generators with small gas turbines that generate less than 100kW are drawing attention as a power source of cogeneration systems. Dynamic pressure type air foil bearings are expected to serve as shaft bearings. The design that these bearing are simply designed, easy to produce and maintenance free without requiring lubrication, holds the key to miniaturization of micro-gas turbines. However, the details of such design guidelines have not been clarified though this technology is used in APC for aircraft units. In this study, in order to obtain design guidelines of foil bearing, in making the foil to be the discretion beam, the modeling of the foil was carried out. Taking the frictional forces of attachment part of the foil and the protrusion, etc. into consideration, static characteristic and dynamic characteristic were analyzed to examine performance and stability of the radial foil bearing.
著者
山田 稔
出版者
The Society of Fiber Science and Technology, Japan
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.P315-P322, 1989-07-10 (Released:2008-11-28)
参考文献数
6
著者
山本(前田) 万里 奥田 祐 大菅 武 物部 真奈美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.586-591, 2014-12-15 (Released:2015-01-31)
参考文献数
33

茶葉中の健康機能性成分であるメチル化カテキン,エピガロカテキン(EGC),テアニンを給茶機RICH+®を用いて短時間で自動抽出する条件を検討した.最適抽出条件と飲用カップ1杯(120 mL)当たりの最大抽出量は次のとおりであった.茶葉中にメチル化カテキンを1.7 %含有する「べにふうき」緑茶1.9 gを94°C20秒間攪拌抽出することによって19 mgのメチル化カテキンが抽出された.EGC/EGCG含有比1の「ゆたかみどり」緑茶1.5 gを10°C30秒間攪拌抽出することによってEGC/EGCG含有比2.5のEGC 39 mgが抽出された.テアニンを1.4 %含有する「さえみどり」緑茶1.7 gを65°C20秒間攪拌抽出することによってテアニン20 mgが抽出された.メチル化カテキン,EGCに関しては,健康機能性が期待される1日必要成分量のおよそ 1/2量であった.
著者
高倉 耕一 西田 佐知子 西田 隆義
出版者
日本植物分類学会
雑誌
分類 (ISSN:13466852)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.151-162, 2010-08-27 (Released:2017-03-25)
参考文献数
26
被引用文献数
2

Reproductive interference (RI) refers to negative interspecific interactions in which the reproductive activities of one species directly reduce the reproductive success of another species. RI can be observed in various events in plant reproductive processes, such as stigma clogging and pollen allelopathy. The most conspicuous feature of RI is its positive frequency dependence and its self-reinforcing impact via positive feedback: when two species exert RI on one another, the more abundant species exerts a more intense adverse effect on the reproductive success of the other and then becomes more abundant. Therefore, two species that exert RI on each other essentially cannot co-exist, even if the interfering effect is subtle. Increasing numbers of studies have verified the effects of RI in plants, but the phenomenon is still misunderstood. Here, we present a theoretical outline of RI, discriminating it from hybridization or pollen competition, and address its pivotal importance in the relationships between invasive plants and native relatives, the exclusive distributions of closely related species, and character displacement between these species.
著者
荒川 典子 秦 和文 栗原 加奈 川嵜 卓也 倉林 均 間嶋 満
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.33 Suppl. No.2 (第41回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.B0051, 2006 (Released:2006-04-29)

【はじめに】視床障害の臨床症状として,感覚障害,不全片麻痺,運動失調症が代表的であるが,不随意運動としてジストニアが出現することも知られており,その頻度は17%程度とされている.今回,視床出血後に生じたジストニアが歩行及びADL能力改善の阻害因子となった3症例の理学療法を経験したので,その内容と経過について報告する.【症例紹介及び理学療法経過】<症例1>57歳男性,右視床出血.第2病日から脳外科病棟にて起立・歩行練習開始.第13病日リハ科転科.転科時のgrade(上肢/手指/下肢)は左6/10/10.左深部感覚脱失.第30病日頃から歩行・応用動作時,左上下肢にジストニアが出現し,同時に左肩関節痛も見られるようになった.歩行・階段昇降時に出現するジストニアと左肩関節痛に対して,疼痛及びジストニアが誘発されない肢位・運動強度での動作練習を実施.この際,左上下肢の深部感覚障害もジストニア発現に関与していると思われたため視覚フィードバックを用いた.第74病日,T字杖での監視歩行が室内で可能となり自宅退院.左深部感覚に改善はなく,左上下肢の痺れも残存.<症例2>68歳男性,右視床出血.第2病日から脳外科病棟にてベッド上座位開始.第6病日から端坐位,第19病日から起立,第22病日から歩行練習開始.第31病日リハ科転科.転科時のgradeは左10/10/10.左深部感覚中等度鈍麻.歩行・起立時に左上肢近位部・体幹にジストニア出現し,歩行時には左短下肢装具・膝装具を使用しても中等度の介助を要した.歩行時のジストニアに対し,運動療法と並行して薬物療法施行.第36病日からは歩行練習を中止し,下肢筋力強化,ジストニア抑制肢位で視覚フィードバックを用いた起立練習を実施.第53病日から平行棒内歩行,第66病日から四点杖歩行開始.第99病日,室内での四点杖による歩行が自立し,自宅退院.左深部感覚に改善なし.<症例3>64歳女性,右視床出血.発症当日から脳外科病棟にて起立練習開始,第5病日から歩行練習開始.第6病日リハ科転科.転科時のgradeは左11/11/10.左深部感覚重度鈍麻.左上下肢・体幹にジストニアを認め,歩行にはT字杖を用い,更に軽介助を要した.ジストニア抑制肢位での起立練習を実施.第32病日,独歩にて自宅退院.左深部感覚は中等度鈍麻.【まとめ】ジストニアの発症には深部感覚障害に基づくものと,大脳皮質-基底核間の運動制御ループの破綻によるものとの二つの生理学的機序が想定されている.ジストニアは強い筋収縮を伴う運動や精神的負荷で誘発されやすいことが知られており,今回の理学療法においてはジストニアが誘発されない範囲の負荷での反復運動を施行し,筋力強化や動作能力の向上を図ることが有効であることが示唆された.また,深部感覚障害によるジストニアの発現も考慮し,運動時のジストニア出現の自己抑制を目的とした,視覚フィードバックを利用することも重要であると思われた.

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著者
竜牙興雲 著
出版者
教報社
巻号頁・発行日
vol.上, 1893
著者
小林 重人 山田 広明
出版者
地域活性学会
雑誌
地域活性研究 (ISSN:21850623)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-10, 2015-03

本稿の目的は、非常設型カフェの利用者の地域愛着を高めることで、利用者の地域に対する協力意向を形成する過程が効果的に機能するカフェの経験と利用者の属性を明らかにすることである。そのため、非常設型カフェの利用者に対してアンケート調査を実施した。分析結果から、地域外に居住する利用者の協力意向の形成には、地域の魅力となるメニューの提供と知らない他者とのコミュニケーションが寄与することを示した。また、これらの二要素に対する肯定的評価と地域愛着には有意な相関があることを示した。以上の結果から、地域愛着が中立である利用者の協力意向の形成には、カフェにおいて二要素を経験させることが効果的であると結論付ける。