著者
平瀬 亜由美 坂本 星 木谷 庸二
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.66, 2019

<p>この研究は、SNSアプリのデフォルトプロフィールアイコンからユーザーが受ける印象とデザイン要素の関係を、定量的に研究したものである。SNSの普及に伴い、ユーザーの年齢、人種、ジェンダーといった属性は多様化している。UIデザインにおいても、ユーザーの多様性を考慮したインクルーシブなデザインの発展が見受けられる。既存のデフォルトプロフィールアイコンは、モチーフとして中性や男性が多く使われているが、性自認を男性と女性のどちらにも当てはめないXジェンダーは、性別を感じさせるアイコンをどのように捉えているかに着目した。既存アイコンをサンプルとし、男性、女性、Xジェンダーに対してアンケート調査を行った。既存アイコンに対するイメージとデザイン要素の関係を、ラフ集合を用いて分析した。そして、それを元にXジェンダーにとっても、そうでない人にとっても魅力的なアイコンを制作し、認知構造の妥当性を検証した。</p>
出版者
日経BP
雑誌
日経ニューメディア = Nikkei new media (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1739, pp.5-6, 2021-02-08

名古屋テレビ放送(メ〜テレ)、関西テレビ放送(カンテレ)がそれぞれ制作した8KコンテンツがNHKのBS8Kチャンネルで放送された。両社とも8Kコンテンツの制作に熱心であることは知られていたが、出口をどうするのだろうという疑問があった。在阪局にはカンテレ…
著者
谷田 恵美子 和泉 元喜 山田 英司 澤邉 文 細野 邦広 光永 眞人 阿部 剛 白濱 圭吾 金崎 章 阿部 光文
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.348-354, 2009 (Released:2012-07-17)
参考文献数
20
被引用文献数
4

非切除胃で早期胃癌を合併したgastritis cystica profunda(GCP)2例に対し,内視鏡的粘膜下層剥離術を施行した.粘膜層に癌組織,粘膜下層にGCPを広く認めた.いずれも癌細胞の粘膜下層への直接浸潤は認めず,1例のみがGCP内の腺管上皮細胞を置換しながら進展していた.この例のGCPはKi-67とp53が陰性で,以前の報告と異なっていた.超音波内視鏡は術前のGCPの検出に有用であった.GCP合併早期胃癌の治療方針は,さらに症例を集めての検討を要する.
著者
大河原 信
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.131-135, 1989

まさに日本人には物あまりの時代のようである。身の周りには, これでもかこれでもかと, あらゆるぜいたく品が満ちあふれでいる。お金が豊かな人たちは気楽にそれらを買いあさる。それはそれなりに, まあ, よしとしよう。ささやかなぜいたくが欲望を満たしてくれるのなら。しかし, ろくに使いもせずにぽいと捨ててしまうのはよくない。特に筆者のように戦争を体験した人間には, 捨てるために造られた一枚のポリ袋でも, これを手にすると万感の思いがつのるのである。いまここで, 資源, 物を大切にしようと教訓をたれようというのではない。なにげない一本の糸, 一枚の布に秘められた科学, 技術の奥深さに接するならば, 少なくとも化学を学ぼうとする若い人たちには, 百言をつらねる教訓よりも, "物"の持つ素晴しさ, 貴重さに感動し, さらに将来に向っで無限の楽しみと夢が生まれてくるはずである。
著者
高橋 義人
出版者
平安女学院大学
雑誌
平安女学院大学研究年報 = Heian Jogakuin University Journal (ISSN:1346227X)
巻号頁・発行日
no.19, pp.1-10, 2019-03

建国以来の歴史が浅く「新しい国」であったアメリカには、20 世紀に入ってからも「アメリカ音楽文化」と呼べるようなものがまだわずかしか存在していなかった。アメリカを政治的にのみならず文化的にも「大国」にするために、アメリカ独自の音楽文化を育てることは喫緊の課題だった。その契機のひとつをなしたのが、レハールのオペレッタ『メリー・ウィドウ』のアメリカ上演(1906 年)だった。その爆発的人気をもとに、1934 年、『メリー・ウィドウ』はエルンスト・ルビッチ監督によって映画化され、オペレッタのアメリカ化が行われた。本稿は、18 世紀前半のイタリアにおけるオペラ・ブッファから、19 世紀後半~20 世紀初頭のヴィーンにおけるオペレッタを経て、20 世紀半ばに与えられたアメリカでミュージカルが誕生するまでの喜歌劇の歴史をたどりつつ、アメリカン・ミュージカルに与えられた課題を探る。
著者
伊藤 詩織 中島 宣行 佐々木 万丈 Shiori Ito Nobuyuki Nakajima Banjou Sasaki
出版者
日本女子体育大学
雑誌
日本女子体育大学紀要 (ISSN:02850095)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.165-172, 2015-03

We investigated differences in the frequency of sports injuries between individual and team competition players and between males and females, and we also examined the influence of subjective evaluation of stressors on sports injury frequency. College athletes (N=133) were asked to complete a scale of daily and competitive stressors and to answer a questionnaire on the frequency of sports-related injuries. Chi-square analyses revealed that there were no differences in injury frequency between individual and team competitive players, but that male athletes had a significantly higher frequency of injuries than females. Simple regression analysis revealed that subjective evaluation of "competition results"and "expectations of, and pressure from, others"influenced the sports injury frequency.These results suggest that the frequency of sports injuries is associated with sex and with cognitive evaluation of competitive stressors.
著者
清水 竜瑩
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.p67-96, 1993-10

ヨーロッパの国々は,現在,景気後退と失業率の上昇に悩んでいる。通貨調整の失敗,消費の低迷,東欧などからの移民の増大がその原因と考えられている。ヨーロッパの経営者は,日本の現在の不況について熟知しているが,それでも貿易黒字1500億ドル,失業率2.5%,勤労意欲の高い労働者の存在に深い関心をもっている。日本の市場は,巷間言われているように閉鎖されていず,経済的,制度的には完全に開放されている,と考えている。ただ文化的,心理的に開放されていないという。ヨーロッパの経営者は,市場・技術動向について長期的に予測して,その経営戦略をたて成功しているようである。ただ日本の市場開放については,それに対する長期的視野が欠け,日本市場への参入に戸迷っている。建設会社の指名入札制度は工事の公平な配分と工事の品質という二つを保証する制度である。現物の所長,職人などの人心の機微についてのノウハウが利益の源泉である。外国人単純労働者でもまじめに働く人間は雇用してもいいのではないか。海外施工について設計から施工まで一貫した体制をもっている(東急建設)。企業の目的は,株主,顧客,従業員の3者を満足させることだが出発点はやはり株主である。日本市場は経済的には完全に開放されている。ただ文化的バリアーがある。これらは,日本人が日本国内の供給者から買いたがる傾向に現れる(ユニリーバ)。これからの通信革命は強力なPCを結びつけたネットワークの構築が中心になる。そのためのソフト開発では日独は米に大きく引きはなされている。日本市場に進出するには長期的な日本語教育が必要。日本の参入障壁にはメンタルなものが大きい。欧州の自動車部品メーカーが日本の部品メーカーと同品質,低価格のものを提供しても,日本の自動車メーカーは買わない(ドイツ銀行)。ロシアのアルミニウムの無秩序な輸出,欧州通貨の混乱,家計消費のマイナス成長などのマクロ経済的問題が経営上の最大の問題となる。日本はヨーロッパに余り関心がない。欧州の対外赤字は米国のそれよりも大きいし,失業率も高い。日米2国間交渉でもなく,GATTの成功に力を入れるべきである(ペシネ)。ぜいたく品を買う富豪が少なくなり中産階級の所得がふえた。彼等に買わせるために,大衆消費財まで,ぜいたく品と同じデザインにした。ぜいたく品と大衆品のデザインの差がなくなり,売れなくなった。対処策としてぜいたく品の品質アップとラコスタと組んだ大量生産品の製造・販売に力を入れる。自分の家が建てられなくても一生けんめい働く,日本人が羨しい。フランスでは社会保障がよすぎるから失業率が高くなる(ジャン・パトゥ)。出版を輸送関係,社会関係の雑誌から年金,税金,会社法などの分野に多角し,さらにそれらをCD-Romに変える。市場拡大と技術革新とを同時に行っている。これらを弁護士,中小企業オーナーなど,個人向けにし,彼等に利用しやすいようにデータバンクをつくっている(ラミー)。人間的側面が重要。経営者能力で最も重要なものは,相手の立場にたってものを考える能力。独学の人にはこれが欠けるので,アメリカでは成功するかもしれないがフランスでは成功しない。グラン・デコールなど正規の教育機関出身者が非常に少ないので,ヘッドハンティング重要な仕事になる。59歳で経営者を採用するのは遅くない。彼等は,先がないから大胆な仕事ができる(ジュウヴ・エ・アソシエ)。
著者
増田 亮津
出版者
九州大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2019-04-25

本研究は豚サーコウイルス2型(PCV2)のウイルス様粒子(VLP)の表面に豚流行性下痢病ウイルス(PEDV)のスパイク(S)抗原又は豚繁殖呼吸障害症候群ウイルス(PRRSV)のグリコプロテイン5(GP5)抗原をディスプレイすることで次世代型のワクチンを作り上げることである。そこで(1)ディスプレイ用抗原のカイコでの高効率生産、(2)九州大学のカイコ系統ライブラリーを利用したカイコの組換えタンパク質生産性の差異の原因探索、(3)タンパク質間のグルタミン残基とリジン残基を架橋する酵素である微生物由来トランスグルタミナーゼ (MTG)を用いた抗原提示VLPワクチン作製を課題として研究を進める。
著者
高橋 敏
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.115, pp.61-82, 2004-02

大原幽学の東総地域における活動の結晶ともいうべきは、性学教団のシンボル、改心楼であった。改心楼をめぐっては幽学弾圧の端緒となった関東取締出役の手先と博徒の乱入事件がここで引き起こされたことでも著名である。関東取締出役が幽学に疑いを持ったきっかけは改心楼の大造な建築であった。幽学はじめ関係者は江戸訴訟のなかで、質素を趣旨とした道友の寄進にもとづく簡素な建築物であると弁明している。改心楼建築に関しては、その普請の過程の中で作成された第一次史料が多数のこされている。嘉永二年(一八四九)四月十五日の「絵図面定幷材木見立」から翌三年正月十九日の「開校」まで道友寄進の「土普請」から大工方、屋根、畳、石工、左官の職人を雇い入れての建物本体の建造、つづいて家具、食器、蒲団、蚊帳等の生活用具の購入までを実証する。また同時に動員された道友の労働力を克明に追求した。道友の寄進行為こそ、大原幽学の性学教団の力量をはかるバロメーターであるからである。江戸訴訟の際、評定所に提出された幽学側の改心楼建築の費用は金九九両余、これを九名の有力な道友が立て替えたと申告している。ところが普請関係の諸帳面を精査したところ、実際は金四四九両余も費しており、申告の四・五倍にのぼる。しかも、幽学は江戸まで出かけ主要な木材を買い付け、ぜいたく品と思しき道具類まで著名な大店から購入している。これだけでも金七二両余に及んでいる。改心楼造営に動員した道友は一八〇日間で四四三二人に達し、二四カ村を包括している。幽学の改心楼造営がこの地域に与えた影響を、決して過小評価することは出来ない。規模といい、建築費用といい、動員された道友の数と広がりといい、関東取締出役が疑いを抱くのは一面当然であったともいえる。改心楼は江戸訴訟の敗北とともに取り毀され、廃墟と化した。今その偉容はのこされた二幅の絵画で偲ぶのみである。
著者
丸山 雅夫
出版者
南山大学法学会
雑誌
南山法学 (ISSN:03871592)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.53-76, 2018-02
著者
北村 充 奈良坂 紘一
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.38-48, 2004-01-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
84
被引用文献数
4 5

The recent advance is reviewed on the development of synthetic reactions by using oximes and their derivatives.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1927年12月23日, 1927-12-23
著者
光藤 宏行
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.59-69, 2022-02-28 (Released:2022-03-25)
参考文献数
88

本論文では,輻輳眼球運動と両眼立体視を調べた近年の心理学的・神経科学的研究を概観する.輻輳眼球運動とは2つの眼球の異なる向きの回転である.両眼立体視,すなわち両眼性の奥行き知覚の大部分は網膜像差の皮質情報処理により生じる.近年の研究により,(a)像差によって誘導される水平方向の輻輳・垂直方向の輻輳・回旋方向の輻輳は,視覚刺激の提示に応じて比較的素早く生じ,(b)両眼立体視には複数の脳領域が関与していることが示されている.これらの知見に基づいて,視覚系がどのように水平像差・垂直像差・回旋像差を処理し,両眼対応問題をどのように解決しているかについての仮説を提案する.
著者
金谷 英俊 永井 聖剛
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.29-38, 2022-02-28 (Released:2022-03-25)
参考文献数
33

他者による課題遂行の観察が,実験参加者の変化検出課題成績と不安状態に及ぼす効果について検討した.交互に呈示される画像間で変化している部分を見つける変化検出課題を参加者に課し,検出までにかかった時間を測定した.実験1では参加者は,他者1名が参加者の斜め後ろに立ち,その課題遂行を観察する(他者観察あり条件),もしくは参加者のみ(他者観察なし条件)のいずれかの状態で課題を遂行した.その結果,他者に観察されていると観察なしの場合よりも,変化検出時間が有意に長くなった.続いて実験2で,人間の他者の代わりにビデオカメラを通して課題遂行の様子を観察した場合にも,カメラ観察なしの場合と比べて変化検出時間が長くなり,STAI状態不安尺度の得点が高くなった.以上の結果は,他者による観察によって参加者の不安が増大することにより,課題遂行時に視覚的注意が機能しにくくなる可能性を示唆するものである.
著者
佐々木 勸
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.95-100, 1997-04-25
参考文献数
4