著者
佐藤 祥一郎
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
pp.10605, (Released:2018-02-27)
参考文献数
40

脳出血急性期の血圧上昇は,転帰不良の強力な予測因子である.発症6 時間以内の急性期脳出血に対する積極降圧療法(目標収縮期血圧<140 mmHg)の有効性を検討したThe Intensive Blood Pressure Reduction in Acute Cerebral Haemorrhage Tria(l INTERACT)2試験により,急性期の積極降圧療法が機能的転帰を改善することが示され,国内外のガイドラインの記載が相次いで改訂された.しかし,最近発表されたAntihypertensive Treatment of Acute Cerebral Hemorrhage(ATACH)-II 試験では,発症4.5 時間以内の患者を対象に,より厳格な降圧療法の効果を検討したが,転帰改善効果は証明されなかった.したがって,脳出血急性期における降圧目標の下限や最適な降圧方法に関してはいまだ明らかになっていない.脳卒中再発防止における降圧療法の有用性は証明されており,複数のガイドラインで130/80 mmHg 未満のコントロールを推奨している.しかし,これを直接支持する無作為化比較試験のエビデンスは乏しく,現在,国際共同試験Triple Therapy Prevention of Recurrent Intracerebral Disease EveNts Tria(l TRIDENT)が進行中である.

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1885年12月23日, 1885-12-23
著者
北澤 京子 佐々木 順一 中山 健夫
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.2017-007, 2017 (Released:2017-12-01)
参考文献数
16

6年制薬学部・薬科大学におけるEvidence-Based Medicine(EBM)教育の実態を把握する目的で質問紙調査を実施した.教員268人に調査票を送付し,72校の191人から回答を得た(回答率71.3%).EBMに関する50の主要キーワードのうち,研究デザイン(ランダム化比較試験,前向きコホート研究,後ろ向きコホート研究,症例対照研究)や研究結果の指標(オッズ・オッズ比,相対リスクと絶対リスク)は,ほとんどの大学で教育されていた.一方で,臨床推論,ランダム化比較試験の患者への適用,システマティック・レビューの批判的吟味,および診療ガイドラインの作成手順と解釈に関するキーワードは,教育している大学が少なかった.EBM教育が「充実している」との自己評価は32.2%にとどまり,主な課題として,時間不足,演習・実習の機会の不足,教員の意識・スキルの不足,適切な教材の不足が挙げられた.
著者
出口 順子 沖村 多賀典 井澤 悠樹 徳山 友 菊池 秀夫
出版者
日本スポーツマネジメント学会
雑誌
スポーツマネジメント研究
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.19-34, 2017
被引用文献数
3

<p>The objective of this study is to confirm the intentions of J. League spectators to support a club. Specifically, data was collected from 619 J. League supporters, and a hypothetical model that assumes a relationship among attachment, team identification, and club support intentions was examined using structural equation modeling. In addition, to verify the difference in the intensity of supportive behavior, supporter-club members and non-members and supporter-association members and non-members were compared. From the results, it was observed that team identification and attachment to a fan community affected club support intentions, and among the two, the effect of the former was stronger. Further, no differences were observed that compared supporter-club members and non-members. In the comparison between supporter-association members and non-members, differences were observed in the relationship between attachment to a fan community and club support intentions and that between attachment to a local city and team identification.</p>
著者
日野 智 岸 邦宏 相浦 宣徳 佐藤 馨一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.667-674, 2001

近年、航空会社には効率性を重視した経営が求められている。そのため、採算性の低い地方航空路線ではサービス水準が低下する恐れがある。そこで、本研究はコミューター航空をフィーダー路線として活用したハブ・アンド・スポークシステムの実現可能性を明らかにした。女満別空港における意識調査から時間的な制約条件から利用者は乗り継ぎ便を選択し、運賃以外にも交通方向と目的の組み合わせが影響していることが明らかとなった。また、乗り継ぎ便選択率モデルを構築し、利用者数算出とコミューター機を含めた機材運用の設定を行った。結果として、コミューター機を活用することが座席利用率を向上させうることを示した。

4 0 0 0 OA 装束甲冑図解

著者
関根正直 著
出版者
六合館
巻号頁・発行日
vol.下, 1900
著者
前川 京子 佐井 君江
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.669-673, 2014 (Released:2016-09-17)
参考文献数
17
被引用文献数
1

医薬品開発においては,副作用発現や有効性の変動要因となり得る薬物相互作用の有無について,適正に試験し評価することが求められている.近年,薬物代謝酵素のみならずトランスポーターに関する研究の進展に伴い,被験薬の薬物動態に対する,これらの分子の影響を定量的に評価するための検討方法を提示した薬物相互作用ガイドラインの改定が欧州,米国および我が国の規制当局で進められている.一方,薬物動態関連分子の中には,活性変化をもたらす遺伝子多型が存在し,患者の遺伝的要因が薬物相互作用を増強する事例も報告されている.さらに一部の遺伝子多型には,その頻度に大きな人種差・民族差が認められることから,今後加速する医薬品の国際共同開発においても,特に遺伝子多型の人種差を考慮した適正な薬物相互作用の評価が重要となる.本稿では,人種差が注目されている薬物動態関連分子の遺伝子多型を取り上げ,これらの薬物相互作用への影響について事例を含めて概説する.
著者
栗山 正光
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.9-19, 2017-03-15 (Released:2017-09-22)

日本の大学生の情報行動をめぐる状況について論じた。公表されている調査結果に基づき,学習時 間,読書,新聞の閲読,情報機器の利用といった面から実態をまとめ,新聞離れが鮮明であること,パソコンや携帯電話などの情報機器は大多数の学生が使用していることなどの傾向を指摘した。また問題解決のための情報探索行動に関して,首都大学東京の学習相談の事例を紹介し,インターネット上の質問応答サイトと比較しながら,問題点を考察した。さらに,情報の利活用の道具として基本的なソフトウェアやSNS が学生に浸透している状況にも触れた。
著者
石井 秀明 西田 裕介
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.761-766, 2009 (Released:2009-11-25)
参考文献数
28
被引用文献数
1

理学療法において,スキルの向上を図ることは重要である。スキルの向上の要素の一つの要因として,いかに疲労せずに課題を遂行できるかということが含まれる。しかし,疲労のメカニズムは,未解明のままである。そのため,理学療法プログラムの立案の際には,頭を悩ます問題である。そこで,疲労のメカニズムを解明することは重要であると考えられる。本稿では,疲労のメカニズムの定説であった末梢性疲労モデルの基礎であるHillらの研究から疲労の原因を明確にし,最新の研究から末梢性疲労モデルの限界を示唆する。そして,脳科学からみた新たな疲労のメカニズムを紹介し,その新たな疲労のメカニズムの理学療法への応用を紹介する。
著者
山本 和義 永妻 佑季子 福田 泰也 西川 和宏 平尾 素宏 鳥山 明子 中原 千尋 宮本 敦史 中森 正二 関本 貢嗣 藤谷 和正 辻仲 利政
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.175-182, 2017 (Released:2018-02-22)
参考文献数
16

加齢に伴う筋力,身体機能の低下と定義されるサルコペニアは各種疾患でその概念が普及し,治療アウトカムにおける影響が盛んに報告されている.われわれも高齢胃癌患者におけるサルコペニア症例が非サルコペニア症例にくらべて術前摂取エネルギー量,タンパク質量が有意に少なく,サルコペニアが胃癌術後の重篤な合併症発生の独立したリスク因子であることを報告している.つぎのステップとして,初診時にサルコペニアと診断された65 歳以上の高齢胃癌術前患者を対象にして,エクササイズとしてハンドグリップ,ウォーキング,レジスタンストレーニング,栄養介入として1 日28kcal/kg(IBW)のエネルギー量と1.2g/kg(IBW)のタンパク質の摂取およびβ-hydroxy-β-methylbutyrate(HMB)の補充を推奨する,「術前栄養+エクササイズプログラム」を作成・実践しているので,その概要について報告する.

2 0 0 0 OA 櫓下番附

出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
大前 学 菅沼 直樹 清水 浩
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.38, no.8, pp.565-570, 2010-08-15 (Released:2015-08-08)
参考文献数
21
被引用文献数
2 2

Applications of laser-radar in the fi eld of automatic and intelligent control of automobiles are explained.