著者
船登 雅彦 小野 康寛 馬場 一美
出版者
昭和大学・昭和歯学会
雑誌
Dental Medicine Research (ISSN:18820719)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.209-213, 2013

覚醒時の上下歯列接触癖(Tooth Contacting Habit; TCH)は顎関節症の原因因子として注目されてきている.TCH の評価は質問票や問診に基づくため信頼性が低く,TCH を客観的に評価することができなかった.著者らはTCH を客観的に定量化するために「TCH 測定システム」を開発し,臨床への導入をすすめている.<br/>このTCH 測定システムはコンピューターと専用ソフトウェアからなり,E メール機能を有する市販の携帯電話さえあれば,ランダムに送信されるE メールを受信した時にTCH の有無を確認し,空メールを返信するだけで,データが蓄積され,TCH の出現頻度や出現状況を自動分析することができる.<br/>本稿ではTCH 測定システムの概要と初期の運用実績および今後の発展性について紹介する.
著者
櫻井 雅夫
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.35-72, 2005-06

資料はじめに第一部 アメリカの海外投資保証制度 一 開発途上国における米系企業の国有化、一九六〇年代~七〇年代 二 アメリカの投資保証制度 三 CIAとITTのチリ内政関与第二部 米系企業の国有化とOPIC 序説 一 交渉当事者としての被保険者 二 投資家が交渉した現金による解決 1 ラルストン・プリーナ事件 2 ノーザン・インディアナ・ブラス事件 3 投資家(企業)による自発的交渉 三 投資家が交渉し解決した事件でOPICが資金上関与したもの 1 ミナ・マチルデ事件 2 ペスレヘム・チリ・アイアン・マインズ事件 3 レイノルズ・メタルズ事件 4 パーソンズ・アンド・ホイットモア事件とセーロ事件 5 解決交渉におけるOPICと投資家との間の協力 6 解決交渉におけるOPICと投資家との間の衝突分野 --(以上本号) 四 OPICと被保険者との間の交渉で解決された事件 1 ITT事件 2 ブレイドゥン・カッパー事件 (付)AAAの仲裁判断で解決された事件 1 ヴァレンタイン・ペトロリアム・アンド・ケミカル対AlD事件 2 リヴィア・カッパー・アンド・ブラス対OPIC事件 五 OPICと外国政府との間で交渉された解決策 1 フェアーン・フーズ事件 2 チリ・カッパー(エクソティカ鉱山) 事件結論 --(七八巻七号)
著者
吉村 忠与志 八木 徹 千田 範夫
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.2016-0046, (Released:2017-04-14)
参考文献数
5
被引用文献数
1

分子モデリングソフトウェアには3Dプリンタ用STLファイルを創出するものが開発されていない.そのため,いろいろな機能を付加した研究が進む中で,Winmostarで作成できるVRML形式ファイルをBlenderでSTLファイルに変換して分子軌道モデルを3Dプリンタで作成することができた.これによって,分子軌道の3Dモデルを簡単に作成できることから,この方面でのますますの利用を期待できる.
著者
佐藤 嘉広
出版者
勉誠出版
雑誌
アジア遊学
巻号頁・発行日
no.102, pp.14-21, 2007-08
著者
徐 春輝 高木 徹 川崎 美香
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.46-46, 2011

組織がある目的を達成するために, 管理する側と実行する側に役割を分担して全体として目的を達成する行動が見られる. 管理側をプリンシパル, 実行側をエージェントとして表現し, それらをモデル化したものをエージェンシー・モデルと呼ばれ, それらについての概念的な研究が過去に多くみられた. 本研究で焦点を当てるポイントは, エージェントの行動の結果と組織全体の目的の間に差があり, その差をどのように埋められるかを考察する. そのための一考察として, エージェントの行動を評価するために, どのようなモデルを使い, 計測することが困難な努力をどのように表現するかを考える.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1757, pp.36-39, 2014-09-15

中国版新幹線「和諧号」で上海市の虹橋駅から15分足らず。昆山南駅で降り、クルマで10分ほどで昆山市の市街地に着く。ここに8月、中国のロボット技術を誇る「ロボットレストラン」が開業したと知り、足を運んだ。 場所は市内随一の大型家電量販店の一角。
著者
郭 素梅 小黒 久史 佐藤 美恵 阿山 みよし 春日 正男
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18828930)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.1091-1098, 2009-03-31 (Released:2016-01-25)
参考文献数
16
被引用文献数
3 1

Today, the opportunity to appreciate visual contents on the device of various sizes, such as a large theater, a cellular phone, etc. has increased, and techniques in consideration of environment and KANSEI are required. In order to perform KANSEI evaluation of visual contents, one of typical methods is Semantic Differential Method. However, KANSEI evaluations between bipolar and unipolar method may differ. In this paper, we investigate KANSEI evaluation of 5 types visual contents by changing the reproduction color, camera work and display size. In addition, we investigate bipolarities of stimulus words and effectiveness of unipolar method.
著者
石崎 睦雄 上野 清一
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.447-451_1, 1989
被引用文献数
5

天然及び合成食品添加物21品目のDNA損傷活性をDNA修復試験 (Spore rec-assay) で検討した. その結果, 天然添加物のアーモンド油, スターアニス油, セイボリー油, ディル油及び合成添加物の安息香酸ナトリウム並びに合成添加物のカリウム塩である安息香酸カリウム, クエン酸一カリウムの7品目には, 弱いながらDNA損傷作用が認められた. また, クエン酸三ナトリウム (二水和物) とそのカリウム塩クエン酸三カリウム (一水和物) は明瞭な陰性を示したが, 残り12品目は, 最高用量においてもなおM45, H17両株に増殖阻害が観察されず未確定陰性であった.
著者
Geneviève C. LUCA Beatriz P MONTEIRO Marilyn DUNN Paulo VM STEAGALL
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.16-0382, (Released:2017-04-20)
被引用文献数
3

The goals of this retrospective clinical case series study were to describe the management of anesthesia, and to report perioperative complications in cats undergoing subcutaneous ureteral bypass (SUB) placement due to ureteral obstruction. Medical records of client-owned cats with ureteral obstruction and anesthetized for SUB placement between 2012 and 2015 in a veterinary teaching hospital were reviewed. Twenty-seven cases were identified. Duration of anesthesia and surgery (mean ± standard deviation) were 215 ± 42 min and 148 ± 36 min, respectively. Hypothermia was the most common intraoperative complication. Hypotension, hypocapnia, hypertension and bradycardia were also frequently observed. Out of 22 cats who experienced intraoperative hypotension, 17 received inotropes and vasopressors. There was a significant decrease in creatinine (P=0.008) and total solids (P=0.007) after SUB placement when compared with baseline values. Postoperative complications included pain, anorexia, nausea, hypertension, and urinary tract-related problems. No death occurred in the postoperative period. Risk factors could not be identified. Successful management of anesthesia for SUB placement involves rigorous anesthetic monitoring and immediate treatment of complications. Perioperative complications appear to be common. This study could not identify risk factors associated with this procedure.
著者
茂木 弘之 宇佐見 衛 勝崎 裕隆 今井 邦雄 樋廻 博重 小宮 孝志
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.688-691, 2002-10-15
被引用文献数
5

15種の香辛料粉末の80%<B>エタノール</B>抽出物についてヒト白血病細胞の増殖抑制率を調べた。<BR>(1)<B> タイム,ナツメグ,スターアニス,クローブ,トウガラシ,ターメリック,ジンジャー,ガーリック,シナモン,ブラックペーパー,オールスパイス,ローズマリー,セージ,ローレル</B>の抽出物のうち200<B>μ</B>g/mlの濃度で80%以上の細胞増殖抑制率を示したものは<B>タイム,ナツメグ,クローブ,ターメリック,ジンジャー,シナモン,ブラックペーパー,ローズマリー,クミン,ローレル</B>であった。これらの香辛料抽出物の50<B>μ</B>g/ml濃度で細胞増殖抑制率が70%以上のものは<B>ナツメグ,ターメリック,シナモン,ブラックペーパー.ローズマリー,セージ,ローレル</B>であった。香辛料抽出物の10<B>μ</B>g/ml濃度で<B>ターメリック</B>は100%,<B>ローレル</B>は95%の高い細胞増殖抑制率を示したのに対して,他のものはいずれも50%以下であった。<BR>(2) 細胞増殖抑制率の高かった<B>ターメリック</B>と<B>ローレル</B>の抽出物の作用機構としてDNA断片化が観察され,<B>アポトーシス</B>誘導によるものと推定した。
著者
Yin Minn Pa Pa Shogo Suzuki Katsunari Yoshioka Tsutomu Matsumoto Takahiro Kasama Christian Rossow
出版者
一般社団法人 情報処理学会
雑誌
Journal of Information Processing (ISSN:18826652)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.522-533, 2016 (Released:2016-05-15)
参考文献数
32
被引用文献数
1 123

We analyze the increasing threats against IoT devices. We show that Telnet-based attacks that target IoT devices have rocketed since 2014. Based on this observation, we propose an IoT honeypot and sandbox, which attracts and analyzes Telnet-based attacks against various IoT devices running on different CPU architectures such as ARM, MIPS, and PPC. By analyzing the observation results of our honeypot and captured malware samples, we show that there are currently at least 5 distinct DDoS malware families targeting Telnet-enabled IoT devices and one of the families has quickly evolved to target more devices with as many as 9 different CPU architectures.
著者
中野目 純一
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.408, pp.104-111, 2016-06

凸凹取材班が突撃取材相場の波乱を招く主犯として、ネガティブな印象が付きまとうヘッジファンド。それがマイナス金利政策に伴う運用難から、投資対象として改めて脚光を浴びている。個人投資家が購入できるヘッジファンド型投資信託も登場。
著者
松井 三枝
出版者
[富山大学杉谷キャンパス一般教育]
雑誌
研究紀要 : 富山大学杉谷キャンパス一般教育 (ISSN:1882045X)
巻号頁・発行日
no.41, pp.115-157, 2013-12-25

医療の分野における心理職のニーズは昨今ますます大きくなってきているといえるが、そのためのコアとなる教育が実際には各大学でどこまでなされているかが必ずしも明らかとはいえない。本研究では、臨床心理専門家養成のための医療実習の実態を明らかにすることを目的として、全国の大学病院にアンケート調査を行なったので、その結果を報告し、大学院における専門家教育のためのカリキュラムの充実に向けての資料を提供したいと考える。
著者
松井 三枝
出版者
[富山大学杉谷キャンパス一般教育]
雑誌
研究紀要 : 富山大学杉谷キャンパス一般教育 (ISSN:1882045X)
巻号頁・発行日
no.40, pp.111-114, 2012-12-25

心理学の応用のひとつとして、医療領域に関わる専門家の育成のための教育システムは重要と考えられる。医療の分野における心理職のニーズは昨今ますます大きくなってきているといえるが、そのためのコアとなる教育が実際には各大学でどこまでなされているかが必ずしも明らかとはいえない。広義の臨床心理学のなかに医療領域に従事する心理学専門家の育成が入ってくると思われる。2008年に日本学術会議の健康・医療と心理学分科会は、医療領域に従事する国家資格法制の確立の提言を行ない、これ以降の討論の中で、現状の問題として、教育カリキュラムの確立が課題とされた。とくに、大きな点は臨床実習を含めたカリキュラムの確立にあるといえる。本研究では、そのために全国の臨床心理系大学での教育システム、とくに臨床実習状況の実態調査を行ない、大学院における専門家教育のためのカリキュラムの充実に向けての資料を提供したいと考える。実際には第1段階として現在ある全国の臨床心理士指定校や専門職大学院165校を対象の中心として調査を行なうこととする。第2に全国の臨床心理士に教育経験等についてアンケート調査を行なうことにする。第3に全国の大学病院に臨床心理専門家の医療実習受け入れ状況についてのアンケート調査をする。本報告では、このうちの第1段階のなかのシラバス調査について示すこととした。
著者
堀江 聡 Hoffmann Damascius
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
人文科学 (ISSN:09117210)
巻号頁・発行日
no.19, pp.17-49, 2004

プラトンによって創設されたアカデメイアの最後の学頭ダマスキオス(紀元後460年頃生れ、538年以降没) の主著『第一の諸始原についてのアポリアと解』の第I巻第3部(R.I, 41-66)を以下に訳出する。底本には、ビュデ版 を用いたが、リュエル版 も参考にした。翻訳としては、上記ビュデ版の対訳の他、ガルペリヌの仏訳 を参照した。< >内はギリシア語原文上の補足箇所の訳出であり、{ }内は、文意を掴むための訳者による補いである。改行および章分けは、ビュデ版のギリシア語テキストにしたがった。ギリシア語原文にはないが、ビュデ版訳者の章ごとの小見出しを採録し、各章の冒頭にゴチック体で附加した。さらに、[R+数字]により、リュエル版のページを併記した。