著者
齊藤 隆志
出版者
日本体育・スポーツ経営学会
雑誌
体育・スポーツ経営学研究 (ISSN:02897032)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-16, 1999-12-15

I set the following purposes for this study, (a)research the factor structure of core benefit exploratory, (b)describe the product function on a game-by-game basic for the core benefit. The data of questionnaire from concerning the core benefit was collected 962. Factor analysis was conducted to the data, and six factors were extracted: (1)Competition result, (2)Game content, (3)Ceremony, (4)Learning, (5)Media, (6)Merrymaking. According to interpreting in the factors, the benefit which spectators enjoyed in the stadium is classified into two parts: Sports Level and Entertainment Level, in addition, the "Sports Level" was classified into two parts: Game Level and Sports Related Events Beside the game. And then I reasoned that Competition result factor, Game content factor, and Learning Factor were in the Game Level. Ceremony Factor was in the Sports Related Events Beside the game, and Media Factor and Merrymaking Factor were in the Entertainment Level. The NBA had high benefits which were Game contents, Ceremony, Merrymaking and Media. It was an excellent product with which spectators could enjoy its well-balaced entertainment and sport. All Star soccer game and Goodwill soccer games had high benefits which were Learning and Merrymaking. The Universiade was a good and well balanced benefit product. The V-league had high benefits which were Competition result and Ceremony. The J-league had high benefits which were Competition result, Media and Merrymaking. Vocational rugby game had a high benefit which was Media. International volleyball game and Japan basketball league were porducts without any feature.
著者
長岡 朋人 安部 みき子 蔦谷 匠 川久保 善智 坂上 和弘 森田 航 米田 穣 宅間 仁美 八尋 亮介 平田 和明 稲原 昭嘉
出版者
日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.121, no.1, pp.31-48, 2013 (Released:2013-06-21)
参考文献数
57
被引用文献数
3 4

本研究では,兵庫県明石市雲晴寺墓地から出土した明石藩家老親族の人骨1体(ST61)について,形態学,古病理学,同位体食性分析の視点から研究を行った。板碑から人骨は明石藩の家老親族であり,1732年に77歳で亡くなった女性である。本研究の結果,(1)骨から推定された性別は女性で,死亡年齢は50歳以上で,墓誌の記録を裏付けるものであった。(2)頭蓋形態を調べたところ,脳頭蓋最大長が大きく,バジオン・ブレグマ高が小さく,頭蓋長幅示数は75.3で長頭に近い中頭,また上顔部が細長いものの顔面全体が大きく,いずれの特徴も徳川将軍親族,江戸庶民,近代人とは異なっていた。(3)炭素・窒素安定同位体分析の結果,ST61の主要なタンパク質摂取源は,淡水魚,または,陸上食物と海産物の組み合わせと推定された。当時の上流階級の人骨のデータの積み重ねは今後の江戸時代人骨の研究に不可欠であるため,今回一例ではあるが基礎データの報告を行った。
著者
渡辺 裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.3, pp.71-76, 2009-04-09

MPEGはMoving Picture Experts Groupの略称であり,ISO/IEC JTC1におけるオーディオビジュアル符号化標準の開発機関及び規格の両者を意味する.MPEGビデオ規格の代表的なものにMPEG-1,MPEG-2,MPEG-4,MPEG-4 AVCがある.このうち,MPEG-2はDVDとHDTVに,MPEG-4 AVCは携帯端末用ワンセグ放送,BD用映像符号化,YouTubeなどで用いられている.本稿では,ネットワーク帯域の消費量が大きいと考えられるMPEG-2のビデオ符号化方式を中心に,圧縮されたビットストリームの生成及び転送の仕組みについて解説する.

2 0 0 0 史籍解説

著者
大森金五郎 編
出版者
三省堂
巻号頁・発行日
1937
著者
原口 強 木村 克己 宮地 良典 高倉 伸一 国松 直 稲崎 富士 青野 道夫 野口 剛宏 中田 賢
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.2075-2076, 2004

2003年宮城県の2回の地震では鳴瀬町の水田で規模の大きな液状化が発生した。地上型レーザースキャナーによる地表面高精度計測、電気探査、ボーリング、ジオスライサー等を実施した結果、液状化は砂採取跡の池を山砂で埋立てした地盤に限定して発生していた。新潟地震以降、国内の液状化発生代表事例を再検討した結果、人工地盤か、自然地盤かに関わらず、液状化は短期間の水中堆積で埋め立てられた新しい地盤で発生し易いという共通点が認められた。こうした場所は土地の履歴調査で特定できる。現在の液状化判定法に加えて、詳細な土地の履歴調査を行い埋立履歴と範囲・方法等が特定できれば、液状化の範囲をより精度よく予測可能となる。
著者
佐藤 健二 伊藤 宣夫 岡 充
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.281-284, 1967

Braid silk sutures (size, 2-0) pretreated or non-pretreated with silicone (Toshiba Co., TSF 484) were subjected to gamma radiation and effects of irradiation on the tensile strength and the solubility of the sutures were investigated. On the other hand, grafting and water repellent degree of the sutures grafted by silicone with gamma irradiation, were compared with those of the siliconized sutures by heating. The tensile strength of the sutures were decreased with increasing radiation dose, but no difference was observed between the decreasing degree of the strength of the sutures irradiated at sterilization dose (2.5 Mrad) and that of the sutures autocraved. No significant decrease was observed in the water repellent of the grafted sutures for long boiling and for immersion in storage solution (ethanol or carbolic acid). It seems to be promissing to produce silicone grafted sutures sterilized by irradiation.
著者
柄本 涼介 榎本 大義 後藤 仁志
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第39回ケモインフォマティクス討論会 浜松
巻号頁・発行日
pp.P11, 2016 (Released:2016-09-22)
参考文献数
9

生体内で機能しているタンパク質の多くは四次構造を形成している。この構造を予測するタンパク質ドッキングには,タンパク質間相互作用を高速に評価する手法が重要である。これまでの我々の研究において,Krishnamoorthy等らが開発した統計的粗視化ポテンシャルや,我々によるその改良ポテンシャルをスコア関数に採用したタンパク質―ペプチドリガンド複合体の高速構造探索(ペプチドリガンドドッキング)法を開発してきた。本研究では,これらの粗視化ポテンシャルをタンパク質四次構造の安定性評価に適用できるかどうか検討するため,ホスホフルクトキナーゼ四量体の多形構造を生成し,それらをAMBER力場と粗視化ポテンシャルを用いて比較した。
著者
陳 鶴 井上 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.326, pp.79-84, 2014-11-14

多数の非一様なエージェントのミクロな振る舞いから,システムのマクロな現象を説明する試みは,脳神経系の問題だけではなく,多くの自然科学や社会科学においてさえも有効なアプローチである.そこで,我々は大卒労働市場において,各就活生に彼ら固有の「特徴ベクトル」を割り振り,企業の持つ「選別ベクトル」との内積(近さ)に応じて企業側が内定を出す確率モデルを考え,そのジョブ・マッチングプロセスを数値的に評価する.単純な一元的「成績」によるマッチングと比べ,多様な「モノサシ」を用いて企業が人材確保する場合には「内定数格差」に違いが得られるはずである.我々は昨今,財界で求められている「人材/組織の多様性」,すなわち,学生の多様性,企業の多様性が結果としてどの程度,社会的格差を改善するのかに関し,簡単な計算機実験を行ったので,その結果を報告する.
著者
宮家 準
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.80, no.4, pp.815-836, 2007-03-30

岸本英夫は死は別れで、死後自分は宇宙の霊にかえるとした。柳田国男は死後肉親に葬られ、その後供養された死霊は祖霊さらに氏神となるが、後継者のない死霊は無縁様(外精霊・餓鬼)になるとした。日本の伝統的な葬儀では死者の霊魂を他界に送ることに重点が置かれたが、近年は死者を偲び、その志を継承する事を誓う会に展開している。現代の死は八割が病院死で、ターミナルケアが求められている。そこでは末期患者にあるがままの現実に身を委ねることや、自己の霊性に目覚め、最後の生を個性的に充実させ、自分なりの死の設計をするように導いている。このケアは修行や巡礼の理想とされる自然法爾、如実知自身の悟りに通じるものである、現在は未亡人や未婚の女性の孤独な死が増加している。こうした中で身寄りのない老人が晩年を共に過ごし、共に葬られる共同墓が作られている。また葬儀を死者の意志に委ねる意識が芽生え、そのこともあって、散骨、樹木葬、宇宙葬や、個人の遺骨をペンダントなどに加工して手元で供養するなどの新しい葬法や供養法があらわれている。
著者
山下 里香
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.61-76, 2014-09-30

継承語は移民コミュニティの民族アイデンティティの要のひとつ,またコミュニティの団結の資源とされることが多い.特に,第二世代以降には,コミュニティ内でのフォーマルな場面や,上の世代との会話に使われると言われる(生越,1982, 1983, 2005; Li, 1994).また,語用論的には,言語選択や言語の切り替えは,コンテクスト化の手がかり(contextualization cues)という,談話の機能を持つとも言われる(Gumperz, 1982).日本語と継承語が流ちょうに話せる子どもたちは,移民コミュニティにおいて実際にどのように複数の言語を使用しているのだろうか.本研究では,コミュニティでの参与観察をふまえて,在日パキスタン人バイリンガル児童のモスクコミュニティの教室での自然談話を質的に分析した.児童らの発話の多くは標準日本語のものであったが,ウルドゥー語や英語の単語,上の世代が使用する日本語の第二言語変種(接触変種)に言語を切り替えることがあることがわかった.児童らは,こうした日本語以外の言語・変種を,上の世代の言語運用能力に合わせて使用していたのではなく,談話の調整や,時には上の世代に理解されることを前提としない意味を加えることで自分たちの世代と上の世代との差異を確認し強めながら,世代間の会話の資源として利用していることがわかった.