著者
長村卓著
出版者
[長村卓]
巻号頁・発行日
1964
著者
後藤 典子 熊坂 聡 三瓶 典子 澤 恩嬉 齋藤 美穂 山上 龍子
出版者
山形短期大学
雑誌
山形短期大学紀要 (ISSN:13477366)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.13-26, 2010-03

はじめに インドネシア・フィリピンとの経済連携協定(EPA)による看護師・介護士を目指す外国人の来日で、看護・介護分野と日本語教育との連携の必要性が認識され始め、介護のための日本語の教科書や補助教材が作成されてきている。本学には、日本の大学に進学するための日本語を学ぶ留学生別科と介護士を養成する人間福祉学科があり、人間福祉学科では今年度から留学生も受け入れることになった。しかし、山形で外国人介護士の教育を行う場合、上記のような教材を利用しても、特に地域語を話す介護保険施設利用者(以下利用者)との会話などは簡単ではないと予想されることから、両学科の教員が連携して、介護のための地域語教材を開発することになった。実際には外国人介護士に対してどのような日本語が話されることになるのかを調査するために、まず利用者と留学生の実際の会話を録音し、その録音資料を基に、どのような方言が使用され、それらは外国人にどのように聞こえ、どのように理解されているかをみることにした。
著者
倉持 元
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.491-497, 1989

維持血液透析患者における高P血症, 低Ca血症, 代謝性アシドーシスおよび骨代謝に対する炭酸力ルシウム (CaCO<sub>3</sub>) の有効性を調べるために, その投与量と各種血液学的パラメーターおよび骨塩量との関係を検討した. 高P血症および低Ca血症を認めた維持血液透析患者4人 (男2人, 女2人。年齢46-72歳。透析期間 48-133か月) において, CaCO<sub>3</sub> 1.0g/日, 3.0g/日, 5.0g/日を各々連続して6か月間ずつ投与し, Ca, P, ALP, PTH, カルシトニン, BUN, クレアチニン, Mg, PH, HCO<sub>3</sub><sup>-</sup>を定期的に測定した. また骨塩量はmicrodensitometry法にて測定した. 透析は重曹透析を施行し, 透析液のCa濃度は3.5mEq/<i>l</i>であった.<br>Caに関しては, 2例で増加したが1例は減少した. Pに関しては, 3例にて投与量依存的に減少した. Ca・P積, ALPは3例で投与量依存的に減少した, PTHに関しては, 1例は減少したが1例は増加した. カルシトニンは3例において増加したが, 全例5.0g/日投与6か月後に減少した. BUN, クレアチニンは2例で増加した. Mgは2例で増加した. PH, HCO<sub>3</sub><sup>-</sup>に関しては2例で不変であったが, 他の2例は減少しアルカリ化作用は認められなかった. また骨塩量に関しては, MCIは1例で投与量依存的な増加を認めたが, GSmin, S. GS/D, F・GSは全例において減少を認め, 総合的には骨代謝の改善は認められなかった. また血圧も投与期間中変化なく, さらに臨床的および生化学的副作用は全例とも全投与期間を通して認められなかった. 以上よりCaCO<sub>3</sub>のP吸着作用は投与量依存的であり, 高P血症に対しては5.0g/日以下でも十分に有効であると思われたが, 低Ca血症, 代謝性アシドーシスおよび骨代謝の改善には, さらに大量の投与が必要と考えられ, その至適投与量については更に検討すべき事と考えられた.
著者
池田 嘉一郎
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.32, no.371, pp.646-666, 1920-12-31

(一)所謂人乳中毒症ニ於ケル精紳症状ハ、輕症ナルモノニ於テハ、一過性ノ興奮性充進竝ニ嗜眠状態ヲ呈スルニ過ギザルモ、重症ナルモノニ於テハ、更ニ進ミテ意識溷濁乃至無慾状顔貌ヲ呈シ、周圍ノ事情ニ對スル識別力ヲ失ヒ笑ハズ泣カズ、眼付曇ヨリシ、時トシテ舞踏病樣不隨意運動乃至不明ノ言ラ發ス、カク特異ナル精紳症状ヲ呈スルハ神經申樞ニ何等カノ病變ノ存スルモノト考ヘザルベカラズ、余ハカカル患者ニ遭遇スル毎ニ勉メテ腰椎穿刺ヲ行ヒ腦脊髓液ノ性状ヲ檢シタルニ、ソノ外觀、比重、糖反應、蛋白量、蜘蛛網状物形成ノ有無等ノ關係ハ、多クハ健康者ノモノト差異ヲ認ムルコト能ハザリシモ、「グロブリン」反應及ビ細胞數ニ於テ輕微ノ變化ノ存スルヲ認メタリ、即チ「グロブリン」反應中、ノンネーアツペルト氏反應竝ニパンヂー氏反應ハ多クハ陰性(時トシテ弱陽性ナルコトアリ)ナルモ野口氏反應ハ毎常弱陽性ヲ示セリ、而シテ淋巴球ノ數ハ通常ナルカ或ハ僅ニ増加セリ、即チ輕度ノ漿液性腦膜炎ノ腦脊髓液ニ相類似ス、カカル腦脊髓液ノ變化ハ唐澤博士ノ報告セル軟腦膜ニ於ケル解剖的變化ト相符合ス。(二)臨牀上ニ於ケル所謂人乳中毒症ト乳兒脚氣トノ主要ナル區別點ハ、伊東博士ニ依レバ血行器症状竝ニ精神症状ノ有無ニ存ス、然レドモ血行器症状ハ兩疾患ヲ鑑別スルニ向ツテ爾カク重要ナル資料トナスヲ得ズ、蓋シ血行器症状ハ乳兒脚氣ニ於ケル必要ナル症状ノ一ツナルモ而モ之ヲ伴ハザルモノ稀ナラズ、又所謂人乳中毒症ニ於テモ血行器症状ハ必ラズ缺如スベキモノニアラザルガ故ナリ、況ンヤ症例(三)ニ於ケルガ如ク、所謂人乳中毒症ニ於テ其ノ經渦中ニ突然衝心症状ヲ表ハシタル事實アルエ於テオヤ。精神症状ノ有無ニ至リテハ、吾人ハ兩疾患ニ於ケル最モ顯著ナル差異タルヲ是認セザルベカラズ、然レドモ大人脚氣ニ於テ稀ニ精神症状ヲ伴フコトアルコト竝ニ余ノ實驗例ノ如ク幼兒脚氣ニ於テ躁暴狂状乃至昏迷ヲ呈シ、而モ軟腦膜ノ病理解剖的所見ニ於テ所謂人乳中毒症ト殆ド同樣ナル病變ヲ呈セルコトアル事實ヨリ推考スル時ハ、乳兒脚氣ニアリテモ亦精神症状ノ表ハルルコトアリテ可ナル理ナリ。(三)所謂人乳中毒症ト母體脚氣トハ甚ダ密接ナル關係ヲ有スルハ余ノ統計的觀察ニ依リテ明カナリ、余ノ症例(四)及ピ(五)ハ正シクコノ事實ヲ立證セルモスト云フヲ得ベシ、即チ余ノ症例ハ哺乳ノ時期ヲ異ニスルモ、脚氣ヲ有スル同一母體ノ乳汁ヲ哺乳シタルニ依リテ、第四子ハ乳兒脚氣ヲ惹起シ、第五子ハ所謂人乳中毒症ヲ惹起セルモノトス、カカル事實ハ、所謂人乳中毒症ハ其ノ本態ニ於テ乳兒脚氣症ト同一ナルモノニアラズヤトノ疑念ヲ益々吾人ニ抱カシム。(四)以上ノ事實ヲ綜合スル時ハ、所謂人乳中毒症ハ其ノ本態ニ於テ乳兒脚氣ト同一上ニ立ツベキ疾患ニシテ、詳言セバ乳兒脚氣ノ一異型ト見做スベキモノナリト信ズ、余思ヘラク、乳兒脚氣ハ脚氣毒素ガ母體ノ乳汁ヲ介シテ小兒ニ移行スルニ依リテ起ル一種ノ中毒症ニ外ナラズ、而シテ臨牀上ニ於テ一方ニハ專ラ心臓機能ヲ障碍スル衝心型アリ又他方ニ血行器症状ヲ件ハズシテ専ラ末梢神經ヲ侵ス所ノ麻痺型ナルモノアリ、コレ等ノ事實ヨリ考フル時ハ脚氣毒素ガ主トシテ心臓ヲ侵ス時ハ衝心型トナリテ表ハレ、主トシテ末梢神經ヲ侵ス時ハ麻痺型トナリテ表ハレ、專ラ腦膜ヲ侵ス時ハ所謂人乳中毒症ノ型トナリテ表ハルルモノニアラザルカ、カカル關係ハカノ麻疹ノ例ニ於テ之ヲ見ル、即チ症状ノ劇烈ナルモノニ於テハ、多クハ肺炎ヲ合併シコレト同時ニ心臓衰弱ヲ招來スルモ、時トシテハ主トシテ中樞神經系統ニ障碍ヲ及ボシ、既ニ前驅期或ハ發疹期ノ初メニ於テ意識溷濁ヲ來シ遂ニ無慾状態ニ陷ルコトアリ、又恢復期ニ於テ稀ニ腦膜ヲ侵シ漿液性腦膜炎ヲ惹起スルモノアリ、是レ麻疹毒ハ時ニ主トシテ中樞神經系統ヲ侵スコトアルヲ意味スルモノニシテ、以上述ベタル余ノ乳兒脚氣ニ於ケル説明ト相符合スル點アルヲ以テ茲ニ之ヲ引用シタルニ過ギズ、カク觀察シ來ル時ハ精神症状ノ有無ハ敢テ問題トナスニ足ラザルナリ、余ハ所謂人乳中毒症ヲ乳兒脚氣腦型トナシ乳兒脚氣中ニ包括スルニ賛スル者ナリ。
著者
愛敬 浩二
出版者
THE JAPAN ASSOCIATION OF LEGAL PHILOSOPHY
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.76-87,203, 2005

Libertarianism is not so popular among the constitutional lawyers in Japan. There are some reasons for that situation, but one of the most important reasons is that Japanese Constitution is, both in content and in its historical background, not suitable for the ideology of libertarianism. So under the constitution like that, libertarianism could hardly prevail, and there is no need for constitutional lawyers to take it seriously.<br> But this story is too simple. If libertarianism is not the vindication of "laissez-faire" capitalism, but the diehard claim for liberty of private life of individuals, then constitutional lawyers should not make light of the critical stance of libertarians to the paternalistic regulation of the government. Especially in Japan, constitutional theory of "double standard dependent on the aim of regulation" allows the government very wide range of paternalistic regulation on economic freedom. Japanese constitutional lawyers could learn much from the libertarian criticism of that theory.<br> But the problem of libertarian criticism is that they don't pay due attention to democracy. So taking libertarianism more seriously, we, Japanese constitutional lawyers, should come to think much about democracy, and I think it's good for us.
著者
大熊 誠一
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.21, no.13, pp.188R-195R, 1972

鑑識化学分析は司法裁判に関係ある事件の解決に応用される分析化学であるため,裁判化学ともいわれている.したがって,分析の対象となる物質(物体)は,きわめて広範囲となるため,その分析内容は薬品分析,農薬分析,生化学分析,各種機器分析などに関係してくることが多いので,用に臨んで,それらの文献を参照し応用することが必要である.今回は1968年までの文献を収載した前回の総説に続いて1969年から1971年の間に発表された鑑識化学分析関係の文献を集録整理した.<SUP>1)</SUP>裁判化学の教科書が新しく出版<SUP>2)3)</SUP>されたが,機器分析法,薬毒物の生体内代謝,生体試料からの薬毒物の分離法などが可能なかぎり取り入れてあるので実務者,研究者にとっても有用である.裁判化学,毒物学に関係ある薬物の単離確認法<SUP>4)</SUP>,薬物の微量結晶検査法<SUP>5)</SUP>,人体臓器中の毒物検出法<SUP>6)</SUP>,揮発性毒物の系統的分析法<SUP>7)</SUP>などの単行本が発刊され,また,毒物の分析化学便覧<SUP>8)</SUP>が出版された.裁判毒物学におけるガスクロマトグラフィー(GC)のシンポジウム議事録が単行本<SUP>9)</SUP>として出版され,毒物学におけるクロマトグラフィーの総説<SUP>10)</SUP>が発表されている.原子吸光分析の基礎とそれの生物試料などへの応用を述べた単行本<SUP>11)</SUP>も出版された.質量スペクトル分析法(MS)の裁判化学への利用を記載したシンポジウム記事<SUP>12)</SUP>があり,また,各種分析機器<SUP>13)</SUP>,各種分光作学的方法<SUP>14)15)</SUP>の鑑識化学分析への応用を記述した総説,解説もある.臨床化学に関係のある薬毒物分析の総説<SUP>16)</SUP>も参考になるものと思われる。各種薬毒物の毒物学的研究の交献集<SUP>17)</SUP>,毒物学の単行本<SUP>18)</SUP>,便覧<SUP>19)</SUP>,雑誌<SUP>20)</SUP>なども出版されている.
著者
藤田 貴宏
出版者
早稲田大学法学会
雑誌
早稲田法学 (ISSN:03890546)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.243-284, 2001-08-20
著者
中川 昌子 木内 みどり 小尾 道子 殿塚 雅克 小林 和美 日野 亨 舟越 和久
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.304-312, 1975
被引用文献数
17

The reaction of tryptamine with δ-valerolactone in tetralin gave δ-hydroxyamide (3) as the main product and the lactam (4) as the minor product. However, the reaction of 5, 6-dihydro-2-pyrone with tryptamine or aniline afforded a mixture of the corresponding αβ- and βγ-unsaturated lactams, whereas, 2-pyrone did not react with either tryptamine or aniline to give the corresponding pyridone. Cyclization of 3 or 4 by Bischler-Napieralski reaction and followed NaBH<SUB>4</SUB> reduction provided a convement synthesis of 1, 2, 3, 4, 6, 7, 12, 12b-octahydroindolo [2, 3-α] quinolizine (23).
著者
城石 英伸 鈴木 和久 瀬尾 美智子 時田 澄男 金子 正夫
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of computer chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.37-46, 2002-03-15
参考文献数
14
被引用文献数
2

さまざまな消光剤濃度における減衰曲線を13種類のモデルで解析するため,減衰曲線の消光剤の濃度に対する関数を導出し,GAUSS-NEWTON法により解析するプログラム"Q-ChanG4(QuenCHingANalyzerG4)"を作成した。同時にStern-Volmer plotによる解析も行えるようにし,不均一系における消光機構の解析が容易にできるようにした。また、ポリエチレングリコール中でのRu(bpy)<SUB>3</SUB><SUP>2+</SUP>の発光のMV<SUP>2+</SUP>による消光反応を研究した結果、消光機構はModel 10によく一致し、ポアソン分布型の静的消光と、動的消光の複合型の消光機構であることが明らかとなった。また、この系においては二次消光速度定数が2×10<SUP>8</SUP>M<SUP>-1</SUP>s<SUP>-1</SUP>と水中と同程度に大きく、局部的な分子運動が水中と同程度おこっていることが明らかとなった。
著者
中津 達也
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.185-187, 2005-11-21
被引用文献数
1

2 0 0 0 OA 奥羽大観

著者
園田末熊 編
出版者
帝国大観社
巻号頁・発行日
1924
著者
成瀬 尚志 崎山 直樹 児島 功和 笠木 雅史 髙橋 亮介 片山 悠樹 井頭 昌彦
出版者
長崎大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、ライティング教育においてはこれまでほとんど重視されてこなかったレポート論題の重要性を、インターネットなどからの剽窃を防ぎ、思考を促すという観点から研究した。第一に、剽窃を防ぐ論題の類型を分析し、剽窃を防ぐための具体的な論題案を開発することができた。第二に、アンダーソンらによる改訂版タキソノミー(教育目標の分類学)に対応させた「レポート論題タキソノミー」を開発し、授業設計と論題を関連付ける枠組みを提示した。