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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1913年12月12日, 1913-12-12
著者
三上 秀人 湯 懐鵬 横山 真太郎
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.73, no.626, pp.457-462, 2008-04-30
被引用文献数
1

化学物質過敏症(CS)は化学物質の急性曝露あるいは低濃度の慢性曝露によって過敵性を取得し,その後に極低濃度の化学物質曝露によりアレルギー様の症状を示すようになる健康障害である。症状は様々で,疲労感,頭痛,倦怠感,腹痛やぜんそく,皮膚炎など多岐にわたる。CSを診断・治療するには,空気中の汚染物質を除去した専門の治療施設が必要とされており,その清浄度目標値はVOCで10μg/m^3,非メタン炭化水素(NMHC)で30μg/m^3である。治療施設内の清浄度目標値は外気濃度よりも低いため,導入外気は汚染物質を除去する活性炭フィルターが必要であり,室内で発生した汚染物質を除去するために,循環系統にも活性炭フィルターが必要である。一方,建築部材から発生する汚染物質は室内を汚染すると共に,循環系統の活性炭フィルターのコストを高めるため,極力汚染物質の発生の少ない建築部材を選定する必要がある。本研究の目的は,CSの診断・治療施設の建設に先立ち,汚染物質の濃度を低減する技術を確立することであり,本報はその第1報として,治療施設用に開発した特殊活性炭の性能試験と,治療施設の建築部材の選定についての報告である。粒状炭を充填した充填式の活性炭フィルターは長寿命であることから,大風量を処理する場合に使用されるが,発塵量が大きいため,二次側にHEPAフィルターなどの塵埃除去フィルターが必要である。HEPAフィルターはアウトガスの問題と僅かな特有の臭気の問題があり,治療施設では活性炭フィルターの2次側に設置すべきではない。そこで,筆者らは発塵を抑制するために,活性炭表面を珪酸ナトリウムで被覆した特殊活性炭(SAC)を試作した。SACは,椰子殼活性炭を珪酸ナトリウム溶液に含浸して減圧し,その後乾燥して作成した。このSACと市販の椰子殼活性炭について,寿命と発塵の点について性能評価を行った。寿命試験はFig.1に示す実験装置において行った。試験用ガスにはベンゼンを使用し,ホルムアルデヒドについても同様の試験を行った。濃度を一定に調整した空気を供試活性炭に流通させ,経過時間と除去率の関係を調べた。発塵試験はFig.2に示す実験装置において行った。SUS容器に供試活性炭を入れ,HEPAフィルターでパーティクルを除去した空気を流通させ,発塵量を測定した。ベンゼンの寿命試験結果では,SACと市販の活性炭の寿命は同等であった。除去能力は活性炭単位体積あたりの吸着量で決定されると仮定して,東京都心部の外気を導入した場合の寿命を試算した。東京都心部のTVOC濃度をベンゼン濃度に換算して0.5mg/m^3とすると,6000時間と試算された。ホルムアルデヒドの寿命試験結果では,両者とも寿命が非常に短いことが確認されたが,除去率50%以下に低下した後の除去率は,SACの方が優る結果を得た。発塵試験の結果では,SACの発塵量は椰子殼活性炭の1/6以下であり,珪酸ナトリウムによる表面被覆は発塵の抑制に有効であることを確認した。次に,建築部材の決定を目的として,Fig.3に示す小形チャンバー法によりアウトガス試験を行った。試験方法はASTM D5116-90に則った。試験の結果,SUS304,ガルバリウム鋼板,ホーロー鋼板および御影石からはアウトガスは検出されなかった。アウトガス量および視覚的なストレスの観点から,天井および壁にはホーロー鋼板,床材には御影石を採用することとした。カオリン,ロックウールおよび珪酸ナトリウムを混合して試作した新しい目地材からは,アウトガスは検出されなかった。ガスケットとしては,テフロン製ガスケットを採用することとした。ダクトや空調機,制気口などはSUS304を採用することとした。以上の結果より,今回試作したSACの寿命は市販の活性炭と同等以上であり,発塵量は1/6以下に改善されたことから,化学物質過敏症の診断・治療施設において汚染物質除去用活性炭として使用できることを確認した。また,アウトガス試験により最適な治療施設の建築部材を決定したことにより,基本仕様を確立した。
著者
栗栖 由美子
出版者
大分大学教育福祉科学部
雑誌
大分大学教育福祉科学部研究紀要 (ISSN:13450875)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.1-16, 2012-04

本稿は、G.カッチーニの『新音楽』(1602)と、M.プレトーリウス、『音楽大全』(1618・1619)の中の「音楽家に対する指導」をとおして、バロック初期の歌唱法について考察したものである。上記の著作を検討した結果、現代の声楽家が、バロック初期の作品を唱歌する際に留意しなけらばならない点として、言葉に美意識をおき、言葉のアッフェットに応じて装飾する必要性があることを見出すことができた。###In this paper,I report on vocal methods of the early baroque period###through " Le nuove musiche " published by G.Caccini in 1602 and###' Instructio pro Symphoniacis ' (from " Syntagma Musicum " by###M.Praetorius, Chap.9,PartIII,Vol.III). As a result, vocal methods of the###early baroque period are found to be very useful, even today, when singing###vocal music works of those days.
著者
伊良部 忠男 東恩納 良徳
出版者
The Association for Plant Protection of Kyushu
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.171-174, 1983

くん蒸剤EDBのさやいんげん,きゅうり,メロン,マンゴーにおける残留と,くん蒸庫内における濃度を調査した。<BR>1.くん蒸3時間後のEDB濃度はさやいんげんで一番高く,次いで,きゅうり,マンゴー,メロンの順であった。しかし基準値以下になるのはさやいんげんが一番早く(室温で1日),きゅうり,メロン,マンゴーは,それぞれ2,2~3,4日後であった。<BR>2.EDB濃度と貯蔵温度およびくん蒸温度との間に負の相関関係があり,また,排気時間が長く,カートンの通気孔の大きいのが,濃度は低く,消失も速かった。<BR>3.煮沸(8分間)によりEDB濃度は1/4~1/5に減少した。<BR>4.くん蒸庫内のEDB濃度が,基準値以下になるにはくん蒸後7~8時間を要すると推定された。
著者
夏堀 摂
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.11-22, 2001-11-30
被引用文献数
7

本研究の目的は、障害種別による母親の障害受容過程の差異を検討することである。対象者は、自閉症児の母親55名とダウン症児の母親17名。調査は質問紙法を用い、選択方式および自由記述方式で回想法により回答を求めた。その結果、以下の点が明らかになった。(1)種別によって、障害の疑い、診断、療育開始の時期、心理的混乱がもたらされる時期に有意差が認められた。(2)受容までに要する時間は、ダウン症群に比べ自閉症群の方が有意に長かった。(3)障害種別間で有意な関連が認められた7つの変数は、診断の困難さに関係している変数であった。(4)自閉症児の母親の心理的反応には、障害の疑いから診断までの第一次反応と診断後に生じる第二次反応があった。診断が確定され障害認識に至っていても新たな問題の生起によって、母親の障害受容は阻害されていた。
著者
石川 俊浩 中村 登流
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.159-171, 1988-08-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
9
被引用文献数
2

1985年の春と秋の渡り期に,新潟県上越地方のいわゆる頸城平野に渡来したシギ•チドリ類の採食行動を調査した.採食行動については歩く歩数とつつく回数を記録し,これを種別,環擁別に比較した.1)シギ科はほとんど停止することなく歩きながら採食していくが,チドリ科はつい球み回数と同じくらい停止をしている.2)シギ科,.チ.ドリ科ともに科内では体の小さいもの翠ど単位時間あたり高頻度についぼんでいる傾向がみられた.3)チドリ科は春,秋ともにシギ科よりついばみ回数が少ない傾向があり,ついばみ回数種間差より歩数の種間差が大きかった.4)一方,シギ科は春,秋とおして一般にチドリ科よりもついばみ回数が多く,かつその変異は非常に大きかった.5) シギ科のハマシギとキリアイは,水の中に入るとつつき採食からさぐり採食になり,その分嘱の使用時間が増えるため歩数が減る.6)以上より,シギ科の生態的分離は嘱の使い方に重点がおかれているが,チドリ科のそれは歩幅を変えることに重点がおかれていると考えられる.
著者
新井 祥穂 大呂 興平 古関 喜之 永田 淳嗣
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.16-32, 2011 (Released:2011-12-17)
参考文献数
20

農産物の貿易自由化の流れとともに農業経営の現場ではさまざまな可能性が追求されている.本研究では,台湾産の苗を用いたコチョウランの国際リレー栽培を取り上げ,台湾のコチョウラン生産者群の適応的技術変化と,その成果と深く関わる経営選択の分析を通じて,その動態の理解を試みた.分析の結果,各生産者は,市場や政策環境変化に誘発されつつも,適応的技術変化の到達点を見極めつつ,生育段階や,出荷先・輸出先の選択を柔軟に行っていることが明らかになった.特に苗の輸出先は,日本,アメリカ,ヨーロッパ等と多元化し,日本の地位は相対的に低下していた.2000年代半ば以降,日本では,台湾との国際リレー栽培への関心が一段と強まっているが,台湾の生産者からみると,品質の限定性の高い日本ばかりを相手にすることに合理性があるわけではなく,そのずれは,両国間の国際リレー栽培の安定的な存立に対する潜在的な不安要因になっている.
著者
渡辺 悠樹 村山 斉
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.200-208, 2013
参考文献数
19

自発的対称性の破れは素粒子物理から原子核,物性,冷却原子,天体,更には初期宇宙論,化学,生物まで幅広く適用される重要な考え方である.特に連続的な対称性の場合はギャップのない励起,南部・ゴールドストーンボソンが現れ,長波長・低エネルギーの現象を決めている.しかし,何種類の南部・ゴールドストーンボソンがあるのか,エネルギーが運動量の何次で振る舞うか,という非常に基本的な問題に対して今まではケースバイケースで調べられていて,一般論がなかった.最近筆者らは南部・ゴールドストーンボソンを統一的に理解する一般論を提唱した.これはローレンツ不変な系で知られていた南部・ゴールドストーン定理を拡張したものになっている.今まで何がはっきりしていなかったのか,これで何が分かったのかを,磁性体,結晶等を例にできるだけ具体的に解説する.
著者
趙 冲 河野 菜津美 布野 修司
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.703, pp.1863-1869, 2014-09-30 (Released:2014-09-30)
参考文献数
29
被引用文献数
2

This paper discusses house types and their transformation of Fuzhou city in Fujian(China). Authors selected the old castle district of the central part of Fuzhou, which are called Sanfangqixiang and Zhuzifang at present, as an intensive field study and clarified the typology of dwelling units and the transformation process. The central areas of old castle are still occupied by low rise houses and shop houses and are designated as a preserved area. The formation of the target areas, the origin of which goes back to Tang dynasty, does not seem to follow a certain formal system, but we can point out the system of formation of street blocks, based on typology of traditional house dacao and its collective form. This paper classified 39 residences called dacuo , which we measured and collected from the others' documents, in terms of the numbers of spans and courtyards, into several types and discusses the collective systemof dacuo.
著者
趙 冲 布野 修司 川井 操 山田 香波 張 鷹
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.77, no.682, pp.2689-2695, 2012-12-30 (Released:2013-05-29)
参考文献数
20
被引用文献数
1

This paper clarifies urban formation and transformation of Shangxiahang area in the city of Fuzhou. Fuzhou, which is known as Rong chen (Banyan castle), had developed as a port city since the period of Ming Dynasty after the decline of Quanzhou. Authors selected the old district of the port area of Fuzhou. There still exist two types of traditional house typeswhich are da-cuo and chai lan cuo (shou-jin-liao inQuanzhou city). Da-cuo is the form of quadrangle, si-he-yuan, but here in Shangxiahang area, we have the 2nd floor type of Da-cuo, which are very rare in Fujian district. Discussing relationships between house types of Da cuo and chai lan cuo leads to understand the development and transformation process of house types. This paper clarifies the characteristics of house types and their transformation process of Shangxiahang area in the city of Fuzhou.
著者
武田 元治
出版者
大妻女子大学
雑誌
大妻女子大学紀要. 文系 (ISSN:03020304)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.15-44, 2008-03
著者
武田 元治
出版者
大妻女子大学
雑誌
大妻女子大学紀要. 文系 (ISSN:03020304)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.17-43, 2006-03