著者
吉田 孝夫
出版者
大谷学会
雑誌
大谷学報 (ISSN:02876027)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.29-51, 2005-06
著者
伊藤 明己
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.47, pp.25-43, 2009-07

本稿(上・下)では、ブルデューの社会的再生産論における趣味に関する議論を検討することを通じて消費のもつ社会性のある側面を考察する。(上)では、かれの流行論を端緒としながら、再生産論の概要を紹介しその運命論と趣味との関係を検討した。さらに、中間芸術に関するメディア消費への論考から、ブルデューの社会観における宿命論の揺るぎなさと文化のゲームへの参加者たちの消費への意味づけを考察した。ブルデューにおける趣味論は、反『判断力批判』としての社会的判断力批判であり、その観点からすると趣味は人びとの社会内での位置づけを強く反映したものといえる。(下)では、(上)でのブルデュー理解から、集団的信仰にあたいする文化的ヒエラルキーへの投資に社会的存在を賭ける人びとの姿を導き、人間崇拝をめぐる社会の紐帯となるべき道徳的な義務との深い関わりとそこからの逸脱を含む意味を持つものとして消費が取り上げられていることを論じる。
著者
伊藤 明己
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然・人間・社会 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
no.46, pp.81-108, 2009-01

本稿では、ブルデューの社会的再生産論における趣味に関する議論を検討することを通じて消費のもつ社会性のある側面を考察する。まず、かれの流行論を端緒としながら、再生産論の概要を紹介しその運命論と趣味との関係を検討する。さらに、中間芸術に関するメディア消費への論考から、ブルデューの社会観における宿命論の揺るぎなさと文化のゲームへの参加者たちの消費への意味づけを考察する。ブルデューにおける趣味論は、反『判断力批判』としての社会的判断力批判であり、その観点からすると趣味は人びとの社会内での位置づけを強く反映したものである(以上は上)。(下では)こうしたブルデュー理解から、集団的信仰にあたいする文化的ヒエラルキーへの投資に社会的存在を賭ける人びとの姿を導く。この点をさらに考察し、消費が人間崇拝をめぐる社会の紐帯となるべき道徳的な義務との深い関わりとそこからの逸脱を含む意味を持つものとして取り上げられていることを論じる。
著者
三宅 貫太郎 福森 聡 杉原 太郎 五福 明夫 佐藤 健治
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.148-151, 2015-01-05 (Released:2015-01-06)
参考文献数
7
被引用文献数
1

This article discusses the potential of Captology, a concept of the persuasive technologies, for long-term rehabilitation. Continuous rehabilitations to patients with chronic regional pain syndrome are an essential way to ameliorate the pain. Although the effects on a patient diminish when suspending the rehabilitation, he/she often feels resigned to keep it. Interference factors against the rehabilitation consist of difficulties to recognize the effects from the rehabilitation, interminable and repetitive rehabilitation, and complicated processes involving data collection for providing quality amelioration. Captology is one of promising concepts to solve these problems. We developed a set of functions with four principles from Captology, that is, Praise, Reduction, Tunneling and Self-Monitoring, into the system named VR/MVF for the sake of maintaining patient's motivation. One of the significant functions was developed to apply the principle of Praise. The system displays messages of praising/scolding to notice appropriate/inappropriate behaviors to him/her. The principles of Reduction and Tunneling were applied to reduce the burden of the system use. Tracking medical records by the principle of Self-Monitoring was employed to indicate the effects of rehabilitation to the patient.
著者
若杉 明
出版者
LEC東京リーガルマインド大学院大学
雑誌
LEC会計大学院紀要
巻号頁・発行日
no.10, pp.69-86, 2012-12-30

2 0 0 0 OA 仏教大辞典

著者
望月信亨 編
出版者
仏教大辞典発行所
巻号頁・発行日
vol.第5, 1936
著者
岩橋 正実 満田 成紀 鰺坂 恒夫 中島 毅
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2009-CSEC-45, no.11, pp.1-8, 2009-05-21

機器組込みソフトウェア開発の生産性と品質を向上させるためのオブジェクト指向の開発方手法の提案とその有効性について述べる。組込みシステムにオブジェクト指向を適用する際には、要求からクラスの抽出方法、状態の抽出方法が開発者によりバラツキがある。要求から設計/実装の双方向のトレーサビリティの確保と動的分析、時間制約などのリアルタイム制御システム特有の問題を解決することで生産性と品質の確保を可能にした。本稿で提案する手法論は、1998年に発表した自律オブジェクト指向技術を更に研究を進めたものである。その中で特に本稿では分析手法と設計手法を中心に述べる。
著者
高田 礼人
出版者
北海道大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2004

これまでに、エボラウイルスなどの新興感染症は世界の限られた地域でしか認められていないが、昨今の急激な国際化による人の移動および動植物の輸出入に伴い、それらの疾病の原因病原体が他国に拡散する可能性が高まっている。さらに近年、エボラウイルスのような致死率の高い出血熱ウイルスがバイオテロリズムの手段として使用される危険性が高まっており、対策を講じる必要がある。しかし、ウイルス性出血熱に対する効果的な医療手段はほとんどなく、予防・治療法を開発する事が急務となってきた。これまでに申請者は、エボラウイルスZaire株の表面糖蛋白質(GP)分子はウイルスの感染性を中和する抗体および増強する抗体の両方の標的である事を証明した。そこで、エボラウイルスの病原性の強さと感染増強抗体との関わりを調べるために、病原性の非常に強いZaireウイルスと病原性の比較的弱いRestonウイルスの間で、感染増強抗体誘導能を比較した。ZaireウイルスとRestonウイルスGPに対するマウスの抗血清をそれぞれ作成し、血清中の感染増強活性および中和活性を調べたところ、中和活性には殆ど差が無かったのに対して、感染増強活性はZaireウイルスの血清の方が優位に高かった。これは、感染増強抗体が結合できる抗原決定基の種類と数が両ウイルスの間で異なることを示している。また、この感染増強活性は主に血清中のIgG2a抗体によるものであることが示唆された。以上の成績より、エボラウイルスのGP分子そのものの感染増強抗体誘導能がウイルスの病原性と関連があることが示唆された。(注)実際のエボラウイルスを用いた実験は、Heinz Feldmann博士の協力でカナダの国立研究施設Canadian Science Centre for Human and Animal Healthで行った。
著者
喜田 宏 伊藤 壽啓 梅村 孝司 藤田 正一 前出 吉光 中里 幸和 高田 礼人 岡崎 克則 板倉 智敏
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

ウイルスの病原性発現機構を宿主側の要因を詳細に解析することによって究明することを目的とした。そのため、ウイルス感染によって誘発される宿主細胞由来病原性因子の検出を試みた。インフルエンザウイルス感染発育鶏胚の奨尿膜を超音波破砕し、その可溶性画分をニワトリの静脈内に注射した。ニワトリは汎発性血管内凝固により数分以内に斃死した。この致死活性はヘパリンを静脈内に前投与することによって抑制されたことから、本因子は血液凝固に関与する物質と推定された。陰イオン交換体を用いた高速液体クロマトグラフィーおよび塩析法によって病原性細胞因子を濃縮精製する系を確立し、粗精製致死因子をマウスに免疫して、モノクローナル抗体11クローンを作出した。ニワトリの鼻腔内にインフルエンザウイルス強毒株と弱毒株を実験感染させ、経過を追及した。強毒株はウイルス血症を起こしたが、弱毒株はウイルス血症を起こさなかった。すなわち、強毒株を接種したニワトリでは全身臓器の血管内皮細胞でウイルス増殖が起こり、血管炎を招来した。強毒株の標的が血管内皮細胞であることが明らかになった。損傷した血管内皮細胞から血液凝固因子ならびにサイトカインが放出された結果、汎発性血管内血液凝固を起こし、ニワトリを死に至らしめるものと結論した。この成績はインフルエンザウイルス感染鶏胚奨尿膜から抽出した細胞因子がニワトリに血管内凝固を起す事実と一致する。汎発性血管内血液凝固症候群は様々なウイルス感染症で認められる。したがって、この細胞因子はインフルエンザのみならず他のウイルス感染症においても病原性発現に重要な役割を果たすものと考えられる。ウイルス感染症の治療法を確立するため、本致死因子をコードする遺伝子を同定する必要がある。
著者
武川 直樹 佐々木 寛紀 木村 敦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J98-A, no.1, pp.93-102, 2015-01-01

本論文では,会話の順番交替時の沈黙場面において見られる音声フィラー(「えーと」,「うーん」など)と動作フィラー(髪にさわる,顎に触るなど)に着目し,これらのフィラーが沈黙の状況を修復するための役割を調べる.人同士の会話の観察結果に基づきCGキャラクタの会話シーンを作成し,作成した動画シーンを刺激として沈黙中のフィラーが伝える意味を第三者が主観評価し,沈黙におけるフィラーの役割を明らかにする.評価の結果,フィラーの表出は会話の継続に向けての誠意を示すとともに,次の話者が誰になるかを予測させることが示唆された.この成果は会話エージェント・ロボットが人と会話を行うときにより適切で丁寧な応対をするための動作デザインの第一段階として寄与するものである.
著者
堀 和孝
出版者
慶應義塾福沢研究センター
雑誌
近代日本研究 (ISSN:09114181)
巻号頁・発行日
no.30, pp.153-169, 2013

研究ノートはじめに一 『日本経済史』の成立事情と竹越の略歴二 『日本経済史』の内容おわりに
著者
山下 貴典 横手 靖彦 岡村 英明 砂原 秀樹 尾家 祐二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.21-22, 1997-03-12

これからのコンピュータネットワークの形態として、携帯型端末、ゲーム機、NC、VOD System 等の計算資源の限られた組み込み型機が接続される事が予想される。このようなネットワーク上では・頻繁なシステム構成の変更・制限された計算資源での快適な実行・位置透過性、移動透過性の実現などに対応できる新しいソフトウェアアーキテクチャが必要となる。SONY CSL で開発中の OS Apertos は、オブジェクト指向基づいたアプローチによりこのような環境を実現しようとしているが、Apertos による分散環境への移行を促すには既存のユーザ環境の共存と開発環境の充実が欠かせない。本稿では分散環境実現のための手法としてのオプジェクト指向とそれに対する Apertos のアプローチについて紹介し、上述の課題を解決する手段の一つとしての Apertos Emulator とその実装法について述べる。