著者
星野 修 田原 俊司 黒岩 和治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響
巻号頁・発行日
vol.99, no.434, pp.23-30, 1999-11-18
参考文献数
7

人間のエコーロケーション機能に対し、中脳下丘のニューラルネットワークモデルを提案する。ネットワークの神経細胞は両耳からの音刺激、即ち対側-同側性入力の相互相関を検出し出力パルスを生成する。対側性入力線にはO∼40ミリ秒の時間遅れ軸(latency axis)があり、一方、同側性入力線には時間遅れは無いものとする。人工的ソナー音(例えば白杖や足音など)と目標物からの反射音(エコー)の組をニューラルネットワークに入力する。また、ヘッブ学習則に基づきネットワークのシナブス結合を自己組織的に変化させる。本研究では、下丘に形成されるlatency axisを利用し、人間がエコーロケーションを行う可能性を示す。視覚障害者は訓練により、下丘神経ネットワークの抑制性シナプス結合を選択的に減衰させることで、エコーロケーション機能を高めている可能性を示す。
著者
矢内 由美子
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.10, no.18, pp.4-6, 2011-10-18

10月7日から東京体育館で行われる世界体操選手権は、来夏のロンドン五輪の前哨戦でもある。そして、今大会で世界中から熱い視線を浴びるのが、日本が誇る22歳の若きエース、内村航平だ。 自身にとって初の世界大会だった2008年の北京五輪で団体と個人総合の銀メダルを獲得すると、そこから一気に頂点へ駆け上がり、09年、10年の世界選手権で個人総合連覇を達成した。
著者
三井 宏隆
出版者
慶應義塾大学
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.211-240, 1993-07

中絶論争 場外で加熱 共和党大会 '92米大統領選「中絶問題」とキリスト教各派 原理主義者 問題の経緯 米,中絶制限を撤廃 大統領命令 少女の中絶 国揺るがす アイルランドでレイプ妊娠論議紛糾 中絶法実施,一時停止 ドイツ連邦憲法裁 ポーランド 中絶規制法成立 中絶容認をバチカン紙非難中絶法の成立とその改正Roe vs. Wade 最高裁判決 中絶の自由,制限 米最高裁「規制措置の州法は合憲」 「中絶」に玉虫色判決 米連邦最高裁中絶問題と社会科学 「赤ちゃん殺すな」と医師射殺,中絶反対派の活動家This paper reviews the controversy over abortion in the United States. The Supreme Court's decision in Roe vs. Wade in 1973 changed the issue from a private one to a public one. Antiabortion groups were reorganized and a counterattack was launched. The activists involved (both prolife and prochoice groups) represent extreme and opposite ends of the issue and therefore offer little hope of compromise. The questions arise : Is abortion legal or not? When does life begin? Who can make a decision about life and death? It is not easy to resolve these questions or the issue as a whole, without looking at the underlying issues. These include the role of traditional values (including moral, sexual and familial values), which are in turn influenced by a male dominated society.
著者
石黒 敏洋
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
vol.35, no.12, pp.189-191, 2006-12

イレウスの緊急手術で麻酔を受けた患者が心肺停止になり、植物状態となりました。裁判では直接の原因をつくった麻酔科医の過失が重くとらえられましたが、手術室の実情を知る医師からは、同情の声も聞こえてきます。
著者
鈴木 文治
出版者
田園調布学園大学
雑誌
田園調布学園大学紀要 = Bulletin of Den-En Chofu University (ISSN:18828205)
巻号頁・発行日
no.11, pp.55-80, 2016

本論は、ルカ神学におけるインクルージョン研究として、「異邦人」の理解を取り上げたものである。ルカは『ルカによる福音書』及び『使徒言行録』の著者として知られるが、当時の社会で差別や排除の対象となっている「異邦人」を、ルカ神学ではどのように取り上げ、位置づけているのかを探り、キリスト教におけるインクルージョンの思想や実践を考察するものである。なお、本論は昨年の大学紀要第10号「キリスト教におけるインクルージョン研究-ルカ神学における障害理解-」の続編に当たるものである。さて、「異邦人」とはユダヤ人以外の民族のことを示す言葉である。この「異邦人」をルカはどのように福音の中に位置づけていたのかが、研究テーマである。ユダヤ人は、自分たちが神によって選ばれ、導かれた民として、強固な「選民意識」を持っていた。その選民意識の故に、他民族に対しては排他的・差別的な態度を取っている。ユダヤ人の歴史は、この「選民意識」による他民族への侵略であるが、その背景には何があるのか。また、選びの神ヤハウェは、真実の神を信じない「異邦人」への裁きと同時に、「不信仰なユダヤ人」に対しても裁きを行う。その頂点にあるのは、神による国の滅びである。ユダヤ民族を選び、導いた神が、最後はユダヤ人の不信仰を理由に約束の地を他民族に与え、民族は捕囚の憂き目を見る。このような歴史の過酷さの中でも、神信仰を失わず、選ばれた民の誇りを失わなかったのはなぜか。本論では、旧約聖書における「裁きの神」の強い一面によって、「異邦人」への排他性・攻撃性が正当化され、カナン侵略が描かれている。ユダヤ人のカナン定着の歴史は、他民族の抹殺、殺戮の歴史である。そこには異邦人に対する憐れみ、配慮は見られない。「異邦人」は「異教徒」であるが故に、滅ぼされる運命にあると考えられている。一方、新約聖書におけるイエス・キリストの言動は、「異邦人」に対する排他的・差別的扱いではなく、むしろ異邦人が神の国を継ぐ者との表現に示されるように、好意的に扱われる場面が多く見られる。ルカは、「異邦人」が救いの対象になるのかという議論の渦中にいて、ユダヤ人だけが救いの対象であることの原則を超えて、むしろ頑ななユダヤ人ではなく、異邦人の救いに強い関心を示している。使徒言行録における初代キリスト教会の進むべき道が、大きく方向転換されるようになった経緯が、ルカ神学の随所に見られる。ルカ自身がギリシャ人であり、すなわち異邦人であったという事実が、異邦人の救いへの強い関心を生み出し、キリスト教が世界宗教へと発展する足場を作ったと考えられる。現代社会の大きな潮流に、「インクルーシブ社会」への展望がある。福祉や教育、社会のあり方が、特定のマイノリティの人々を排除・差別するのではなく、包み込む共生のあり方が求められる時代になってきている。キリスト教における「インクルージョン」思想の背景を探り、今日的な宗教的意義について探りたい。それは、とりわけ世界全体が、マイノリティへの排除や差別の方向性に突き進んでいるからである。今日の重いテーマとなっている「異邦人、すなわち他国民との共生」について、ルカ神学が私たちに何を指し示しているのか。ルカの神学における「インクルージョン」思想を明らかにすることが、本論の趣旨である。それは、福音書や使徒言行録に示されている「排除されている人たち」を本質的には教会の宣教の対象としてこなかった現代のキリスト教会のあり方への批判、そして社会全体への批判についての示唆になると考えられる。
著者
奥野 圭子 Okuno Keiko
出版者
神奈川大学経営学部
雑誌
神奈川大学国際経営論集 = Kanagawa University international management review (ISSN:09157611)
巻号頁・発行日
no.46, pp.45-68, 2013-10

周知の通り、オーストラリアは、アメリカ、カナダと並ぶ移民国家である。移民国家の特徴として挙げられるのは、帰化しなくても自国の国籍を保持したまま永住権を取得し、安定した居住を送られることにある。同国に限っては、二重国籍も認められているため、国籍国の法が許すのであれば二つの国籍を有し、さらなる安定した居住も可能である。このため、いろいろな国の人々が集まり、多文化主義を成功させている国のイメージが保たれている。しかし、現在のオーストラリアでは、高等法院が、永住者をも「外国人」として取り扱い、相当長期にわたって同国で居住していた者まで、退去強制令の対象とするという判決を下したため、一概にそうとも言えなくなってきた。何故、そのようなことになったのか、永住者には、同国に居住する権利はないのか。移民国家へ相当長期または永続的に居住することを目的とする移民は、永住者だけではない。このような者が、居住国を本拠地として選び、安定した居住を保障されることは、基本的人権にかかわることではないのか。本稿の目的は、相当長期ないし永久に居住する者に対する「居住の権利」についての探求にある。この点を明らかにするためには、まず、同国の歴史、法の変遷、判例を分析し、当該権利の性質を明らかにすることが必要不可欠である。従来の考え方において、「居住する権利」ないし「自国に戻る権利」は、国民特有の権利として認識されてきた。しかし、現在の国際化社会に求められることは、国民以外の者に対する当該権利の探求にある。この考え方に特化しているのは、外国人を自国に有益な存在として長期ないし永続的に受け入れることに長けている移民国家であることは間違いなかろう。そこで、本稿では、移民国家のなかでも、かつて「家族再会」の理念の下に移民政策を行ってきた歴史のあるオーストラリア法を明確にし、この先、わが国が考えなければならない外国人受入れに関する法制度の再構築について検討する。研究論文
著者
ホフマン リード 住吉 美紀
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.11, no.8, pp.132-135, 2012-09

200を超える国の約1億6100万人が登録するビジネス向けSNS「リンクトイン」。その共同創業者にして、100社以上のベンチャー企業をサポートする投資家でもあるリード・ホフマンさん。彼が考える「今こそ実践すべきキャリアの構築法」とは? 昨年、NHKを退局してフリーになったアナウンサーの住吉美紀さんが迫る。
著者
笠谷 和比古
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
日本研究 : 国際日本文化研究センター紀要 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.35-47,iv, 2001

本論文では豊臣秀吉没後の慶長四(一五九九)年閏三月に発生した加藤清正ら豊臣七武将による石田三成襲撃事件の顛末を取り上げ、ことに同事件を事実関係の究明の観点から検討する。関ヶ原合戦の端緒をなすこの著名な事件の経緯をめぐっては、豊臣武将たちの襲撃計画を事前に察知した石田三成は大阪から伏見に逃れ、そして伏見にある徳川家康の屋敷に入ってその保護を求め、家康もまたこれを受け入れて豊臣武将たちによる三成の身柄引き渡し要求を拒絶し、三成を近江佐和山の領址に逼塞させることで問題を解決に導いたという認識が示されてきた。これはただにドラマ・時代劇の筋立てだけであるのみならず、権威ある多くの歴史研究の論著においてもそのようなものとして論述されてきた。しかしながらこれは事実誤認であり、伏見に逃れ来った三成が身を守るために入ったのは家康の屋敷ではなく、伏見城の中にある彼自身の屋敷であった。関ヶ原合戦に関する多くの研究論著において繰り返し論述され、われわれにとって常識ともなっているこの事件が、事実関係という最も根本的なところで何故にこのような誤認が生じていたのか。また数多くの歴史研究者がこの問題に言及しながら何故にこのような基礎的な誤認に気がつかなかったのであろうか。本論文はこの事件の事実関係を解明するとともに、われわれの認識を束縛し、誤認に導いていく危険を常に孕んでいるところの歴史認識のメカニズムについて分析を施していく。
著者
林 鎭代 ハヤシ シズコ Hayashi Shizuyo
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.12, pp.37-46, 2011-03-31

昔話は,子どもが好む児童文化の一つとして,長い間子どもに語り継がれ親しまれてきたものである。しかし,昔話には子どもが楽しむというだけでなく,大人が子どもに重要な様々な情報を知らせる方法の一つとしても活用されてきたのである。そうした意味からも,昔話に登場するものは,子どもに示すべき何かを象徴するという役割をもっているのである。 日本の昔話には,恐ろしい存在としての"鬼"が度々登場してくる。そして,韓国の昔話にも,日本の"鬼"と同じ姿を持つ"トッケビ"が登場している。しかし,"鬼"と"トッケビ"は,その性質が同じようには表現されていない。日本の"鬼"と韓国の"トッケビ"は,どのような象徴とされ,どのような意図を持って子どもに語られてきたかを考察した。Folk tales have been handed down to children, and attracted widespread popularity as a child culture children favor. However, folktales have been utilized not only as children's amusement, but also as one of the ways that adults make a variety of important information known to the children. From this eaning, what appears in folk tales has a role to symbolize something that should be shown to children. In Japanese folktales, "Oni" appears frequently as a terror. And also in Korean folk tales, "Tokkebi" a has the same form with Japanese "Oni". However, the characteristics of "Oni" and "Tokkebi" are not described in the same way. What Japanese "Oni" and Korean "Tokkebi" have symbolized and what adults have intended when they talk to children were considered.
著者
藍檀 オメル Kumsar Halil Toprak Selcuk
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 海洋学部 (ISSN:13487620)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.23-51, 2010-01-30

The 2009 L'Aquila earthquake with moment magnitude Mw 6.3 occurred in the Abruzzi Region in Central Italy. The earthquake caused the loss of 294 lives and the casualties were particularly heavy in the old city of L'Aquila. The authors have readily investigated the damages due to this earthquake, which was caused by a normal fault with the heavily damaged part being on the hanging-wall side of the causative fault. Approximately 2 weeks before the earthquake, a technician involved with radon monitoring warned that an earthquake will strike the region and this claim was dismissed by the authorities who were heavily questioned by the Italian and International mass media.This article describes the scientific and engineering aspects of the earthquake with emphasis on earthquake prediction and geotechnical damage. Furthermore, the main causes of the heavy structural damage as well as the prediction of the earthquake are discussed. The close inspection of prediction claims indicated that prediction did not really satisfy the requirements for earthquake prediction. The causes of the heavy damage were low seismic resistance of structures and lack of implementation of modern seismic design codes.2009年4月6日午前3時32分頃 (現地時間) にイタリア中部ラクイラ (L'Aquila) においてML=5.8,MW=6.3の地震が発生し, 多数の犠牲者を出すなど, 大きな被害が生じた.この地震による犠牲者は294名 (4月12日現在), 負傷者は1,000人以上であった.著者らは(社)土木学会, (社)地盤工学会, (社)日本建築学会および日本地震工学会は, 4学会協同による合同調査団のメンバーとして2009年4月18日~23日にかけて, ラクイラ及び周辺地域の現地調査を実施した.本論文でこの地震の特徴, 施設の被害とその評価について報告した.本論文の主な結論は下記の通りである.1) 今回の地震で見られた前震活動は地震予知の観点から大変興味深いものであった.しかし, 前震活動とラドンガスの異状を元にGran Sasso核物理実験所の技術者が地震予知をしたとの報告は地震予知の基礎的条件を満足しなかったため, 正しいものでない.この例から地震予知を行う上で多重パラメータ総合システムが重要であることが明らかになった.2) イタリアはヨーロッパ諸国のなかでは最も地震活動の活発な国の一つであり, 現在までにも繰り返し地震被害を受け, 耐震設計法の充実を図ってきた国であるが, この地震で大きな被害を受けた.3) 交通系施設としては, 交通量の少ない小規模橋梁が落橋したが, 全般的には被害を受けるような構造物は少なかったため被害は限定されたものであった.4) 特異な地盤構成を有するラクイラ市とAterno川沿いの沖積軟弱地盤上に散在する中小の村落において被害が著しい.ラクイラ旧市街では, 地下空洞の崩壊に伴う路面陥没が生じた.5) ラクイラ市で観測された強震記録により, 加速度応答スペクトルは周期0.1~0.5秒で1g を上回る箇所があり, 断層近傍の強震動はかなり強いものであった.6) Aterno川沿いでは, 地盤の滑り, 液状化,流動化が, また, 周辺の山岳地では落石等が発生した.
著者
片岡 耕平
出版者
公益財団法人史学会
雑誌
史學雜誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.117, no.10, pp.1747-1782, 2008-10-20

Two times at which the kind of social relations an individual is involved in become very clear is when he is born and when he dies. Observing the behavior of people surrounding a new-born infant and a dying person is an effective way of clarifying the social relations that will or have determined that person's life. The present article attempts such an observation in the hope of shedding light upon the nature of social relations in medieval Japan. It was a dominant idea at the time that as soon as a person was born or died, pollution was generated. As to how the people around the new-born or the deceased reacted, the seemingly natural response of avoidance was not the case. Rather, from the mideleventh century on, a way of thinking came into vogue regarding the spontaneous pollution emanating from the natural life cycle as having a positive meaning. That is to say, a change was occurring in how people reacted to pollution, indicating the formation of a new set of social relations characteristic of medieval Japan. The "victim" of such unintentional, spontaneous pollution became the social group described in the sources as ikka 一家 (lit. "the family"), which from the end of the Heian period indicated in functional terms, a group composed of the new-born's (deceased's) patrilineage and lateral kin. The occurrence of such pollution on an "ikka" scale is a specific phenomenon of the process by which patrilineal households (ie 家) precipitated out of ancient period extended patrilineal clans (uji 氏). One important feature of this new kinship organization was the succession of rights enjoyed by parents directly to their children, and made rituals conducted at the moments of birth and death important for firmly establishing and legitimizing parent-offspring relations.
著者
片岡 優子
出版者
関西学院大学
雑誌
関西学院大学社会学部紀要 (ISSN:04529456)
巻号頁・発行日
vol.101, pp.99-113, 2006-10

Taneaki Hara is the pioneer of prison reform and rehabilitation of ex-convicts in Japan. The purpose of this study is to clarify his achievements as the prison chaplain of Kushiro shujikan, and as data to accomplish this clarification, sources such as Hara's diary, letters, and theses were used. When Hara was the prison chaplain of Kushiro Shujikan, he was involved in prison reform, instruction, rehabilitation of ex-convicts and Christian mission. In August 1887, when Hara was the prison chaplain of Hyogo Karyukan, he went away on business to Kushio Shujikan to inspect the situation of the prisoners. He saw an incident in which a prisoner was killed by a warden there. He was astonished to see the incident, and reported it to the Department of the Interior. He was requested to become the prison chaplain of Kushio Shujikan by the authorities concerned. So he became the prison chaplain of Kusiro Shujikan and exerted himself to abolish atrocities against the prisoners. He admonished the prisoners, making much of individual treatment. For example, he interviewed prisoners individually in the interview room. Hara's admonishment had a positive effect on the prisoners. And he helped with the rehabilitation of persons who had been discharged by hosting them at his house. He also pursued mission work there. In November 1889, he established Shibecha Church, receiving the support of the Congregational Church.
著者
新谷 龍太朗 Shintani Ryutaro シンタニ リュウタロウ
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科教育学系
雑誌
大阪大学教育学年報 (ISSN:13419595)
巻号頁・発行日
no.16, pp.147-161, 2011-03-31

本稿は、格差是正の制度として導入された総合選抜制度を学力・学習意欲格差の文脈から捉えなおし、特に進学アスピレーションと文化資本の関係からその影響をログリニア・モデルを用いて検証する。用いるのは中澤(2008)「進学アスピレーションに対するトラッキングと入試制度の影響」(東洋大学社会学部紀要 第46- 2 号)のデータであり、本稿は同データをSSJDAより使用の許可を受けた二次分析の位置づけとなる。中澤はログリニアモデルを用いた分析を行い、総合選抜制度のもとでは進学アスピレーションと中3 時成績の関連が比較的弱まることを示し、総合選抜制度には生徒のやる気を維持し中3 時の成績を越える進学成果を生む可能性があることを指摘した。本稿では、この結果を家庭階層の観点から再考し、中3 時成績に代えて文化資本を変数として同様のログリニアモデルによる分析を行い、文化資本と進学アスピレーションの関連が中澤の分析同様に弱まるのかを検証した。その結果、文化資本として用いた指標に限界はあるが、総合選抜制度のもとでは進学アスピレーションと文化資本の関連が強まり、むしろ文化資本による進学意欲格差が生まれる可能性を指摘した。また、特に文化資本の中間層において進学意欲が低下する傾向にあることを示した。