著者
越田 吉郎 曽田 卓実 能登 公也 福田 篤志 松原 孝祐 中川 浩人 川端 千香子
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.989-996, 2005-07-20
被引用文献数
1

Medical personnel involved in abdominal angiography are exposed not only to direct radiation but also scattered radiation from inspection tables, patients, image intensifiers, and the beam-limiting system (collimator), among others. Japanese standard JISZ4831 prescribes protective coats of at least 0.25mm lead equivalent, which is the uniform thickness of lead equivalent. The most commonly used protective coats are 0.25mm Pb, 0.35mm Pb, or 0.5mm Pb in thickness. The weight of a typical protective coat is about 3kg. While some coats weigh up to 6kg, wearing such heavy coats becomes physically burdensome as inspection time increases. The trade-off between physical burden and protection was considered by analyzing the X-ray intensity distribution and attenuation rate of scattered radiation in each position assumed by the medical staff. In the case of inspections performed at an x-ray tube voltage of 80kV, it may be possible to reduce the weight of the lead rubber apron by about 33%. Namely, the lead thickness can be reduced uniformly by 0.20mm Pb at 70cm and 0.05mm Pb at 100cm, when the shielding capability of a 0.25mm thick Pb layer is accepted as the standard at 40cm above the gonad position. The same range of permeated X-ray dose for the gonad position may be reduced as well. In the case of 110kV, when the lead thicknesses are 0.30mm Pb at 40cm and 70cm, and 0.10mm Pb at 100cm, it is possible to reduce the weight of the lead rubber apron by about 28%.
著者
越田 吉郎 曽田 卓実 能登 公也 福田 篤志 松原 孝祐 中川 浩人 川端 千香子
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日放技学誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.989-996, 2005
参考文献数
20
被引用文献数
1 4

Medical personnel involved in abdominal angiography are exposed not only to direct radiation but also scattered radiation from inspection tables, patients, image intensifiers, and the beam-limiting system (collimator), among others. Japanese standard JISZ4831 prescribes protective coats of at least 0.25mm lead equivalent, which is the uniform thickness of lead equivalent. The most commonly used protective coats are 0.25mm Pb, 0.35mm Pb, or 0.5mm Pb in thickness. The weight of a typical protective coat is about 3kg. While some coats weigh up to 6kg, wearing such heavy coats becomes physically burdensome as inspection time increases. The trade-off between physical burden and protection was considered by analyzing the X-ray intensity distribution and attenuation rate of scattered radiation in each position assumed by the medical staff. In the case of inspections performed at an x-ray tube voltage of 80kV, it may be possible to reduce the weight of the lead rubber apron by about 33%. Namely, the lead thickness can be reduced uniformly by 0.20mm Pb at 70cm and 0.05mm Pb at 100cm, when the shielding capability of a 0.25mm thick Pb layer is accepted as the standard at 40cm above the gonad position. The same range of permeated X-ray dose for the gonad position may be reduced as well. In the case of 110kV, when the lead thicknesses are 0.30mm Pb at 40cm and 70cm, and 0.10mm Pb at 100cm, it is possible to reduce the weight of the lead rubber apron by about 28%.
著者
柏瀬 愛子 小西 由利子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要. 人文・社会編 (ISSN:09152261)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.125-132, 1994-03-05

子どもたちの表現活動を「豊かにさせたい」と願うならば,当然,人的環境である指導者自身の表現力が問われることになる。内面的,主観的なもの(自己の心に描かれた思い)を何等かの手段に託して表出するということは,演技力もさることながら,自己がもつ感性とイメージする力に支配される。従って,教員養成校の学生にとって大切なことは,あらゆる場合,臨機応変で,しかも素直な直観的行動(イメージする力)が取れることであろう。イメージの育て方は,絵画をはじめ多岐に渡るが,今回は子どもの生活と切り離すことのできない音楽活動(調性嗜好)を取り上げ調査してみた。イメージの育成に関しては,技術の優劣より直観的発見とそれを如何に表現するかの力量に掛かって来る。今回の「調べ」についての調査は,一応,最低線の楽典が理解されている学生がもつ,内的感情を素直に表現させる素地を作ろうと試みたものである。2大学の学生で領域「表現」の授業を取っている者168名を調査対象とし,指導者の移調演奏するアメリカ民謡「メリーさんのひつじ」を聴き,好みの調性をえらばせることを手始めに,既成の詞にメロデーを付けたり,既成曲に合う作詩をさせたりしたものから,学生の好む調性を知ろうとしたものである。我々は,今回の調査結果で学生に不足している諸々を発見した。今後の授業方針として,この結果を踏まえ,調性の理解が深められる内容を盛り込んでいきたいと考える。
著者
赤嶺 政巳 籠嶋 岳彦 土谷 勝美
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.66, pp.91-96, 1997-07-18
参考文献数
10
被引用文献数
2

従来のLPC合成器は、声道パラメータの操作により声質の変更が比較的容易で合成素片辞書も比較的コンパクトにできるという利点がある反面、音質の点で問題があった。本報告では、自然音声のデータベースから代表素片辞書を自動的に学習することにより明瞭で肉声感豊かな音質を実現する男訣鴇鴎朗初浅器を提案する。Conventional LPC synthesizers have an advantage in flexibility of controlling speech spectrum and in memory size for synthesis units, but do not have a good speech quality. This paper proposes a new residue excited LPC synthesizer with a high speech quality and a new method for automatically generating speech synthesis units. The LPC synthesis filter and its excitation are derived from the synthesis units by LPC analysis.
著者
松本 時夫
出版者
法曹会
雑誌
法曹時報 (ISSN:00239453)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.1653-1675, 2008-06
著者
小林 充
出版者
判例タイムズ社
雑誌
判例タイムズ (ISSN:04385896)
巻号頁・発行日
vol.33, no.16, pp.p31-35, 1982-07-15
著者
菅原 敬 藤井 紀行 加藤 英寿
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

カンアオイ属タイリンアオイ節植物は,九州南部に分布するサツマアオイ,九州北部から中国地方西部に分布するタイリンアオイ,東海地方のカギガタアオイ,伊豆半島のアマギカンアオイ,そして関東地方南部の多摩丘陵に分布するタマノカンアオイからなる一群である.これらは,日本列島の東西に隔離分布するにもかかわらず,萼筒の形態や内壁の襞紋様,舷部の形態などによる類似性から,一つの分類群(節)にまとめられている.また,この節内の分化については,九州地方産種から関東地方産種へ萼筒の形や柱頭の形に勾配的な変異が認められるとして,西から東への分布拡大の過程で分化したのではないかと考えられている(前川,1953).しかし,二地域間には地理的距離の大きな隔たりがあり,また,花形質で指摘されてきた変異は必ずしも勾配的変異とはいえない.そこで,本研究では,分子系統学的解析に基づいて,タイリンアオイ節の単系統性と同節種間の系統関係を明らかにし,地理的分布との関連について考察することを目的とした.カンアオイ属植物についての分子系統学的解析は,これまでにKelly (1998)による核DNAのITS領域の解析による報告があるが,この一群についての解析はない.葉緑体DNAのtrnL遺伝子間領域の塩基配列,そして核DNAのITS-1領域の塩基配列の比較による系統解析を進めた.その結果,葉緑体DNAについては,系統解析を進める上で有効な情報を得ることはできなかったが,ITS領域については多くの変異がみられ,系統推定のための情報を得ることができた.ITS領域に基づく分子系統解析の結果,タイリンアオイ節の九州産2種と東海・関東産の3種は,それぞれ別のクレードに属し,単系統性は認められないという結果が得られた.これは,タイリンアオイ節諸種が西から東への分布拡大の過程で分化したものではないことを示唆している.
著者
石川 貴久 伊藤 知恵子 細矢 良雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.230, pp.7-14, 2001-07-19
参考文献数
8

10GHz以上の周波数帯を用いた衛星通信回線において大きな問題である降雨減衰に対する改善法として、地球局を2つ以上離して設置し、切り換えて通信を行うサイトダイバーシチが提案されている。現在、サイトダイバーシチ改善効果に関して、2つの方法がITU-Rにより勧告化されているが、これらは、サイトダイバーシチ効果に影響があると考えられる気象パラメータを考慮しておらず、改善の余地がある。本研究では、北見工業大学データバンク(ITU-Rデータバンクの約2倍)と気象パラメータとしてDuttonの雷雨率を用い、既存のITU-R推定法の改善を試みた。その結果、既存の推定法と比較し、本研究で得られた推定法により推定精度が向上できることを示す。
著者
杉本 卓洲 西川 麦子 島 岩 鹿野 勝彦
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

南アジアの宗教文化の展開および構造の大きな特性は、その多様性、複合性にある。それを総合的・包括的に解明し把握するためには、学際的な共同研究を行なうのが最も有効な手段であろう。しかもそれは、種々の観点からのアプローチがなされるべきである。本研究では、南アジアの宗教文化の解明に、聖と賎という新たな視点から光を照射する試みを行なった。一般の宗教研究においては、聖と俗、日常性と非日常性、特にインドの宗教社会にあっては、浄と不浄という相対概念、枠組みのもとに、そのあいだの関わり、交錯・葛藤が究明されるのであるが、本研究では特に賎の問題を追求した。これは従来見逃されてきた視点であり、本研究の意義として評価されよう。また、従来の南アジアの宗教文化の共同研究は、総じて仏教かヒンドゥー教に限られていた観がある。そこで本研究では、両宗教の外に部族宗教、イスラーム教の社会構造や文化複合の究明を加えて共同作業を行なった。その方法としては、インド学・仏教学の文献を用いての通時的・歴史的研究と、文化人類学・社会人類学の現地調査に基づく共時的研究との両面を交差させ相補しながら、学際的な共同研究を目指した。一般にインドの特に古典的文献は誇張と極端的表現に富み、どこまで実態を伝えているのか疑問を生じさせるものが少なくない。その史実性を解明するには、考古学的資料の参酌を初めとして種々の方法があろうが、現地調査とそのデータの記録である民族誌、宗教誌と、それらの分析および研究の成果を援用することは、きわめて有効な手段の一つである。また逆に、実地調査による研究成果についても、インドのような伝統的・尚古的社会にあっては、歴史的視野を抜きにしては単に皮相的な現状報告に止まるものとなろう。本研究では、こうした通時的および共時的研究の両面から、南アジアの宗教文化のなかの、特に仏教、ヒンドウー教、部族宗教、イスラーム教における聖のなかに現われた賎、賎のなかに現われた聖、聖から賎へ、賎から聖へといった聖と賎との浸透・交錯関係、そのメカニズム、下降・上昇の転化および作用のダイナミズム等を明らかにすることを目的として研究を進め、その研究のための資料の収集とともに、然るべき成果をおさめた。そして、以下のようなその成果の一部を含む成果報告書を刊行した。杉本卓洲「仏塔と菩薩に見る賎」、島岩「ゴーエンカーとヴイパッサナー瞑想法」、島岩「サンガラクシタとユーロ・ブディズムの成立」、鹿野勝彦「シェルパと職能カースト:南アジア周辺部の非ヒンドウー社会におけるジャート(カースト・民族集団)間関係についての一考察」、西川麦子「バングラデシュ農村の物乞、フォキールをめぐる聖と俗」。
著者
古川まどか
雑誌
JHONS
巻号頁・発行日
vol.14, pp.1159-1165, 1998
被引用文献数
1
著者
河村 俊太郎
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.131-146, 2010-09-30

本研究は東京帝国大学図書館を対象に,図書館商議会の運営及び中央と部局の関係を中心とした図書館組織について,一次資料の検討を中心に歴史的に検討した。東京帝国大学では特に1918年以降は学部所蔵の図書については学部と附属図書館両者が権利をもつ曖昧な管理体制となっていた。こういった状態の中で,学部の意図を附属図書館の運営に反映するために設立された図書館商議会でも,附属図書館の運営以外にも部局と中央の関係が議題として取り上げられるようになっていた。行われていた議論からは,東京帝国大学の図書館組織が,中央から部局ではなく,いくつかの部局からの中央へのコントロールという側面が強いものであったことが考察された。
著者
志賀 靖子 歌代 崇史 赤堀 侃司
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.121-124, 2009
参考文献数
9
被引用文献数
1

電子掲示板は対面授業内外やe-learningにおいて広く活用されている.しかしながら,従来の電子掲示板は投稿機能のみが議論の参加手段であるため,非言語的手がかりが欠如し,相手の存在を意識しにくいとともに,投稿を読んでもコメントを積極的に行いにくいという問題点がある.本研究では投稿以外のフィードバック手段として下線引き機能を提案し,実装した.2つの評価実験より,投稿内容に下線を引くことは,他者から自分の投稿がどのように受けとめられているかということや他者同士の関係を把握しやすい可能性が示された.特に下線を引かれたのが自分の投稿である場合,励ましといった心理面への効果を持ち,より動機づけの低下を防ぐ可能性が考えられた.
著者
深谷 昌志 開原 久代 周 建中 深谷 和子 今井 和子 馬場 康宏 萩原 元昭 富山 尚子 馬場 康宏 李 珠絹 李 光衡
出版者
東京成徳大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は日本で見られる「育児不安」が、他の社会でも存在するのかを国際比較調査を通して明らかにするのを目的とする。調査結果によると、比較した5 地域の中で、それぞれの都市に固有の育児の問題が見られるが、日本的な意味での不安は見られなかった。そうした中で、東京の母親は親になるのをもっとも楽しみにし、献身的に子育てにあたっていた。母親として、熱心に子育てをする反動として、育児不安に陥る事例が生じる。
出版者
日本児童文学者協会
雑誌
日本児童文学 (ISSN:05493358)
巻号頁・発行日
vol.39, no.10, pp.p5-8,17〜87, 1993-10
著者
宮本 礼子
出版者
首都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

自己に関する内的葛藤状況下の健常成人男女の脳活動の違いについて明らかにするために、fMRIで実験を実施した.その結果、男性では左中前頭回、右背内側前頭前野、左内側前頭前野、左後部帯状回、左後部上側頭回、左海馬傍回等の活動が認められ、女性では左腹内側前頭前野、右前部帯状回、右上頭頂小葉、左下頭頂小葉、左楔前部、および後頭葉視覚領域が活動していた.男女別の脳活動とパーソナリティスコア間に有意差は認められなかったが、顕在的自尊心尺度のスコアと脳活動には男女で異なる相関が認められた.