著者
山野 悟 溜 煥旭 川崎 大輔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.577, pp.259-264, 2007-03-01

WiMAxとWi-Fiが混在するアクセスネットワークにおいて,高カバレッジのWiMAXと低カバレッジで広帯域のWi-Fiを効果的に連携させるWiMAx-Wi-Fiアクセス連携システムを提案する.Wi-Fiで溢れた呼を迂回回線のWiMAXで収容する迂回中継方式、および、ハンドオーバ確率に応じてWiMAXの帯域を予約するハンドオーバ確率帯域予約方式により,アクセス連携システムにおいて無線リソースを有効利用できることを示した.
著者
小林 久美子 窪田 正幸 奥山 直樹 平山 裕 塚田 真実 佐藤 佳奈子
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.825-829, 2009

【目的】小児外科疾患の中には長期入院や退院後の長期外来通院を必要とする疾患も多く,長期に診療を行う過程で離婚をされる家庭もあり,長期治療の影響が懸念される.そこで離婚した母親のアンケート調査から,長期加療を要する小児外科疾患が家庭環境に及ぼす影響を検討した.【対象および方法】当科において長期入院加療を受け現在も継続して加療中の患児の母親で,我々が離婚されたと知りうることができた母親6名に,事前に電話にてインタビューを行い,了解を得た5名にアンケート調査を施行した.アンケート項目は,1)離婚に関して,2)病院に関して,3)公開の是非で,患児の疾患はCIIPS,短腸症候群,cloaca,小腸閉鎖,鎖肛であった.【結果】1)離婚に関しては,子供の疾患が離婚の直接の原因であったとの返答はなく,思わないが2名,どちらともいえないが3名であった.長期入院で離婚の危機感をもったのは1名で,2例はそうではなく,2例はどちらともいえないという返事であった.しかし,長期入院が離婚に影響を与えたとの返事が3名からあった.2)病院に関して,完全看護を必要だと思う母親は2名で,思わないは3名であった.また,病院に対する要望として,長期入院時の大部屋での同室者がいる苦痛や,父親に対する介護指導や教育の必要性が寄せられた.【まとめ】小児外科疾患が離婚の直接の原因ではないとの返答であったが,長期入院生活が及ぼす影響は大きいものと考えられた.父親の教育や指導を希望する要望があったことは,今後の小児外科医療に対する課題が提示されたものと考えられた.
著者
小野 泰正 林 幸雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.126, pp.93-96, 2008-12-10

大規模な問題を分散処理で効率良く解くためには問題の分割粒度と相互依存関係によって分散処理システムを考えなくてはならない. ネットワークダイナミクスの問題の多くはパラメータ問題でありその相互依存度が低く粒度の細かい分割ができる. この特徴を使ったスケーラブルな分散環境を作り負荷の異なる問題を効率良くために動的負荷分散を行う. 結果, 簡潔な記述による分散処理環境の構築と効率の良いネットワークダイナミクスシミュレーションを提案し, そのシステムを使った結果, AS ネットワークでのサイバーテロに相当する攻撃に対しての危険を示唆する.Dependence and granularity is important for task divide of distributed processing of large and complex network analysis. It almost is the issue of parameter, so it can be split to low interdependence and the small granularity. We make distributed computing suitable for such a lot of careful tasks. It promotes efficiency of network dynamics simulation. We examined about dange of the cyberterrorism by the experiment that became possible by the system. Result, We warn that, AS network are in a dangerous state for cyberterrorism.
著者
松本 重貴 瀬波 大土
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.265-272, 2008-04-05

近年における宇宙論観測の飛躍的な発展のおかげで,我々の宇宙には確かに暗黒物質が存在することが明らかになった.しかしながらその正体については全く不明であり,物理学における最も興味深いミステリーの一つとなっている.一方,素粒子および宇宙論の分野において,理論的な観点から,数多くの暗黒物質の候補が提案されている.その中の一つに,TeVスケールに余剰次元を持つ高次元理論の予言する暗黒物質がある.本稿では,この暗黒物質に焦点を当て,この物質がどのような性質を持つか,また近い将来の観測や実験においてどのように検出され得るかについて,最近の話題を含め紹介する.
著者
Huang Chin-Cheng Jong Ming-Hwa Lin Shih-Yuh
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.7, pp.S・iii, 677-679, 2000-07-25
被引用文献数
2 37

1997年3月以降, 口蹄疫の2種類のウイルス株が台湾に侵入し, 豚および口蹄疫の大規模な発生を起こした。1997年3月に発生した口蹄疫は, 自然感染経路では豚以外の偶蹄類には感染しない豚に馴化したウイルス株(O/Taiwan/97)によることが明らかにされた。この株による口蹄疫は2ヶ月の間に台湾全域に広がり, 感染農家6, 147農場の3, 850, 746頭の豚が淘汰された。1999年6月には台湾本島の西方に位置する金門島(金門県)で, 第2のウイルス株(O/Taiwan/99)が黄牛から分離された。しかしながら, 1999年末までにこのウイルス株による感染が認められた動物種は黄牛以外になく, また, 感染した黄牛は臨床症状を示さなかった。血清中和抗体およびNSP(non-structural protein;非構造ウイルス蛋白)に対する抗体上昇の確認は, ワクチン非接種群における感染個体の摘発に最も有効な指標となった。しかしながら, 感染動物は臨床症状を示さないものの, 別個体への感染成立に充分なウイルス量を排出していた。口蹄疫ウイルスに対する特異抗体の検出や, プロバング試験を用いた咽頭食道粘液(OP液)からのウイルス分離によって, 金門島と台湾本土の黄牛の10群が感染していたことが明らかにされた。また, 2000年の1月から3月の間に, O/Taiwan/99株と同じウイルス株によって, 台湾の4つの県に合計5回にわたり口蹄疫が発生した。この時の感染動物は山羊, 黄牛, 乳牛と多種類で, とくに2週齢以内の子山羊は高い致死率を示すとともに, 乳牛は口蹄疫の典型的な臨床症状を示した。
著者
GIHOUSEN K. S.
雑誌
IEEE Trans. Veh. Technol.
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.303-312, 1991
被引用文献数
441 2325
著者
小川 隆
出版者
慶應義塾大学
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.177-184, 1960

横山松三郎先生古稀記念論文集The study was designed to test what is the effect of criterion of learning on extinction of responding in successive operant discrimination. The method used in this experiment was similar to that of my previous study. Six pigeons were trained for pecking at a monochromatic light as the positive stimulus and an achromatic light as the negative one. the criterion of learning set up at 100 per cent correct response with no errors for one session a day. After the criterion of training was reached, testing effect of learning was carried out under the extinction trials in one session similar to that of training trials. The rate of responding in extinction was compared to the number of errors per reinforcement in the last but one session and average number of errors per reinforcement over the entire learning session. It was found that the more respondent was the extinction, the more errorless was the acquisition in the last but one session, while no correlation was between the rate of responding in extinction and average number of errors over the entire learning session. This result suggests that total correct (or incorrect) responses in the last session or over the entire learning session are only one aspect of criterion of learning and the other aspect, the slope of learning curve at the point where training ceased, needs to be considered.
著者
伊東洋二郎 著
出版者
三浦兼助[ほか]
巻号頁・発行日
vol.僧, 1893
著者
松下 浩之 園山 繁樹
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.495-508, 2010-03-31

In the present case study, ball-throwing skills were taught to a boy with Asperger's disorder, and secondary benefits for him from that experience were examined. The teaching program was based on applied behavior analysis. After a task analysis that divided overhand ball-throwing behavior into 10 behavior units, training utilized visual stimulus prompts and a chaining procedure, in a changing criterion design. The results showed that, although it took some time to achieve, all the behavior items were learned, so that the boy acquired skills necessary for ball throwing. The present study confirms the effectiveness of prompts using picture cards and behavioral coaching. It was difficult to maintain the boy's motivation for the prolonged training, although verbal interaction may be effective to increase motivation. Secondary effects observed included increased social interaction and a more proactive attitude towards exercise, behaviors that were not goals of the teaching program. Such effects may indicate potential benefits of the acquisition of sports skills as one component of leisure activities of children with developmental disorders.
著者
木村 博 荘村 泰治
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.377-384, 1985-07-25
被引用文献数
3

前報でのべたTi基Ti-V-Fe-Al形状記憶合金の60〜90℃での形状回復率を高めるため, 組成の調整や熱処理を施した.まず, 溶体化処理材ではTi-11V-2Fe-3Al, Ti-11.5V-2Fe-3Al, Ti-11.5V-1.7Fe-3.3Alが150℃以上では良い回復率を示したが80℃ではTi-11.5V-2Fe-3Alの34%が最高であった.しかしTi-11.5V-1.7Fe-3.3Al合金において溶体化処理材を400℃で5秒程度の時効を行った後-15℃で曲げ変形させた所, 80℃では96%の形状回復を示した.これは時効による析出物ですべり変形が抑えられたためと思われる.またこの試料につき室温と80℃で引張試験を行い, その間における回復応力を求めた所, 歪量2%において, 溶体化処理材では8kgf/mm^2であったが, 時効材では17kgf/mm^2と増加した.また時効材の室温での耐力は34kgf/mm^2, 引張強さ70kgf/mm^2であった.回復応力についてはTi-Niの40kgf/mm^2より劣るので, 今後更に改善を試みる.耐食性については, Ti-11V-2Fe-3Alの37℃1%NaCl水溶液中でのアノード分極を測定し検討した.その結果2, 000mVまでではTi-Niのような急激な電流増加もなく, ほぼTiなみの耐食性をもつと考えてよいであろう.以上の結果からこの合金は歯科用インプラントとしての応用の可能性をもつといえる.
著者
時実 象一
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.38-46, 2010-02-26 (Released:2010-04-04)
参考文献数
8

2010 年 1 月の文化庁文化審議会著作権分科会法制問題小委員会における報告「権利制限の一般規定について」において,限定された範囲で「権利制限の一般規定」,すなわちフェアユースを導入することが提言された.この報告と,2008 年 12 月の知的財産戦略本部会合における報告「デジタル・ネット時代における知財制度の在り方について」との関連について述べた.また海外のフェアユース規定について述べた.
著者
浅水 仁 長谷山 美紀
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.5, pp.642-646, 2010-05-01

本論文では,施設や店舗などに出入りする人物の足跡を用いて男女識別する手法について検証する.取得した足跡から算出が可能な特徴量を用いてSVMにより男女を識別する.本手法を用いて被験者実験を行い,90%の識別率を実現した.
著者
矢野 雅之 勝間 大輔 清水 大輔 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.674, pp.149-154, 2006-03-10

画像認識を行う際、まず領域分割を行って認識対象の侯補となる領域を設定することが行われる。しかし、領域数は一般に未知であり、又、明度/色相値の類似性のみで領域を生成した場合には影や模様の影響により適切に設定できないという問題がある。そこで本稿では、明度による自動領域分割に対してDFT処理した領域をクラスタリングした分割結果を統合することにより、領域分割結果の精度向上を行う方式について提案する。屋内シーン、屋外シーンにおいて本手法の有効性を確認した。
著者
勝間 大輔 清水 大輔 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.230, pp.107-114, 2006-09-02

室内に存在する物体の種別・位置姿勢を2次元画像認識により求める際,複数物体の重なり・遮蔽や影などの影響によるコントラスト低下が生じた部分の特徴抽出が失敗し,正しく認識が行われないという問題がある.本論文では,認識対象個々の形状・属性情報を記述した物体モデルに加え,物体相互の位置関係,および人間動作との干渉関係を記述した『関係モデル』を適用することにより,上記の問題に対処する手法を提案する.撮影したシーンからまずエッジを抽出・ラスタベクトル変換・補完した後,連結性解析により閉面領域抽出を行う.次に物体モデルと照合することによりまず閉面単位のスコアを計算した後,隣接する閉面単位スコアを統合した統合スコアを求め,認識対象物体の候補を抽出する.ここで関係モデルを適用することにより,認識対象候補完の位置関係の整合性を検証し,矛盾の無い閉面領域の組み合わせを認識対象物体領域として得る.最後に物体同士の位置関係や人間動作との干渉関係を用いることにより,未認識領域に対する解釈当て嵌めを行う.現在実装しているのは認識対象物体の候補抽出部分までであり,室内環境シーンを対象とした実験結果について述べる.
著者
脇田 里子
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学留学生別科紀要 (ISSN:13469789)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.117-129, 2005-12

同志社大学では多岐にわたる留学生支援策を講じている。2004年度秋学期より留学生別科の今出川キャンパスヘの移転を機に,「留学生別科生と日本人学生の交流会」を催し始めた。交流会を開くことにした経緯と意義を示し,開催の手続き,会の実施について述べる。交流会の内容は,前半が有志学生によるスピーチやプレゼンテーションなどの発表,後半が参加者全員の交流である。各回とも交流会は盛況であったが,改善すべき点も残る。交流会の課題のひとつは,別科生の参加者数が伸び悩んでいることである。交流会に参加して楽しかった,また,交流会に参加したいと思われるように,交流内容については検討の余地がある。例えば,発表と全体交流の時間配分は,全体交流の時間をもっと確保するよう努めたい。そこで,発表内容はより気楽に楽しめるものへと変更を試みている。また,発表の機会を日本人学生にも与えて,別科生にメッセージを発信してもらうことを続けたい。さらに,国際センターラウンジの積極的な活用による日常的な交流の促進と,将来,学生主体による交流会の実施を期待したい。今後も交流会が日本人学生と別科生の交流のきっかけの一つになってほしい。