著者
松田 伯彦 時田 光人 西村 正司 宮野 祥雄
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第1部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.101-110, 1975-12-26

教育実習を初めて体験する大学3年次生を用いて,ロールプレイングによる実演が実際の授業過程に及ぼす効果を,統制群法により実験的に検討することを第1の目的とした。さらに,ロールプレイングが,教職への態度・意識の変容および教育実習への動機づけの変容におよぼす影響についてみることを第2の目的とした。結果は次のとうりである。1.ロールプレイング群の内省から,この群では教育実習や教職に対して,強い印象・感動があったことがうかがえた。2.授業技術についてみると,両群とも,最初の授業から最後の授業へ望ましい方向に変化しているが,ロールプレイング群でよりそれが著るしい。特にロールプレイング群では"児童が理解しやすい話し方"をするように変化した。3.授業過程の印象は,両群とも好ましい方向への変化がみられたが,ロールプレイング群でよりそれが著るしかった。4.教職に対する態度では,ロールプレイング群は「教職が精神的満足の得られる仕事だ」 と大きく賛成に変化し,さらに教職に対し"あたたかい"イメージの方向に変化した。5.教育実習への動機づけの変化をみると,ロールプレイング群は積極的・意欲的になった。最後に,実践的研究の問題点にふれ,ロールプレイングの有効性について考察し,さらに教生の指導方法について述べた。
著者
伊藤 葉子 河村 美穂
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会誌 (ISSN:03862666)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.257-264, 2001-01-01

The authors abstracted the problem through teaching practice called Planning your Life Course. It showed that students, who had a lower concern about their own life, might have difficulty in finding interest in Home Economics class. Boys especially had such a tendency to be that way. Then, the authors investigated the relationship between identity and achievement motive, results were tabulated from responses gained from questionnaires given to 435 1^<st> and 2^<nd> grade students, aimed to study about students' concerns in life and their motivation to study in class. The result were summarized as follows. (1)Identity development was related to the self-fulfilmentive achievement motive. (2)There was a difference between males and females. Males had a high level of competitive achievement motive, on the other hand, females had a high level of self-fulfilmentive achievement motive. The authors propose that it is necessary that self-fulfilmentive achievement motive is focused upon in Home Economics Education. Teachers should make Home Economics classes considering the difference in the achievement motive between males and females.
著者
堀野緑
出版者
垣内出版
雑誌
心理尺度ファイル
巻号頁・発行日
1996
被引用文献数
1
著者
鷺坂 由紀子 二村 英幸 山岸 建太郎
出版者
経営行動科学学会
雑誌
経営行動科学 (ISSN:09145206)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.153-159, 2001-03-31
被引用文献数
1 1

This study provides the information of reliability and implications of narrative essay tests for measuring achievement motive as a part of employee selection processes. To develop the key achievement motive explicit and concrete rating criterion, the TAT scoring method was applied to data (n = 100) of essay tests gathered from seven raters. Three raters were chosen from entry level workers and the other four were professional writers of verbal testing items, forming two contrast groups. The reliability of the achievement motive ratings was calculated for each group by the interrater reliability approach, resulting that there was no significant difference between the groups. Coefficients of each grouo's achievement motive, general mental ability and personality traits were calculated, suggesting the possibility that the achievement motive ratings thus derived from essay tests implies individuality.
著者
山本 銀次
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 教育研究所 (ISSN:13403125)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.93-103, 2004-03-31

The purpose of this study is to examine the aspects of promotion of the problem-solving behavior and the self-fulfillment achivement motive having occurred to the students who engaged in the exercise-development with a view of supporting others with severe self-repression and so on. The subjects of this study were 31 male and 87 female students, and the exercise-development was carried out in groups of four. The results were measured with the Achievement Motive Scale and the Problem-Solving Behavior Scale. The main findings are as follows: (1)After the exercise, the students obtained more self-fulfillment achivement motive. (2)The groups supporting others with "severe self-repression" and "powerlessness feeling" increased problem-solving behavior, through the exercise.
著者
ハリス スーザン
出版者
中京大学
雑誌
中京大学教養論叢 (ISSN:02867982)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.807-819, 2004-03-19

Theory and Practice of Language Teaching This paper discusses the tension exerted between the linguistic hybridity movement (LH) and linguistic imperialism (LI). The current literature on LH and LI clearly demonstrates a passionate debate between the two linguistic schools of thought. The succinct difference between the LH movement and LI is distinguished between the LI approach, which adopts a deterministic, monolithic approach to language, while the LH movement adopts a relativistic, apathetic approach.
著者
山中 明
出版者
広島大学
雑誌
Memoirs of the Faculty of Integrated Arts and Sciences, Hiroshima University. IV, Science reports : studies of fundamental and environmental sciences (ISSN:13408364)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.169-172, 2001

第1章序論 生物は,地球上の環境に適応するため様々な多様性を進化の過程で獲得してきた。特に,動物界で種・個体数ともに圧倒的な数を占める昆虫の繁栄は,そのずば抜けた適応能力の多様性に他ならない。昆虫は変態や休眠という機構を持つ一方で,個々の形態や色彩をその環境や季節に適合させる機構を持つことにより,種多様性を保っていると考えられる。後者の発現調節機構も神経内分泌系が関与していると考えられているが,実体の明らかになったものは非常に少なく,分子機構などについてはまだ不明な点が多い。本研究では,最初にナミアゲハの環境適応機構(蛹および幼虫体色に関わる内分泌調節機構)および季節適応機構(成虫の季節型に関わる内分泌調節機構)について,続いて,カイコガ(大造)の季節適応機構についての解析を行った。第2章ナミアゲハの蛹表皮褐色化ホルモンの抽出とその部分的な特徴づけ ナミアゲハ非休眠蛹には,緑色および褐色の蛹体色が存在する。このような蛹体色の発現には,環境条件として,匂い,光,湿度のほか,蛹化する場所の性質(粗滑)が関係している。一方,神経内分泌学的研究により,褐色の蛹となるためには,脳で生産され前蛹期の後期に前胸神経節から分泌される褐色化ホルモンが関与していることが示唆されている。今回,ナミアゲハ前蛹個体の結紮腹部を用い,蛹表皮褐色化ホルモン(Pupal-cuticle-melanizing-hormone; PCMH)活性を定量化する生物検定方法の確立,ナミアゲハ緑色蛹の脳-食道下神経節一前胸神経節(Br-SG-PG)連合体からのPCMH抽出方法の検討を行い,更に,PCMHの諸性質を検討した。また,カイコガ成虫のBr-SG連合体からのPCMH活性物質の抽出も試みた。その結果,前蛹個体の結紮腹部を用いる生物検定方法により,PCMH活性を定量化することができた。この生物検定方法を用い,Br-SG(-PG)連合体を破砕し,5種類の粗抽出液画分を調製したところ,PCMHおよびPCMH活性物質は2%NaCl粗抽出液画分に抽出された。更に,諸性質を検討した結果,ゲル濾過クロマトグラフィーによりPCMH活性物質の分子量はおよそ3,000-4,OOODaであり,陽イオン交換体に吸着すること,C18逆相カラム樹脂に吸着し,26-34%アセトニトリル画分に溶出されることが分かった。第3章ナミアゲハの蛹体色に及ぼすホルモン因子の影響 前章より抽出が可能となったナミアゲハPCMHあるいはカイコガPCMH活性物質以外に,ナミアゲハ蛹体色の褐色化に作用する物質が存在するかどうかを調べるため,他の既知の昆虫生理活性物質が関与しているかどうかの検討を行った。実験に使用した昆虫生理活性物質は,幼若ホルモン,エクダイソン,フェロモン生合成活性化ペプチド(PBAN),カイコガ夏型ホルモン活性物質および幼若ホルモン様物質(メソプレン)であった。前章の生物検定方法を用い,蛹表皮褐色化の促進効果の影響を調べた。使用した昆虫生理活性物質は,ナミアゲハ前蛹の結紮腹部を褐色にする作用は認められず,カイコガPCMH活性物質のみが,蛹表皮の褐色化の促進をした。また,褐色蛹条件下のナミアゲハ前蛹腹部(無結紮個体)にこれらの昆虫生理活性物質を投与し,蛹表皮褐色化の阻害効果の影響を調べたところ,これらの昆虫生理活性物質は,蛹表皮褐色化を阻害する効果も認められなかった。以上より,ナミアゲハにおいて蛹表皮の褐色化の引き金となる物質は,PCMHであることが示唆された。第4章ナミアゲハ幼虫体液からのビリベルジン結合蛋白質の精製とその特徴づけ ナミアゲハ非休眠蛹体色には,緑色と褐色があり,また,幼虫期の体色は4齢までは黒色で5齢では緑色となる。これらの体色変化は,生育環境条件への適応であると考えられている。両生育段階における緑色の体色発現には,青色色素(ビリベルジン)が重要な役割を果たしていると考えられる。そこで,この色素を体内にとどめる働きをするビリベルジン結合蛋白質が,蛹期および幼虫期の体色発現においてどのような挙動をしているのかを捉える目的のため,ビリベルジン結合蛋白質(BP)の精製を試みた。5齢幼虫体液から,BPを,飽和硫安分画,ゲルろ過クロマトグラフィー,陽陰イオン交換クロマトグラフィーを用いて精製した。精製されたBPの分子量は,SDS-PAGEで21kDa,ゲルろ過で24kDaと算出され,単量体であった。本精製蛋白質は,吸収スペクトルからビリベルジンIXを結合していることが示唆された。本蛋白質のN末端から19個のアミノ酸配列を決定したところ,オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)のビリン結合蛋白質のN末端アミノ酸配列と42%の相同性を示した。これらの結果から,本精製BPは,insecticyanin型蛋白質であることが示唆された。第5章ナミアゲハの夏型ホルモン存在の証拠 ナミアゲハは,幼虫期の光周温度条件により2つの季節型(夏型と春型)が生ずる。夏型は,脳から分泌される体液性因子によって決定されると考えられている。
著者
水野 雅紀 岩田 享 加藤昇平 伊藤 英則 粥川裕平 寺島 正義
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.24, pp.67-72, 2003-03-07
被引用文献数
1

本論文では,人間の身体から発生している生体信号を測定し,生体信号に含まれているカオス特性をサウンド系列に変換することにより,個人固有のサウンド(マイサウンド)を生成するシステムを提案する.生体信号として指尖容積脈波を採用し,本システムで生成されたマイサウンドを傾聴させ,傾聴者の脳波を測定・解析した.本論文では,癒しとの関連があると考えられるα波の活動を評価することにより,マイサウンドの効果について考察する.In this paper, we propose a sound generation system, which generates an individual sound (called my-sound) peculiar to a personal from his biological signals. In our system, the chaotic characteristics of biological signals are transformed into several sound sequences. My-sound is composed of the several sound sequences. In an experiment, we adopt a finger plethysmogram (pulse-wave) as the biological signal, and have measured the brain-waves of my-sound listeners. In this paper, we also report the investigation of alpha wave, which is considerd to be relative to relaxation, and then discuss the effectiveness of my-sound for healing.
著者
山中 秀夫
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.556-560, 2007-12-01
参考文献数
19

本稿では,和古書の特異性,重要性と組織化およびイメージ・データの有効活用について論及する。近年,和漢古書のための標準的な書誌記述規則が相次いで公表・制定された。日本の重要な文化遺産である和古書は,膨大でかつ多種多様な印刷資料と書写資料が現在まで伝存している。全体像が未だ充分になっていない現在,和古書の総合目録の構築は意義ある学術情報流通基盤整備事業である。有効な目録の構築を進めるための方法として,イメージ・データとのリンクを提案する。各機関が現在までに蓄積した大量のイメージ・データを網羅的に検索する手段はほとんどない。テキスト・データである書誌記述とリンクすることで,書誌記述の一部として利用者への効果的な情報提供が可能になる。
著者
熊本 睦 島田 茂夫 飯田 敏幸
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.97-98, 1992-09-28

人間のように融通のきく柔軟な理解や判断を計算機に持たせることを目的として,量的な判断常識を備えた人工知能の研究を進めている。量的判断には,与えられたデータの中での大小を判断する相対的な量的判断と,万人の共通する常識から大小を判断する絶対的な量的判断の2種類がある。相対的な量的判断については,量的判断知識を表現する概念知識と定量化知識,および,量的判断能力を実現する推論機構と定量化機構から構成される人工知能で実現した。絶対的な量的判断のためには,さらに,量的判断の基準となる常識的な数値(常識値)や,常識値間の関係(常識関係)が必要となる。本稿では,常識値や常識関係の表現モデルとそれらを用いた量的判断手法について述べる。