著者
Yasomanee Jagodige P. Demchenko Alexei V.
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in glycoscience and glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.25, no.141, pp.13-42, 2013-05-31
参考文献数
106
被引用文献数
30

この論文はこれまでの10年間に我々のグループが報告した合成法、戦略とその応用の概観である。主な論点は合成化学的グリコシル化のための新手法の開発である。新たな脱離基・保護基、金属配位による合成、グリコシル化におけるピコリニル保護によるアプローチを含む項目について述べる。効率的なオリゴ糖構築に向けた新戦略の創案についても述べる。新しく導入された方法、例えば、一時的な不活性化の概念、逆アームド–ディスアームド戦略、チオイミデート基のみによるオルトゴナル法とアクティブ–ラテント法、O-2/O-5の協調的効果について最近の成果から焦点を当てて紹介する。さらに、新しい自動化テクノロジー、すなわち、表面支持繰り返し糖鎖合成とHPLC支援糖鎖合成についても紹介する。
著者
加藤 薫 Kato Kaoru
出版者
神奈川大学
雑誌
麒麟 (ISSN:09186964)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.120(1)-110(11), 2009-03-31
著者
サイエンスウィンドウ編集部
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
サイエンスウィンドウ (ISSN:18817807)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.1-36, 2011-08-01 (Released:2019-04-11)

サイエンスウィンドウ2011夏号の冊子体一式(PDF版)およびHTML版は下記のURLで閲覧できます。 https://sciencewindow.jst.go.jp/backnumbers/detail/55 目次 【特集】 暮らしの中から電気を見直す p.06 思い込みの省エネから科学的な省エネへ p.08 3つの実験で科学的な節電――エネルギー教育の実践例 p.10 電気はどのようにつくられるか? p.14 太陽電池はどういう仕組みなのだろう? p.16 将来、どんな社会や生き方を選んだらいいのだろう 【TOPICS】 p.20 太陽電池は元気だった──「だいち」、5年で寿命 【連載】 p.02 似姿違質:シオカラトンボ VS ツノトンボ p.18 人と大地:プランタ・ソーラー・デ・サラマンカ(スペイン) p.21 いにしえの心:打ち水 p.22 動物たちのないしょの話:デンキウナギ(マリンピア松島水族館) p.24 ふるさと食の楽校:かき氷(長野県軽井沢町) p.25 タイムワープ夢飛翔:放射能/被ばく軽視したキュリー夫妻 p.26 震災検証:被害を減らした防災教育 p.28 かがくを伝える舞台裏:科学ドラマ『しあわせ色の花火』撮影現場を訪ねて p.29 サイエンスのお仕事図鑑:番組制作を支える放送技術の研究員 p.30 イチから伝授実験法:くるくる回ると電気が起きる! p.32 発見! 暮らしのなかの科学:石けんのヒミツ p.34 せんせいクラブ p.36 人と大地:解説
著者
錦見 俊雄
雑誌
血管 (ISSN:09114637)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.65-67, 2003-04-28
参考文献数
14
著者
角田 正健
出版者
社団法人 におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.250-260, 2005 (Released:2005-11-25)
参考文献数
7
被引用文献数
2 1

口臭とは原因が何であろうと,呼気の不快なにおいを意味する.特に,口腔内に起因する悪臭が口臭と言われる.口臭は長い間悩みの種であった.口臭の最も多くの原因が,プラークが関与する歯肉炎と歯周炎であるにもかかわらず,つい最近まで,口臭が歯周病学であまり問題視されなかったことは,驚くべきことである. 口臭の大部分の原因は口腔に関連するものであり,歯肉炎,歯周炎および舌苔が圧倒的な要因であることを,多くの研究結果が示している.口腔内の嫌気性細菌が,L-システインあるいはメチオニンなどの含硫アミノ酸などのタンパク質分解により,硫化水素とメチルメルカプタンを産生する.ガスクロマトグラフによる分析結果から,硫化水素,メチルメルカプタンおよびジメチルスルフィドの揮発性硫黄化合物が明らかになっている.
著者
星野 洪郎 清水 宣明 大上 厚志 藤木 博太 田中 淳
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

アジア地域でのHIV-1感染症の特殊性をタイのチェンマイ大学を共同研究の拠点として解析を行なった。タイには既に60万人の感染者がおり、その内2万人は子供である。HIV感染児では、大人より病気の進行が早く、治療効果の判定や薬剤の副作用の判定が早くできることがある。チェンマイ近郊には、HIVに感染した孤児を世話している国営の施設があり、経過観察や治療は、もっぱら国立病院やチェンマイ大学で行っている。文橡者の定期的な検査とその病態の関連をウイルス学的に解析してきた。このようにHIV感染小児の病態を解析しやすい体制を整えることができた。抗酸化物質にヒトのがんの発症を抑制する働きがあることが、多くの疫学的論文で報告されている。一方酸化ストレスやTNFαが、HIV-1感染症などの慢性感染症でウイルスを活性化させ、病気の進行を促進すると考えられている。抗酸化作用を持ち、TNFαを阻害する緑茶抽出物やアスタキサンチンなどの抗酸化剤は、HIV-1感染症の進行を抑える可能性が考えられる。これらについて介入的疫学研究を行う準備をしている。我々は、HIV-1感染の新しいコレセプターとして新しいコレセプターを同定し解析した。日本人感染者、タイの感染児の抹消血を用い、経時的に解析し、新しいコレセプターの臨床的、疫学的の意義を明らかにした。すなわち、HIV-1感染の新しいコレセプターとして、D6,CCR9b, XCR1およびFML1を同定し、解析を始めた。D6は、日本人血友病患者由来のsubtypeBのdual-tropic HIV-1、FML1はタイ、ベトナム由来のsubtypeAEおよびCのウイルスで利用した。これまでの研究期間の間に、タイの規則が厳しくなり、タイ人の試料は,許可なしには持ち出せず、国外持ち出しの手続きに長時間かかるようになった。緑茶抽出物をHIV感染者に投与するには、チェンマイ大学の倫理委員会に書類を提出しなければならないが、審査を受けるのに非常に時間がかかることが明らかとなった。現在手続きを進めている。
著者
野口 栄子 EIKO NOGUCHI
出版者
京都府立大学学術布告委員会
雑誌
京都府立大学学術報告 理学・生活科学・福祉学 (ISSN:0075739X)
巻号頁・発行日
no.19, pp.77-81, 1968-10

福祉は現代においてもつとも人間性と密接な関連を有する観念といえるがそれは必ずしも明確な規定をもつていない。ここでは福祉を人間の主体性との関係において把握しようとする。自発的個性的な主体は, 現代においては実存的な相互連帯性の観点から受けとりなおされ, 再構成されなければならない。そのさい実存哲学がめさしている個人から社会への考方をとりいれつつ新しい見方が成立することが要請される。それは各主体が同一次元にあり, 共通の基盤から相補うもので, そこに福祉的人間の根拠があると考えられる。
著者
内野 彰裕
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.129, 2018

<p>本園は1975年に八王子市に設立され、園庭の豊かな自然環境に力を入れてきたが、2014年、園庭の身近な自然と園外の深い自然とを日常的に往来できる環境を求め移転をした。2.2haの敷地には園児、保護者、教職員と、棚田、畑、小川、森の広場等を整備・再生し、里地里山における「自然との繋がりを大切にした保育」を展開している。隣接する47㏊の森は多様な生態系が維持され、園児は保育者と日常的に森に入る。こうした豊かな自然の中で、自然教育、環境教育、労作教育、食農教育を中心としたESD「里山教育」を通して、生きる力の基礎を培う保育を大切にしている。また園内外の森は「教育資源」と捉え、次の3段階のねらいで活用している。(1)遊び場としての森「森のようちえん」(2)ビオトープとしての森「動植物との触れ合い」(3)ESDとしての森「子どもの森づくり」。年少の頃から日常的に森で遊び、森に親しみ、動植物と触れあい、人間と生き物との関係を理解し、森林を大切にする気持ちが芽生え、考え、行動できるようになっていく。このように遊びを通して周囲の環境に関わり、考え、子どもなりの答えを導いていくプロセスは「主体的・対話的で深い学び」に繋がる。</p>
著者
岸 洋一 平野 美和 井上 滋彦 石塚 英司 濱嵜 公久 鈴木 基文 藤田 喜一郎 山田 徹
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.403-409, 1997

99例の前立腺肥大症に対し, 経尿道的前立腺高温度療法(プロスタトロン)を施行した. 自覚症状としてのI-PSSの変化では治療前には20.1±7.0であったが, 4週後には10.8±6.7と著明に減少し, さらに6ヵ月まで徐々に減少し, 1年後にやや上昇しているが, いずれも有意な変化であった(p<0.0001). 満足度も同様の傾向であった. 他覚所見の推移では最大尿流率の変化が8.9±4.9ml/secから4週~6ヵ月後まで3~4mlの増加がみられ, 1年後にも9.7±3.1ml/secであった(p<0.018). 平均尿流率をみると, 治療前に4.3±2.5ml/secであるが, 8週後には5.8±2.6ml/secまで上昇し, 1年後には4.6±1.6ml/secとやや低下したが, 有意の変化は保たれた. また残尿量も1年後にも有意の減少を示した. 自他覚的所見の改善は少なくとも1年にわたって持続するので, 本療法は前立腺肥大症の治療の有力な選択肢の一つとなりうる.
著者
池田 光穂 Ikeda Mitsuho イケダ ミツホ
出版者
大阪大学COデザインセンター
雑誌
Co*Design (ISSN:24349593)
巻号頁・発行日
no.8, pp.1-17, 2020-08-31

軍事的インテリジェンスという用語は第二次大戦後に広く世界に膾炙するが、その起源はそれ以前の連合国ならびに枢軸国と呼ばれる国々ですでに1920年代末から始まっていた。本稿は、軍事的インテリジェンスと当時それらの地域で研究が本格化する民族学(文化人類学)との倫理的な関係について論じる。それらの関係は「協働」という言葉で表現することができ、(i)積極的協力、(ii)相反あるいは矛盾する協力、(iii)価値中立的関与、という3つの関係に整理できる。これらの関係性の検討のため、将来における具体的な研究課題として「ペーパークリップ作戦」(米軍によるナチ科学者のリクルートと戦争犯罪免責)と「オデッサ」(正体不明の戦犯ナチ移送支援組織)を紹介、分析する。戦争の苛烈な現実に我々が直面した際に「科学がもつ冷徹さ」と「道徳的かき乱し」との間の認識論的混乱を避けるために、この研究分野の倫理的-法的-社会的連累(ELSI)の検討が急務であることを指摘した。
著者
田中 真理
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.427-437, 2001-12-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

本研究では, 知的障害者のメタコミュニケーションの機能の特性について検討した。特に, 伝達相手にとって明確になるように相手の特性に応じて発話内容を構成するためのメタコミュニケーションについて検討した。知的障害者30名 (MA3:9~6:10・CA21:0~53:0の知的障害者15名とMA7:8~10:8・CA15:10~18:2の知的障害者15名) と, 非知的障害児20名 (6歳児10名, 9歳児10名) を対象に比較検討した。課題は同じ物語内容を発達レベルや関係性の異なる複数の他者に伝達することであった。これらの伝達内容の違いを分析した結果, 以下の3点において知的障害者の方が非知的障害児に比べ, メタコミュニケーションがより機能していたことが示唆された。言語的な側面については,(1) 相手の特徴を正確に分析し, 相手の受け止め方を予測することのできる推理力をもち, そうしようとする志向性がある,(2) 相手の特性を今直面しているコミュニケーション場面に適用し効果的に行うという点であった。また, 非言語的な側面については,(3) 相手の注意や関心を自分に向けるための行動要求や伝達内容をわかりやすく伝えるための行動的工夫がみられるという点であった。
著者
河原 功志 篠原 拓嗣 藤川 賢治 大久保 英嗣 津田 孝夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.39-40, 1995-09-20

分散OSは従来のネットワークOSとは異なり、ユーザにネットワークの物理的配置を意識させないネットワーク透過性を実現している。ネットワーク透過性には位置透過性など様々な概念が含まれるが、規模透過性の実現をも分散OSには求められている。規模透過性とは分散システムの稼働中においても計算機の台数を増減することが可能で、かつ、システム構成の変更をユーザに意識させない性質である。本稿では規模透過性の実現する手法としてサイトの追加・切り離し方式を提案し、我々が現在開発中の分散OS DM-2に実現した。これらの機能によってDM-2は実行中のタスクを消滅や中断させずに、任意のサイトを停止して切り離したり追加して起動したりできるようになる。本稿ではサイトの動的な追加・切り離し機能を実現するために必要なローカルスタート・ローカルシャットダウン機能を提案する。