著者
花崎 伸作 峠 睦 宮本 猛 藤原 順介
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.2225-2230, 1990
被引用文献数
3

Microcutting of AFRM (Alumina Fiber Reinforced Metal) are performed with SEM direct observation method. The purpose of this study is to make clear the cutting mechanism of AFRM and the fracture of fibers at the plastic deformation zone of the orthogonal microcutting. Since AFRM shows an obvious anisotropic strength depending on the direction of fiber axes, cutting direction are classified by the fiber angle. Summary of the results are shown below. (1) The fracture of fibers in microcutting with carbide tool are caused by shearing, tensile and bending forces. (2) In fiber angle 30° and 60°, the direct collision of fibers with cutting edge of tool were observed with high frequency. In these cases, fibers were fractured by the shearing force. (3) In another fiber angles, fibers were fractured by the bending forces after the severe bending deformation. The amount of deformation in fibers became larger in the case of fiber angle 90° and 120° with an extensive overcut. This enhances difficulties in the exhaust of chip and worsens the surface finish. (4) The deformation zone of the orthogonal microcutting with diamond tool was found to decrease by approximately one-half comparing with carbide tool. This can be attributed to the low friction coefficient between the rake face and a sharp edge of the cutting tool. (5) Four typical cutting mechanism have been proposed by the results of the direct observation of microcutting of AFRM.
著者
畑 明美 緒方 邦安
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.132-137, 1976
被引用文献数
1

果菜類のナス,ピーマン,メロン,イチゴについて,生育中ならびに貯蔵中の硝酸塩含量について調べた。<BR>(1) ナスの果実の生育に伴い硝酸塩含量は増加し,いわゆる収穫適期に最高になり,夏採りナスでは,その後,完熟期にはやや減少した。部位別の含量分布をみると,果梗側の基部に含量が高く,出荷適期のもので270ppmも含まれており,果頂部はその1/4~1/5の含量であった。貯蔵中,硝酸塩はやや減少するようであるが,低温下では低温障害が生じ,20℃下では貯蔵後6日で一部腐敗果がでて亜硝酸塩の生成がみられた。<BR>(2) ピーマンの果実の硝酸塩含量を7月と8月の採取果で比較すると,収穫初期の7月果に含量が高く後期では約半分となった。生育に伴う硝酸塩の変化については8月収穫の果実でみたが,幼果期から完熟期へしだいに減少した。 1℃, 12℃, 20℃および1℃のCA(O<SUB>2</SUB> 3%: CO<SUB>2</SUB> 3%)下に貯蔵したが,いずれの区も貯蔵1カ月を経過しても硝酸塩量の変化はみられなかった。<BR>(3) メロンでは未熟果が適熟果に比し含量が高かった。とくに皮部に多く,胎座には少なく,食用とする適熟果の果肉部で17ppm程度であった。<BR>(4) イチゴの硝酸塩は約10ppmで果菜類中では少ない方であるが, 0℃および0℃のCA貯蔵でもあまり減少がみられなかった。 CA貯蔵では,かびの発生がおさえられる傾向がみられたが,亜硝酸塩含量は普通空気区とあまり変らなかった。<BR>本実験を行なうにあたり,試料提供など実験に援助をいただいた京都府大附属農場,寺田友良,今井俊夫の両氏に対し,また分析にあたりご協力いただいた川崎俊和氏,竹崎宏氏に深謝します。
著者
後藤 真孝 日高 伊佐夫 松本 英明 黒田 洋介 村岡 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.1910-1921, 1999-04-15
被引用文献数
12

本論文では すべてのプレーヤーが対等な立場でインタラクションし 即興演奏するジャズセッションシステムについて述べる. 本研究の目的は 人間と計算機とが影響を与え合いながら演奏する新しい統合演奏環境を実現することである. ジャズではプレーヤー間のインタラクションが重要であるが 従来の多くのシステムでは 人間のソロ演奏に対して 計算機が他のプレーヤー全員の演奏を伴奏としてまとめて生成していた. 本論文では 計算機内のプレーヤー同士も 人間同様にお互いの演奏を聞き合ってインタラクションできるシステムを提案する. そして その発展形として 各プレーヤーがお互いの姿を見ることもできる仮想ジャズセッションシステムVirJa Sessionを提案する. 本システムでは 計算機プレーヤーの姿やジェスチャーがコンピュータグラフィックスで視覚化され 計算機プレーヤーが他のプレーヤーのジェスチャーをカメラ等を通いて認識できる. こうして 全プレーヤー間のマルチモーダルインタラクションを実現することで 従来の音だけのセッションシステムに比べ より臨場感のあるセッションが達成できる. 現在の実装では ジャズのピアノトリオを対象とし 人間がピアニスト 計算機がベーシストとドラマーを担当する. 両計算機プレーヤーを独立したプロセスとして複数の計算機上に実装し 実験を行った結果 提案したジャズセッションが実現できたことを確認した.This paper presents a jazz session system in which each player is in dependent and can interplay with all other players. The purpose of this research is to build a new performance environment that facilitates interplay among humans and computers. Although interaction among players is important in jazz, computer accompaniment parts of most of the previous systems were collectively generated as a single task and only reacted to the human soloist's performance. This paper proposes a system that enables computer players to listen to other computer players' performances as well as the human players' performances and to interact with each other. This paper moreover proposes an advanced virtual jazz session system called VirJa Session which also enables all players to see each others' gestures. In our system, the bodies and gestures of computer players are visualized on computer graphics and each computer player can recognize other players' gestures. Thus, we can achieve multimodal interaction among all players. In our current implementation, the system deals with a jazz piano trio consisting of a human pianist, a computer bassist, and a computer drummer. Both computer players have been implemented as separate processes on a distributed environment of multiple workstations. Through our experiments, we verified that our proposed objectives have been achieved.
著者
柴崎 正勝 池上 四郎
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.602-617, 1982-07-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
101
被引用文献数
1 1

This article describes recent total synthesis of natural products, in which highly stereo-and regioselective reactions by internal chelation with metal salts are involved. The first part of the report presents a number of total syntheses of natural products, which use highly stereoselective carbon-carbon bond forming reactions by internal chelation with metal salts. In the second part, natural product synthesis, which involves highly stereoselective reductions by internal chelation, is discussed. The final two parts of the article present synthesis of natural products, in which chelation-controlled regioselective reactions are included.
著者
原田 留美
出版者
新潟青陵学会
雑誌
新潟青陵学会誌 (ISSN:1883759X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.13-23, 2018-03

紙芝居は、絵本と並んで、幼児教育の場で良く用いられる教材である。その紙芝居のテキストには、幼年童話や絵本とは異なる特徴がある。情景描写や心理の伝え方が簡潔で、地の文は少なくセリフが多い。また、オノマトペ(擬音語・擬態語)を活用することでわかりやすさに配慮する傾向も見られる。しかし、松谷みよ子の幼年童話「ママになんか わかんない」と、それを紙芝居にした『ちゅうしゃにいった モモちゃん』のテキストを比較したところ、山場での主人公の心理については、幼年童話作品以上に筆が費やされていることが確認出来た。紙芝居のテキストはすべてが簡潔というわけではない。紙芝居の読み聞かせの際には、このことを念頭に置く必要がある。丁寧に描かれている部分については、特にその場面の重要性を意識した読み方を工夫し、その作品の魅力が聞き手に伝わるよう配慮することが肝要である。
著者
江口 昇次 竹内 久人 江崎 俊之
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.7, pp.1250-1254, 1987-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
23
被引用文献数
11

ω-アジドカルボニル化合物[2],[4],およびω-クロロ酸アジド化合物[6]の分子内aza-Wittig型閉環反応性について検討した。出発原料であるアジド化合物は,対応するクロロ化合物の相間移動触媒存在下,NaN3の求核産換反応により,または,HN3のα,β-不飽和ケトンへのMichael付加反応により合成した。一般に,分子内aza-Wittig型反応による五員環への閉環反応は容易に進行したが,四員環への閉環反応は進行しなかった。しかし,2-フエニル-1-アギチン[18]のβ-アジドプロピオフェノン[2a]の分子内aza-Wittig反応による生成は,1-フエニルシクロピロピルアジド[23]の熱分解による別途合成,および,[18]のLiAlH4還元体[19]の生成により確認できた。
著者
山本 巌 田中 距聰 藤本 哲也 太田 和親 松崎 啓
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.7, pp.1227-1230, 1987-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
14
被引用文献数
4

1,1-ジフェニルポスホリナニウムプロミド[1]を出発物質として,二硫化ジメチルによるα-位へのメチルチオ基の導入,それにつづくデカナールとのWittig反応を行ない,対応するビニルスルフィド[4]を収率56%で得た。つぎに[4]を,ヘキサナールとWittig-Horner反応すると,アルコール[5]が収率67%で得られた。ついで,[5]を水素化ナトリウムで処理すると,Douglas Fir Tussock Moth(Orgyiapseecdotsugata)の性フェロモン前駆体であるジエン[6]が収率31%で得られた。さらに,[6]を塩酸水溶液で加水分解し,目的の性フェロモンて[7]を収率82%で得た。
著者
鹿島 長次 原田 和雄 加藤 明良 清水 政男 表 美守
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.7, pp.1194-1198, 1987-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
10
被引用文献数
2

オルトおよびパラ位にヒドロキシ勉基,メトキシル基,メチル基を有するN-フェニルピリミジン-2(1H)-チオン類の金属水素錯化合物(水素化アルミニウムリチウム,水素化ホウ素リチウム,水素化ホウ素ナトリウム)による還元について検討した。2種のジヒドロピリミジンおよびテトラヒドロピリミジンの生成比が大きく置換基と金属水素錯化合物に依存することがわかった。とくにオルト置換基がヒドロキシル基とメトキシル基の場合,水素化アルミニウムリチウムおよび水素化ホウ素リチウムを用いたところ,3,6-ジヒドロ体が位置選択的に得られた。この高い3,6-ジヒドロ体への選択性は,まず,オルト置換基が金属ヒドリドと反応してフェノキシドあるいは配位結合を生成したのちに,ピリミジンチオンの6-位に分子内からヒドリドが優先して攻撃しているためだと思われる。
著者
山本 嘉則 山田 順一 西井 真二
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.7, pp.1177-1182, 1987-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
15
被引用文献数
2

ステロイドアルデヒド〔3〕と(2R,4R)-(-)-2,4-ペンタンジオールから合成したキラルなステロイドアセタール〔8〕,S-R,R体,とアリルシラン〔12a〕,9-アゾル-9-BBN〔12b〕,またはアリルトリブチルスタンナン〔12c〕との塩化チタン(N)存在下での反応を行ない,つづいて常法にしたがって処理すると,ホモアリルアルコール〔14〕,S,S体,がきわめて優先的に生成する。ある場合には,S,S体が圧倒的(>99%)に生成する。〔3〕と(2S,4S)-(+)-2,4-ペンタンジオールから合成したアセタール〔9〕,S-S,S体,と〔12a〕または〔12b〕とを同様に反応させると,やはり〔14〕が優先的に生成した。これは,従来のアセタールテンプレートを用いる不斉誘導り結果からは理解しがたしこ現象である。一方,〔9〕と〔12c〕との反応では〔16〕,S,R体,のアルコールが得られた。また同様に,スタンニルアセチレン,〔11a〕,と〔11b〕と,〔8〕との反応ではS,S体〔13〕が得られ,〔9〕との反応ではS,R体〔15〕が得られた。一方〔9〕とシリルアセチレン〔1Zc〕とからはS,S体〔13〕,が得られた。これらの結果は,不斉誘導率のみならず不斉誘起の方向さえも有機金属化合物の求核性に大いに支配されることを示している。合成的にはC-22位の立体制御をスズ化合物を用磁れば可能であることを示している。機構的には,アセタールテンプレートによって高い不斉誘起を達成するためには,アセタールの結合開裂と結合生成とのタイミングが同一でなければならないことが明らかとしなった。
著者
古川 尚道
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.7, pp.1118-1129, 1987-07-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
77
被引用文献数
3

1,5-ジチアシクロオクタン1-オキシドを濃硫酸に溶解し,活性な1,5-ジチオジカチオン(1)およびカチオンラジカルを発生させた。(1)はD2SO4中で1H-,13C-NMRで存在を確認,単離した。(1)はモCF3SO3-塩として安定な結晶となつた。同様に1,n-ジチア環状,非環状モノスルポキシドの濃硫酸溶液中でも,1,n-位の硫黄-硫黄の渡環相互作用による,ジカチオンの生成が見られた。とれらのスルポキシドとAc2Oを用いたPginmerer友応でも,1,n-位の硫黄-硫黄相互作用に基づく活性なジチオジカチオンが生成するかめ原応が加速され,転位がスルフィニル基のα-位のみならずω-位にも起こった。芳香環をもつ鎖状,環状のジチア,トリチア体からも硫黄一硫黄相互作用による安定なジチオジヵチオンが生成し,NMRで確認した。また,これらの活性ジカチオンの反応を行なった。
著者
鈴木 政登 坂木 佳寿美 松原 茂 三浦 次郎 塩田 正俊 飯島 好子 町田 勝彦 井川 幸雄
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.231-242, 1990-08-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
32
被引用文献数
1

成長期にあるスポーツ選手の運動と栄養摂取の実状を把握するとともに適正な運動と栄養のあり方を考える目的で, 次のような実験を行なった.高校生野球部員17名 (15~16歳, 169.1cm, 59.Okg) を対象に, 1週間の夏期強化練習 (自宅通学) 時にエネルギー消費量 (EE) , 栄養摂取量 (CI) , 摂取食品目数, 体重および血圧を毎日測定し, 12分間走は4回行なった.血液・尿成分は強化練習初日, 4日目および最終日 (7日目) の3回測定した.本実験結果は, 次の通りであった.1.強化練習1週間の平均EEは53.4±7.5kcal/kg/dayであった.CIはEEの87.2%に相当し, 1日あたり平均7.4kcal/kg少なかった.しかし, 体重の経日的変化は観察されなかった.2.強化練習経過にともなう血圧変化はみられなかったが, 12分間走成績は低下した.3.炭水化物 (C) , 脂肪 (F) および蛋白質 (P) の熱量比は, 1週間の平均でそれぞれ66.0, 20.3および13.8%であり, 動物性蛋白質は47.8%であった.4.食事内容は各家庭でほぼ決まっており, 個人内変動が少なかった.概ね摂取食品目数が少なく, 10品目に満たない者が35%みられ, それがほぼ1週間継続していた.5.血液成分のうち顕著に変化したのは1血清TG, TP, Hgb濃度およびCPK活性であり, 強化練習4日目から最終日にかけてCPK活性が著しく上昇し, 他は低下した.とくにTG濃度低下が著しく4日目には初日の1/3以下に激減した.6.強化練習4日目, 最終日にかけて, 無機燐 (Pi) , 尿素窒素 (UN) およびカテコールアミン (CA) 排泄量が著増し, Na, Cl排泄量は低下した.7.強化練習1週間の体重, 12分間走成績, EEおよびCIと血液・尿成分変化との相互関連を調べた結果, 負のエネルギー出納 (CI-EE) が増すほど, 尿中CA排泄量や血清CPK活性が上昇し, TG, TPおよびHgb濃度が逆に低下することが示された.以上の実験結果から, 現状の運動量と栄養摂取状態が持続すれば体重が減少し, 貧血を生じる可能性は十分あり, 体力のみならず十分な技術向上も期待できない, と考えられる.この運動量で野球練習を続けるならば, 摂取食品目数および総摂取熱量の増加, とくに脂肪 (現在の熱量比の平均20.3%) , 蛋白質 (現在平均1.509/kg/day) の摂取増加など栄養摂取面の改善が必要であると思われる.稿を終えるにあたり, 本研究遂行に御協力いただいた栄養士, 三浦かおり, 横田あけみの両氏に厚く御礼申し上げます.また, 被検者として御協力いただいた千葉県立流山中央高校野球部々員諸君ならびに大井監督に御礼申し上げます.
著者
菅沼 美由起 山村 知生 星野 祐子 山田 光穗
出版者
特定非営利活動法人 パーソナルコンピュータ利用技術学会
雑誌
パーソナルコンピュータ利用技術学会論文誌 (ISSN:18817998)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.8-20, 2017 (Released:2019-11-03)
参考文献数
18

口唇動作認識とは,音声認識と顔認識を組み合わせたマルチモーダル認識であり,発話認識技術の1つとして研究されている。我々はこの技術に着目し,顔認識ソフトを用いた発話トレーニングシステムを本研究室で開発した。今回我々は,本研究室で開発したシステムを用いて英語発話トレーニングを行った。それに伴い本校英語教員の発話データを取得し,データベースの作成も行った。このトレーニングでは英語教員の口唇動作と発話学習者の口唇動作を比較して発話トレーニングを行うことで,プレゼンテーションや面接時の発話改善,外国語の発話能力改善に役立てることを目的としている。発話の改善を示す評価結果は発話学習者に学習へのインセンティブとなる。本稿では発話動作を時系列に並べた口唇動作履歴による主観的な評価に加え,音声を可視化することのできるIPA チャートを用いた客観的な評価法の検討を行った結果を示す。